SI -Second Irregular- 作:リンク切り
そんな時に現実逃避のできる執筆って素晴らしい・・・・
課題と相談しながら投稿していきたいですね
時間開きまくっているので、矛盾点とか出てるかも知れませんがご勘弁を。
「つっても、どこに行くんだよ?」
商店街を歩きながら、一夏が呟く。
食事の後に強引に外へと引っ張り出された一夏だが、買い物くらいにはやはり付き合ってくれるようだ。
「知らねえよ。なんか行きたいとこねーの?」
「行く場所がないのに外出したのかよ・・・・・」
困ったように笑って呆れる一夏。
目的がないと外出しちゃいけないって事は無いだろ。
「まあいいけど。こうやって皆で出かけるのも、なんか楽しいし。」
「そうだな。一夏と出かけるのって、中学以来だもんな。」
「あー、悪い。IS学園、忙しくて・・・・・」
「わかってるって。」
バツが悪そうにする一夏へ、ニヤッと笑いかける五反田弾。
一夏が会いたがってなかったわけでは無いことはわかっているのだ。
メールもやり取りしていたようだからな。
「それなら良かった。」
「おう。気にすんなよ。」
五反田弾が一夏の肩をこつんと小突く。
「はは、サンキュー、弾。」
「中学からの付き合いだろ、そのくらいで怒ったりしねえよ。」
「そうだな。」
一夏はふっと弾から視線を外し、正面を見やる。
「・・・・・鈴はすぐに怒るからな。弾を少し見習って欲しいぜ。」
「いや、それはお前が悪い。」
「話も聞かずに!?何でだよ!?」
「お前が悪い事は大体わかる。」
「・・・・・そうかもしれないけどさ。」
納得いかないといった表情で顔をそらす。
一夏の周りには暴力系ヒロインズが集まってるからな。
理不尽さを感じるのも仕方のないことだ。
というか、一夏はよく笑っていられる。
「ま、なんにせよ、どう転ばせるかはツインテール次第、だな・・・・・」
「ん?なんか言ったか、漣夏?」
「ああいや、何でも。」
耳ざといな、一夏は。
毎回小声で言われる度に反応してくる。
まあ何を言っているかはわからないようなので耳がいいとは言えないかもしれない。
「それより、流石にそろそろどこに行くか決めましょうよ、一夏さん。」
「そうだな。早くしないと、時間なくなっちまうし。」
「うーん。あ、カラオケとか!」
「却下だ。」
「却下だな。」
「却下ですね。」
「何でだよ!!」
満場一致の否定だった。
それに納得がいかないのか、大声で一夏のツッコミが入る。
お笑い芸人かよ、呼んでくれないか?
「あ、そうだ蘭。お前が前に行きたいって言ってたあそこはどうだ?」
「んー、あの洋服屋のこと?でも、私の用事に一夏さんたちを付き合わせるわけには・・・・・」
「いや、俺達は全然平気だぞ。さっきも言ったようにこうやって話してるだけで楽しいし。な、漣夏?」
「俺は暇つぶしが出来ればいい。つまんなかったら勝手に帰るし。」
「えらくバッサリ言うな・・・・・」
「んじゃ、行きますか。」
それから五反田家の最寄り駅へ向かい電車で1駅。
何でもないような話をしながら俺達は目的地へと到着した。
蘭が俺達を案内したのは大きなデパートだった。
といっても勿論、大きいと言ってもIS学園ほどではない。
本校舎の半分くらいか?
「服屋に行くのかと思ったらデパートか。」
「こっちにも色々とあるんですよ。デパートは来客数が多いので、専門店よりも品揃えが良い時もあるんです。」
「そうなのか。」
一夏もそんな興味なさそうに応えなくても。
まあ別に俺達には関係ないことだろうけど。
「俺達も一緒について行っていいのか?」
「は、はい・・・・・あの、出来れば、一夏さん
「え?いいのか?俺、服のことなんてなんにもわかんないぞ?」
「一夏さんだからいいんです!」
「まあ、そこまで言うなら良いけど。」
顔を赤く染めて力説する蘭に押されつつも頷く一夏。
そんな事を見せつけられる俺達。
「あー。そういえば俺達も行きたいところがあったんだー。」
「え?そうなのか?弾。」
「そうなのだー。と言うことでまたなー。」
「・・・・・なんか弾の奴口調おかしくないか?」
「気のせいだ。と言うことで行くぞ五反田弾。ついて来い下僕。」
「はっ!仰せのままに!」
綺麗な棒読みを披露した五反田弾のフォローをする。
するとバッと足を揃えて俺へ敬礼する五反田弾。
時代背景バラッバラだな。
「漣夏さん?」
「何かあったらメールでも電話でも送って来いよ、一夏。」
「え?お、おう。」
俺は一度五反田弾を引き連れて店を出て、もう一度同じ店へと入る。
そして服の置いてある棚にかがんで身を隠した。
店員に見られれば嫌な顔をされるかもしれないな。
「こんな所に隠れてどうするんだ?漣夏。」
「とぼけるなよ。お前から俺を連れ出したんだろ?」
「そうだったっけ?」
俺の方には目もくれず、一夏達の方に目を向けながら応える五反田弾。
「・・・・・これなんかどうだ?・・・・・だろ?・・・・・・そうだな!」
「・・・・・・そうです。・・・・・・はい!・・・・・・どうですか?」
ここからでは店の外から聞こえる周りの声が大きくて二人の会話は満足に聞こえなかった。
流石に俺でも読唇術なんてものは使えない。
やり方を覚えれば出来ると思うが・・・・・。
まあでも、どんな会話してるとかはなんとなく想像つくけどな。
「お、あの桃色のワンピースとか蘭に似合いそうだな。」
右隣にいた五反田弾が呟く。
見れば、こいつの言う通り五反田蘭は片手に桃色のワンピースを持っていた。
もう片方の手には、同じタイプの薄い翠のワンピースを持っていた。
一夏にどちらの色がいいか聞いているのだろう。
が、どうやら一夏は五反田弾の考えとは逆に緑の方を選んだ。
「なんでだよ、そこはやっぱり綺麗な赤い髪を引き立てるピンクが・・・・・」
ブツブツと文句を言っているシスコンは無視するとして。
五反田蘭は一夏の選んだ服を持って試着室へと入った。
ファッションショーでもするつもりか。
見せられる当の本人はぼけっとしているが。
秘匿回線でも使って喝でも飛ばしてやろうか。
「何よ、イチャイチャしちゃってさ。」
今度は左側から、俺のよく知る声が聞こえた。
まさかと思いつつも振り返ると、案の定そこにはよくよく見知った人物が。
「おい、ツインテール。」
「ひゃっ!?アンタ、何でここにいるのよっ!?」
「それは俺のセリフだ。俺は一夏の付き添いでこいつらと買い物に来てるんだ。」
「じゃあなんでこんなところに隠れてるのよ?」
「だからそれは俺のセリフだって。」
「あ、あたしは・・・・・別に、買い物に来ただけで。」
あたふたとなりながらも言い訳を並べるツインテール。
俺はそれを聞き流した。
話をしていれば、流石の五反田弾もツインテールの存在に気づく。
「ん?鈴、お前もいたのか。」
「た、たまたまアンタたちが見えたから、何してるのかと思って!」
「ふーーーーーん。」
「アンタ、話聞く気ある・・・?」
五反田弾はツインテールの話そっちのけで俺と同じように話半分で聞き流していた。
その目線は、今しがた試着室から出てきた五反田蘭に釘付けである。
まさにシスコンここに極まれり、って感じだな、おい。
「ちょっと、無視しないでよ!」
「まあまあ、落ち着けよツインテール。」
「落ち着いてるわよ・・・・ッ!!」
「お、おい、鈴!そんな今大きな声出したら・・・・」
「ん?そこにいるの、もしかして鈴か?」
五反田弾も焦り始めてツインテールを宥めるが、その気虚しく空気の読めない奴に見つかってしまった。
ツインテールは、焦りつつも苦しい言い訳を始める。
「えっ!?い、一夏!奇遇ね、こんな所で!!!!」
「本当にそうだな!そうだ、鈴。お前も一緒に蘭の服見てくれよ。男の意見だけじゃ、偏見も入っちゃうだろうしさ。」
「!そうねっ!!」
全く空気を読まない一夏は、良いえがおでそんなことを言い始める。
ツインテールは断るわけにもいかず、嬉々として一夏の元へと行った。
まあ、当然始まるのは五反田蘭の反発だ。
こっちからは周りの声にかき消されているのと遠くてあまり聞こえないのだが、やはり何か言い合いをしている。
その後睨み合いを始めるツインテールと五反田蘭。
一夏は訳も分からない、というようにオロオロしている。
多分、「どうしたんだよ、お前ら・・・・」とか言ってそうだ。
「結局、こうなっちゃったか。」
「そうだな、まあ俺は楽しめたから良いんだが。もうお前は良いのか、五反田弾。」
「まあ、な。蘭のあれだけの笑顔が見れたんだ。もう充分だ。」
「シスコン乙。」
結局、そのあとはツインテールも含めた5人で店を回った。
二人女子がいるだけで、行きたい場所が尽きないもんだな。
まあ、その間俺たち男性陣はずーっとウィンドウショッピングだったんだけどな。
「じゃあ、ずいぶん回ったし、今日はこの辺で解散でいいか?」
「はい、大丈夫です!本当は、もう少し一夏さんと、一緒にいたいですけど。」
「あはは、じゃあ、また今度な。弾も、またな。」
「はい!」
「おう、また軽く連絡いれろよ。」
「勿論だ。」
五反田兄妹は、手を振って俺たちと別れた。
じゃあ、俺たちもIS学園へかえるとするか・・・・
「あ、こんなところにいたんですか。」
「あれ?山田先生。どうしたんですか?」
俺たちがIS学園へ帰って来たすぐ後に、廊下を歩いていたら声をかけてくる奴がいた。
パタパタと、靴?スリッパ?を鳴らして、こちらへ走ってくる山田真耶教諭。
一歩を出すたびに、胸部装甲が上下左右に跳ねまくる。
こうして見ると、絶対にそれ邪魔だよな。
「は、はい。織斑くんに乃至くん、それに、凰さん。お部屋の調節がつきましたよ。」
「部屋の・・・・調節?」
「はい。乃至くん達には部屋が開かなくて一時的に3人部屋になってもらっていましたが、こちらで少し部屋割を組み替えさせてもらいました。」
「はあ、やっと一人一つのベッドで寝られるのね・・・・」
ツインテールが呆れ顔で呟く。
不憫に思った学園側からの提供で敷布団が支給されたものの、ツインテールはやはりベッドの方が良かったみたいだ。
「もしかして、俺と箒も部屋替えですか?」
「はい、そうです!篠ノ之さんはそのままの部屋に止まってもらっって、織斑くんが部屋を出て行ってもらう感じですね。」
「そうですか、良かった。幼馴染って言っても、女子と同室っていうのはどうなのかなって俺も思ってたんですよ。」
「ごめんなさい。でも、これからはちゃんとした部屋を用意したので、大丈夫ですよ。」
頭を下げた後、ふふっと笑顔を見せる山田真耶。
「じゃあ、俺と漣夏が同じ部屋なんですよね?」
「いえ、その事なんですが・・・・・・」
「・・・・え?」