…行動開始… リィンとの相談
「リィン、バレンタインに兄上様にチョコを渡すのはどう思う?」
そう尋ねられたリィンは
「止めておいた方が良いです、お兄様は3月14日生まれです。バレンタインにチョコを渡すのはよくないとおもうです」
リィンがそう言うとお姉さまは
「では何を送ればいいと思う?」
「…マフラーとかはどうですか?」
3月はまだ少しばかり寒い時もあるし、お兄様は色んな平行世界に出かけるので寒い世界もある。だからマフラーが良いと提案すると
「マフラー…判ったやってみる」
「頑張るです!お姉さま!リィン達も全力で協力するです」
お姉さまは結構不器用なので、皆で協力しないととてもマフラーは出来ないと思い、そう言うとお姉さまは嬉しそうに笑いながら
「ありがとう、リィン。お前達がいて本当に助かるよ」
優しく頭を撫でてくれるお姉さまに
「リィンはお姉さまの妹ですから。お姉さまのために頑張るのは当然なんです!それじゃあ明日材料を買いに行きましょう」
「ああ、そうだな」
…材料調達…アギトとの買い物
「姉、どんなのが作りたいんだ?」
姉と街中を歩きながら尋ねると
「?」
「何にも考えてないんだな。判った」
不思議そうに首を傾げる姉。仕事は出来るのにこういう所は完全に抜けている。私は溜め息を吐き
「何故溜め息を吐く?」
「いや、どんなのを作りたいか、位は考えてると思ったから」
私がそう言うと姉は赤面しながら
「か、考えてはいるんだ。ただ私に出来るかどうか…」
「何だ、考えてるなら教えてくれよ。それを聞かないと毛糸が選べないだろう?」
デザインに沿った毛糸を買う必要がある。だから教えてくれというと姉は
「こんな風にしたいんだ…」
恥かしいのか、ぼそぼそと耳打ちしてくる姉の話を聞く
「ふんふん…なるほど、それじゃあ毛糸は青と白…後は…赤かな…?」
デザインを頭の中に浮かべながら言うと
「本当に出来るだろうか?不器用な私に」
不安そうな姉に
「大丈夫♪大丈夫♪アザレアって凄い手先が器用なんだぜ?自分で兄のデフォルメしたタオルとか縫うくらい」
アザレアは意外と手先が器用で、色んな兄貴グッズを作ってる。だから大丈夫だと言うと
「そ、そうか…では毛糸を買って帰ろう」
「おう、兄を驚かせる凄いのを作ろうぜ」
…設計図作り…妥協しないユナ
「ですから、ここはこうするべきだと思うのです」
「いや、私も出来たらいいなとは思うが。私は不器用だから…」
そのお姉ちゃんの消極的な発言に
「不器用だからって逃げちゃいけません!頑張って作るから意味があるんです!」
少し強い口調で言うとお姉ちゃんは
「そ、そうだな!ユナの言うとおりだ!逃げちゃいけない頑張るんだ!」
「そうです!その息です」
2人で再びマフラーの設計図を書き始める
「…ここに白の毛糸で月を入れたいんだが…三日月か満月…どっちが良いと思う?」
「うーん…三日月じゃないですか?満月だと全体的なバランスが崩れますし…」
紙に書きながら言うとお姉ちゃんは
「そうだな…やっぱりバランスを取ると三日月だな…それじゃあ…イニシャルとは、ハートマークは?何処に?」
赤面しながら言うお姉ちゃんに
「やっぱりそれは巻いた時に、見える位置にですよ!「Y・T」「R・F」を崩して入れて…周りをこうして…どうですか?」
自分の書いたやつをお姉ちゃんに見せると
「こ、これで良い!ありがとうユナ」
嬉しそうに言うお姉ちゃんを見て私は
(こういうところを見ると年下に見えるから不思議です)
私はそんな事を考えながら、設計図をお姉ちゃんに渡して
「頑張ってくださいね、お姉ちゃん♪」
「うん、頑張ってくる」
自分の部屋からお姉ちゃんを送り出した
…マフラー作り…匠の技を放つアザレア
「あ、あの!そ、そそそそそこで縫い棒をクロスして、引くんです」
「こ、こうか?」
「ちち、違いますもうちょっと、クロスして…ゆっくり引いてください」
私は姉さんにマフラーの作り方を言いながら
(自分で作る方がずっと楽です…)
私はかなり口下手だし、喋るのも苦手だ…でも姉さんの頑張って作りたいという気持ちも判るので、私が代わりに作るという選択肢はない
(んーどうすれば良いのかな?どうすれば上手に説明できるかな?)
口下手の自分でも説明できて、編み物初心者の姉さんに理解させる方法…
(♪♪これだ!)
いいアイデアを思いつき、私は自分用の編み棒を取りに行った
「こ、ここからは、難しいので…私の…て、手の動きをよく見てください」
「判った」
イニシャルとハートマークを入れる所なので、よく見てくれと言ってから編み棒を動かしたのだが…
「…アザレア…速過ぎて見えない。どうやったらそうなるんだ?」
「あ、ご、ごめんなさい!つい自分がやるときと同じ風にやってしまいました」
ぺこりと頭を下げながら言うと姉さんは
「そうか、では今度はもう少しゆっくり目に頼む」
「は、はい!よく見てくださいね。ここを…こうして…こうです」
「な、なるほど…こうだな?」
「あ、ちょっと違います。ここをこうして。こうです!」
「あ、出来た!出来たぞアザレア!」
「良かったですね!後半分です!が、頑張りましょう!」
「ああ!」
その日、私と姉さんは遅くまで縫い物を続けた…
…真心を貴方へ…贈り物と嬉し恥かしのハプニング
「あの、兄上様?お時間宜しいでしょうか?」
「うん?少し待ってくれ」
マフラーを作った次の日、兄上様の尋ねると
(書類が一杯。やっぱり兄上様は忙しいんだ)
小山のような書類の束が7つ、管理局大将はやはり忙しいんだなと思っていると
「全く毎度毎度しつこいだよ。カリムは…ウィンド・カッター」
そうぼやいてから魔法で書類の山を粉みじんにする、兄上様に
「い、良いんですか!?そんな事して!?」
慌てて尋ねると兄上様は疲れた表情をして、無事だった一枚を拾い上げ
「神王 八神龍也様。聖王教会は貴方のお越しをお待ちしております。仕事などせずに一生暮らせるだけの給金と素敵な庭付きの豪邸を用意いたします。ですので管理局をお辞めになり、聖王教会へ…勧誘文書だ。最近は無視するから量を増やして送りつけてくるんだ」
溜め息を吐きその紙をビリビリに破り捨て、ソファーに座り
「それで何のようだ、リインフォース」
にこやかに尋ねてくる兄上様に
「えっと…その…ですね。ぷ、プレゼントを作ったので、受け取ってもらおうと思いまして…ッきゃあッ!?」
箱に収めたマフラーを手渡そうと一歩踏み出した瞬間。床に落ちていた書類を踏み大きくバランスを崩す
「だ、だいじょ…!?」
私を支えようとした、兄上様の手をすり抜け私と兄上様の距離が0になった…
「「!?!?!?」」
お互いに顔を真っ赤にし大きく距離をとる。私は震える手で自分の唇を指でなで
「い、今…その…キ、キキ…」
「言うなぁ!あれは事故だったし、一瞬だったから、ノーカウントだ!」
顔を真っ赤にし怒鳴る兄上様に
「じ事故でも良いです…兄上様とキス…きゅううう」
「お、おい!リインフォース!?」
キスした事を認識した、瞬間私は恥かしさの余り意識を失った…
「ん…」
「起きたか?リインフォース」
私が目を覚ました時、真っ先に視界に飛び込んできたのは兄上様の心配そうな顔だった
「ふえ…?…あああああ!?すすすいません!!」
慌てて身を起こそうとして気付いた。兄上様の首に巻かれたマフラーに
「あ、その…巻いてくれたんですね」
マフラーを指差しながら言うと
「ん、ああ…どんなものかと思って巻いてみたんだが…似合うか?」
そう尋ねてくる兄上様に
「はい♪とても似合っています」
笑顔でそう言うと兄上様は、少し私から目を逸らし
「大切に使わせてもらう。ありがとう」
顔を合わさずにお礼を言ってくる、兄上様がとても可愛らしく見えて。私は兄上様に抱き付きながら
「兄上様…大好きです。ずっとそばにいさせてくださいね」
「…私の傍なんかにいても良い事なんか無いと思うがね…」
呆れたように言う兄上様にしっかりと抱きつきながら
貴方は判って居ないです…自分がどれ程人に救いを与えているのか…私も貴方にすくわれた一人…そして心を奪われた者…今はまだ妹でかまわない…でもいずれ。私はそれ以上になりたいです…でもまだ今はその時ではないのですね…なら私は待ちます。貴方が私の思いに気付いてくれるその時まで…
完結記念番外編お姉さまは頑張っているのです! 終り
リインフォースさんと融合騎軍団のお話でした。ほのぼのメインのつもりでしたが。どうでしたか?面白かったですか?もしそうなら良いのですが…それでは次回の更新もどうかよろしくお願いします