SI -Second Irregular- 作:リンク切り
前はさらっとかけていた4000字が今ではとても高い壁です....。
こんな文字数、どうやって書いていたのやら。
「
本文が始まりいきなりの事で、困惑していると思う。
大丈夫だ。俺も困惑している。
さて。
状況を整理していくとしよう。
まずは時間。朝だ。
ちらりと教室に備えられているデジタルな時計を見れば、単身は7、長身は5を指している。
つまりは7時25分。授業やホームルームが始まる前。
気合の入った部活なら、もう少し朝練習が続いているのではないのかという時間だ。
場所は、我らが教室1年1組である。
もっと詳しく言うなれば、教卓の真ん前。
教室内にいる生徒が、一番注目しやすい場所である。
「あの・・・・・
「悪い、セシリア・オルコット。ちょっと意味がわかりたくないから、黙っててくれないか?」
「まあ!それは、私への命令と捉えて構いませんの?という事は、私を奴隷にして下さるんですね!」
「良い訳ねえだろ!どう曲解したらそんな考えに至るんだ!」
「私の勘違いでしたの?残念ですわ。」
上げた肩を下げる彼女。
しかし、すぐにまた元気を取り戻して宣言する。
「ですが、私は諦めませんわ!」
「ああ、そう言えば一夏。今日の授業の時間割りってどうなってたっけ?」
「え?えっと、1時限目に国語、2時限目で数学、3時、4時限目でISの授業があるぜ。」
「そうか。じゃ、用意するのはトランプだけでいいか。」
俺はポケットをまさぐり、入れていたトランプを取り出す。
ちなみに、このトランプの裏面には平行四辺形が幾つも描かれているデザインになっている。
「漣夏はどんな授業でもトランプしか用意しないから、時間割り聞く意味なかっただろ。
・・・・・それにしても、トランプばっかりして飽きないのか?」
「馬鹿野郎、先人達の遊戯を馬鹿にするつもりか。トランプは1セットだけで色々なゲームが一人プレイでもマルチプレイでも楽しめる娯楽品だぞ。しかも単価はたったの百円!」
「ば、馬鹿にしてるつもりはないぜ。それ、100均のやつなのか。漣夏の事だから何かこだわりでもあるのかと思ってたけど。」
「そんなお金があるわけないだろ。それに、製作者の方にこだわりも無いしな。」
「そっか。漣夏はギリギリな生活してたんだっけ。」
「これは、もしかすると放置プレイ、ですの!?私とは全く別の世界だと思っていましたが、何故でしょう。漣夏さんからされていると思うと、心の底がキュンキュンと暖かくなりますわ・・・・・」
「お前、周りから面倒な奴だと言われた事は無いか?」
言いながら心底呆れた目で彼女を見れば、セシリア・オルコットは両手を自分の胸へあてがい、だんだんと頬を上気させていく。
いや、ちょっと待て。お前まさか、罵られてると興奮するタイプか?
前の世界でもこういう奴はいたが、無視を決め込もうともひとりでに盛り上がる厄介な属性だ。
「そのようなことは言われたことはありませんが・・・・・・もしかして、皆さんもそう思っていますの?」
「いや、昨日のお前よりは余程絡みやすいぜ。」
「そうですの?ありがとうございます、漣夏さん。」
「あ、ああ、ありがとう・・・・?」
ダメだ、俺には手に負えん。
「以前のお前とはえらい変わりようだが、どういった心境の変化が?」
「話せば長くなるのですが・・・・・それよりも、お前などではなく、私のことはセシリアとお呼びください!」
「却下だ。いいからさっさと話せ。」
セシリア・オルコットは、しゅんと肩を落としながらも満更でもない顔をして話し始めた。
何がお気に召したのかさえも俺には不明だ。
「はい・・・・んんっ。まず、私の生い立ちから話す必要がありますわね。
私の生まれは、古くからの名家のオルコット家で────────」
──── 30分後 ─────
「・・・という経緯を経て、この学園への入学する事ができましたの。入試成績はトップ、実技試験は試験官との模擬戦で勝利して・・・・って、聞いてますの?」
「ああ、聞いてる聞いてる。はい一夏。」
「んー、じゃあこれで。あ、揃ったな。よし、引いていいぞ、箒。」
「そうだな私はこれを貰おう。」
「絶対聞いてないですわ・・・・・そんなに
ちょっと興味ありげに聞いてくる。セシリア・オルコットの話がかなり長引いたことで、俺達4人は話を聞き流しながらトランプを始めていた。
トランプって、本当に暇つぶしに便利だよな。ちなみにこの4人というのは、順番に俺、一夏、篠ノ之箒に苹果だ。
ま、お前とは次ぎやる時にでも一緒にやろうってことで。
「聞いてる聞いてるって。要するに、『私はドMです』って事だろ。」
「ち、ちがっ!い、いえ、そうですの?この胸の高鳴り、やはりそちら方面の新しい扉がひらいt
俺はセシリア・オルコットが言い終わる前に、耳を塞いだ。
この前の試合で、こいつを一撃で沈めたのが逆に裏目に出たな。
俺はとんだ面倒事の種を土に埋め込んでしまったようだ。
熱心に30分語ったのを聞き流すのは流石に不憫なので、セシリア・オルコットの話の大体の流れを説明してやろう。
彼女、セシリア・オルコットは、本人の弁の通りイギリスの名門貴族の生まれだ。
その関係で、両親は政略結婚したのだそうだ。その結婚は、夫が妻の家へと入る所謂婿養子だった。
幼い頃から見てきた実家の力を伸ばすために尽力していた母とは対照的に、立場上強く出れない父にはどうしても良い感情は抱かなかった。
それは女尊男卑の風潮が強まってからますます酷くなっていった。
この事から、セシリア・オルコットの頭には、「男は自分の意見も言わない弱くて情けない者」という常識が出来上がったようだ。
これまでの教育も全て家庭教師に見てもらい、男との接触は父と執事だけだったのもそれに拍車をかけたのかもしれない。
だからこそ、俺達との最初の出会いがあんなに高圧的だったらしい。
しかし、これまで弱くて貧弱だと思っていた"
その負けた相手の俺が、現実には存在しないであろうと思っていた自分の求めていた"弱くなく強い"男性像だったらしい。知らんがな。
つまり、「理想の強い男性を見つけて、私惚れましたワン!」ってことみたいだ。
俺の場合「強い」って、人間的にじゃなくて物理的にだが、それでもいいのか・・・・・・
この話を聞く限り、セシリア・オルコットが理想としてきた強いの種類が絶対別のベクトルだと思うんだが。
「強い」という言葉に囚われすぎて、いつの間にか意味がすり変わっていたのだろうか。
とにかく、最初は夫を尻に
「勘違いして欲しくないので、先に言っておきますが私がこんな感情を覚えるのは、漣夏さんだけですのよ!」
「ああ、そう。でも悪いな。俺は別にお前のことは好きじゃないし。」
告白もどきをしてくるセシリア・オルコット。
残念だが俺は色恋なんかに現を抜かすつもりは一切無い。
「お、おい、漣夏、その言い方はないんじゃないか?」
「お前、アレを見てからでも同じセリフが言えるか?」
一夏が、割と真剣な声で聞いてくる、が、
「ぐふっ!本心からの冷たい言葉・・・・・でも、それが漣夏さんからの私への呟きだと思うと、不思議とゾクゾク来るものが・・・・・・」
俺の視線の先には、頬を緩めながら上気させ、はあはあと荒い息をする痴女がいた。
「これは・・・・・・どう、なんだ?」
「一夏、あまり深く考えるな。俺はもう諦めた。」
一夏は完全に引いていた。俺も引いていた。
そこには、もうあのプライドの高い代表候補生はいなかった。
厄介だが、本人が楽しそうなのだからこれでいいだろう。
キコーンカコーン
「お、予鈴が鳴ったな。そろそろ席についた方がいいぜ。」
「そうだな。じゃあ、また次の休憩時間に。」
「そうですわね。では、また後で。」
適当にあしらって、使っていたトランプを片付ける。
その後教室のドアが開き、織斑千冬と山田教諭が入室してきた。
「さて、これから朝のショートホームルームを始める。」
「みなさ~ん、席についてくださいね~」
教卓に立つとすぐに出席簿を開き、出席をとる。
武器として使われることが多い出席簿だが、ちゃんと本来の使用目的でも使われている。
「相川 清香。」
「はい!」
「井上 雪穂。」
「はい!」
「織斑 一夏。」
「はい!」
トランプを指先で小突きながら、このまま出席はいつも通り滞りなく進むのだと思っていたが。
「イ 苹果。」
「・・・・・・」
「イ 苹果!!」
「!?は、はいっ!」
「ぼけっとするな。」
ん?苹果が怒られるなんて珍しい。
何かあったのか?
なぜセシリアさんがこんなことに..............
キャラが勝手に動くのやめて欲しいね。セシリア然り、束さん然り。
元々束さんとは敵対させるつもりだったんですよ。あれえ?
あと、政略結婚云々の辺りとかその他オリジナル設定が組み込まれています。
あと詳しくわかんないのでネットの力を借りています。
原作を知らないのであっているのかどうかさえもわからない状態ですね。
自己解釈とかも多いので、違うところとかあったら是非教えてくれれば嬉しいです!!