ですので感想を頂けると自身に直結するので、感想をもらえると嬉しいです!!
遡る時の振り子・・前編
時の振り子・・というのは時に突然遡る物です・・それは何を意味するのか?・・それは別れであったり・・再会であったり・・様々な姿で姿を現すでしょう・・これはそんな気まぐれな時の振り子が巻き起こした・・小さな奇跡のお話です・・
「はやて、なのは、フェイト・・明日一緒に出掛けないか?」
その奇跡が始まったのは・・龍也のこの一言からだった・・突然誘われた3人は一瞬驚いた表情を見せたが
「うん、良いで・・でもなんでなのはちゃんとフェイトちゃんも一緒なん?」
3人ともそこが気に食わないという顔をしていたが、私は
「いや・・偶には海鳴でゆっくりはやて達と過ごそうと思ったのだが・・嫌だったか?」
そういうと3人は頬を少しだけ赤らめながら
「そういうことなら・・しゃあないな・・うん良いで皆で行こう」
そう笑うはやて達に
「それじゃあ、明日な」
そう笑い掛けてから食堂を後にした・・そして次の日・・私達は海鳴の街に居た・・まず最初に向かったのは翠屋だった
「いらっしゃいませ・・おや、龍也君じゃないか?どうしたんだい?」
笑いながら尋ねて来る士郎さんに
「ちょっと休暇が取れまして・・折角だから遊びに来たんですよ」
暫く士郎さんと話していると
「兄ちゃん、はよ座ったら?」
笑いながら言うはやて達に頷き、私はなのは達の座っている席に向かった・・
「それで、龍也・・今日は何をするの?」
シュークリームを食べながら言うフェイトに
「そうだな・・思い出のある所を回ろうか?・・初めてフェイトに会った所や・・なのはに会った所とかを回ろうと思ってるよ」
そう言うとはやてが
「うーん・・思い出を回る旅って所?」
首を傾げるはやてに頷き、私達は翠屋を後にした・・翠屋を出る所でなのはが会計をしようとするので
「私が誘ったんだ・・私が会計するから、先に行っててくれ」
先に行くように促すと3人とも頷き翠屋を後にした・・私は会計をしながら
「士郎さん・・頼んでた件・・お願いしますよ?」
そう言うと士郎さんは穏やかに頷き
「勿論、任せてくれ」
私はその言葉に頷き翠屋を後にした・・それと入れ違いで入ってくるスバル達に
「後は任せるぞ?」
そう声を掛けるとスバルは自分の胸を叩きながら
「大丈夫です!任せてください」
そう笑うスバル達に頷き・・私ははやて達の後を追った・・
「うわ~懐かしいなぁ・・ここで初めて龍也さんに会ったんだよ?」
隣のフェイトちゃんに言うとフェイトちゃんは
「へーここで足挫いてた所を龍也が通りがかったんだ・・」
2人でそんな話をしていると、後ろの方ではやてちゃんが
「この通りって・・翠屋に行く途中・・はっ!?・・私が兄ちゃんにシュークリーム食べたい言うたから、なのはちゃんと兄ちゃんのエンカウントが!・・くう・・私の馬鹿・・」
何か後悔しているはやてちゃんの隣で龍也さんは苦笑しながら
「いや・・そこまで後悔しなくて良いだろう?」
そう言うとはやてちゃんは
「後悔するで!・・この出会いさえなければ・・なのはちゃんが兄ちゃんを好きになる事はなかったんや!」
そう反論するはやてちゃんに私は
「別にここで出会わなくても私は龍也さんを好きになってたと思うよ?」
そう・・別にここでの出会わなくても私は龍也さんを好きになってたと思う・・私がジュエルシードを集めている時に龍也さんも同じ様にジュエルシードを集めていたのだから・・唯出会いが早かったか・・遅かったかの違いだと私が言うと
「くっ・・でもな!兄ちゃんと一緒に居った時間は私の方が長いんや!・・そこになのはちゃんが入ってくる隙間なんて無いで!」
2人でううーと睨み合っていると・・ポンッ・・私とはやてちゃんの頭の上に龍也さんが手を置きながら
「折角、遊びに来たのに喧嘩しなくても良いだろう・・」
少し寂しそうに言う龍也さんに
「違いますよ!私とはやてちゃんは喧嘩してたんじゃないですよ!」
「そうそう、私となのはちゃんは仲良しやで!」
慌てて言うと龍也さんは
「それならなおさら喧嘩しないでくれ・・仲良くしててくれ」
そう笑う龍也さんに頷き私達はまた移動し始めた・・
「んー懐かしいな~ここで初めて龍也に会ったんだよ?」
にこにこと笑いながら言うフェイトちゃんに龍也さんは
「そうだな・・そう・・アルフと2人で絡んで来たんだったな」
・・そんな出会いだったの!?私とはやてちゃんがその言葉に驚いているとフェイトちゃんは
「ち、違うよ!私はやめようって言ったの!でもアルフが!私の言う事、聞いてくれなかったの!!」
慌てて訂正に入るフェイトちゃんの話によると・・何でも龍也さんの事は大分前から知ってて、ジュエルシードの暴走体を軽々倒す龍也さんが格好良くて・・気が付いたら好きになってて・・街中で買い物してる龍也さんを見つけて・・後を追ってこの公園に来たそうなうなんだけど・・恥かしくて声掛けれなくて・・困ってたらアルフが実力行使で名前を聞こうとした・・との事らしい・・その話を聞いたはやてちゃんは
「・・そんなに純情だったのに・・今は・・積極的過ぎん?」
そう言われたフェイトちゃんは頬を押さえながら
「だ・・だって・・龍也の事好きな人多いから・・後手に回ってたら・・手が届かなくなっちゃうでしょ?」
そう言い返すフェイトちゃんの事を見ながら龍也さんは
「私の事を好きな人が多い?・・・どういう事だ?・・私には心覚えが無いのだが・・」
真顔で尋ねて来る龍也さんの肩に手を置きながら
「龍也さん・・もう少し・・もう少しで良いんで・・鈍感を治してください」
そう言われた龍也さんは本当に意味が判らないと言う表情ながらも頷き
「・・良く判らないが・・善処しよう・・」
・・どうしてこうも鈍感なのだろうか・・でも最近は少しずつ改善されてされて来てるから良いか・・私がそんな事を考えていると
「兄ちゃん!次の場所、行こう!」
龍也さんの腕を抱き抱えながら言うはやてちゃんに龍也さんは
「そうだな・・アリサとすずかにも連絡を入れてるし・・次の場所に行こうか?」
何事も無いように歩き始めた龍也さんの姿に
(やっぱり・・少しずつ鈍感が治って来てるみたいだね・・)
私はフェイトちゃんに念話で
(私・・龍也さんの腕抱き抱えるけど・・良い?)
そう尋ねるとフェイトちゃんは
(良いよ・・でも次移動するときは私だよ?)
そう返事を返すフェイトちゃんに頷き、私は龍也さんの腕を抱き抱えた・・龍也さんは一瞬驚いた表情を見せたが何も言わず・・そのまま歩き続けていた・・やっぱり・・龍也さんの鈍感は治って来てるのかな?・・そんな事を考えながら私達はアリサちゃんの家に向かった・・
「ふう・・中々楽しい時間だった・・」
アリサとすずかと一緒にお茶をしながら、昔話をしたのは・・中々楽しかったと思い呟くと・・フェイトが私の腕を抱き抱えながら
「次は龍也の行きたい場所だよね?・・何処に行きたいの?」
笑顔で尋ねて来るフェイトに
「・・2か所・・行きたい場所があるが良いか?」
そう尋ねるとはやてがなのはを押しのけ、私の腕を取りながら
「良いで、兄ちゃんの行きたい場所なら、どこでも」
笑いながら言うはやての頭を撫でながら
「ありがとう・・では行こうか・・」
私はそう呟き・・あの場所へ向かった・・
「ここは・・」
私の後を着いて来ていたなのはが目を見開きながら呟いた・・私が来た場所は
「・・なのは達も覚えているだろ・・ここは闇の書の闇と・・戦った場所だ・・」
飛行魔法で闇の書と戦った海上に来ていた・・私がそう呟くとフェイトは
「どうして、こんな所に来たの・・ここには悲しい思い出しかないよ?・・早く行こうよ・・」
私の事を気遣ったのか・・早く別の所へ行こうと言うフェイトに
「そうだな・・ここには悲しい思い出しかない・・だが・・私はここに来たかった・・なぁ・・はやて、なのは、フェイト・・もしあの時・・私に今の力の4分の1でも良い・・力があれば・・リインフォースを救えたんじゃないのか?」
リインフォースは・・少ない時間だったが・・私の家族だった・・クールそうに見えたが彼女は・・実は凄く甘えん坊で・・1人になるのを異常なほど怖がった・・闇の書の闇の再構築が始まるまで・・彼女は私とはやての傍を離れようとしなかった・・短い時間でも良い・・幸せな思い出が欲しい・・彼女はそう言っていた
「今の力が少しでもあの時の私にあれば・・リインフォースは消えなくて良かったんじゃないのか?」
私が拳を握りながらそう呟いていると・・はやてが
「兄ちゃん・・」
私の手を両手で握りながら
「兄ちゃんの所為や無いよ・・だから・・そんなに気にしんで・・リインフォースも言ってたやろ・・兄ちゃんの所為じゃ無いって」
はやてがそう言うが私は
「だが・・思うんだ・・リインフォースが消えなくて済む方法があったんじゃないのかと・・そう思うと・・私は・・悔しいんだ・・」
私は・・家族を救えなかった・・最後の最後まで・・彼女は泣かなかった・・涙を見せなかった・・その事が私には辛かった・・出来る事なら救ってやりたかった・・もっともっと・・彼女に幸せな思い出を作ってやりたかった・・
「兄ちゃん・・そんなに自分を責めないで・・」
私の拳を開きながら言うはやての後ろから
「龍也さん・・」
「龍也・・」
後ろから抱き付いてくるなのはとフェイトに
「すまない・・もう行こう・・」
これ以上ここに居ると・・どこまでも気分が沈んでしまう・・だからここから移動しようとした瞬間
「ッ・・!」
頭に激痛が走る・・この感じは・・私が驚きながら振り返ると
フォンッ・・・
静かに黒い歪みが口を開けていた・・私がその歪みに驚いていると
「兄ちゃん・・どうしたんや?」
首を傾げながら尋ねて来るはやて・・どうやら・・はやて達には見えないようだ・・私は・・
「いや・・何でもない・・早く行こう・・」
私はその歪みにまさかと思いながらその場を後にした・・
「大分遅くなってしまったな・・」
海上から戻った時には既に日が暮れていた・・私がそう呟くとはやてが
「後・・兄ちゃんが行きたかった場所って・・リインフォースのお墓?」
そう尋ねて来るはやてに頷き
「ああ・・墓参りをしたかったんだが・・もう日が暮れてしまった・・墓参りは明日にしよう・・さっ・・翠屋に戻ろう」
今日は翠屋に泊まる予定だったので私達は翠屋に向かった・・
「さっ・・先に行くと良い」
翠屋の前で立ち止まり先に行けと言うとはやて達は首を傾げながら翠屋の扉を開けた・・それと同時に
パンッ!!パンッ!!!
中からクラッカーの音がする・・その音に驚いているはやて達に
「最近・・禄に休めてなかっただろう?・・だからサプライズパーティーを計画してたんだ・・」
私の仕事を減らそうとはやて達が頑張っていたのは知っていた・・だが禄に有給も使わず仕事をしているはやて達が心配になり、士郎さんとスバル達に頼んでパーティーの準備をしてたのだ・・本当はもっと楽しい気分で帰ってくる予定だったのに・・あの海上で少し落ち込んだ気分になってしまった事を後悔しながら言うと・・はやてが
「兄ちゃん・・私達の事を心配して・・今日遊びに誘ってくれたん?」
そう尋ねて来るはやてに
「ああ・・だって大切な家族だろう?・・心配するのは当然だ」
そう笑いながら言うとはやては・・いやはやてだけではなくなのはとフェイトも
「「「ありがとう・・凄く嬉しいよッ!」」」
抱き付きながら言ってくるはやて達に内心凄く動揺しながら
「・・行こう・・皆待ってる・・」
私はそう言って翠屋の中に入って行った・・桃子さんが用意してくれた食事を楽しんでいるとヴィータが
「どうした・・兄貴・・何か寂しそうに見えるけど・・」
心配そうな声で尋ねて来るヴィータに
「何でもないさ・・こんなに楽しいのに寂しい訳が無いだろう?」
そう言うと後ろに居たシグナムが
「何か悩み事があるのなら・・私達が聞きますよ?」
ヴィータと同じで心配そうな声のシグナムに
「本当に何でもないんだ・・心配してくれてありがとう」
そう言って頭を撫でるとヴィータが
「そんなら・・良いけど・・悩み事が有るなら相談してくれよ?」
そう言って離れていくヴィータとシグナムを見ながら
(あの歪み・・気になる・・あれは平行世界に行く時のゲートに似ている・・まさか・・あの時へ続いているのか・・)
平行世界への扉は何も同じ時間だけではない・・過去や未来にも通じている可能性があるのだ・・私は手に持った料理を口に運びながら
(試してみる価値はありそうだ・・)
私はそんな事を考えながらパーティーに参加していた・・・・途中フェイトが酔い潰れて、私に抱きついて眠ってしまったのには焦ったが・・はやて達だけではなくスバル達も笑顔だったので良かったと思いながら・・私もパーティを楽しんだ・・
そして・・その日の夜・・皆が眠りに落ちた頃・・
「行くか・・」
私を挟むように寝ているはやてとヴィータを起こさぬように布団から抜け出し・・目的の場所に向かう・・
「ユナ・・アザレア・・起きてくれ・・」
眠っているユナとアザレアを揺すり起こす・・
「んん?・・もう朝ですか?」
「ま・・まだ・・ね・・眠いです・・」
目を擦りながらも起きてくれたユナとアザレアに
「すまない・・少し大事な用があるんだ・・少し付き合ってくれ」
その頼むと目を擦りながら頷いてくれたユナとアザレアを連れて・・私達が高町家の道場から出ようとすると
「何処に行くんだい?」
道場の外で腕を組んでいる士郎さんと鉢合わせになった・・私は
「大切な家族を助けに行きます・・」
嘘を言わず真っ直ぐに士郎さんの眼を見て言うと
「そうか・・はやて君達には私が上手く言っておくよ・・気をつけて行っておいで」
何も言わず私の前から退いてくれた士郎さんの横を通り過ぎようとすると
「君は何も変わってないな・・何時だってどんな時だって誰かを護ろうとするな」
穏やかな笑みの士郎さんに
「私には・・この生き方しか出来ないんですよ・・ただ愚直に前に進むこの生き方しか・・出来ないんです」
私はそう言うと騎士甲冑を展開しユナとアザレアを連れて、あの海上へと向かった・・直ぐに見えなくなった龍也を見ていた士郎は
「その生き方しか出来ないか・・本当に龍也君らしい・・だが君は気付いているかな?・・少しずつ自分が変わり始めていることに・・」
士郎はそう呟き家の中へと戻って行った・・
時の振り子は今・・穏やかに・・しかし確実に動き始めた・・