夜天の守護者 番外編   作:混沌の魔法使い

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惚れ薬パニック 第4話

惚れ薬パニック第4話

 

「・・くっ・・思ったより動きにくい」

 

私は小声でそう呟いた、胸ポケットにはリィン、アギト・・背中には

 

「すう・・すう・・」

 

眠りに落ちたチンク、何処かの部屋に置いてこようかと思ったが・・凄まじいまでの力でしがみ付いている為振り解く事すら出来ない・・

 

「こんな状態で誰かに見つかったらアウトだぞ・・!!!」

 

「あっ・・ミツケマシタヨ?・・タツヤサン・・・」

 

廊下の角を曲がった瞬間・・私は振り返り脱兎の如く走り出した・・曲がり角に居たのは・・

 

「アハハハ・・アハハハッ!!!!」

 

狂ったように笑う、戦闘機人モードのスバルだった・・

 

「迎え打つか・・?」

 

猛スピードで走りながら後ろを見る

 

「ウフフフ・・」

 

どんよりとした目のスバルを見て・・

 

「・・無理だな・・」

 

正気ならまだしも今の状態のスバルを組み伏せるのは無理そうだ・・

 

「・・ん?・・急に揺れだしたな?」

 

どうやら今の騒ぎでチンクが目を覚ましたようだ。気配で判るが・・どうやら後ろを見ているようだが・・

 

「・・スバル・・お前も私から八神を取り上げるのか?」

 

凄まじい怒気と殺気を放ち始めたチンクは直ぐに私の背中から飛び降り

 

「許さない・・私から・・八神を取り上げる奴は・・皆・・許さないッ!!!」

 

そう言うが早くチンクはスバルに飛び掛る

 

「ツブシマス」

 

「やってみろッ!!!」

 

ドンッ!!ドンッ!!!

 

凄まじい衝撃音が後ろから響いてくる・・どうなっているのか見たいが

 

「今は逃げる事が先決だ」

 

触らぬ神に祟りなし・・このまま残っていると暴走状態のチンクに襲われる可能性があるので撤退しよう・・そう判断し振り返った直後

 

ゴンッ!!

 

「う・・あ・・」

 

頭に鈍い衝撃を感じ私はその場に崩れ落ちた・・私が意識を失う直後に見えたのは

 

「兄貴ぃ・・」

 

邪悪な笑みを浮かべるヴィータの姿だった・・

 

 

 

 

「やべえな・・旦那捕まっちまったぞ・・」

 

俺は通気孔を通りながらそう呟いた・・俺を追う物好きなんて居ないが、下手になのはさん達に捕まれば、命が惜しければ従えなんて言い出しかねない・・それは嫌なので見つからないように通気孔を選んだが・・とんでも無い物を見てしまった・・

 

「ヴィータさんか・・元から病んでる人だからなぁ・・旦那大丈夫かな・・」

 

通常時でもかなりアレな人が凶化するとどうなるか判らないが・・判るのは旦那の貞操の危機という事だけだ・・

 

「何とかチャンスを見て助けに行かないとな・・」

 

旦那を引き摺っていったヴィータさんは自室に向かっていた・・丁度良い事に俺は今通気孔の中・・チャンスがあれば助けれるはずだ・・

 

「でもその前に何か武器を・・」

 

懐から地図を取り出す・・

 

「えっと・・ここがスターズの部屋の前だから・・!2ブロック先に馬鹿の研究室がある!」

 

今助けに行くよりかは何らかの武器があったほうが良い・・出来れば麻酔系か神経に作用のある物・・それがあれば時間が稼げる

 

「あと・・2時間と45分・・逃げるだけって言うのは無理だからな・・防衛手段は必要だよな・・」

 

俺がそんな事を考えてると

 

「お父さん!!ヴァイスさん!!助けてえええええッ!!!」

 

必死な悲鳴が聞こえ下を見て絶句した

 

「うわ・・悲惨だな・・」

 

フリード飛龍形態+ガリューに追いかけられてるエリオが見えた・・その背後には

 

「「・・・・」」

 

無言だが邪悪な笑みを浮かべたルーテシアとキャロが居た・・その手には破かれたエリオの制服があった・・

 

「やべえ・・旦那だけじゃなくエリオもピンチか・・なんか無いか?」

 

ごそごそと懐を探るが・・何もない・・

 

「すまん・・俺はお前を助けれないかもしれない・・でも何とか逃げてくれよ」

 

俺はそう呟き匍匐全身で移動を開始した

 

ガンッ!!ガンッ!!!ガラランッ!!!

 

「やっと開いたぜ・・」

 

足で格子を蹴り抜き何とか研究室に潜り込む・・

 

「ん・・と・・」

 

棚をごそごそと探り何かないかと探す・・

 

「えっと・・「惚れ薬ハイパー」「性格逆転薬」「弱点克服剤」・・あいつは何処へ行きたいんだ?」

 

棚に入った薬品のラベルを見て俺はそう呟いた・・天才は限界を超えると馬鹿になるのだろうか?・・そんな事を考えながら棚を探していると

 

「おっ!何か良さそうだ」

 

薬ではなく何かの道具らしき物を見つけて、説明書きを見る

 

「・・「強力麻酔薬」・・暴れまくってるはやて君さえ鎮圧できる」

 

・・・まぁ・・暴れてる部隊長はロストロギアより危険か・・

 

「とりあえず・・確保」

 

役に立ちそうなのでとりあえず、置いてあったリュックに仕舞う

 

「後は・・「強制睡眠薬」・・暴れるヴィータ君を鎮圧できる・・吹き矢として使用・・あいつは何を考えてるんだ?」

 

何故、部隊長とヴィータさんを名指ししているのか?・・それが判らなかったが・・とりあえず横においてあった吹き矢と一緒にリュックへ・・

 

「後は・・」

 

リュックには後2つか3つくらいなら入りそうだが・・時間はどうだ?

 

「旦那が連れ去られてから・・30分か・・どうする・・」

 

恐らくヴィータさんは自室に向かったはず・・あそこから自室までは約20分・・旦那が連れ込まれてから10分経過した事になる

「そう早く動くはずはない・・後何か武器を・・これは!?」

 

俺の目に止まった物それは・・対魔道師用のスタンガン×3

 

「こ・・これがあれば・・何とかなるかもしれない・・よっしゃああ!!今助けに行きますよ!!旦那!!」

 

俺はそう雄叫びを上げ研究室を出たが

 

「ギョロッ!!」

 

黒い目のフェイトさんに遭遇してしまった・・

 

「ヴァイスか・・龍也じゃないなら・・死んで?」

 

バルディッシュを構えるフェイトさんに

 

「俺は・・死ぬ訳にはいかないだ・・旦那とエリオを助けるまではぁ!!」

 

ヴァイスVSフェイト 戦闘開始・・

 

 

 

「ここは・・?「私の部屋だ・・兄貴」・・ヴィータッ!?」

 

そうだ・・私はヴィータに殴打されて・・って・・

 

「て・・手錠!?それに足枷!?・・何処から持って来たアアアッ!?」

 

現在の私の状態と言えば、手錠で腕を拘束され、尚且つ足枷まで丁寧に嵌められていた・・逃げる事は愚か立つ事すら出来ない・・

 

「私は考えたんだよ・・どうすれば兄貴を自分だけの物に出来るのか・・」

 

私の驚愕は無視してぽつり、ぽつりを語るヴィータの目はどんよりと曇り明らかに正気ではない

 

「はやてやシグナムは良いや・・私と同じ考えだから・・でも・・なのは達は駄目だ・・私から兄貴を取り上げるから!!!」

 

どんどんヒートアップするヴィータは邪な笑みを浮かべ

 

「私は・・兄貴さえ居れば良い・・兄貴が傍に居てくれればそれで良い・・それ以外は何にも要らない!!兄貴さえ・・兄貴さえ・・居てくれれば・・」

 

・・・なにこれ超怖いんですけど・・?ぶつぶつと兄貴さえ、兄貴さえと繰り返し言うヴィータに恐怖しか感じない・・

 

「それで考えたんだ・・兄貴がずっと私の傍にいてくれるようにするには・・こうするのが一番良いって・・」

 

ゆらりとアイゼンを構えるヴィータはにやーと笑って

 

「兄貴の両足をぶち砕けば良いんだ・・そうすれば兄貴はどこにも行けないよな?」

 

「・・・本気か・・?」

 

「もちろん、出来るだけ痛くしないからよ、ちょっと我慢してくれよ」

 

目が据わってる!?本気だ・・本気でヴィータは私の足を折る気だ!!

 

「いや・・ちょっと・・むぐっ!!」

 

説得しようとするがヴィータに何かの布を口に突っ込まれる

 

「これで喋れないよな?・・大丈夫直ぐ済むから・・ね」

 

ねっ!じゃない!!と叫びたいが

 

「むぐぐっ!!むぐーッ!!」

 

口に物を突っ込まれてるので喋る事すら出来ない・・ゆっくりとアイゼンを振りかぶるヴィータ

 

(やばい・・やばい・・誰か・・助けは・・)

 

思わず助けを求めた瞬間

 

「させるかああああッ!」

 

バチバチッ!!!

 

「あああああああッ!!」

 

突然扉が開き、ヴァイスが飛び込んで来た・・飛び込んできたヴァイスは何かをヴィータノ背中に押し当てた・・それと同時にヴィータが絶叫しがくりと崩れ落ちた・・私が驚いているとヴァイスは私の口の中から詰め物を引き抜きながら

 

「大丈夫っすね。今手錠と足枷を外しますから」

 

そう言うとヴァイスはヴィータの机の上から鍵を2つ取り、私の拘束を外しながら

 

「遅れてすいません、ちょっとフェイトさんとなのはさんと戦ってたんで」

 

「勝てたのか!?」

 

あの状態の2人に!?バーサーカー状態の2人に!?ヴァイスが!?

 

「いや、直接戦ったんじゃないですよ?煙幕投げてスタンガンで意識を刈り取ったんです」

 

スタンガン・・?そんなの何処に?私が困惑してると

 

「いや馬鹿の研究室にありまして。それよりあと1時間30分・・なんとしても逃げましょう」

 

あとそれだけなのか・・どうやら私は1時間近く昏倒していたらしい・・そんな事を考えながら立ち上がると

 

パラっ・・

 

「「・・・・・」」

 

立ち上がると同時に上着の一部がぼろきれと化す・・そのあまりの自体に私が絶句していると

 

「・・・大丈夫です・・上着だけじゃないですか・・下が無事なら最悪の事態にはなってないですよ」

 

「・・そうだよな・・うん・・そうに決まってるよな?」

 

私はヴァイスに慰められながらヴィータの部屋を後にした・・

 

リザルト

 

龍也・・体力イエローゾーン、+上半身半裸

 

仲間

 

ヴァイス、スタンガン及び薬品系で武装

 

リタイヤ

 

シャルナ(龍也によって撃破) クレア(セッテに敗北後壁に張り付け状態) ティアナ(スターライトの直撃により、壁にめり込み敗北)ヴィータ、なのは、フェイト スタンガンにて昏倒中 アギト&リィン・・ヴィータの部屋にて睡眠中 スバル、チンク ダブルノックダウン

 

追跡者

 

はやて、監視カメラの映像を見て行動開始

 

状況不明者

 

グリフィス エリオ

 

逃亡者

 

ジェイル、ウーノから全力で逃亡中、体力レッドゾーン、ダメージ大、 エリオ、召喚獣及びルーテシアとキャロより逃亡中 精神ダメージ特大 体力限界寸前 龍也 両足を折ろうとするヴィータから逃走成功+ヴァイスと合流 体力イエロー 精神ダメージ特大 +上半身半裸 スタンガンで武装

 

残り時間・・1時間30分

 

第5話に続く

 

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