夜天の守護者 番外編   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです、今回は完全新作の番外編を投稿したいと思います。タイトルでは判らないと思うますがギャグの予定です。それと少し長いですがどうか宜しくお願いします


後悔は後からするもの…

後悔は後からするもの…

 

 

…私はいまだかつて無い危機に直面していた…ヴェルガディオスとの戦いですら遊びであったと思うほどの危機だ…回りをはやて達に囲まれ逃げる事も出来ず…ただその時を待つことしか出来なかった…

 

「それじゃあ…兄ちゃんにはこれを着てもらおうか?」

 

はやてに渡された物…それは…俗にいう執事服と言う物だった…

 

「どうしても着なければ駄目か?私は心の底から反省している…それで許しては貰えないだろうか?」

 

駄目元で無罪放免にして貰えないだろうかと交渉するが…

 

「駄目です。私達は何回も言ったはずです。固有結界を使ってはいけないと、それなのに固有結界を使った、龍也さんにはお仕置きが必要なんです」

 

なのはにそう断言された…私は前のネクロとの戦闘で「雪の庭園」を使った…それによりネクロの撃退には成功したが、その代わりはやて達のダメージを全て自分が受けた為、瀕死に近い状態に陥ってしまった…なんとか回復したが心配を掛けた罰として。今日1日はやて達全員の執事として過ごせと言われた…だがただ執事として過ごせる訳が無い…絶対何かを仕掛けてくる…それが判っているから。何とかならないかと交渉したが無理だった…

 

「それじゃあ、着替えて貰おか?」

 

「嫌だ」

 

着替えろというはやてに嫌だと言うとはやては

 

「これ以上駄々こねるなら、私は兄ちゃんの服を引き裂いて、無理やり着替えさせてもええと思ってるんやけど?」

 

「今すぐ着替えます!ですから1人にしてください」

 

はやてはやる。やるといったら私が暴れようが叫ぼうが絶対にやる。それは嫌なので着替えると言うと

 

「チッ…もう少し駄々捏ねたら。無理やりにでも、着替えさせるつもりやったのに…」

 

違う、お前の目的は私の服を破く事だろう…何が合ってもそれだけはさせるつもりは無い。妹に服を破かれるなんて下手すれば、私の心に一生消えない外傷が残る事になる…だからそれだけは防がなければならない…

 

「判りました。それじゃあ外で待ってるんで。着替えたら呼んでくださいね」

 

そう言って出て行くなのは達を見送り、机の上に置かれた執事服を見て

 

「…無理な要求されなければいいけど…」

 

そう呟いてから着替え始めた…だが私の願いは叶わず、私は今日1日はやて達の我侭に振り回される事となる

 

 

 

「おー似合っとるね」

 

私は部屋から出てきた兄ちゃんにそう声を掛けると兄ちゃんは

 

「そうか…?」

 

自身の格好を見ながら首を傾げた…白のYシャツに白のズボン、そしてその上に左肩に金のワンポイントが入ったジャケットを纏い、首には黒のネクタイ…兄ちゃんの銀髪と合っていてとても格好良かった

 

「普通は黒じゃないのか?」

 

執事といえば黒服だが。それでは何時もと変わらないと思い白の執事服を用意したのだ

 

「まぁ、普通は黒やけど、それだと何時もと変わらへんか白くしてみたんよ。んじゃ今日1日執事として頑張ってね。ほら2人とも行くで」

 

兄ちゃんに見惚れて動かない2人の頭を叩くと、2人とも無事再起動を果たし

 

「た、たたた龍也!写真!写真撮ろう!」

 

「うん!これは記録に残すべきだよ!!」

 

カメラを構えるなのはちゃんとフェイトちゃんに兄ちゃんは

 

「断る、写真になんかされて堪るか」

 

力強く拒絶する兄ちゃん…だが私もこの兄ちゃんの写真は欲しい

 

「んじゃ、1番最初の仕事や。私達と2ショットの写真を撮って」

 

私がそう言うと兄ちゃんは肩を少し落としながら

 

「かしこまりました…お嬢様」

 

と呟いた…私は少し兄ちゃんから顔を逸らしながら

 

「ん、それじゃあお願いね。執事さん?」

 

私達はそれぞれ赤面しながら兄ちゃんとの写真を撮ってから

 

「じゃ、仕事場を少しずつ回ってな」

 

皆もこの兄ちゃんを見たいだろうから、スターズ、アサルト、ライトニング、ロングアーチの順番に回ってと頼み。私達はそれぞれの仕事場へと向かった…

 

 

 

現場1 スターズにて… 

 

「兄貴の執事姿…どうだった?」

 

えへへと笑っているなのはに尋ねると…

 

「あれはもう芸術だよ!もう!あんな龍也さん見たの初めて!」

 

頬がかなり紅いなのはは嬉しそうに言う。それを見たスバルとティアナは

 

「そ、そんなになんですか…?それはかなり楽しみですね。ティアもそう思う…で…何してるの?」

 

スバルが呆れ顔で尋ねるとティアナは

 

「カメラの準備…そんなに素晴らしいなら、記録に残すべきだわ」

 

カメラを組み立てながら言うティアナ…最近ティアナもやばくなってきたような気がする…

 

「失礼致します」

 

そんな事を考えていると兄貴が部屋に入ってくる…それと同時にスターズ内の時が止まった…白い執事服に身を包んだ兄貴は何時も以上に格好よく見えた…

 

「お嬢様、お茶の準備が出来ております。1度休まれたら如何でしょう?」

 

敬語を使う兄貴がそう尋ねてくるが…私は凍りついたまま動けなかった…完璧なる美を前に完全に心を奪われていたからだ…ちなみになのはだけは

 

「はーい」

 

前に見たからか、耐性を得ているなのはは、嬉々として兄貴のほうに近付いていく…させるか!?私は即座に再起動を果たしなのはより先に兄貴のほうに行き

 

「兄貴、凄い似合ってるぜ」

 

そう言いながら椅子に座る、勿論なのはが狙っていた兄貴に最も近い席だ。面白くないという表情でなのはは私の真向かいに座り

 

「はっ!?やばい完全に心を奪われてた」

 

スバルが次に再起動を果たし移動してくる。そして最後に再起動したティアナは

 

「た、たたたた龍也さん!?しゃ、しゃしゃしゃ…」

 

噛みながらカメラを構えるティアナにスバルが

 

「ちょっと落ち着こうよ。ティア」

 

呆れた様に言われティアナは冷静さを取り戻したのか

 

「写真を撮らせてください!!!」

 

カメラを兄貴に向ける、兄貴は

 

「それは構いませんが。先に休憩なされたら如何ですか?折角用意した紅茶が冷めてしまいますので」

 

やんわりと席に座るように促す兄貴にティアナは

 

「あ、あははは…そ、そうですよね!?それじゃあ、休憩してから写真を撮らせてくださいね」

 

耳まで真っ赤になりながら椅子に座るティアナ…それでもその目は兄貴を完全にロックオンしていた…

 

「それではどうぞ」

 

兄貴が私達1人ずつの前に丁寧に紅茶の入ったカップを置いてから

 

「砂糖とミルクの方はお入れになりますか?もしそうなら私が入れますが?」

 

笑顔を共に尋ねてくる兄貴に私達は

 

「「「「ぜひお願いします!!!」」」」

 

と力強く返事をした。兄貴は畏まりました、と丁寧に返事をしてから私達の紅茶のカップに砂糖とミルクを入れ、丁寧にかき混ぜる…その手並みはまるで本職の執事のようだと思った…

 

「それでは他のご用件があれば、なんなりと言って下さい」

 

にこりと笑い壁際に立つ兄貴…だが他にご用件を言えと言われてもそれを言えず。私達は兄貴を見ながら紅茶を飲むだけで兄貴が居てくれる時間を過ごしてしまった…

 

「それでは失礼致します」

 

丁寧に頭を下げ出て行く兄貴を全員で見送りながら

 

「なんか…凄く色々言いたかったんですけど…なにも言えなかったです」

 

「ああ、あの兄貴を見てるだけで良かった…何も頼もうって思わなかったよな」

 

スバルとしみじみと話していると

 

「やった…写真も撮らせてくれた」

 

ティアナは夢見心地という表情でカメラを胸の中に抱え込んでいた…私達がそんな話をしてるとなのはが

 

「ほら、早く仕事に復帰しないと駄目だよ」

 

そう注意され私達はデスクワークに戻ったが…

 

(駄目だ、集中できねえ…)

 

兄貴のさっきの執事姿が脳裏に焼きつき、私達は仕事に全然集中できなかった…

 

 

 

現場2 アサルトにて…

 

私はそわそわとしながらアサルトの執務室の戸が開くのを待っていた…今日は龍也様が色々とお世話をしてくれるという…それが楽しみで楽しみでじっとする事なんて出来なかった…本当は昼食の世話をしてもらえる3番目が良かったのだが…仕事の手伝いをしてもらえるだけでも楽しみだ…

 

「お待たせしました」

 

そんな事を考えていると龍也様が入ってくる。

 

「●■△▼◆◇◎ッ!!(全然待ってないですよ)」

 

「セッテ!我々にも理解できる言語で喋ろ!」

 

チンク姉様に言われ私はこほんと咳払いしてから

 

「いえ、全然待ってない…(ブバッ!!)」

 

「セッテ!?凄まじい勢いで鼻血が出てるっすよ!?」

 

ウェンディに一々言われなくても判ってる。だがそれほどまでに執事服姿の龍也様の威力は凄まじかったのだ

 

「…申し訳ないですが、少し待っていただけますか?」

 

鼻血を拭きながら言うと龍也様は若干引いた素振りを見せながらも

 

「はい、かしこまりました」

 

恭しく頭を上げてくれた…これはなんと言う威力。龍也様の喋り方が敬語になっただけでここまでダメージを受けるとは、流石は龍也様です。

 

「まァ、落ち着ケ、ヤガミが手伝ってくれるんだから。ショルイセイリはスグ終るだろう」

 

「チンク姉!?喋りかたがおかしいっすよ!?」

 

どうやらチンク姉様には刺激が強すぎたらしい。まともに喋れなくなってる。ウェンディが普通なのが気になるが…ちらりとウェンディをみると

 

「…見たい…龍也兄がどんな格好してるのか見たい…でも見たら…能の処理がオーバーしそうっすから見えないっす」

 

どうやら龍也様を見ないようにする事で防衛してるようだが、見たくてしょうがないのだろう、ちらりちらりと龍也様の方を見ようとしてるが踏み止まり続けている…ウェンディもおかしくなるのは時間の問題だろう

 

「それではお嬢様がた、仕事を始めましょうか」

 

にこりと微笑み龍也様が眼鏡を掛ける…

 

「くっ?コレハナントイウハカイリョク」

 

「どうなってるんすか?龍也兄はどんな格好してるんっすか?」

 

チンク姉様の言語能力が完全に崩壊し、ウェンディは見たいけど見れないジレンマに囚われ。私は

 

「私の専属の執事になっていただけないしょうか(それでは仕事を始めましょう)」

 

建前と本音が逆転していたりする…執事服姿の龍也様…格好良すぎです…

 

「お嬢様、そこは間違っていますよ?」

 

「え!?ご、ごめんっす…」

 

眼鏡を掛けた龍也様にやんわりと言われたウェンディは遂に龍也様の顔を見てしまい。真っ赤になり思考停止に陥ってしまう

 

「ヤガミ、ココはドウスレバイイトオモウ?」

 

チンク姉様は今だに言語能力が回復せず、訓練を終えて戻ってきたノーヴェは

 

「……えっと…龍也…ううん!いや何でもないんだ!?」

 

話しかけようとして逃亡。やはり龍也様の執事姿は破壊力がありすぎた。基本的に純情な私達には刺激が強すぎたようだ…

 

「龍也様これに是非サインを…」

 

「お断りします、お嬢様」

 

どさくさ紛れに龍也様に専属執事になるという誓約書を書かせようと思ったが失敗した…やはりそう簡単には行かないという事を改めて認識した…

 

「それではお嬢様方、この後もお仕事を頑張ってくださいね」

 

にこりと最後にもう1度微笑んで出て行った龍也様を見送りながら

 

「素晴らしかったです、写真も撮らせていただきましたし」

 

記念という事で写真も撮らせてもらったし、龍也様に仕事を手伝って貰って凄く嬉しかったし、言う事無しの大満足だ

 

「ワタシハ…何モ…出来なかった…」

 

「あうあう…」

 

チンク姉様の言語能力も回復したようだ。ウェンディは今更オーバーヒートしてるが対して問題は無い

 

「さーて、残りの書類整理もがんばりますか!!」

 

私はやる気満々で残りの書類整理を再開した…

 

 

 

現場3 ライトニングにて…

 

「早く…早く来ないかな…」

 

私は両手を握り締め龍也が来るのを待っていた。順番で3番目…それは決して早いとは言えないが3番目にはボーナスがある。それは龍也が作ってくれた昼食が付くのだ…それに龍也が食事の世話をしてくれる…それがなにより楽しみで仕方ないのだ

 

「少しは落ち着いたらどうだ?テスタロッサ」

 

シグナムが呆れたように落ち着けというが私は

 

「それは執事姿の龍也を見てないから言えるんだよ。あの龍也を見たらそんな事言えなくなるよ」

 

「そんなになのか?兄上の執事姿は?」

 

不思議そうに尋ねてくるシグナム…そんなシグナムに執事姿の龍也の素晴らしさを語ろうとした時

 

「失礼致します。お食事の用意が出来ました」

 

龍也がカートに昼食を持ってくる。心なしか時間が経つにつれ格好良さが増してる気がする…服に慣れてきたのだろうか?

 

「あ、兄上!!よく似合っています!」

 

何故か敬礼しながら言うシグナムに

 

「ありがとうございます、お嬢様」

 

にこりと龍也に微笑みかけられたシグナムはそのまま椅子に座り、目で言っていた…お前の言うとおりだと…

 

「それでは、昼食の用意をさせていただきます」

 

龍也が私とシグナムの前にパスタの入った皿を置く

 

「今日は昼食はカニクリームスパゲッティです」

 

これをみるとやはり龍也が料理が上手なのを嫌でも再認識させられる。丁寧にほぐされたカニの身とキノコを混ぜたホワイトソース…ハーブも乗せてあり見た目にも美しい…

 

「失礼致します」

 

龍也が後ろに回りナプキンを首に巻いてくれる。

 

「ありがとう、龍也」

 

「どういたしましてお嬢様」

 

にこりと微笑む龍也はそのままシグナムの首にもナプキンを巻き

 

「それでは、食前のアイスハーブティーをどうぞ」

 

音を立てないように置かれたカップからはハーブのいい匂いだ…更にはそれだけは無く安心感も感じる…龍也はハーブティーを置くと、あまり目の付かない壁際に立ち私達を見ていた。食事の気にならないようにという気遣いだろう…

 

「頂きます」

 

「頂きます」

 

シグナムと手を合わせパスタを口に運ぶ…見た目通り味も最高でとても美味しい。ゆっくりと昼食を味わっていると

 

「お嬢様、失礼致します」

 

そう声を掛けてからナプキンで私の口を拭く

 

「な、ななな!何を!?」

 

突然の事に驚きながら尋ねると

 

「口にクリームが付いておりましたので」

 

む、むむ…そこまで完璧に執事にならなくても良いのに…もう本職の執事ですと言っても、通るような立ち振る舞いの龍也にそんな事を感じながら私は食事を進めた…

 

「ご馳走様でした」

 

「ご馳走様でした」

 

2人で手を合わせそう言うと龍也は音を立てないように皿を片付ける。私は皿を片付けている龍也の後背を見ながら

 

(何か頼もうかな?えーと…何して貰おう?)

 

時間はまだある…変なことでなければ頼めばやってくれるだろう…私は暫く考え

 

「龍也ちょっといい?」

 

「どうかなさいましたか?お嬢様」

 

近くにやってきて尋ねてくる龍也の顔を下から覗き込むようにして

 

「あのね…膝枕して欲しいの…駄目?」

 

はやてやヴィータがよくして貰っている膝枕がして欲しくて言うと

 

「……かしこまりました。失礼します」

 

龍也は少し考え込んでからそう言うと座り込み

 

「どうぞ」

 

「う、うん…失礼します」

 

赤面しながら龍也の膝枕に頭を預ける…やはり男性だから膝はかたい…だが…

 

スッ…スッ…

 

優しい手付きで私の頭を撫でてくれる。それはとても暖かく心の底から安心できた…

 

(いけない…眠くなってきた…)

 

いけないと思いながら私はやってきた睡魔に勝てず、眠りへと落ちてしまった…

 

 

 

現場4 執事さんの誤算 

 

フェイトに膝枕を頼まれ、してやっていたら完全に眠ってしまった…しかもしっかり私の膝を掴んでいるので動くに動けない…

 

「…眠ってしまった…どうしよう?」

 

シグナムに助けを求めるが、シグナムは若干頬を膨らませながら

 

「…知りません。兄上が悪いんです」

 

そう言うとそっぽを向いてしまった…どうやらシグナムの機嫌を損ねてしまったようだ…

 

「…お嬢様もお休みになりませんか?」

 

「…兄上の膝枕はテスタロッサが使ってるではないですか」

 

どうやらシグナムも膝枕がして欲しかったようだ。面白く無さそうに言うシグナムに

 

「膝枕は出来ませんが。頭を撫でるくらいなら出来ますが…それでは嫌ですか?」

 

そう尋ねるとシグナムは無言で近付いてきて、フェイトと反対側に寝転がり私の服を確りと掴み

 

「兄上は私達の兄上なんですからね。あんまり高町とか、テスタロッサに優しくしてはいけませんよ」

 

少し拗ねた様に言うシグナムの頭を撫でながら

 

「畏まりました、これからは気をつけさせていただきます」

 

「判ればいいんです…判れば…」

 

シグナムはそう言うと眠りに落ちてしまった…私は溜め息を吐きながら携帯を取り出しはやてに電話を掛ける

 

『もしもし?兄ちゃんどうして来てくれへんの?もう私の時間やで?』

 

少し不機嫌な様子のはやてに

 

『フェイトとシグナムが私の膝で眠ってしまった…動くに動けない状況なんだ…悪いがもう少し待ってて欲しい』

 

返事のないはやてに

 

『はやて…?駄目か?』

 

『………ええよ…待つよ…その代わり…一杯甘えさせてもらうから』

 

明らかに怒っているはやてはそう言うと電話を切った…私は携帯をしまいながら

 

「…無理な要求されないと良いが…」

 

私はそう呟きフェイトとシグナムが起きるのを待った…

 

 

 

現場5 魔王様の策略

 

「いや、悪かったって。まさか寝てしまうとは思わなかったんだ」

 

兄ちゃんが頭を下げて謝ってくれるが…

 

「良いもん。怒ってないもん…」

 

兄ちゃんが来てくれたのは夜7時…約束の時間から3時間も過ぎていた…頬を膨らませながら言うと

 

「本当ごめん。どうしたら機嫌を直してくれるんだ?」

 

本当に申し訳なそうな顔をして尋ねてくる兄ちゃんに

 

「…言う事聞いてくれる?」

 

上目目線で尋ねると兄ちゃんは

 

「何をすれば良い?」

 

そう尋ねてくる兄ちゃんに私は

 

「一緒にお風呂」

 

「…いや、流石にそれは…」

 

兄ちゃんは絶対に良いとは言わないだろう…更に追加条件をして

 

「…水着着るから…」

 

「………」

 

顎の下に手を置いて考え込んでいる…もう一押し兄ちゃんに上目目線で覗き込むように

 

「駄目?」

 

兄ちゃんは少し動揺した素振りを見せてから

 

「判った。ちゃんと水着を着ろよ?」

 

溜め息を吐きながら言う兄ちゃんに抱きつき

 

「えへへ…兄ちゃん大好き!」

 

「…私は…騙されたのか?」

 

当たり前やん…全部私の計画通りや…兄ちゃんの性格全てを考慮した計画…勿論これは最初から計画していた物ではない、本当はごろごろと甘えながら仕事をするつもりだったが…フェイトちゃんとシグナムが兄ちゃんの膝の上で寝てしまったと聞いて、即座に考えた計画だったが思い通りに行って良かったと微笑みながら

 

「これも水着やよね?」

 

「殆ど下着と一緒じゃないか!?」

 

兄ちゃんは耳まで真っ赤になりながら慌てる。普段私の水着と言えばワンピースタイプの露出の少ない物だが。私の手にある水着はセクシーなビキニタイプ、慌てるのは無理もないが…

 

「約束したんやから、今更駄目とか聞かんで?」

 

「いや、待て話し合おう。千歩譲って、風呂に入るのは良い…だがその水着は駄目だ」

 

渋る兄ちゃんの服を掴んで

 

「んじゃ、お風呂入ろ♪」

 

「いや、待て本当それは勘弁して…」

 

まだ私を説得しようとする兄ちゃんに

 

「これ以上駄々こねるなら。水着すら着ないで?」

 

「…ごめんなさい。勘弁してください、その水着で良いです」

 

赤面してる兄ちゃんに

 

「うふふ、兄ちゃんは本当初心やね?」

 

からかう為に顔を覗き込みながら言うと、兄ちゃんは天井の隅を見て

 

「はやては…妹…妹だ…ドキドキするな…平常心だ…何も考えるな…」

 

自分に言い聞かせるように呟く兄ちゃんに笑みを零し、私は脱衣所に向かった…

 

次の日

 

「ごめんね、はやて私が寝ちゃったから…」

 

謝ってくれるフェイトちゃんに

 

「ううん、全然気にしてへんよ、だってそのおかげで…」

 

少し離れた所で朝食を食べてる兄ちゃんの方を見て

 

「兄ちゃんとお風呂入れたから♪」

 

ガタン!!

 

兄ちゃんが全力で食堂から走り去る…それを

 

「「「話を聞かせてください!!!!」」」

 

BJを展開したなのはちゃん達が追いかける。兄ちゃんは走りながら

 

「私はやましい事は何もしてない!!」

 

「だったら逃げないでお話しましょう!!」

 

「まず、そのデバイスを降ろせ!!」

 

「駄目です!!」

 

「私は無実だああああッ!!!!」

 

悲鳴が遠ざかるのを聞きながら食後の紅茶を飲んでいると

 

「チンクさんは追いかけへんの?」

 

しれっとしているチンクさんに尋ねると

 

「どうせ水着着てとかだろう?」

 

「正解♪水着無しで兄ちゃんが一緒にお風呂入ってくれるわけないやん♪」

 

「やれやれ、はやてが八神を困らせるとは思わなかった」

 

溜め息を吐くチンクさんに

 

「んー本当はそんなことしないんやけどね、固有結界使ったお仕置きって事で」

 

「ふん、まぁ偶には八神も苦労すれば良いさ。私達をあんなに心配させたんだからな」

 

固有結界の反動で血を噴出し倒れた兄ちゃん…あんな光景は2度と見たくない。だからこそのお仕置きだ

 

「2度と固有結界なんて使う物かー!!!」

 

追いかけられながら絶叫する兄ちゃんの叫び声の後から、ドン!ドンッ!!と炸裂音が聞こえてくる。恐らく誰かが痺れを切らし魔法を使い始めたのだろう…

 

「もうちょっとしたら助けたらんと」

 

「そうだな」

 

私とチンクさんはそう笑いながら、助けに行くタイミングを考えていた…ちなみに兄ちゃんは私達に助けられる前になのはちゃん達に捕獲され、洗いざらい話した後

 

「水着着てたら一緒にお風呂入ってくれるんですね!?」

 

と問い詰められていたりするが…その時兄ちゃんは…

 

「どうしてそうなるッ!?」

 

「だってはやてちゃんが良いなら私達も良い筈ですね?」

 

「待って…はっ!離せッ!!」

 

「拒否します」

 

「お断りします」

 

「待ってお願い!!引きずらないで!!そっちは嫌だああああッ!!!」

 

と絶叫していた…その後はどうなったかは…読者の皆様の想像にお任せします…唯一つ言える事は…龍也さんの心に消えない傷が残ったという事だけです…

 

本日の教訓  人を余り心配させると後で酷い目にあうで? by八神はやて

 

後悔は後からするもの… 終り

 

 

 




どうでしたか?ドタバタにしたつもりだったんですけど…面白かったでしょうか?もしそうなら良いのですが…次回は予告通り「ユーリ」改め「陽華」さんのお話です。それでは次回の更新も宜しくお願い致します
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