転生した天狗とリリカルな物語   作:下駄河童

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本文開始の前に

「『 』」:念話
「( )」:考えていること。心に思っていること。もしくは、補足説明
「“ ”」:技名とか固有名詞 

って感じの設定にしてみました。あと、幻たちは、前世から念話を使える設定です。

では、本編どうぞ!


第3話 転校します

―――転生した翌日―――

 

「さて、今日はこのクラスに新しいお友達がやってきました。みんな仲良くしてくださいね。では、飛天くん、自己紹介をお願いします。」

 

担任の先生に名前を呼ばれた幻は返事をしてから教室の中に入り、黒板に名前を書くと児童たちの方に向き直った。そして、あらかじめ考えておいたセリフを口にした。

 

「飛天 幻です。両親の仕事の都合でこの海鳴市に越して来ました。よろしくお願いします。」

 

と自己紹介を済ませると大きな拍手が起こった。

 

「はい、ありがとう。じゃあ、幻くんの席は窓際の空いてる所ね。」

「はーい。」

 

幻は、のんびりと返事をして指定された席に着いた。

 

「えっと、よろしくね。」

 

幻が席に着くと、隣の席に座っていた紫色の髪をした女子が声をかけてきた。

 

「ああ、こちらこそよろしく。飛天 幻だ。」

「あっ、えと、私は月村すずかです。」

 

隣の女子・月村すずかとお互いに名前を言い終えると同時に授業が開始された。

 

 

―――1時限目、数学……もとい、算数―――

 

「……となるので、ここの答えはこうなります。」

 

「(……暇すぎる。)」

 

先生は掛け算云々について話しているが、その間、幻は欠伸を堪えるのに必死だった。

幻は前世の世界で傭兵になる前までは普通に学校に通って勉強していた。幻たちがいた異世界・エレブ大陸には、一応ではあるが、教育機関が存在していた。そのため文化の違いはあれども、それなりの知能を身につけている幻にとって、小学校の授業はとても退屈なものだった。

 

 

―――幻視点―――

 

退屈な授業が終わり、ようやく休み時間。

 

「あ~やっとのんびりできるわ~。よし、寝よう。」

 

……そう思っていた時期が私にもありました。

 

ドドドド……!

 

男A「なぁ、飛天って前はどんな所に住んでた?」

女A「家族構成は?」

男B「前の学校ってどんなだった?」

女B「飛天くん、ペットとかはいる?」

 

「…………」

 

……え? 何、この集団。なんか授業終了と同時にものすごい勢いで俺の周りに集まってきたんだけど?!

なにこれ? 奇襲ですか?!

 

と俺が思っていると、

 

「ちょっと待ったぁぁ!!」

 

俺を囲んだ生徒の後ろから大声が聞こえてきた。

 

「いきなり、転校生を質問攻めにしないの! だいたい、一度に答えられるわけが……」

 

「前にいた所は、N県の田舎だ。家族は……親戚の姉妹(月影・雪羅・朧のこと)と暮らしている。両親は仕事の関係であまり家にいないからな。前の学校は、ここと対して変わらん。ペットは、今のところ特になし。あと、飛天だと呼び難いだろう? 幻でいいぞ。」

 

「……答えられたわね。」

 

俺が一気に質問に答えると、さっきから後ろで大声を出した金髪の少女がポカンとした顔で俺を見ていた。

 

「にゃはは、すごいね、飛天くん。」

 

次いで、栗色髪のツインテールの少女が笑いながら俺に話し掛けてきた。

 

「あっ私、高町なのは。よろしくね、飛天くん。」

「……アリサ・バニングスよ。……その、よろしく。」

 

そして、さっき後ろにいた金髪の子も俺に自己紹介してきた。

 

「ああ、よろしく。さっきも言ったが、飛天だと言いにくいから幻でいい。」

「ふふ、アリサちゃんとなのはちゃんは私の友達なんだよ?」

「へーそうなのか。」

 

と隣の席の月村たち3人と話していると、周囲にいた児童からの視線を感じた。

 

男C「(ぐぅぅ、聖祥三大美少女とあんなに親しそうに。)」

女C「(やるわね、あの転校生)」

 

さらに、教室の隅では、

 

男D「(殺るか?)ヒソヒソ」

男E「(いや、まだ早い。まだ、様子見だ。)ヒソヒソ」

 

「(……何か物騒だな、おい。)」

 

キーンコーンカーンコーン

 

とここでチャイムがなり、そのまま次の授業となった。

 

……あっ、結局俺寝てない。

 

 

―――幻視点終了―――

 

 

その後は特にこれといったこともなく(もっとも、幻は休み時間になるたびに質問攻めにあっていたが)無事に放課後を向かえた。

 

「ただいま~」

 

度重なる質問攻めで精神的に疲れた幻はフラフラの状態で帰ってきた。

 

「幻くん?! だ、大丈夫?!」

「ああ、最近の小学生はすごい元気があるな。」

「……なんとも年寄りくさい言い方ですね、幻。」

 

そんな状態の幻に月影は慌てて駆け寄り、幻の言葉を聞いた雪羅はやれやれとため息を吐きながらぼそりと呟いた。幻は2人と話しながら居間に入ると朧がTVを見ていた。

 

「朧、ただいまー」

「げん、おかえり。……ねぇ、学校、楽しい?」

「ん? ああ、まぁ暇つぶしにはなるかな。」

「……そう。」

 

いきなりの質問に幻が答えると朧は少し寂しそうな顔をした。

 

「『月影、雪羅、なんかあったのか?』」

 

不思議に思った幻は、2人に思念通話で聞いてみた。

 

「『えっと、実は朧ちゃん、学校に興味があるみたいなんです。』」

「『まぁ、彼女は前世では学校に通ってなかったみたいでしたから。幻、遠回しで聞いてくれませんか?』」

「『了解』う~んと……朧、学校来るか?」

 

月・雪「(そのままじゃん(ですか)?!)」

 

幻のあまりに直球過ぎる質問に剣精姉妹は呆れていた。

 

「……え? げん、突然どうしたの?」

 

幻にいきなり話を振られた朧は驚いて、幻の顔をまじまじと見た。聞き返された幻は頬をかきながら朧の質問に答えた。

 

「うん? まぁ、その……1日中、家にいるのも暇だろうし。」

「でも、つきかげとせつらは?」

「私たちのことは、大丈夫です。」

 

そして、2人は自信満々に一言。

 

「「実は、私たち剣精は小物くらいの大きさにも変化できるんだよ。(です。)」」

「……え? そうなの? 初耳なんですけど?」

 

声をそろえて言う2人の言葉に最初に驚いたのは幻だった。

……どうやら主である幻も知らない能力だったらしい。

 

「言ってませんでしたし、前世では特に使う場面がありませんでしたからね。」

 

そんな幻にさらりと言う雪羅。そして、その間幻の提案した「学校に通う」ことをずっと考えていた朧は静かに口を開いた。

 

「……やっぱり、いい。」

「え? いいのか?」

 

朧の答えに幻たちは少し驚いた。朧はコクンと頷き、言葉を続けた。

 

「うん、でも私は幻を、影から守る。だから、一緒に行く。」

「……まぁ、朧がそれでいいならいいか。」

「うん。でも、ありがとう、げん、つきかげ、せつら。」

 

そう言うと、朧は微かに微笑んだ。

 

 

 

続く




魔お……コホン、原作主人公・キャラたちの登場です。物語の大まかな流れは原作(アニメ)沿いで、ちょこちょこオリジナル話を入れる予定です。……予定なんで決定じゃないです、すみません。

では、また次回!!
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