夜天の守護者 番外編   作:混沌の魔法使い

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姫と黒き守護者 

姫と黒き守護者

 

「ハーティーン!!明日何処か遊びに行こうよ!」

 

部屋にラグナが入って来ながら言う、俺は

 

「遊びに?・・別に構わない・・」

 

確か明日は用事が無いので構わないと言うとラグナは

 

「約束だからね!それじゃあお休み!ハーティーン!!」

 

笑顔で部屋に戻って行くラグナを見ながら、俺はベッドに横になり眠りに落ちた・・そのやり取りを見ていた

 

「・・くそっ・・ラグナが・・俺の所から離れてくぜ・・」

 

シスコンが唇を噛み締めていた・・その頃ラグナは・・

 

 

 

「えっと・・服どうしよう・・?」

 

私は明日着ていく服を選んでいた・・ハーティーンはあんまり露出の多い服は好きじゃない、理由を聞いてみた所真顔で

 

「俺以外の男がお前の肌を見るのが気に食わない」

 

と言われた・・ハーティーンは八神さんと違い鈍感ではない・・だがその・・普通なら恥かしくて言えない事を真顔で言う・・ストレートに感情を言ってくれるのは嬉しいが・・その恥かしくなってしまう・・私は選んだ服をハンガーに掛け、眠りに落ちた

 

ジリリリリッ!!

 

目覚ましの音で目を覚まし、ベッドを出てパジャマから私服に着替えてから部屋を後にしキッチンに立つ

 

「えっと・・朝は何にしようかな?」

 

冷蔵庫を見ながら献立を考える・・ハーティーンは嫌い物は無い・・だが肉系を好む傾向がある・・やはりそこは男性だからだろう・・そんな事を考えながら冷蔵庫から、ベーコンと卵を取り出し、ベーコンエッグを作りながらトーストを焼いておく・・そろそろ出来るという段階で

 

「おはよう、ラグナ」

 

何時もの黒いライダースーツでハーティーンがキッチンの椅子に腰掛ける、最初こそは通い妻の様になっていたが・・今は完全に同棲状態だ、はやてさんやなのはさんが羨ましいと良く私に言ってくる、八神さんはもの凄く鈍感だ・・様々なアプローチを掛けてもまるで意味がないと嘆いていたのを思い出し、笑みを零しながら作ったベーコンエッグをお皿に移し2人で朝食をとった・・その後

 

「それじゃあ・・行こうかハーティーン」

 

笑いながら出掛けようかと言うと

 

「ああ、行くとしよう・・邪魔者は排除したしな・・」

 

ハーティーンの視線の先には

 

「むーっ!むーっ!!」

 

バインドで全身を縛られご丁寧に口にガムテープを張られたお兄ちゃんが居た・・恐らく尾行しようとしていた所を見つかったのだろうと私は思った・・私は呆れながらも良い気味だと思い、ハーティーンの手を取り出掛けて行った・・

 

「どこに行くんだ?」

 

そう尋ねて来るハーティーンに

 

「うんと・・まずは買い物かな?・・ハーティーン何時もその服だから偶には別の服を着てみようよ」

 

そう言うとハーティーンは

 

「服か・・あまり興味が無いのだがな・・」

 

余り面白く無さそうなハーティーンの手を引き、デパートの中へ入って行った

 

 

 

 

「えっとこれなんかどう?」

 

ラグナに手渡された服を見て

 

「俺が守護者の様な格好をするのか?」

 

手渡されたのは黒のスーツだった・・色こそ違えどそれは管理局の制服に良く似ていた・・俺が面白くないと言っていると思ったのか

 

「ん~やっぱこういうのは趣味じゃないんだね・・やっぱり野性的なのが良いのかな?」

 

首を傾げながら服を選ぶ、ラグナの後ろで待っていると・・ラグナは良いのを見つけたのか、嬉々とした表情で

 

「これだよ!これならハーティーンも気に入るよ!」

 

そう言われて差し出されたのは、白い服だった・・かといってスーツ類の類ではなく、俺が今着ているライダースーツに良く似た雰囲気だった・・

 

「悪くない・・ちょっと着替えてくる」

 

それを受け取り試着室に入り着替え、姿見を覗き込む

 

「似合ってるかどうかは判らんが・・悪くは無いな」

 

中は黒の長袖にその上から白のジャケット・・このジャケットには肩の所から飾りだろうか・・茶色いベルトが縫い付けられており、ズボンにも同じ様な茶色のワンポイントが入っていた・・今まで黒ばかり着ていたが・・白というのも案外良い・・そう思いながら元のライダースーツに着替え、ラグナと合流した

 

「どうだった?気に入った?」

 

心配そうに尋ねて来るラグナに

 

「ああ、気に入った・・礼を言う」

 

そう言うとラグナは嬉しそうに微笑み、俺のを手を握り

 

「それじゃあ・・次は・・あそこに行こうよ」

 

耳元で呟くラグナに

 

「それは構わんが・・その前に食事にしよう・・時間も時間だしな」

 

のんびりと歩きながら来た為、デパートに到着したのは昼少し前、今は丁度昼時だ・・そう思い食事にしようと言うと

 

「そうだね、じゃあご飯を食べてからにしよう」

 

そう微笑むラグナと共にレストランのある階に移動しようとした時

 

(あれは・・)

 

一軒の目に止まる店があった・・これは良いと思った・・後で1人で来ようと俺はそう思った・・

 

 

 

 

「美味しかったね~」

 

私は笑いながらハーティーンに言った、私達が入った店は地球食の専門店だった・・値段も手ごろで味も良かったので大満足だった

 

「そうだな・・だが守護者の方が美味いな」

 

そう呟くハーティーンに、私はそれを言ったらここの料理人が可哀想だと思った・・そもそも地球生まれの人とミッドで生まれた人を比べるのは間違っていると私は思った・・2人でレストランのある階を出た所で

 

「ラグナ・・すまないが・・俺は買う物が有る・・少しここで待っていてくれ」

 

そう言うとハーティーンは1人で別の階に向かってしまった・・最初は着いて行こうと思ったが・・一緒に来いと言われなかった以上着いて行くのは失礼だと思い、素直にここで待っていると

 

「ねぇ、彼女なにやってるの?」

 

はぁ・・と私は心中で溜め息を吐いた・・こうして待っていると必ずと言っていいほどナンパ男が来る・・私はそれが嫌だった

 

「ねぇ・・無視しないでよ~もし暇なら俺とお茶しない?」

 

暫く無視していると大概の男はいなくなるのだが・・この男はしつこかった・・何度も何度もお茶しよう?とうるさく言ってくる・・それでも私が返事をしないでいると

 

「だから~無視しないでって、言ってんじゃんよ~」

 

男の手が私の肩に伸びた・・それが嫌で離れようとした時

 

「貴様・・何をしている」

 

その声と共に男の手が横から伸びた腕に掴まれる・・声で判る・・彼はそうとう不機嫌だと・・何故なら掴んでいる手からみしみしと骨が軋む嫌な音がしていたからだ・・ナンパ男は涙目で振り返り・・ヒッ・・と引き攣った悲鳴を上げながら

 

「・・く・・黒の守護者・・」

 

ハーティーンは黒の守護者と呼ばれている・・理由は八神さんと違い敵対者に容赦をしない所から来ている・・ハーティーンは男の腕を握り締めながら

 

「悪いが・・ラグナは俺の女だ・・薄汚い手で触れないで貰おうか?」

 

ギリギリとその腕を締め上げ・・空いた手で私を抱き寄せ

 

「大丈夫か?嫌な事はされなかったか?」

 

そう言うハーティーンは既に男の手を離しており、しつこいナンパ男は脱兎の様に消え去った

 

「うん、大丈夫何もされてないよ」

 

と返事を返すとハーティーンは軽く頷き

 

「行くぞ・・もうここに用は無い」

 

そう言い私を連れてデパートを後にし、新しい目的にへと足を進めた・・

 

「ここは変わってないね・・」

 

私はその場所を見て、微笑みながら言った・・私達の目的地・・それは私達が始めてあった公園だった・・ハーティーンは

 

「ここには結界が張ってある・・俺達以外誰も入れないし・・認識する事も出来ない」

 

そう言うとハーティーンは切り株に腰掛ける、私は寄り添うそうにハーティーンの隣に腰掛ける・・暫く2人で話していたが・・私は1つどうしても気になる事があった・・それはハーティーンが私の事を本当は好きではないのではないか?という事だった・・ハーティーンが私の事を本当はどう思っているのか聞きたかった・・さっき俺の女と言っていたが・・それがどういう意味なのか?・・彼女としてなのか・・それとも自分の剣を捧げる者と言う意味なのか・・私は勇気を出して聞こうとした時

 

「そうだ・・これを渡さなければ」

 

ハーティーンが懐から何かを取り出し手渡してくる

 

「えっと・・これは?」

 

首を傾げながら尋ねると

 

「開ければ判る・・」

 

そう言うと黙り込んでしまったハーティーンを見ながらその包みを開け・・私は目を見開いた・・それは

 

「指輪・・」

 

美しい銀細工の施された、宝石付きの指輪だった・・私が驚いているとハーティーンは

 

「それを左手の薬指に嵌めてくれ・・」

 

そう呟くハーティーンの顔は真っ赤だった・・幾ら私でもこの意味くらい知っている

 

「えっ・・結婚してくれって意味?」

 

そう言うとハーティーンは完全にそっぽを向き

 

「前から渡そう渡そうと思っていた・・だが夜天が教えてくれた・・行き成り結婚指輪を渡すのは失礼だと・・だから婚約指輪を買ったんだ・・嫌なら良い・・返してくれ・・俺は気にしない」

 

そう言うハーティーンに・・私はなんと馬鹿な事を考えていたのかと思った・・彼は何時だって真っ直ぐだ・・真っ直ぐに自分の気持ちを伝える・・迷う必要も疑う必要も無かったのだ

 

「ありがとう・・大切にするよ・・」

 

指輪を嵌めながら言うとハーティーンは軽く頷き、またそっぽを向いてしまった・・その様子が可愛く見えてその腕を抱え込み、下から覗き込むように

 

「こういう時はキスしてくれると嬉しいだけど・・?」

 

そう言うとハーティーンは

 

「駄目だ・・」

 

そう言い私の腕を外し隣に座らせる・・私は

 

「どうして?キス位してくれたって」

 

私が頬を膨らませながら言うと

 

「俺には位ではない・・俺はお前が大切だから・・そう簡単にはそういうことはしない」

 

そう言ってハーティーンは空を見上げる・・私も空を見上げる・・この日の空は青く澄んでいて・・とても綺麗だった・・

 

その日の夜・・食堂には女性陣が集まっていた・・

 

「ラグナ・・嬉しそうやね・・どうしたん?」

 

はやてさんに言われて私は左手の薬指に光る婚約指輪を見せて

 

「ハーティーンに貰ったんです・・」

 

頬を赤らめて言うとなのはさんが

 

「良いなぁ・・ラグナちゃんは恋が叶って・・私はまだまだ成就しそうにないよ・・ライバルも多いし」

 

本当に羨ましそうに言うなのはさんにはやてさんが

 

「なのはちゃんの恋は絶対に叶わんわ・・この私が絶対に認めんわっ!」

 

そう怒鳴ると

 

「別にはやてちゃんに認められる必要ないもん!!用は龍也さん気持ち次第だもん!」

 

ううーと睨み合うはやてとなのはに挟まれながら、渡された指輪を見て微笑むラグナ・・その頃、食堂の外では

 

「ハーティーン・・てめぇぇっ!!」

 

怒りに震えるヴァイスに

 

「いい加減に妹離れするんだな・・このシスコン」

 

ヴァイスを挑発するハーティーンの姿があったそうです

 

姫と黒き守護者 終り

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