東方博麗社〜もし博麗神社に参拝客が来ていたら   作:だぴょん

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今回はタイトルのまんまです。

霊夢が迷いながらも1人で進んでいく様をどうぞ。

もちろん霊夢視点です。


詠夢がいない日

「おはよー」

 

…返事は無い。

 

まあ、当たり前か。

 

私は、1人分の朝食を作り、それを食べている。

 

「ん。美味しい」

 

私は自分で作ったお味噌汁を食べながら言った。

 

静寂な朝の博麗神社。雨がどしゃどしゃと降っている。

 

私はまるで体に風穴を開けられた様な感覚だった。

 

そういえば、母さんが死んだ時もこんな感覚だったな…。

 

そういえば、あの時の謎がある。

 

ーーーーーーーーーー

あの時、外は雷雨だった。

 

「じゃあ、行ってくるわね」

 

「嫌だよ母さん…それに詠夢も」

 

「そういう訳にはいかないの。異変解決が博麗の巫女の仕事。貴方もいつかそういう時期が来るわ。それじゃあ、行ってくるわね」

 

その言葉が私と母さんの最後の会話になるとは、知る由もなかったのだ。

 

 

その日の夕方、帰ってきたのは詠夢と…紫だった。

 

「ねえ詠夢!母さんは?紫も!母さんはどこに行ったの!?」

 

しかし詠夢も紫も俯いたまま口を開かなかった。詠夢の手にはお祓い棒があった。それを見て私は悲しくなった。うそ…そんなわけ…

 

「嘘でしょ…母さん…何でよ……何で行っちゃうの…いやだよ…いやぁぁぁぁぁッ!」

 

詠夢と紫は下を向きながら頷いた。

 

まるで身体に風穴を開けられた様な感覚だった。

 

何でその時の話を詠夢は絶対にしないんだろう…

 

何かあれば詠夢は必ずと言っていいほど私には悩みを打ち明けてくれる。

 

しかし、その話題を持ちかけた瞬間、自分の部屋にこもり、鍵をかけてしまう。

ーーーーーーーーーー

大切な人が…居なくなる…

 

今まで、どれだけ詠夢が大切な存在だったか、知らされた気がした。

 

「ご馳走様」

 

1人で言った後、黙々と皿洗い、洗濯、掃除。

 

全てを終わると、もう10時半だった。

 

……

 

……

 

……。

 

魔理沙も来ない。紫も来ない。だーれも来ない。

 

そんな中、私は頭のリボンを外した。髪飾りも全て。

 

そして、私は部屋の隅っこで。体育座りをした。

 

泣いていた。

 

憂さ晴らし。とでも言えばいいのだろうか。

 

とりあえず泣いた。泣かないと気が済まなかった。

 

うわーん…

 

死んだ母さんのこと。詠夢が左手に持っていたお祓い棒。

 

 

うわーん。

 

大きくなった詠夢。私を守ってくれた詠夢。

 

 

うわーん!

 

私の為に戦ってくれた詠夢。そして…

妖怪退治をした詠夢。

 

 

 

私の存在価値はあるのだろうか。

 

私が生きている意味とは何なんだろうか。

 

母さんがいなくて弟頼りなダメ女に、生きる意味などあるのだろうか。

 

『命の大切さと愛情が分かってから出直してこい』

 

私はキッチンに行き、包丁を取り出した。

 

「待って。早まらないで」

 

後ろから声が聞こえた。詠夢だ。

 

「でも…私は…私は…!」

 

詠夢は必死に私から包丁を離そうとしていた。

 

「霊夢…早まるのはやめるんだぜ!」

 

魔理沙も来た。

 

そうか…

 

私には…心配してくれる人がいる。

 

私を…大切に思ってくれている人がいる。

 

そうだ。私は…まだ死ねない。

 

「詠夢。あの時のこと…話してくれる?」

 

「僕が知っている範囲なら。良いよね?紫」

 

「ええ。それくらいなら」

 

「分かった。それじゃ、始めるよ」

 

時間は午後5時を回っていた。

 

西の空には明るい空が広がっていた。




その時の話は、次回に続きます!

なお、次回は回想と少しの心理描写で終わる気がする

ではさらだばー
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