東方博麗社〜もし博麗神社に参拝客が来ていたら   作:だぴょん

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今回、途中でわけわからん長文が入ってますが勢いで書きました。

僕自身、恋もしたこと無いし友達からは嫌われてるよってことを聞かないので嫉妬というものがわかりません。でも苦悩を抱える詠夢を救ってあげようとするヘカーティアさんを書きました。

あと霊夢がブラコンすぎるね、はい。

詠夢の過去が過去だから愛情はたっぷり詠夢に注いでる霊夢。だからブラコンなんだね。

では、どうぞ。最初だけ霊夢視点です。


弟の嫉妬

私達が異変解決から帰ってきて数日が経ち、戻ってきた日常………ではなく、少し違っていた。

 

弟の詠夢の様子が変なのだ。

 

詠夢がいつも俯いてため息ばっかり吐いている。

 

いつもおっとりな調子の詠夢がどうも暗い。

 

どこかおかしい。

 

もしかしたら、私が原因なのかもしれない。

 

いや、そんなことは無い。そんなこと、あってはならない。

 

私が詠夢を幸せにするって決めたのに。

 

そんな感情ばかりが脳内を支配する。こんなでは姉としてダメだ、と思っても原因が全くわからないから手の打ちようがない。

 

と思っているだけだったその時。

 

「来たわよー詠夢……って、あら?詠夢はどこ?」

 

縁側から大胆に入って来たのは、まだ10代という若い年齢で神を使う詠夢を気に入ったヘカーティア。

 

「詠夢?たぶん縁側でお茶飲んでるわよ」

 

「わかったわ。お邪魔するわね〜」

 

色々と挨拶の順番が違うということをスルーし、私は自室に戻った。

 

 

side out

ーーーーーーーーーーーーーーー

ヘカーティアは縁側にいる詠夢を見つけた。しかし彼はなにも喋らず体育座りで顔を膝の中に埋めていた。

 

「こんにちは詠夢」

 

「…………」

 

「ちょっと、詠夢?」

 

「…………」

 

詠夢は何も言わず、俯いたままである。

 

「あのね、詠夢。何かあるなら話しなさいよ」

 

詠夢は少し顔を上げ躊躇う素振りを見せたが、口を開いた。

 

「いや、あのね……」

 

 

 

 

 

 

ことの発端は月の異変を解決し、幻想郷に戻ってきた時。

 

博麗神社では恒例の宴会が開かれていた。

 

詠夢はお酒が飲めないため、いつも通り料理を出したり、お酒を出したりしていた。

 

詠夢が、霊夢が宴会場にいないことに気づき、おそらく縁側にいるだろうと思い向かった時だった。

 

その時、詠夢は見てしまったのである。

 

「霊夢ー?お酒とおつまみ持ってきた……よ……」

 

霊夢が、尊朝を抱きしめているところを。

 

詠夢はそこにお酒とおつまみを置いて奥へと逃げた。

 

 

 

その後も、霊夢は休みが取れれば稗田邸に行っていて、最近詠夢には素っ気ない態度しか見せないという。

 

「……ってことなんですけど……」

 

詠夢が話し終わると、ヘカーティアはため息を吐き、話し始める。

 

「なるほど、それはただの嫉妬ね」

 

「嫉妬……?」

 

詠夢はただただ首をかしげる。

 

「貴方、嫉妬したこともないの?普通の人間なら1度くらいしたことあるわよ?」

 

「あの、僕は、その……普通じゃないって自覚してるんで……」

 

そう、外の世界にいた頃は無感情な実験台でしかなかったのだ。嫉妬などいう感情を持ったことも無いだろう。

 

「まあ過去に何があったかまでは問い詰めないし聞こうと思わないわ、表情からわかるもの。ただし、これだけは言えるわ。『病は気から』」

 

「えっ?」

 

ヘカーティアの言っている意味がよくわかっていない詠夢に、彼女は説明を加える。

 

「何百年、いや何千年も前かもしれない、幻想郷の旧地獄がまだ地獄として現役で稼働してた頃。まだ強〜い鬼がたくさんいた頃よ。その時から橋姫、水橋パルスィは嫉妬心を操り、人々から忌み嫌われていたわ。私は地獄の女神だから毎日地獄全体を彷徨いていたんだけど、その時偶然パルスィを見つけたわ。今はどうか知らないけれど『妬ましい』を連呼していたわね。そんな時よ。私は彼女に質問したわけ、

『なんで生き物は嫉妬をするの』

ってね。その時に彼女が言ってたわ。

『まあ、一言で言えば嫉妬は思い込みすぎによる心の病みたいなものよ。例えば好きな人がとられたら、もしかしたら気持ちがどんどんマイナスの方向に持って行かれ、結果的に沼にはまって抜け出せなくなってしまう。結局は気持ちの問題なのよ』

ってね。いま、詠夢はそれを自分のお姉ちゃんで起こしてるだけ。だから、霊夢に自分の気持ちをガツンと伝えてきなさいな」

 

ヘカーティアの言葉に後押しされ、詠夢は元気に

 

「はい!」

 

と返事をし、霊夢を探しにドタドタと駆けて行った。

 

少しは詠夢の元気を取り戻せたかな、と思うヘカーティアだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

「霊夢ー?入るよー」

 

詠夢は、ゆっくりと霊夢の部屋の襖を開け、部屋に入る。

 

重い空気が、姉弟2人を取り囲む。

 

先に口を開いたのは、弟だった。

 

「あ、あのね、お姉ちゃん。あのね、僕は「詠夢、ごめんね」……え?」

 

しかし、姉の言葉に遮られる。姉は、優しく弟に話しかける。

 

「ごめんね、詠夢。あんたにたくさん寂しい思いさせちゃったね。」

 

「ぼ、僕はそんなーーー」

 

「私、さっき永琳から聞いたわ。『もしかしたら私が尊朝に取られちゃうんじゃないかって心配してた』ってね。確かに私、最近阿求ん家に結構遊びに行ってた。ごめんね詠夢、それならもうちょっと姉弟2人の時間を多くすれば良かったって私も後悔してる。でもね、あんたは覚えてないかもしれないけど、私のところに詠夢が来た時、紫から事情も話されたからある程度は知ってた。そん時私、もう決めてたの。『この子は、私が絶対に幸せにする』って。だから心配しないで。私は何があってもあんたを一番大切に思ってるし、あんただけは、私が何されようが守る」

 

そう言い切って、詠夢を抱きしめる。

 

世間一般から見ればブラコンだと言われるかもしれないが、詠夢からしたら、とても嬉しい言葉だった。

 

詠夢は目に涙を浮かばせながら叫んだ。

 

「ごめん、ごめんお姉ちゃん!僕ね、ちょっと嫉妬してたの。お姉ちゃんが取られたと思って嫉妬してた!でも、そんな心配する必要なかった。僕をそんなに大切にしてくれたんだね……ありがと。とっても嬉しい」

 

姉の部屋で姉弟抱き合い、再び笑顔を取り戻した2人をにこやかに見つめるヘカーティアだった。




今回霊夢の弟愛が溢れてますね。まあ、ここの霊夢はそういう設定ですので。詠夢の過去とも絡み合って幸せにしなきゃという思いが強いのでしょう。

さて、次の投稿はおそらく来年になります。来年も東方博麗社をよろしくお願いします。

では、良いお年を。
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