東方生迷伝   作:ホワイト・ラム

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たぶん後一話で終わりかな?
収束向けてドンドン話しは進んで行きます!!


トランプカードの行方

「うーん……やっぱり実家が一番だねぇ」

バイクから降り、背伸びをその場でする。

 

「そんな事言ってる場合か!!コイツがどんなにヤバいか知らないのか!?」

のんびりした ですくの様子に魔理沙がイラつき気味に答える。

 

「ああぁ、知ってるよぉ?この子が教えてくれたからねぇ」

そう言って懐から、一匹のうさぎを取り出す。

チリンとうさぎにまかれた包帯が、小さく鳴った。

 

「龍我のうさぎ?」

 

「誰かは知らないよぉ?けどこの子はボクに何かを賭けた……ならちょっとだけ頑張っちゃおうかなって思ったのさぁ!!」

そう話すと同時に、ですくが懐から八卦炉を取り出しフノイに向かって照射する!!

「必殺【ですくちゃんスパーク】!!」

 

魔理沙より幾分威力が弱い光線が、地面を焼く!!

 

「なにそれ?私にこんなの効かないよ!!」

先ほどと同じく、フノイが光線に調和する!!

 

「あぶない!!不意打ちでくる――」

魔理沙が先ほどの自分の体験を思い出し、反射的に助言する。

 

「マーモンタイ!!」

ですくはそう笑うと、今度は懐から札を大量にばらまいた!!

光線から飛び出したフノイに、容赦なく札の霊力が襲い掛かる!!

 

「くそぅ!!何なの!?」

全身に焼け焦げを作りながらフノイが地面に逃げる!!

 

「おい、その道具どうなってるんだよ!!」

八卦炉に札等、明らかに彼女の物でない道具たちに魔理沙が驚く。

 

「えへ、まほー使いさんとおんなじだよぉ?店長から黙って借りてきたんだよねー」

そう言って、朱色のジャケットをバッと開く!!

底には札、針、火薬、人形、魔道書など様々な道具かぎっしりとおさめられていた!!

 

「こーりん……とんでもないヤツ雇ったんだな……」

魔理沙が、がっくりと肩を落とす。

 

「さーて、さーて……ボク達でこの子にお仕置きするよぉ!!」

そう話すと同時にバイクに飛び乗った。

 

「おお!!……具体的には?」

 

「ノープランだねぇ……ボクは何時も出た所勝負なんだよねぇ……」

魔理沙の問いにですくが、どこか悔しげに話す。

 

その瞬間!!グシャ!!

と音を立て、バイクが石槍に貫かれる!!

「おとと!?」

 

間一髪で、ですくは逃げたがこれで相手が健在であることが証明された。

 

「うわぁ……流石にコレはやばいねぇ……」

ですくが大穴が開き、スクラップに成ったバイクを見て冷や汗を流す。

 

「……痛いな……イヌのおねぇちゃん酷い事するんだね……絶対に許さないから……」

にゅるりと地面からフノイが姿を現す。

真っ赤な目を、怒りに染めですくを射抜く。

 

「おっとぉ、まぁーだだよ。まほー使いさんにはトドメをお願いするよぉ……ボクじゃあ結晶を割るのには苦労しそうだからねぇ!!」

ですくが、目の前のフノイめがけてクナイを投擲する!!

 

「あは!!無駄無駄!!当たらないよ~」

その言葉と同じく、クナイがまるで幽霊でも投げられたかのように透過してしまう。

むなしく、音を立て地面に落ちる。

 

「今度は……こっちの番!!!」

水をかくように手を地面に入れると、複数の石が飛び出してくる!!

ですくが回避しようとした時、形が繋がって粘土をこねる様に姿を変える!!

石と土の塊から、様々な武器へと!!

斧、ナイフ、剣、槍と次々と武器が飛んでくる!!

 

「おっと……!!ほっ!!」

ですくはそれを『運良く』躱していく!!

しかし……!!

 

「!!」

「あはっ!!つーかまえた!!」

ですくの右足に違和感を感じると、自身の足首の下に人の手がめり込んでいた。

それに気が付くとほぼ同時に、激痛と同時に右足から力が抜ける。

 

「足の腱を切ったよ!!これでもうおねーさんは歩けな――」

「チェストー!!」

「ぎゃぁああああああ!?」

フノイがそう話す中で、ですくは何のためらいも無くお祓い棒を自身の右足に叩きこんだ!!

対妖怪用の道具だけ有って、何かが焦げるにおいが辺りに充満し凄まじい痛みが走るがですくはその様子を笑ってみていた。

 

「お、オイ!!」

 

「き、気でも狂ってるの!?」

魔理沙フノイ両名がほぼ同時に驚愕の声を上げる。

 

「あはぁ!!記念すべき二発目だねぇ……」

焼け焦げた自身の足を引きずりながら、同じく傷を負ったフノイを見つめる。

 

この時フノイに生まれた未だ、体験したことのない感情が走った。

 

「何?……コイツ……」

 

それは恐怖!!圧倒的実力者に対し大した能力も無いハズの敵が立ち向かってくる!!

しかも!!相手は自身の傷など全く意にかえさない!!

未知なる恐怖にフノイは怯えた!!

 

「さっきよりその傷深いね……ボクの予想はきっと当たりだねぇ……ここはもうボクの狩場だ!!」

そう笑うと同時に、足を引くずり広場の中心に向かう!!

 

「何をする気!?……いずれにせよさせはしないんだから!!」

地中からフノイが、槍を精製しですくを狙う!!

それをですくは、ギリギリでいなし続ける!!

何かを狙う様に、再びお祓い棒を構えるが……!!

 

「ああ!?」

地中からの、一撃で右手の掌ごとお祓い棒が破壊される!!

 

「やった!!これでトドメ!!」

怪我した足から、蛇が這いずる様にですくの体内を通ってフノイが抱き着く!!

腕は、内臓内に残しいつでもですくを絶命させれるようにする!!

 

「どうやら武器も切れたみたいだね……」

フノイが笑いながらですくの胸を、奪ったナイフで突く!!

僅かに、ですくの口から血が零れる。

 

「あは、あははぁ……読めてたよ……君は飛び道具を殆ど持たない……それが躱されるなら接近して、融合するしかないよねぇ!?力の研究不足……そこが君の敗因だよぉ!!」

そう叫ぶと同時にですくが飛び上がる!!

 

「空中じゃ……!!他のモノに潜れない!!」

 

「馬鹿じゃないの!?おねーさんに融合すれば――」

そこまで言ってフノイが息をのむ!!

「コレ、なーんだぁ?」

ですくが白狼天狗の服を脱ぐと、そこにはダイナマイトがくくりつけられていた!!

 

「君は融合した物と同じ特性を得るんでしょ?」

さっきのお祓い棒が妖怪並みに効いたのはそのせいだった。

ですくはそれを自身の身体で実験していた!!

 

「さぁ!!ボクの身体は持つかなぁ!?」

ダイナマイトに火を着け、空中で爆散する!!

 

「ですくぅうぅぅうぅ!!」

魔理沙が、空中の光に向かって叫んだ!!

 

ぼとぼとと焦げ臭いナニカが、広場に落ちてくる。

魔理沙の目の前にかろうじて、人型をしたモノが落ちる!!

 

「お、おい!!ですく!!」

必死でソレの名前を呼ぶ。

 

「え、へへ……悪運は……有るのかな?」

僅かに意識を持つが見れば見るほど致命傷だった。

運良く彼女だと解ったのが奇跡みたいだった。

 

「ああ、お前の勝ちだぜ……化けモンを――」

その時二人の後ろから、憎悪に満ちた声が響いた。

 

「まだ……だ!!まだ私は!!」

 

黒く粘つく物体がですくの破損したバイクの傍で蠢いた。

赤いⅠと彫刻された結晶が、見えたいた。

破損したバイクと融合しようとする!!

 

「……しつ……こいね……けどこれで……お終いぃ!!」

ですくが懐からトランプを投げる!!

バララララ…………とそれはフノイまで届き……

 

「カー……ド?何を……」

フノイが怯えた声を出す。

最早、融合をやめる事は出来ないのか。

トランプまでも取り込んでいく。

 

「トドメは私の約束だったな……」

魔理沙が八卦炉からライター程度の火を出し、トランプと融合しつつあったフノイに火を着けた!!

 

「ぎゃぁああああああああ!!!燃える!!!私が!!!私が燃えるううう!?!?」

ソレはしばらく炎の中で蠢いて……結晶だけが残り、最後に割れた……

 

「さぁて……帰ろうかな……」

大量の血を流しながら、無理やりですくが立ち上がる!!

まだ動けるのかと、驚愕する魔理沙が必死に止める。

 

「おい!!やめろ!!それ以上はヤバイ!!今だって生きてるのが十分奇跡なんだ!!山の天狗どもに頼んで治療を――」

 

「わるいねぇ……ボク……絶縁されてる……んだぁ……それにもう助からない……ま……ほー使い……さん……残りは……店長に……返しといて……」

 

「おい!!それはお前が自分でやれ!!アイツを倒した事を教えれば、山だったお前をまた――」

魔理沙が必死で説得を試みるが……

 

「ボクは……飼われる狼よりも……ずっと自由な……野良犬を選んだ……野生動物は死にざまをみせな……い……モノさ……」

そう言って何処からか取り出した、マントのようなモノをかぶり姿を消す。

 

「ああ……最後に……下剋上……出来なくてごめん……って……謝らないと……」

そんな声が聞こえたのを最後に、ですくの声はもう帰らなかった。

 

「ひぐっ……馬鹿野郎……なんで……なんで……」

魔理沙が一人広場で泣き崩れた所に、天狗たちの応援がやってきた。

 

「魔理沙さん……襲撃が有ったようですが、もうカタは付いた様ですね。流石ですね、あんな相手を一人で……」

椛が辺りを見てそう判断する。

 

一瞬魔理沙は、さっきまで此処に居た天狗の事を言おうとした。

だが、彼女はそれを望んでいないと思いだし口をつぐんだ。

 

「ああ、私一人で勝ったぜ……」

涙が、地を僅かに染める。

 

そんな魔理沙の隣に、一枚のカードを見つける。

火で焼け焦げ、真新しい血が滲み……いくらか昔に付けられたであろう血痕のトランプ。

椛の脳裏に白と黒の体毛のかつての仲間がよぎる。

 

「そうですか……あの子が……」

椛がトランプを拾おうとした時風が吹き、何処かに飛ばしてしまった。

もう何処に行ったのか椛でも解らなかった……

 

 

 

 

 

妖怪の山のとある場所にて……

 

「……フノイさんがやられた……か……悲しいな、結局一人だけの理想郷か……」

杯正が一人涙を流す。

 

その前に数人の影が躍り出る!!

 

「杯正!!お前を止めに来たぜ!!」

狂弦が猟銃をかつての親友に付きつける!!

 

「やぁ、よく来たね……」

杯正はそれに対しニコリと笑った。

 




オマケコーナー!!

フノイのステータス!!

名前 フノイ

種族 外来新種 (妖怪でも人間でもない生き物、能力により生まれた新種の生物)

経歴
杯正が自身の理想の世界を作るため生み出した、仲間。
材料は紅魔館地下の多量の血を含んだ土、餌にされた人々の無念、フランから漏れ出した狂気。
フランに似てるのはそのため。

容姿 ガチぺド外見で夜の様に黒い長髪、ルビーの様に赤い舌、唇、目、背中には人骨(腕)をイメージした白い羽が生えている。
服装は、杯正からもらった白いシャツを赤く染めたモノ。のみ!!
履いてない、着けてない、裸足、非常に危険な姿。
杯正、服位買ってやれよ……

能力 和と不和を操る程度の能力。
簡単に言えば、いろんな物を融合させたり、材料ごとに解体したりできる。
非常に便利で、生物すらパーツごとに分解したり、物質に埋め込んだりできる。

杯正はこの力で、土地などを整備するつもりだった様だ。
その事からⅢの力は逆に天気を操る力だったのでは?と考察できる。





何故かですくが自分の中でスゴイ出世した……
早苗さんの代わりのキャラだったのに……
数話で消える予定だったのに……
まぁ?それでも殺すんですけど?
原作キャラってなんか殺せない……
オリキャラ?割と余裕で殺せる。

「なぜ俺の嫁を殺したー!!」ってのが無いからでしょうね。
え?ですくが嫁?
まさかぁ?そんな人いるぅ?



もしいるなら…………幸せにしてやってください!!
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