転生した天狗とリリカルな物語   作:下駄河童

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今回は、あの子が登場です。

では、さっそく本編どうぞ!!


第8話 墜ちます 跳びます 戦います

なのはが魔法の力を手に入れ、ユーノの手伝いを始めてから1週間が経過していた。

現在、なのは&ユーノ組が封印したジュエルシードは2つ。そして、実は幻たちも発動前のジュエルシードを3つ入手していた。(内訳は幻:2 朧:1)これで残るジュエルシードの数は16個。まだ半分にも満たないでいた。

 

そんなある日の出来事……

 

 

―――海鳴市・某所―――

 

 

「見つけた。ジュエルシードの反応。さぁ、行こう、バルディッシュ!」

『Yes,sir』

 

金髪の少女が呼びかけると、彼女が手にしている黒いデバイス・バルディッシュがそれに答えた。反応のある場所に飛んで行くと、そこにはジュエルシードの力で狂暴化した鳥のような生物が暴れていた。

 

『Scythe form. 』

 

少女は、鎌の形に変形したバルディッシュを構えると

 

「ハアァァアッ!!!」

 

1人で暴走体に向かって行った。

 

 

 

――――――数十分前―――――――

 

今日、幻たちはジュエルシードを求めて海鳴市から離れた所にある山脈地帯を訪れていた。

ちなみにこの場所には月影が作った転移用の護符を使って来た。

 

「相変わらず、姉さまの手先は器用ですね。」

「ふふふ、そうでしょ、そうでしょ?雪羅ちゃん、もっと褒めて褒めて~」

「わー、えらい、えらい(棒)」

「にゅふふふ~」

 

雪羅は、ぱちぱちと手を叩きながら姉の月影を褒めた。それを見ていた朧が隣を歩いていた幻に小声で聞いてきた。

 

「……げん、つきかげ、(棒)に気付いてない?」

「言うな。あいつは天然だからいちいち突っ込んでるとこちらが疲れるんだ。」

 

幻は、面倒くさそうにため息を吐きながら呟いた。

と呑気に雑談をしながら幻たち一行は、山の中を歩いていた。

 

すると突然、上空から不気味な鳴き声が響いてきた。

 

「ギャアアアァス」

 

「ん? 何だ? 今の声は?」

 

と幻たちが上を見上げた時だった。

 

「キャアアァァ」

 

……金髪の少女が降ってきた?などと考える暇も無く

 

ドオォォォオン!!

 

「のわぁあ?!」

「幻くん?!」

「……幻、今の悲鳴はどうかと。」

 

幻は突然墜ちてきた少女の下敷きにされてしまった。……あと雪羅さん? すこしは主の心配してあげなよ。

 

 

―――少女視点―――――

 

 

「あれ? 結構高い所から墜とされたのに痛くない?」

 

確か私はジュエルシードの暴走体と戦っていて、不意を突かれて撃墜されたはず。と考えていると上から声が聞こえた。

 

「あのーいい加減に幻くんの上から降りてくれませんか?」

「え? 幻くん? 上?」

 

目の前にいた優しそうな黒髪のお姉さんの言葉に従って下を向くと、そこには黒い服 (これ、着物っていうんだっけ?)を着た男の子がいた。

 

「あわわ、ご、ごめんなさい。」

 

私は慌てて彼の上からどいた。

 

――――視点終了―――

 

 

少女がどいた後、幻は1人うーんと唸っていた。

 

「うーむ、やっぱりこの姿だと咄嗟に受けきるのは難しいな。」

「あの、えと、ごめんなさい。」

 

少女は、申し訳なさそうに何度も謝っていた。

 

「ん? あぁ、気にするな。」

「は、はい。」

 

少女はまだ納得できていない様子であった。

 

「じゃあ、あれを倒すのを手伝ってくれ。それでチャラだ。」

 

と言って幻は上空を旋回している暴走体を指さした。

 

「でも、あなたを巻き込むわけには」

「問題ない。戦闘なら慣れてる。……えっと?」

「あっ、フェイトです。フェイト・テスタロッサ。」

 

と幻の言いいたいことを察したのか少女・フェイトが名乗った。

 

「フェイトか、いい名だな。俺は飛天 幻、幻でいい。よろしくな。っとのんびりしてる時間もないしさっさと倒すぞ。月影! 雪羅! 朧!」

「「はいっ」」

「うん」

 

頷くと同時に2人は刀形態になり、朧は鎖鎌を取り出した。そして、幻は背中から翼を出した。それを見たフェイトは驚いた。

 

「えぇ?! お姉さんたちが刀になった?! それに、この子どこから鎌を出したの? あと、羽が生えてる? あの、みなさんは、一体?」

「これは、俺たちの能力だ。とにかく詳しいことは後で説明する。いいからさっさと武器を構えろ。敵は待ってくれないぞ!」

「は、はい!」

 

幻に言われてフェイトは慌ててバルディッシュを構えた。

 

「今はアレを倒すことに集中しろ!」

「分かりました。」

 

そして、2本の刀とバルディッシュ、鎖鎌を構えた幻とフェイト、朧は敵に向かって飛び出した。

 

 

 

幻たちが戦闘を始めたのと同じ頃、海鳴市の上空を1人の魔導師が高速で飛んでいた。

 

 

――――――神城視点―――――――

 

俺の名前は神城勇気、神の力で転生したこの世界の主人公さ。

この世界に来てからしばらく経ったが、なのは達を始め、学校中の女子は俺に完全に惚れているとみて間違いないな。(断言)

 

今日は、神から貰った本に載っていた少女・フェイトを俺に惚れさせる為に、彼女を探して少し遠出をしてきた。確か、魔力反応があったのはこの辺りのはずだが……おぉ、いたいた。

 

「おぉい、大丈夫かぁ~い?」

 

ん? 誰か一緒にいるな。女子ならいいな。けど、予備知識の本にこんなイベント書いてあったかな? まぁ、いいか。この世界でハーレムを作る俺には女子にさえ出会えれば、後はどうでもいいや。

そう考えると、俺は神から貰った大剣型デバイス・リガルブレイドを手にフェイトの方に飛んで行った。

 

 

――――――視点終了――――――

 

 

「フォトンランサー、ファイア!」

『Photon Lancer.』

 

フェイトは、自身の周りに出現させた雷の塊を打ち出した。

それらを暴走体は、降下して回避した。

 

「動き、分かりやすい。えい」

 

朧は、暴走体が逃げた先に移動し樹々の天辺から大きく跳躍し、自身の得物である鎖鎌で暴走体を切り裂いた。そこに幻が追い打ちをかけ、月影の能力で敵の体の一部を消し飛ばした。

 

「よし、この調子なら大丈「おぉい、大丈夫かぁ~い?」……え?」

「?! 誰か来た。」

 

と突然響いた大声に幻やフェイトが気付いた。

 

「げっ、この声は、まさか!? 朧、何か顔を隠す物持ってないか?」

「はい」

 

聞き覚えのある声に嫌な予感がした幻は近くにいた朧に聞くと、朧はどこかから取り出した手ぬぐいを幻に渡した。幻はその手ぬぐいで目から下を覆った。それを見て驚いたフェイトは幻に尋ねた。

 

「げ、幻? 何で顔を隠すの?」

「すぐに分かると思う。あと、あれ(神城)の前で俺の名前を呼ばないでくれ。理由は後で話すから。頼んだ。あと、敬語じゃなくていいぞ?」

「う、うん。分かった。」

 

と話していると、神城がこちらに飛んできた。彼は真紅の鎧を身に纏っていた。

 

「大丈夫だったかい? 愛しいフェイト?」

「えっ?」

 

突然現れた神城は、いきなりフェイトを名前で呼び、さらにフェイトの頭を撫でようと手を伸ばしていた。

 

「やめて下さい!!」

「おっと、照れ屋さんなんだな、フェイトは。」

 

とっさに距離を取ったフェイトに対して、相変わらず神城は自分に都合のいい勘違いをしていた。フェイトは視線で幻に助けを求めた、がそれを見た神城がいきなりキレ始めた。

 

「おい、そこの変態!! てめぇ、俺のフェイトに何しやがった?!」

「(……また、このパターンか。)別に何もして」

「嘘つけ! フェイトが嫌がってるじゃねぇか!」

「……はぁ。とりあえず、目の前の化物を倒したら?」

 

また勝手に変な誤解をしている神城の言葉を無視して、幻は目の前の暴走体を指さして言った。

 

「てめぇに言われなくても分かってる!」

 

と言うと神城は、右手に持った大剣・リガルブレイドを前に突き出した。

 

「フェイト、俺がすぐに終わらせるからな。(ニコッ)……いでよ、我が軍勢!“王の軍勢”(アイオニオン・ヘタイロイ)!!」

 

神城が叫ぶと、彼の周囲から剣や槍など様々な武器を持ち、全身を銀の鎧で固めた重騎士が大量に現れた。

 

「かかれぇ!!」

 

そして、神城の号令で一斉に目の前の暴走体を攻撃し始めた。

 

「な、何あれ? 召喚魔法?!」

「間違いなくチートだな、ありゃ。」

「『あれが神様が言ってた稀少技能?』」

「『多分な。』」

 

とフェイトが驚き、幻たちが念話で話し合っていると、

 

「おい、フェイトから離れろ!! この変態野郎!!」

 

戦いというよりいじめを終えた神城が幻に切りかかってきた。

 

「おっと、んじゃ退散しますかねー『フェイト、詳しい話は次に会った時で頼む。悪いな。』……転移!」

「『う、ううん、分かった。またね。』」

 

幻は神城の攻撃を避けながら、フェイトに念話で挨拶をした後、幻は神城と距離を取り、懐から取り出した月影特製の転移符を使って朧と共に転移した。

 

 

ちなみに幻たちが転移した後、フェイトは勝手にフェイトの心配をしている神城を無視してジュエルシードを封印し、あっという間に転移したのだった。

 

 

―――――――――――――――――――――――――

 

ガラガラガラ

 

「た、ただいまー」

「やっと着いた。月影、今度、使ってもなくならない転移符を作ってくれ。」

「う、うん。絶対作るよ。」

 

体力があまりない月影は、呼吸を整えながら頷いた。

あの時、幻たちは急いで転移した為、家からだいぶ離れた所に転移してしまった。しかし、転移符はもう無く、さらにお金も持っていなかったので、幻たちは家まで徒歩で帰ってきた。

現在の時刻は夜で小学生ならとっくに寝ている時間だが、妖怪の血が入っている幻にとっては特に問題ではなかった。

 

「げん、ごはん。」

 

それは忍びである朧にとっても同じことで、今の彼女にとっては眠気よりも空腹の方が重要な問題だった。

 

「分かった、分かった。今から何か簡単なものを作るよ。月影、疲れてるとこ悪いんだが手伝ってくれ。」

「りょーかいです。」

 

そう言うと2人は、台所に行って食事の準備を始めた。

飛天家ではいつも幻と月影が食事の用意をし、雪羅と朧は主に掃除や洗濯をしていた。

 

「さてと、何を作るかなー」

「幻くん、ご飯残ってるし、簡単におにぎりとサラダでいいんじゃないかな?」

 

月影が冷蔵庫の中身を確認しながら幻に言った。

 

「そうだな。じゃあ、俺がサラダを作るから」

「私はおにぎりだね?」

 

幻と月影は作業を分担して食事を作り始めた。

 

―――20分後――――

 

4人「いただきます。」

 

幻たちは、おにぎりとサラダを食べながら、今日のことについて話し合っていた。

 

「そういえば、フェイトちゃんって何者だったんだろう?」

 

月影が幻に聞いてきた。

 

「さあな。なんせ会っていきなり戦闘開始だったからな。碌に自己紹介もしていない。しかも最後はどっかの馬鹿が乱入してきたから話す時間もないまま戻ってきたし。」

 

幻の言うとおり彼らは、フェイト・テスタロッサという名前しか知らない。

 

「だが、フェイトはあの暴走体と戦っていた。ということは」

「フェイトもジュエルシード、集めてる?」

 

幻の言葉を朧が引き継いで言った。

 

「その可能性が高い。つまり俺たちが、ジュエルシードを集めていれば、またどこかで会うさ。自己紹介の続きはその時だな。」

 

幻がそう言うと3人は頷いた。

 

幻の言うとおり飛天家とフェイトはまたどこかで会うことになるだろう。そして、それはそう遠くない未来に起きるだろうと全員が思った。

 

 

 

続く




というわけで、お待たせしました。フェイトさんの登場回でした!!
やっぱり、かわいいです!

以下補足です。

“王の軍勢”は、Fa〇e/Zeroのライダーさんの宝具ですが、神城 勇気のは相手を固有結界で包みません。とにかく大勢の重騎士をその場で召喚しまくる技(チート仕様)です。
取得条件は、“神へのお願い”を1つ消費することで入手できます(笑)
あと剣型デバイス・リガルブレイドはファイ〇ーエムブ〇ムに出てくる武器の名です。


では、また次回!


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