零のウィッチーズ   作:葛葉

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零のウィッチーズ 6―お前にできること―

 

 

「ここがあなたの部屋です・・・」

「そうか、ありがとう。ビショップ」

 

あれから、才人は部屋の案内をされた。

 

 

宮藤は、ビショップの部屋の隣だったが、俺はさらに遠くの

廊下の角側と言ってもいい場所だった。

 

まあ、女性の部屋の近くにあるのも問題があるだろうから致し方ない。

 

 

部屋の中には、ベッド・机・カーテンっと一通り揃っており

かっての軍隊生活での部屋よりも豪華だった。

 

 

――――これはこれでありか?

 

 

才人が呆れていると、ピジョップが基地案内をするということで

荷物を片づけた宮藤と共に歩く。

 

 

ピジョップがどこへ行きたいですかという、質問に宮藤が厨房と答えたのは

ある意味仕方がない事だろう。

 

 

それから、射撃場・運動場・飛行場・風呂なども案内された・・・・

男である才人は風呂に入れるわけでもないので外で待っていた。

 

 

 

そして

 

「うわあー!すごーい!」

次に案内されたのは、中央部にある、塔の頂上でった。

 

そこから見える、光景は絶景であったが、ある方角を向けば

赤茶けていて、空は黒かった。

 

 

「あそこが・・・・」

「はい、ヨーロッパ大陸です。かっては奇麗な街が見えたのですが

今はネウロイの侵攻で破壊されてしまいました・・・・」

「リネットさん・・・」

 

それを見るピジョップも悲しそうだ。

 

「そうか・・・・なら俺達が解放しなくちゃな」

「はいっ!」

「そうですね!」

 

 

 

さらに案内を進めば、2人の少女に記者が囲まれている所に出会った

 

「あれは?」

「あそこで、写真を撮っているのが、エーリカ・ハルトマンさんで

隣にいるのがゲルトルート・バルクホルンさんです」

「ほう、あいつがか」

 

そう言われて、改めて見る。

 

ハルトマンは、にこやかに立っていて人懐こいという印象を感じる。

一方で、バルクホルンは生真面目な印象であり、シャーリーが堅物

と言われる所以だろうなと思う。

 

 

「ですが、あの二人はすごいです。特にエーリカさんはネウロイを200機撃墜させました」

「ほう」

「ええ~すごーい。それだけ長く戦い続けているんだー」

才人は賞賛を、宮藤は驚きの声を上げる。

 

 

――――ネウロイは頑丈であるというイメージがあるが、あの二人は効率よく撃墜しているんだろうな

 

 

そんな才人はおいて、ビショップのセリフが続く

「本当にすごい人です。何もできない私と違って、たくさん撃墜しています

あの人は最初から何でもできます・・・」

「おい」

ビショップのセリフに才人が声をかける

 

 

「何でしょう?」

「一つ訂正してもらおう」

 

 

 

そういうと一拍置いて

 

 

 

「君は勘違いをしている」

「勘違いですか?」

ビショップが戸惑ったような声を出す。

 

 

「そうだ、君はハルトマンやバルクホルンは最初から出来ると思っているようだが

それは大きな間違いだ。彼女たちだって人間だ。最初から何でもできるわけじゃない

大小の失敗を繰り返し、コツコツと戦いのコツを掴みあげて、賞賛されるような

エースとなった。それを最初から出来ると、思ったら大間違いだ」

 

――――それにあいつも最後まで諦めなかったしな

才人の脳裏に浮かぶは才人の親友、佐々木武雄だ。

 

 

佐々木武雄は、初陣の時からエンジン不調・機銃発射不能・機体異常と

トラブルに度々見舞われ、なかなか成果を上げる事が出来ず

ようやく数年後に初撃墜を実る事が出来た。

 

 

その時の、佐々木はうれし涙で顔がぐしゃぐしゃになっていて

「最後まで諦めないでよかった」

といっていた。

 

 

 

「それに、ビショップお前は何のために軍隊に入った?」

「は・・はい!ブリタニアを・・・故郷を守るためです!」

「それでいい。故郷を守るためなら、ハルトマンの様な超人の力は必要無いんだ

お前は、お前なりのペースで故郷を守ることを考えていればいいんだ」

そういって、ポンっと肩を叩く。

 

「たしかに、ハルトマンの様な超人の力もあればと考えてしまうことだろう。

しかし、お前は決してハルトマンの様にはなれない。だけど、例え

ネウロイ1機でも落せれば、そのネウロイの攻撃で死ぬはずだった人が救われ

それを積み重ねれば、多くの人が救えるだろう。

 

だから、何もできないと考えるな。それよりも多くの人を救う事を考えろ」

 

「は・・・はい!」

 

その後は、坂本少佐に呼ばれ、ビショップと宮藤の新人組と一緒に訓練することになった。

 

 

 

「遅いぞ!1秒でも遅れると往復数を増やすぞ!訓練で汗を流せれば流すほど

戦場で流す血は少なくなる!」

「「は・・・はい!」」

 

宮藤とビショップはヒイヒイ言いながら走り続ける。

 

「き・・・きついね。リネットさん・・・」

「そうですね・・・。でも、あの人は何で息切れしないんだろう・・・?」

二人が見ている先には

 

 

才人が走っていた。

 

 

ただし、新人組の様に何も持っていないのに対し、才人は、航空機銃を2丁背負い

腰に弾薬を付けるという、武装態勢で走っていた。

 

それでもなお、新人組よりも早く、涼しい顔で走っていた。

 

 




リハビリ回

なんか、久しぶりに新話を投稿してすがすがしい気持ちだ。

零の飛空士は理想郷に改訂したやつが掲載していたが、保存していないので
しばらくは投稿できません。

次は、宮藤初飛行です。

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