夜天の守護者 番外編   作:混沌の魔法使い

2 / 58
遡る時の振り子・・後編

遡る時の振り子・・後編

 

私は目が覚めた時・・過去の闇の書の主の元へ居た・・私は酷い悪夢だと思った・・折角解放されたと思ったのに・・再び長く苦しい時を歩まないとならないと思う時が狂いそうだった・・だが・・私には1つだけ希望があった・・いずれ・・いずれまた主はやてと・・あの方に会える・・そう思うと・・私は耐える事が出来た・・どれほど苦しくても・・どれほど悲しくても・・また会える・・例え短い時間でも・・あの方の傍に入れると思えば・・耐える事が出来た・・しかし・・私の夢見た日は来なかった・・再び主はやての元に行った時・・その場にあの方の姿は無かった・・私は絶望した・・そして・・また終わりの時をただ待つだけだった・・私の運命は決まっている・・闇の書の闇と共に消える・・それだけが・・私の運命だ・・私は再び終わりの時を迎えようとしていた・・

 

「夜天の魔道書、呪われた闇の書と呼ばせたプログラム・・闇の書の・・闇」

 

主はやてが呟きながら、球体が膨らみ破裂しその中から現れたこの世の物とは思えない異形な体をした化け物、闇の書の闇を見ている・・この後の出来事は全て知っている・・

 

「縛れ! 鋼の軛!」

 

盾の守護獣が闇の書の闇の尻尾を刈り取る・・そこに

 

「ちゃんと合わせろよ、高町なのは!」

 

「ヴィータちゃんもね!」

 

高町なのはと鉄槌が・・

 

「鉄槌の騎士ヴィータと鉄の伯爵、グラーフアイゼン!轟天、爆砕!ギガント!シュラァァァク!」

 

鉄槌の一撃で闇の書の闇の複合四層式のバリアが1つ壊され・・

 

「高町なのはとレイジングハート行きます!・・ディバイン・・バスターッ!!!

 

強烈な砲撃を闇の書の闇へと打ち込む・・それはいくつか再生していた尻尾もまとめて吹き飛ばし、2つ目のバリアをも粉々にした・・次は将とフェイトテスタロッサだ・・

 

「剣の騎士シグナムが魂、炎の魔剣レヴァンティン」

 

将が矢を生み出し狙いを定める・・そして矢を放ち・・3つ目のバリアを砕く・・

 

「フェイト・テスタロッサ!バルディッシュ・ザンバー・・行きます!」

 

フェイトテスタロッサが最後のバリアを打ち砕く・・そして

 

「彼方より来たれ、宿り木の枝・・銀月の槍となりて、撃ち貫け!」

 

主はやての呪文詠唱と共に闇の書の闇の上空に魔法陣が浮かび上がり、周りに六つの魔力弾が生成される

 

「石化の槍、ミストルティン!」

 

主はやてが生み出した魔法陣からも放たれ、七つの魔力弾が闇の書に闇に命中する・・そして槍のように細く長い魔力弾から侵食し始める石化が闇の書の闇の体を覆って行く・・主はやてのミストルティンが決まり石化が侵食し石化していた部分が自重に耐え切れず崩壊していく中、闇の書の闇はそれを上回る再生速度で石化していた部分を再生していく・・そして次は・・

 

「行くぞ、デュランダル!」

 

クロノハラオウンが詠唱に入る・・

 

「悠久なる凍土、凍てつく棺の内にて、永遠の眠りを与えよ・・」

 

水色の魔法陣が展開され、周りの温度が一気に下がっていく・・そして

 

「凍てつけ!」

 

その言葉と共に氷結速度が加速し闇の書の闇は完全に氷に包まれ動きを止めた・・この隙に

 

「全力全開! スターライト!!」

 

「雷光一閃、プラズマーザンバー!」

 

高町なのは、フェイトテスタロッサの持つ最強の魔法がそれぞれのデバイスに収束されていく・・

 

「ごめんな、お休みな・・」

 

主はやては悲しげな眼を闇の書の闇に向け、魔力を収束していく・・ああ・・もう終わりか・・私の時は・・私がそんな事を考えている中・・3色の砲撃が放たれ・・全てが終った筈だった・・

 

「響け、終焉の笛、ラグナロク!!」

 

「「「ブレイカーッ!!!」」」

 

・・そして・・この後・・湖が長距離転送を使い・・アルカンシェルで全てを消し飛ばし終わる・・筈だった・・

 

「グオオオオオッ!!!」

 

身の毛もよだつ雄叫びを上げながら闇の書の闇が姿を変える・・髑髏の文様を胴体に持つ異形へ・・異形は迫り来る3色の砲撃を片手で弾き飛ばす・・ば・・馬鹿な・・これで終る筈だったのに・・まさか・・あの方が居ないから・・駄目だったのか?私が慌てていると異形は

 

「グアアアアアッ!!!」

 

咆哮を挙げながら凄まじい砲撃を私達に向かって放つ・・闇の書の変化に驚いていた私達は避ける事も出来ず・・その砲撃の直撃を受ける筈だった・・私は

 

(そうか・・私は今回は少しの安らぎも得る事が出来ずに消えるのか・・もし・・次があるのなら・・今度は・・あの方に会いたい・・)

 

私はユニゾンを解除し、消えるつもりでその異形と主はやて達の前に立ち塞がった・・

 

「リインフォース!!あかん!!」

 

主はやての私を止める声を聞きながら・・私は消えていく覚悟を決めた・・その時・・

 

ヒュウウウ・・・

 

穏やかな風が吹き・・私の前に1人の男が現れる・・白銀に輝く騎士甲冑に4枚の翼を持った男は

 

「プロティオーネッ!!」

 

蒼く輝くプロテクションを発動させ・・その砲撃を弾き飛ばした・・だが私はその男の顔に目を奪われた・・右目に傷がある物の・・見間違える訳が無い・・この人は・・

 

「あ・・兄上・・様・・?」

 

私が再会する事を夢見続けていた・・その人だったのだから・・

 

 

 

 

 

間に合ったか・・私はプロテクションを解除しながら心の中で一息ついていた・・あの歪みは私の予想通り・・過去の・・闇の書の闇との戦いの時へと続いていた・・私は背後を見て

 

(私が居ない・・やはり平行世界か・・)

 

幼いはやて達の近くに私が居ない事に・・やはり過去ではなく並行世界かと思っていると・・クロノが

 

「お前何者だ!」

 

警戒心むき出しのクロノに

 

「邪魔だ・・下がってろ」

 

そう呟きはやて達全員をプロテクションの中に封じ込める・・そうでもしないと巻き込んでしまうからだ・・

 

「貴様!何をしてる!!1人で勝てる筈が無いだろう!!ここから出せ!!」

 

そう怒鳴り続けるクロノに

 

「お前達ではあれをどうこうする事は出来ん・・お前達の最高の一撃でも無傷だっただろう?」

 

そう言うと・・うっ・・と呟き黙り込むクロノ達を見ながら、闇の書の闇を・・いや・・

 

「成る程・・貴様が原因だったのか・・ヴェルガディオス!」

 

私が消し飛ばした筈の負の神・・ヴェルガディオスにそう怒鳴りつけると

 

「グアアアアッ!!!」

 

咆哮を挙げながら飛び掛ってくるヴェルガディオスの拳を剣で弾き飛ばしながら

 

「そうか・・知性の無い・・唯の残骸か・・」

 

そう呟き、即座に胴を穿ち後退させ・・

 

「ユナ、アザレア!!」

 

ユナとアザレアを呼び出す・・そして・・

 

「「「ユニゾンインッ!!」」」

 

ユナとアザレアと同時にユニゾンを行う・・バサァ・・音を立てて8枚の翼・・4枚は天使で残りの4枚は悪魔の羽だ・・それが一瞬私の姿を覆い隠し・・騎士甲冑を作り変える・・銀の装飾と左胸に金の剣十字を持った黒いロングコートに黒いズボン、そしてに純白のマントを羽織る・・それと同時に髪と目が色を変えるのを感じながら、両腰に現れた剣・・ソルとルナを抜き放ちながら

 

「貴様に断罪を下す!!!我が剣の前に消え失せろ!!」

 

ヴェルガディオスの残骸に私は向かって行った・・

 

「グオオオオッ!!!」

 

咆哮を挙げながら殴り掛かってくるヴェルガディオスの攻撃をルナで受け止め・・

 

「リュンヌベルグッ!!」

 

ヴェルガディオスの影から月と同じ輝きを持つ魔力で出来た剣が飛び出し、身体を貫きそれと同時に・・

 

ズガーンッ!!!

 

凄まじい音を立てて爆発する

 

「ギャアアアッ!!」

 

悲鳴を挙げながら後退して行くヴェルガディオスに

 

「逃がさん!プロレミヤッ!!」

 

右手から太陽の輝きを放つ砲撃を放つ・・だがこれは普通の砲撃と違う・・限界まで収束させ面ではなく点で攻撃する砲撃で使いようによっては剣の様にも使える、私は右手を振り抜きヴェルガディオスの腕を切り飛ばす

 

「ッギャアアアアッ!!!」

 

腕を切り落とされた事で更に凄まじい、悲鳴を上げるヴェルガディオスの懐に飛び込み

 

「月牙陽炎斬ッ!!!」

 

三日月を描くかのようにルナを切り上げ、その直後に陽炎のように揺らめきながら姿を消す・・反撃に拳を繰り出していたヴェルガディオスは

 

「グアッ!?」

 

驚き辺りを見回しているヴェルガディオスの背後に回ってソルで一閃する

 

「ギャアアッ!!!」

 

苦痛に悲鳴を上げるヴェルガディオスの八方位から二刀流の高速の連撃で斬り裂き、完全に動きを止めた、ヴェルガディオスの最後に頭上からソルとルナを全力で振り下ろした

 

ズバアアッ!!!

 

凄まじい音を立ててヴェルガディオスの身体を深く切り裂く・・私はヴェルガディオスを見ながら

 

(脆い・・やはり残骸・・この程度か・・)

 

恐らくこいつはこの世界のヴェルガディオスなのだろう・・身体も脆いし・・弱い・・だが・・

 

「容赦はしない!!全力で貴様を消し飛ばす!!」

 

ルナとソルを腰の鞘に戻し両手に魔法陣を展開し、詠唱を始める

 

「万象を表す真実の姿・・世界に刻まれしその記憶・・」

 

右手の光り輝く魔法陣と左手の闇色の魔法陣が私の正面で巨大で複雑な魔法陣を描く・・

 

「我が浄化の光にて・・その存在を無に帰せ!セレスティアル・・ノヴァ!!」

 

放たれた砲撃は真っ直ぐにヴェルガディオスに命中する

 

「ギャアアアッ!!!」

 

悲鳴を上げるヴェルガディオスを2色の砲撃が呑み込み・・次の瞬間ヴェルガディオスの姿は完全に消えていた・・私は背後のリィンフォースを見ながら

 

(さっき・・私の事を兄上様と呼んでいた・・まさか・・)

 

私は翼を羽ばたかせリインフォース達の方に向かった

 

 

 

 

闇の書の闇を消し飛ばした兄上様が私の顔を見ながら

 

「リインフォース・・私が判るか?」

 

そう尋ねて来る・・私はゆっくりと頷き

 

「あ・・兄上様・・」

 

私がそう言うと兄上様は穏やかに微笑む・・私と兄上様が話していると

 

「時空管理局の者だ!お前は一体何者だッ!」

 

そう怒鳴りつけるクロノを無視した兄上様は

 

「見てるのだろう?リンディハラオウン・・クロノでは話にならん・・貴様が出ろ」

 

そう言うと空中にモニターが展開され

 

「私の事を知ってる・・貴方は何者なのかしら?」

 

そう尋ねられた兄上様は

 

「お前だけではない・・ここに居る全ての者の名も・・全て知っている・・私が何者か知りたければ・・私をアースラに連れて行け」

 

そう言う兄上様にリンディは

 

「良いわ・・闇の書の闇を倒してくれた人ですもの・・招待するわ」

 

私達はアースラの中へと転送された・・

 

「騎士甲冑を解除しろ」

 

クロノが睨みながら言うと

 

「規則だからな・・」

 

騎士甲冑を解除した兄上様の肩の上に2人の少女が現れる・・クロノが2人の少女に手を伸ばそうとするが、兄上様がその手を弾き落としながら

 

「悪いが・・この2人には触らないで貰おう・・私の家族だからな」

 

そう言うとクロノは不機嫌そうに

 

「こっちだ・・来い」

 

私達を先導して歩き出した・・私達が歩いていると主はやてが

 

「なぁ・・リインフォース・・あの人の事を兄上様って言ってたけど・・どういう事?」

 

そう尋ねて来る主はやてに

 

「直ぐに判ります・・兄上様が全てを教えてくれます」

 

私がそう言っている内にリンディの部屋の前に辿り着いた・・

 

「ようこそ・・アースラへ・・正体不明の魔道師さん」

 

そう微笑んだリンディは直ぐに

 

「それで貴方は何者?・・私達は貴方ほど強い魔道師を見た事が無いわ」

 

そう言われた兄上様は

 

「私は時空管理局所属し、アサルトフォースという部隊の指揮官をしている」

 

そう役職を名乗る兄上様にクロノが

 

「嘘を言うな!管理局にそんな部隊は存在しない!!」

 

そう怒鳴るクロノに兄上様は

 

「そう今は存在しない・・だがいずれ設立される部隊だ」

 

そう言う兄上様にリンディは

 

「その言い方だと貴方が未来から来た様に聞こえるけど?」

 

そう言われた兄上様は

 

「その通り・・私はこことは違う時間を歩んだ未来から来た・・」

 

そう言うと兄上様は平行世界について語り始めた・・世界とは1つではなく・・無数に枝分かれし・・様々な姿を持つと・・その説明を聞いた主はやてが

 

「それじゃあ・・貴方は平行世界のリインフォースのお兄さんなんですか?」

 

そう尋ねられた兄上様は穏やかに微笑み主はやての頭の上に手を置き

 

「私はリインフォースの兄ではない・・私は君の兄だ・・私の名は八神龍也と言うんだ」

 

そう笑うと主はやては

 

「嘘・・平行世界には私に兄ちゃんが居るんですか?」

 

信じられないと言う風に呟く主はやてに

 

「信じられないかね?・・では証拠を見せよう・・」

 

懐から一枚の写真を取り出す兄上様はそれを手渡す・・それを見た主はやては

 

「私や・・ううん・・私だけや無い・・シグナムもヴィータも居る・・」

 

えっ!?と呟き鉄槌や剣が写真を覗き込み目を見開く・・自分達が写っていれば驚くのは無理も無いだろう・・

 

「それで・・平行世界の魔道師がここに来た、目的は?」

 

そう尋ねるリンディに

 

「私がここに来た目的?・・簡単だよ・・リインフォースを救う為さ・・私の世界では闇の書の闇は完全に消す事が出来ず・・リインフォースが命を引き換えに封じた・・私はその未来を覆す為に来た」

 

そう言う兄上様は足元に魔法陣を展開させながら

 

「私の役目は終った・・明日・・私はここを去る・・もし気が向いたら海鳴にある丘の上に来ると良い・・ではなリインフォース・・お前は今度こそ幸せに生きれるぞ」

 

そう言うと消えていく兄上様に

 

「待って!待ってください!」

 

そう手を伸ばすが・・私の手は兄上様に届かず・・兄上様はここから消えて行った・・その後私達はアースラの一室を与えられ休む事になったが・・私は眠る事が出来なかった・・折角会えたのに・・また会えなくなってしまう・・それがとても悲しくてとても眠る気になれなかったのだ・・

 

「リインフォース・・寝れへんの?」

 

尋ねて来る主はやてに頷くと、主はやては

 

「なぁ・・リインフォースは龍也さんと一緒に行きたいんじゃないの?」

 

そう言われた私は慌ててしまい

 

「そ、そ、そんな事は無いです」

 

そう言うと主はやてはクスリと微笑み

 

「その反応を見れば判るで・・良いよあの人と一緒に行っても」

 

そう笑う主はやてに何かを言おうとすると主はやては

 

「何も言わんで良いよ・・リインフォースが居なくなってまうのは寂しいわ・・でもな家族が幸せになるなら私はそっちの方が良い・・だから私のことは気にしんで・・あの人と一緒に行きよ」

 

そう笑う主はやてに

 

「あ・・ありがとうございます・・せめて・・これを持っていて下さい」

 

自分のデータのバックアップを主はやてに手渡し、深く頭を下げながら

 

「本当に申し訳ありません・・私の我侭で貴方の傍を離れる私を許してください」

 

そう言うと主はやては

 

「良いんよ、私は気にしんで・・その代わり約束や・・絶対に幸せになるんやで」

 

そういって戻って行く主はやての姿が見えなくなるまで私は頭を下げ続けた・・そして次の日

 

「おや?・・見送りに来てくれたのか?」

 

丘の上で寝ている2人の融合騎を背負った兄上様に主はやてが

 

「はい、貴方は嘘言ってるように見えなかったし・・それにリインフォースを助けてくれましたから」

 

そう笑う主はやての背後には鉄槌と湖・・それに将と高町とテスタロッサの姿が見える・・彼女達も兄上様の話を信じたのだ・・兄上様は穏やかに微笑みながら

 

「そうか・・ありがとう・・ではな・・私は元の世界に戻るよ・・」

 

そういって背後の黒い歪みに向かって行く兄上様に

 

「待ってください・・私も・・私も連れてってください!!!」

 

駆け寄りながら言うと兄上様は

 

「どうしてだ?リインフォース・・お前はここで幸せに暮らして良いんだぞ?」

 

そう言う兄上様に

 

「私は!・・貴方の傍に居たいんです!!お願いです!!私も・・一緒に・・連れてって下さい!!」

 

兄上様が困った表情をしていると主はやてが

 

「龍也さん・・お願いします・・リインフォースを連れてってあげて下さい」

 

そう言われた兄上様は

 

「君はそれで良いのか?」

 

そう尋ねられた主はやてはゆっくりと頷き

 

「はい、リインフォースは貴方と一緒に居たいって言ってます・・だから・・私はリインフォースの意思を尊重します」

 

そう言われた兄上様は・・少し考えた素振りを見せたが

 

「判った・・ではリインフォースは連れて行く」

 

そう言って私を招き寄せる・・私は兄上様の隣に立ちながら

 

「主はやて・・すいません・・私の我侭で」

 

もう1度謝ると主はやては笑いながら

 

「良いんよ、リインフォース・・龍也さんと仲良くな?・・それとそっちの世界の私にも宜しく」

 

そう微笑む主はやてに深く頭を下げながら、私は兄上様の世界へと渡った・・

 

「リインフォース・・行くぞ」

 

世界を移動して直ぐ移動するという兄上様に

 

「何処へ行くのですか?」

 

首を傾げながら尋ねると

 

「はやて達が待ってる・・早く戻らないと・・」

 

そう言う兄上様と一緒に私は街の中を歩いた・・兄上様が喫茶店の前で立ち止まる

 

「ここにはやて達が居る・・今呼んでくるから待っててくれ」

 

喫茶店の前で兄上様がまた出てくるのを待つ・・話によれば主はやて達はもう大人になっているそうだ・・私は再会を楽しみにしながら兄上様が出て来るのを待った・・

 

 

 

「うーまだ眠いよ~」

 

目を擦りながら言うはやてとヴィータ・・それにシグナムになのはとフェイトを連れて、翠屋の玄関の前に行く・・

 

「良いか・・はやて・・この先にどうしてもお前に会いたいと言う人が待っている・・」

 

そう言うとはやては

 

「私にどうしても会いたい人?・・誰やろ?」

 

首を傾げるはやて達を連れて私は翠屋の外に出た・・

 

「おひさしぶりです・・主はやて・・」

 

リィンフォースが頭を下げながら言うと・・眠たそうにしていたはやては目を見開き

 

「う・・そ・・リインフォース・・?・・ど・・どうして・・」

 

驚くはやて達に

 

「正真正銘・・本物のリインフォースだ・・平行世界にいた・・私達の世界のリインフォースを連れて来たんだ」

 

そう言うとはやてはゆっくりとリインフォースに近付き

 

「本当なん・・本当に私の知ってる・・リインフォース?」

 

リインフォースは涙を流しながら

 

「はい・・主はやて・・もう1度貴女に会いたいと思っていた・・私の願い・・は今叶いました・・」

 

そう言うリィンフォースにはやては抱きつき

 

「良かった!良かったよぉ・・リインフォース・・お帰り」

 

涙を流すはやてにリインフォースはその背を擦りながら

 

「はい・・私は・・今貴女の元へ帰りました・・」

 

その光景を見ていたなのはとフェイトは同じく涙を流しながら、私に

 

「良かったですね・・龍也さん・・」

 

泣き笑いのなのはに

 

「ああ・・もう1度リインフォースに会えて嬉しいよ・・」

 

私がそう笑うと穏やかな風が私達を包み込んだ・・それは祝福の風が帰ってきたと言う証だった・・

 

時の振り子が巻き起こした小さな奇跡・・消えてしまった筈の祝福の風が再び吹き始めた・・それは何を意味するのか・・それはまだ判りません・・ですがきっと・・これから良い事が起きる証なのでしょう・・彼女が加わる事でこの世界がどうなるか・・楽しみにしていて下さい・・それでは失礼致します

 

 

遡る時の振り子・・後編 終り

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。