夜天の守護者 番外編   作:混沌の魔法使い

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ちびちび龍也

ちびちび龍也

 

「うー酷い目に会ったぜ」

 

頭を押さえながら私は呟いた、兄の疲れを取ろうとチョコを作ったが・・不覚にも酒を入れてしまい、酔っ払った兄に振り回され私とリィンは意識を失った・・今は医務室でシャマルと話をしている

 

「うーん・・お兄さんの疲れを取ろうってアイデアは良かったんだけどね~お酒が不味かったわね・・お兄さんはお酒に弱いから」

 

笑いながら言うシャマルにリィンが

 

「でもお兄様が疲れてるのは変わってないです、だから何とか疲れの取れる物を作ってあげたいです」

 

うん、確かにリィンの言うとおりだと思い頷くと

 

「そうねぇ・・そうだ!!お兄さんに夕ご飯を作って上げましょう!!疲れの取れるスタミナ料理を」

 

料理・・そうだそれで行こう!!私達は食堂に行き料理を作り始めた・・だがそれが切っ掛けでまた大事件が起きる事になる・・

 

 

 

「今日龍也さん姿見せなかったね、どうしたのかな?」

 

演習場から戻りながら隣のティアに言うと

 

「疲れてたんじゃないかしら?最近龍也さん疲れてたみたいだから・・」

 

2人でそんな事を話しながらシャワールームに向かっていると

 

「♪~♪~」

 

楽しそうな鼻歌と同時に5歳くらいの銀髪の男の子が歩いて来て、私達と擦れ違う

 

「・・ねぇ・・今の男の子誰かに似てなかった?」

 

ティアに尋ねると

 

「そうよねぇ・・誰かに似てる・・でも誰かしら?」

 

考えても判らないのでシャワー室に向かった・・

 

「あ~さっぱりしたね~」

 

タオルで頭を拭きながら言うと、視界の隅にちょこちょこと動く小柄な影に気付く

 

「あれ・・さっきの男の子かな?」

 

その方を指差しながらティアに尋ねると

 

「多分ね・・誰かの子供かしらね?」

 

と2人で話していると

 

「う?お姉ちゃん誰?」

 

誰かが話しかけたようで話し声が聞こえる、誰かと思い歩いていくと

 

「・・そんな・・まさか・・この子は・・・・」

 

セッテが何かを呟き次の瞬間・・

 

ガバ!!

 

確りと抱きしめその子供を抱き上げるセッテを見て、ティアが

 

「あの病み娘・・龍也さんが振り向いてくれないからって遂に犯罪に走った見たいね・・」

 

かなりきつい事を言うティアを横目に見ながら

 

「ねぇセッテ、その子セッテの知り合い?」

 

子供を抱きしめるセッテに尋ねると

 

「判らないのですか?この子供が誰か?」

 

逆に首を傾げるセッテに

 

「うん・・判らない・・その子誰なの?」

 

子供を指差すと

 

「はぁ・・良いですか良くこの子を見てください」

 

その子供を私とティアナの前に持ってくる

 

「う?」

 

小首を傾げる男の子はとても可愛らしい・・それに珍しい蒼銀の瞳と目に切り傷がある・・?蒼銀?・・目に切り傷?・・あれ?ジーッとその子供の顔を見て

 

「「ああ~ッ!!!!!」」

 

気付いた・・いや気付いてしまった・・この子は

 

「「龍也さん!?」」

 

子供になっているがそれは間違いなく龍也さんだった・・龍也さんと言うと

 

「お姉ちゃんも何で、僕の名前知ってるの?」

 

首を傾げる子供・・もとい龍也さんを見る・・もうとんでもなく可愛いずっと抱きしめていたい・・そんな衝動が襲ってくる・・

 

「ねぇ・・セッテ・・龍也さん貸して」

 

抱きしめたくて言うとセッテは

 

「嫌です、そもそも言われないと気付かなかった貴方達に龍也様を抱きしめる資格はありません」

 

そう言うとセッテは速足で歩き出してしまった・・私とティアは

 

「「ちょっと待って!(待ちなさい!)」」

 

2人でセッテの後を追った・・

 

ズーン・・

 

食堂で頭を抱える、部隊長を除く隊長陣とチンク達・・理由は

 

「あううう・・なんで判らなかったの?」

 

子供化した龍也に気付く事が出来ず、セッテに龍也さんを渡して貰えないのが理由だ・・その子供化した龍也さんは

 

「美味しい~」

 

お子様ランチ(セッテがコックを脅し無理やり作らせた一品)を口の周りを汚しながら笑顔で食べていた

 

「あううう・・可愛いよ~セッテ・・お願いだから・・駄目です!貴女に龍也様を抱きしめる資格はありません!!・・うう・・」

 

何度かトライしているがセッテは消して龍也さんを放そうとしないのだ・・今も膝の上に乗せて放そうとしないのだ

 

「でも何で龍也さんって判ったの?はっきり言って全然判んないよ?」

 

良く見れば判るがはっきり言って見て直ぐは判らない・・どうして判ったのかと尋ねると

 

「私と貴女達は違うんですよ」

 

勝ち誇った笑みを浮かべるセッテに

 

「くぅぅぅ・・何であの時気付かなかったのよ・・私の馬鹿・・」

 

悔しそうに言うティアナを見て

 

「ふん・・所詮はその程度って事ですよ・・姿形が変わったくらいで判らないとはなんと愚かなんでしょうね?」

 

「「がふっ!!」」

 

ティアだけでは無くなのはさん達も血を吐く・・そんなやり取りを繰り返していると

 

「皆~おはようさん~兄ちゃん見なかった?」

 

笑いながら龍也さんを見なかったかと尋ねる部隊長を見て

 

「ふふふ・・狸は気付きますかね?」

 

セッテは黒い笑みを浮かべながら

 

「はやて、この子は誰か判りますか?」

 

小さい龍也さんを抱き抱え部隊長に言うと

 

ヒュン!!

 

「ば・・馬鹿な・・」

 

一瞬でセッテの腕から龍也さんを奪い返し

 

「兄ちゃんやろ?何でそんな簡単な事聞くん?・・ん~兄ちゃん可愛いなぁ~」

 

小さい龍也さんに頬擦りしながらセッテを見る部隊長

 

「ん~?お姉ちゃん誰?」

 

首を傾げる小さい・・言い難いや・・チビ龍也さんに

 

「私はな、はやて言うんや、宜しくな」

 

と笑い部隊長を見てチビ龍也さんは

 

「うん!!」

 

満面の笑みで返事を返した・・

 

 

 

 

「んー可愛いな~でもなんで兄ちゃん小さくなったんや?」

 

膝の上に兄ちゃんを乗せながら皆を見る・・セッテを除き机に伏せて血を吐いている・・一体何が・・そんな事を思いながら机を見回すと

 

コソコソ・・

 

見つからない様に動くシャマルを見つけて

 

「シャマル~まさか兄ちゃんに何かやったのシャマルか~今なら怒らんで教えてなぁ」

 

シャマルを見ながら言うと

 

「はひぃ!今説明します」

 

おどおどと歩いてきたシャマルはゆっくりと説明を始めた・・昨日スタミナ回復料理をオリジナルで作り兄ちゃんに食べさせたそうだ

 

「成る程ねぇ・・シャマルのアレンジ料理の効果か・・んーグッジョブこれは良い仕事やで」

 

兄ちゃんの頭を撫でながら親指を立てると

 

「怒らないですか?お兄さんをそんなにしっちゃたのに?」

 

と言うシャマルに

 

「何で怒るんよ?こんな可愛い兄ちゃんそんなに見えへんで?」

 

膝の上の兄ちゃんを見ると

 

「ん~」

 

すりすりと頭を擦り付けて来る・・可愛すぎる・・もうこれは凶器の域や・・と思い頭を撫でていると

 

「八神兄様~ここにクッキーがありますよ~」

 

クッキーを兄ちゃんに見せ笑うクアットロさん・・馬鹿やな~兄ちゃんは甘い・・

 

ピョン!

 

私の膝の上から飛び降りクアットロさんの前に行き

 

「ちょうだい!」

 

笑いながら両手を差し出す兄ちゃんの姿に

 

(しまった・・兄ちゃん小さくなっとるから甘いのが好きなんや)

 

そう思いクアットロさんを見ると

 

「ほらほら~もう少しで取れますよ~」

 

「えいえい!!」

 

兄ちゃんの手が届かない所にクッキーを持ち上げヒラヒラさせている、兄ちゃんはそれを取ろうとジャンプしてるがギリギリ届かない

 

「う~クアの馬鹿ーッ!!!もう僕クア嫌い!!!」

 

何度やっても取れないので遂には涙目で嫌いと大声で言うと兄ちゃんは、私の所に来て

 

「はやて~お菓子ちょうだい・・」

 

涙目でお菓子が欲しいと言う兄ちゃんの姿を見て

 

「「「「ちょっと待ってて!!」」」」

 

私含め皆が食堂を後にした・・それから数分後

 

「「ほら!お菓子だよ!!」」

 

皆が思い思いのお菓子を持ってきて兄ちゃんに差し出す

 

「う~どれにしようかな~」

 

兄ちゃんは皆が差し出すお菓子を見ながら悩んでいる、その姿も可愛らしくもう今にでも抱きしめたいくらいだ・・だがここは待つ時だ・・だからこうしてお菓子を差し出し待っている

 

「決めた~」

 

ゆっくりとチンクさんの所に歩いて行く・・チンクさんが差し出しているのはチョコバーだ・・しまったやっぱチョコ系で攻めるべきやったかと思っていると

 

「龍也!!お菓子持って来たよ!!」

 

その大声に驚き振り返り、更に驚いた

 

「・・な・・なんて・・量なの・・」

 

ティアナが驚きながら言う、だがそれも無理は無い何故なら、小さな山くらい大量のお菓子の箱があるのだ、それを見て兄ちゃんは

 

「お菓子~」

 

チンクさんの前でUターンしフェイトちゃんの所に向かって歩き、フェイトちゃんの前で

 

「フェイ~お菓子ちょうだい!」

 

と笑い両手を差し出す

 

「うん!!いっぱいあるから好きなの食べて良いよ~」

 

そう言うとフェイトちゃんは兄ちゃんを抱き抱えた・・お菓子勝負はフェイトちゃんの圧勝だった・・

 

 

 

 

「んーーー美味しいーーー」

 

チョコを食べて笑ってる龍也を膝の上に乗せる・・ああ・・なんていう幸せ・・滅多に感じることの無い幸せを噛み締めていると

 

「フェイトちゃん・・そのお菓子どうしたの?まさか買ってきたの?」

 

なのはが尋ねて来るので

 

「これ?前にお中元とかで貰ったやつだよ?私とクロノとリンディ義母さんに来やつ食べきれないからしまっておいたの!」

 

クロノには子供が居るし、リンディ義母さんは甘い物好きだから大量に来るのだ

 

「ああ・・そんな手が合ったのか・・」

 

崩れ落ちるはやてを横目に龍也にお菓子を渡すと

 

「ん~フェイ~大好き~」

 

大好き・・大好き・・大好き・・

 

「私も龍也が大好きだよ~」

 

全力で龍也を抱きしめる・・もう可愛いすぎるよ~ずっとこのままでも良いよ~そう思い抱きしめていると

 

「ん~・・はい!」

 

龍也が食べかけのチョコを私に差し出す

 

「えっ・・どうしたの龍也?」

 

突然の行動に驚くと龍也は

 

「フェイもチョコ食べるの~」

 

笑いチョコを差し出してくる

 

「うん・・ありがとう食べるよ・・」

 

差し出されたチョコを食べる・・

 

(これって間接キスだよね・・小さい龍也だけど嬉しい~)

 

間接キスに感動している隙に龍也が私の膝の上から降り

 

「はい!皆もチョコ食べるの~」

 

皆にチョコを配り始める龍也だったが・・

 

「あう!・・」

 

置いてあったグリフィスの本に引っ掛かり転んでしまう・・グリフィスの本に引っ掛かってだ・・龍也の大きなくりくりとした目に涙が溜まって行き・・

 

「うう・・ひっく・・痛い・・痛いよ・・えぐ・・えぐ・・うええええええんんん!!!!!痛いよ~!!!」

 

大声で龍也が泣き出すと同時に

 

「フェイトちゃん、兄ちゃんは任せる・・私達はちょっとやることが出来たから・・」

 

バインドでぐるぐる巻きになったグリフィスを持ちながら

 

「さて・・私はいまからお話しするけど・・参加希望者は演習場な・・」

 

ズルズルと引きずっていくはやての後を追ってなのは達も姿を消した

 

「痛いよ~!!!」

 

大泣きする龍也を抱き抱えた物のどうすれば判らず困っていると

 

「フェイトは駄目駄目っすね~小さい子の世話が苦手見たいっすね~ここは私に任せるっすよ」

 

自身ありげに笑うウェンディに龍也を手渡すと

 

「良し良し・・痛かったすね~痛いの痛いの飛んでけ~」

 

あやしながら龍也を抱き抱え暫くすると・・

 

「ひっく・・痛かったの・・ぐす・・」

 

徐々に泣き止んでいく龍也に

 

「もう大丈夫すっよ~痛くないっすよね~」

 

笑いながら龍也の頭を撫で笑うウェンディに

 

「ひっく・・ぐす・・うん・・もう大丈夫だよ・・ふぁああ・・」

 

遂には完全に泣き止むと、欠伸をする龍也にウェンディは

 

「泣いたら疲れたっすか?そんならお部屋に連れてってあげるっすよ~」

 

笑いながら龍也の手を握ったウェンディを見て

 

(凄いな・・完全に泣き止ませちゃったよ・・)

 

そのあやしの技に驚いていると

 

「何してるっすか?フェイトも一緒に来るッすよ」

 

笑いながら言うウェンディと共に龍也の部屋に向かい、龍也を寝かせてから部屋を後にし・・演習場に向かいながら

 

「ウェンディは凄いね~あんなに簡単に泣きやますなんて」

 

凄いと褒めているとウェンディは頭を掻きながら

 

「いや・・あれは見よう見真似っすよ・・昔龍也兄がルーテシアをあやしてるのを見て覚えてたんすっよ」

 

恥かしそうに笑うウェンディに

 

「それでも凄いよ、私はおたおたしてるだけだったからね」

 

笑いながら演習場の扉を開くとそこには

 

「・・・・」

 

ぼこぼこにされ逆さに吊られているグリフィスの姿があった

 

「・・・・・これ以上やったら死にそうっすね・・私もお話したかったすけど・・次の機会にするっすか・・」

 

ウェンディに頷き私は自分の部屋に戻って行った・・

 

次の日・・・

 

「なぁ・・フェイト・・昨日私は何してたんだ?・・なにも覚えてないんだ・・はやて達に聞いても教えてくれないんだ」

 

元の姿に戻った龍也が尋ねてくるが・・私は

 

「秘密だよ・・でも変な事はしてないから大丈夫だよ」

 

笑いながら言うと龍也は

 

「そうなのか?・・それなら良いが・・体の疲れも無いし・・気分も良いしな・・」

 

その日から偶にシャマルの特製料理で子供化する龍也の取り合いが機動六課で見られるようになった

 

 

ちびちび龍也終り

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