原始の狙撃手   作:支援騎士

4 / 8
俺と策略とBクラス戦

徹side

 

「野郎共!逝け!」

「「「うおおおおおおおお!Bクラス美女ぉぉぉ!」」」

今日も 朝から 太陽が 眩しいね!(錯乱)

 

Fクラス全勢力は二階の渡り廊下に集結していた。

昨日のうちに屋上は通れないように何重にも仕掛けを施した。

試召戦争が始まってからは一階も三階は、高橋女史に対して

「一階と三階を使うと、一年生と三年生の迷惑になるのでやめましょう!」

と秀吉に優等生の演技をさせ封鎖。

‥‥そこまではよかった。

 

雄二がFクラスを焚き付けるために何を考えたのか『もしもBクラスに勝てたらBクラスの美女とお前らが話ができるように戦後対談で計らおう』とか言ったため、Fクラスの目がマジになった。

点数差なんて何のその。最早獣の域だ。

「まあ、その方が色々とやり易いんだがな。」

「‥‥全くもってその通り。」

「ホントにあんた達来たのね‥‥。」

Cクラスにあった少し固めのソファに俺とムッツリーニは腰かけていた。

Cクラスは、只今教室で保健体育の知識の授業中。先生が問題を提示し、生徒が答える。そんな普通の授業風景の中、異様なのはCクラスの授業に若干の流血と共に授業に参加するムッツリーニと、ミネラルウォーターを喉に流し込んでいる俺の二人の姿があることだろう。

 

「お、かなり押してきたな。」

「‥‥女の子と話せる、ってだけでここまでやるんだから、ホントにFクラスは女の子に飢えてるのね‥‥。」

小山は一応責任者ということで授業を受けずに俺らと共に待機させている。まだ俺らがここにいることはバレてないはず。

「まあな。‥‥けどFF団なんて言う組織つくって、自分の首を自分達で絞めてる連中だけどな。聞いたことあるだろ?」

「まあ、人並みには。実際私も襲われかけたし。」

「へえ、つまりコレがいるということで。」

俺は小指を立て左右に振る。あ、コレって『彼女』のジェスチャーだっけ?

まあいいや。

「まあね。おたくらが今戦ってるところの代表サンよ。」

「ほう、あのゲスい以外取り柄がない根本さんか。いい彼氏をお持ちで。」

「お褒めに預り光栄ね。まあ、そろそろ私が限界なんだけどね。」

「修羅場にならないことを祈るよ。‥‥そろそろ作戦に移るわ。いい頃合いみたいだしな。」

「そ、まあ頑張りなさいよ。」

 

保健体育の授業を大真面目に受けているムッツリーニに、作戦開始、と耳打ちするとムッツリーニは直ぐ様強化書類を片付け授業をやめ、行動を開始した。‥‥!?どこから調達してきたその教科書!

来るときは持ってなかっただろ!?

 

ちょうどBクラスとFクラスの戦場がCクラス前の廊下で行われている。

予め開けておいたドアから低い姿勢で出て、出た後に小山に「教室を戦場にされないように、閉めておくわねー!」とわざとらしく言わせ、一瞬注意を引き、その瞬間Bクラスまで走る。いきなり何かを言われると伝令か何かだと勘違いして一回そちらを向く。さらに戦争に気が向いてる間にBクラスまでの距離を積める。‥‥若干汚い手を使ってる気もしないが、致し方あるまい。Fクラスの奴等は獣と化しているが、もともとの点数は低いのだ。いつまでもおしていられまい。

 

Bクラスのドアをそっと少し開け、そこから煙玉を10個ほど投下。ガスマスクを装着し、スタンバイ。

煙玉が破裂し、もくもくと煙が上がる。

「うわっ!何だこの煙!」

「換気しろ換気!」

「近くにいるやつ窓開けろ!」

 

そんな声が聞こえたかと思うと、ガラガラ、と音をたてて窓が開く。

 

ソレを見計らったかのように飛来する二つの影。

「‥‥Fクラス土屋康太が保険体育で、根本に勝負を挑む。試獣召喚。」

「まったく、坂本の作戦は俺の予想を超えてくるな。まあ、嫌いじゃないが!その召喚許可する!」

 

「は!?何で大島先生が!?隣で授業してるんじゃ!?」

 

それが今回の作戦の一つだ。

Cクラスにムッツリーニを忍ばせたのは、Cクラスのこの時間の授業が保健体育だったから。

保健体育の大島先生を途中でムッツリーニと共に窓からBクラスから侵入させ、大将を討つ!

そして俺がセレクトされたのは、単にあんま存在がバレてないから!

 

 

「‥‥けど、根元の予想の範囲内だったな。今回のFクラス。」

「悪いけどここに根本はいねえよ。」

「‥‥は?」

「あいつなら今頃、Fクラスが拠点おいてるEクラスじゃねえかな?代表討ち取りにいってるよ。あ、その勝負、俺が受けます。試獣召喚!」 

 

 

 

 

 

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

雄二side

 

「Bクラス代表根本 恭二が数学でFクラス代表、坂本雄二に勝負を挑む!試獣召喚!」

「んな!?‥‥チッ!試獣召喚!」

突然、窓が割れた音がしたかと思うと根元が転がり込んできた。

突然の出来事に動揺したせいか召喚獣を召喚してしまう。

「驚いただろ坂本!俺の奇抜で優雅なこの作戦に!」

俺としたことが返す言葉が見当たらない。

「‥教えてほしい。今回の作戦の全容を。」

「良いだろう。冥土の土産に教えてやる。まず、何故窓から現れたかだが、旧校舎の一階の非常階段から二階まで上り、旧資料室からベランダへ移動。予め高橋先生をFクラスの外に呼び出しておき、科目を数学でフィールドを展開するように頼み、Fクラスのバカ共が釣られたところで颯爽と現れたって訳だ!」

「数学を選んだ理由は?」

「簡単だ!数学ならコイツが使えるからだ。」

相違って根本は召喚獣についてる腕輪を見せびらかす。

「‥‥そうか。」

俺はそこから覚悟を決めたかのように息を大きく吸い込んだ。

それから俺は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

大声をあげて笑った。

「‥‥!?何がおかしい。」

「お前、筋金入りのバカだな。いや、策士策に溺れるが正しいか?考えてみろよ。俺はお前が一人プレイが好きなことも数学が得意なことも一年の頃から知っている。なんせ、あのムッツリーニとつるんでたんだ。いろんな人の弱点や好きなものから付き合ってた人まで全部頭の中だ。だけど、何でこうして俺は一人で、わざわざ罠にかかるような真似をしたと思う?」

いつもの通り俺は不適な笑みを浮かべるとたっぷりと嫌みを含んだ、コレから楽しい楽しい晩餐会にでものぞむかのような声で言った。

 

「俺がお前に数学で負けることはまずあり得ないからだ。」

 

科目:数学

 

坂本雄二 712点

 VS

根本恭二 401点

 

 

 

腕輪を使えるのは400点を越えてからだから、ホントにギリギリしか越えてねえじゃねえか。

‥‥もっと高い点数を期待してたんだがな。興醒めだ。

「まあ、少しは楽しませてくれよ。根元クン?」

 

 

 

 

 

徹side

 

一国の城が崩れ落ちるかのような大きな音がEクラスから聞こえる。

お、雄二のやつやったな。

最後の敵を処理し終えると、Bクラス戦も勝てたことをみんなに伝える。

あちこちから勝鬨が聞こえ始め、いよいよ次回はAクラス戦、と考えると己が奮い立つのがわかった。

 

「‥‥テツははじめから知ってたのか?」

知ってた、とは今回の真の作戦の事だろう。

「おう。まあ、この事を知ってたのは俺と雄二だけだ。気に病むなムッツリーニ。」

全員がその事知ってたら作戦が失敗する恐れがあるからな。聞いたときは流石に賭け過ぎるからとめましたが。

「さあ、ムッツリーニ。戦後対談に行こうぜ。」

 

 

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

 

徹side

 

「さあ、根本クンよ。うれしはずかし戦後対談と行こうじゃねえか。」

「‥‥何が望みだ。言え。」

策に溺れて溺死しそうな根元君は何故だか上から目線で雄二に話しかける。

おいおい、そんな態度だと雄二のペースに持ってかれるぞ。

「お?そんな態度でいいのか?俺って容赦ないからなあ。物凄い要求するかなあ?そうだな。まず定番の三ヶ月の試召戦争禁止と、そうだな‥‥全員百叩きがいいか、それともヒモ無しバンジーに無料ご招待か‥‥。」

おいおい、雄二ならやりかねんぞ。誰か代替案をだすか、雄二を止めてくれ。なんか犯罪臭がする。

「雄二、それなら俺と秀吉からいい案があるんだ。ソレを聞いてくれないか。」

幸平が雄二に耳打ちする。それを聞き終えた雄二は今にも笑い出しそうな顔で

「わかった福村。じゃあソレを採用しよう。」

秀吉や明久や亮も今にも笑い出しそうだ。

「Bクラスのみんな!提案がある!」

幸平がそう切り出した。Bクラスの目線が幸平に集まる。

「今から出す条件を飲んでくれたらクラス交換はなしにしよう!」

クラスがざわめいた。それと同時に明久達の顔が吹き出す寸前の顔にランクアップした。

 

「根本に女装させて、俺らからの命令を根元がこなせば「すぐやろう!」うお!?」

Bクラスの異常な反応速度に一瞬、剣術で芸術するアニメの黒の剣士を幻視した、気がする。

 

Bクラスから根本に女装させろ!とのコールと、明久達の大爆笑の合間にいる根元君は女装を全否定している。どんだけ嫌われてんだ根本。

「着替えの プハァ 服は プッ こちらじゃ。プフフ」

秀吉が必死に笑いをこらえながら大人のお友だちにも大人気な文月学園の制服をBクラス女子に差し出すと、根元はあれよあれよと言う間に恭二から恭子に早変わりしていた。近くにムダ毛を抜いたと思われるガムテープが散乱しているところからBクラスの本気が伝わってくる。

 

「ムッツリーニ、写真撮影を頼む。」

「‥‥USBメモリー代は別に貰う。」

どうやらいつものUSBメモリーじゃないのを使うらしい。仕方がないか、被写体が汚いから。

それでも、ポージングや台詞を言わせるムッツリーニはプロだと思う。

なお、撮った写真は《根本恭二写真集~生まれ変わった私を見て!~》として新聞部全面監修のもと、購買部で売られることになる。一部250円。

 

そのあと、Fクラスの男子一人一人と女装をしたまま話して、男だとバレないで話してこいという若干無茶な命令をだしたが、Bクラスが根本に徹底的に女の子の話し方や声色を叩き込んでいた。

クラスが団結するって 素晴らしいね(錯乱)

 

おもえば、雄二がFクラスのやつらにそんな約束してたな。

‥‥美女かどうかは別として。

 

 

一通りの根本の処刑を済ませると、Bクラスは教室が変わらないことにほっとしたのか、それとも単独行動したあげく負けた根元に対する報復が出来たことの喜びか、(恐らく前者二割、後者八割)文句をいい続ける根元を無視して、クラスへ帰る俺らを英雄の帰省かのように泣いて見送ってきた。

 

 

 

さあ、明日は補充試験のあと、Aクラスに宣戦布告だ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。