SI -Second Irregular- 作:リンク切り
代表確定
「という事で織斑。今日からお前が、1年1組のクラス代表だ。」
「え!?」
授業がすべて終わり、ショートホームルーム。
何の脈略もなく、織斑千冬が一夏へと伝えた。
「ちょっと待ってくれ、なんで俺になってるんだよ!?」
「決定事項だ。異論は認めん。」
「う・・・・わかりました・・・・」
織斑千冬に睨まれ、反論できなくなりしぶしぶ納得する一夏。
哀れ一夏。お前のことは忘れない。強く生きるんだ。
それを聞いて、クラス中がお祭り騒ぎになった。
「織斑くんがクラス代表?」
「あれ、漣夏くんじゃないの?」
「今日は放課後にみんなでパーティーしようよ。」
「いいねそれ!私お菓子持っていくよ!」
「私もお菓子食べる~!」
「良かったな一夏。クラスメイトがパーティーを開いてくれるみたいだから、主役は行かないとな。今日は放課後の勉強会は無しだ。」
「えっ、ああ・・・・・」
嬉しいのか嬉しくないかよくわからない表情を浮かべる一夏。
「これで、ショートホームルームを終了する。織斑、クラス代表は授業の始めと終わりに挨拶をする。立ってやってみろ。」
「は、はい・・・・・・俺が中学校でやっていた挨拶でいいですか?」
「それでいい、早くしろ。」
「えっと、起立。これでショートホームルームを終わります。礼。」
「「「ありがとうございました~!」」」
☆
「ここがIS学園ね・・・・・」
それから数時間後、放課後のIS学園に怪しい人影があった。
「待ってなさいよ一夏!」
ビシっとIS学園の本校舎へと指を指すツインテールの少女。
「えーっと・・・・・まず何処に行けばいいんだっけ?」
この後彼女はIS学園内を
迷うのも仕方が無いことだった。
その頃食堂では。
「改めて・・・・・」
「「「織斑くん、クラス代表決定おめでとー!!」」」
クラッカーの音が鳴り響いていた。
それに、一夏は心底不思議そうに応える。
「なんで俺がクラス代表なんだよ。」
「それは俺が織斑千冬に進言したからだろうな。」
俺は、用意されていたジュースを飲みながらちらりと一夏を一瞥する。
「え?漣夏はクラス代表、やりたかったんじゃなかったのか?」
「まあ、俺も他のクラス代表との試合はやってみたくはあったが。」
「じゃあ、なんでだよ?」
「そうだな・・・・・一夏。お前はクラス対抗戦の目的を知っているか?」
「目的?」
「ああ。IS学園で、年に一度春先に行われるクラス
クラス代表の決定前、織斑千冬はちゃんと開催目的を話している。
一年次でのクラス対抗戦は、本格的なIS学習を始める前の実力指標の作成を主な目的としているそうだ。
クラス単位との交流やクラスの団結も目的の1つらしい。
ちなみに、優勝クラスには、食堂でのデザート半年フリーパスが贈呈されるようだ。
これは全く関係ないが。
「その目的はわかったが、それとクラス代表を断ったことには何の関係があるんだ?」
「・・・・・できるだけわかりやすく説明してやる。」
ここまで言ってもわからない一夏を哀れに思い、可哀想な人を見る目で一夏に説明する。
そんな目をしていると、俺の横にいる
「一夏は俺が"これ"に勝ったのを覚えているか?」
「それぐらい覚えてるぜ。」
俺がセシリア・オルコットを指さしながら聞くと、あからさまにむっとした一夏が答える。
流石に忘れてはいないだろうが、一応確認しただけだ。
そう不機嫌そうにするな。
「その時、俺はどうやって勝った?」
「え?確か、セシリアの腹に1発パンチを入れての一撃K.O.だったよな?いくらISの試合って言っても、女の子にあれは無いと思うぜ。」
「しょうがないだろ、咄嗟の判断だったんだから。ま、それも完全に逆効果になっちまったけどな。」
俺の隣にいる、セシリア・オルコットへと目を向ける。
「私は全然気にしていませんわ。むしろ、もう一度あの重い一撃を味あわせt・・・あはーん♡」
言い終わる前に軽く頭を
どうにもやるせない気持ちになったが、そのまま説明を続ける。
「ここまでのことを踏まえて、1組の代表が俺だとしたらどうなる?相手が、代表候補生に一撃で勝つような相手だ。どうせ負ける、なんて考える奴が出てきてもおかしくはないだろ?」
「それは、確かに。」
「つまり俺が代表になってクラス対抗戦に参加すると、クラス間での交流やクラスの団結に支障が出てくるクラスがあるかもしれない、って事だ。わかったか一夏?」
「なんとなくなら・・・・・」
「それに、俺が一撃で相手を倒して行ったら、目的の実力指標作成なんて出来なくなるだろ?」
「そうか、確かに。」
よし、納得させた。
今更降りるとは言わないだろうが、
「まあでもあれは、完全に不意を突いただけの攻撃だったんだけどな。」
「そうなのか?」
「そう。俺がブルーティアーズのレーザーを全く避けなかった事に動揺したセシリア・オルコットが、対応を間違えただけの初手だけで有効な不意打ちだ。あそこで避けられたり防御されてたりしたら、負けていたのは俺だったはずだ。」
「そういうもんか?」
「ああ。あのパンチは、体を狙って絶対防御を引き出し、シールドエネルギーを大幅に削る事を目的にしたものだ。防御されでもしたら、まともなダメージは入っていなかっただろうな。」
「って事は、俺の零落白夜と同じような事をしたってことか。」
「絶対防御を引き出した、って点だけ見るとな。」
「俺の零落白夜を、シールドエネルギー消費無しで出せるって考えると、それってかなりズルくないか?」
「言ったろ、初手だけで有効な不意打ちだ、って。普通のISの試合なら、懐に潜り込むことすら難しいだろうよ。」
これは、セシリア・オルコットが接近戦が大の
セシリア・オルコットにしか通用しないし、それに2度目は同じように上手くいくわけもない。
「そっか。ISって難しいんだな。」
「そりゃあ勿論。でも、戦術を考えるってのも面白いぞ。一夏も、暇がある時にでもやってみろよ。」
「俺はそういう難しいのは遠慮したいな・・・・・」
苦笑してやんわりと断る一夏。
まあ確かに、戦術を考えて動くタイプではなさそうだけどな。
「それより一夏良かったな。その状態、完全に両手に花だろ。」
「本当にそう思うか?」
主役の一夏は長椅子の真ん中の席に座らされ、右隣には篠ノ之箒、反対側にはクラスメイトたちがいて退路をふさいでおり、立つことすらままならない状況だった。
俺は机を挟んだ反対側から話しかけていた。
俺の隣にはセシリア・オルコットがいた。未だにうっとり顔でくねくねしている。時折、「漣夏さん」と熱のこもった声が聞こえるのは幻聴だと思いたい。
ちなみに苹果だが、引っ込み思案な性格だからか、なかなかクラスメイトと馴染めずずっと俺にくっついていた。
それを良くないと思い、苹果には「楽しんでおいで」と、布仏本音たちの方へ背中を押してやった。
直接には関わったことはなく原作知識だけしか知らないが、悪い奴では無いのは確かだろう。
あの癒し系娘が実は腹黒だったら、俺は喉元を掻っ切って地獄へ落ちるね。
見ると楽しそうに話している。うん、良かった。
「はいはーい!新聞部でーす!」
食堂の人混みから、カメラを持った女性が1人出てきた。
このパーティーには確かに1組のクラス以外の生徒が参加しているが、上級生が混じっているのは流石にどうかと思うぞ。
IS学園の制服には胸元にリボンかネクタイを付ける決まりになっているのだが、その色は学年によって変わる。青が現1年生、黄色が2年生、赤が3年生だ。
この自称新聞部先輩は黄色のリボンをつけていた。
「次号の新聞に君たち1年生の事について載せたいんだけど、写真いいかな?」
と、許可をとる前にパシャリ。
俺は迷惑そうに手をかざしてカメラのフラッシュを遮った。
「良いですけど・・・・・って、応えを聞く前に今撮りましたよね?」
「細かい事は気にしなーい!あれ、漣夏くん顔写ってないね?」
そりゃあ顔隠したからな。
「1組の専用機持ち3人で仲良くしている所が欲しいんだけど、漣夏くんとセシリアちゃんも写真いいかな?」
「俺はちょっとトイレ行ってくるから、2人で撮っててくれ。」
「あ!ちょっと!漣夏くん!?」
「あ、そうだ。男子用のトイレってこの学園には無いから、寮の自室に付いてるまで行かないとならないんだ。今から行って帰って来るとなると、30分くらいはかかるかもな。」
俺はそう言って新聞部先輩の制止を振り切り、食堂から出る。
一夏、囮役を頼んだぜ。
「まんまと逃げられたようだな、一夏。」
「え?」
漣夏が出ていった後、篠ノ之箒が一夏へと呟いた。
「さて。パーティーを抜け出したのは良いんだが、行くあても無いしな。」
その後、俺はIS学園をひとしきり回っていた。
俺もこの学園の全貌は把握してないし、丁度いい。
とりあえず、あの自称新聞部先輩が居なくなるまでは食堂には近づけないな。
「もーっ!!どこなのよ、ここ!!!」
地図を片手に持ち、地団駄を踏んでいるツインテールと遭遇した。
寒い!なんばら寒いです。
という事で第2章ですよ皆さん。
そしてついに出てきたツインテールちゃん。
このツインテールは、一体何音ちゃんなのかーっ!?
不定期過ぎてどうなるかと思いましたが、最近筆が調子乗ってるのでいくらでもかけそうな気がします。
嘘です。1話につき4000文字が限界です。
今回もくだらないことを遠まわしにだらだら書いて文字数増やしました。しかも後付けの。
だらだら書かれてる所とかすぐに飛ばすよっていう私みたいな人には面白くないかもしれません。
ですがだらだら読むのは苦手だけど、だらだら書くのは好きなようです。
自分の作品を読み返す時も飛ばしますからね。
読み返す意味......