影蜘蛛は変態な転生者   作:未確認生命体η

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しばらく投稿していなかったので一日にもう一話投稿します。



殺戮者は霧と供に

  ~死蜘蛛視点~

 

水が流れる音、鳥たちが鳴く音、羽ばたく音……。そんな音とともに俺の意識は覚醒した。

 

あたりを見渡してみると、空が見えないほどに成長した巨大な木々、うっそうと生える植物、

魚達がたくさん泳いでいる大きな川………。

 

俺はここに来る前にあの極限状態のネルスキュラにやられたはず……?っ!?

唐突に左前脚があった場所が痛む……、そうか、奴に切られたんだな俺。

あの穴の下におそらくだが川でも流れていたのだろう、

地底洞窟からここまで流されてきたのだろう。

 

それよりも、何だろう……、まだ軽く意識が朦朧とする…、体中を不快感が駆け巡っている。

今でもちょっと気を緩めれば意識をまた失いそうだ……。

おそらく奴から受けたウイルスだろう……。体が怠い。

 

前脚を一本失い、狂竜ウイルスも移されるし最悪だな……。

あ、なんかフルフルがいる…。色的に滅茶苦茶グロイから狂竜化してんなぁ…。

…………あれ?おか、しいなぁ…、また意識が、t………。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

  ~観測員視点~

 

 地底洞窟担当観測員より本部へ

 

私が観測中だった死蜘蛛が姿を消しました。付近を調べましたが見つけられませんでした。

こんな短時間で見失うとは…。なにかあったのでしょうか?指示を。

 

 

 本部より観測員へ

 

了解しました、一応引き続き、地底洞窟の観測をお願いします。

この前の黒蝕竜の所為で発生した極限状態のモンスターも地底洞窟へ向かったので、

そいつとなにか一悶着起こしたのでは?あくまで推測なので真に受けないように。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 未知の樹海担当観測員より本部へ

 

最近、樹海の様子が変です。赤い霧が発生しています。自然に発生したのでしょうか?

それと、霧が収まった後、発生現場の観測を行ったところ、

首が切られた小型、中型、大型問わないモンスターの死骸が、大量に散乱しています。

植物もなぜか枯れており、まるで広範囲にガスをまいたような被害です。

ハンターかギルドナイトの派遣を要求します。

 

 

 本部より観測員へ

 

わかりました、観測の続行をお願いします。ハンター四名の派遣が許可されました。

近日中に向かうと思われます。もしや古龍でしょうか、霞龍あたりの特異個体では?

メゼポルタ周辺にいた特異個体などがバルバレ周辺に現れるなどの事件もありますし。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

   ~ハンター視点~

 

 

「こりゃぁ酷いな……。首がある死骸を探したほうが楽だぜ……。」

 

俺らはギルドから未知の樹海で発生する赤い霧の正体を探るために来たんだが……。

まわりには死骸、死骸、死骸。

見ているだけで頭がおかしくなりそうな数だ、ざっと50以上。しかも全部首がない。

きれいにスパッ!!と切れてやがる、ハンターが切ってもこんな風にはならない。

かといってモンスターにこんな芸当ができるとも思わねぇがな。

 

「一体なにがやればここまできれいに切れるんだ?それ以外の外傷がないから縄張り争いでもないし」

 

「死体の一部には体内がドロドロになっているのもありましたね……。影蜘蛛でしょうか?」

 

「バカいえ、影蜘蛛がこんな大量虐殺しておいてほとんど食っていないんだぜ、

 明らかにおかしすぎる。もうちょっと奥まで行けばなんかあるかもな」

 

と、この事件が何によって引き起こされたのか考察していると、急にあたりが暗くなった。

 

「む?なんだ、霧が出てきたぞ?」

 

「なんで急に?それにほのかに赤いし……!?これが赤い霧!?」

 

「一応、吸わないでくださいね、オオナズチの仕業だとすると毒の可能性もあるので」

 

「早くいえよっ!?俺結構吸っちまった」

 

「ならこの解毒z≪ザシュッ!!≫……え?」

 

俺に解毒薬を渡そうとしてくれた仲間の首が唐突に横にずれ落ちた(・・・・・・・)

 

「!!???気をつけろっ!!何かいるぞっ!!」

 

全員、一気に戦闘態勢になり、俺はランスの盾を前へ突き出し、防御態勢にはいる。

この赤い霧のせいで視界は最悪だ…!俺らは今背中合わせで周囲を警戒していたが……、

 

「………うっ!?ゴフッ!」

 

「おい!大丈夫か!?なんで急に血を……っ!?ゴハッ!!」

 

仲間たちが急に苦しみだし、血を吐き始める。何なんだよ!!どうなってんだよ!!

そうやって、俺らが苦しみ始めた途端、視界の端に何かが通った。

 

「ぐぅ…、なにかいたっ!!逃げるぞっ!!」

 

俺はそう仲間に言い、ポーチから戻り玉を取り出し、地面にたたきつけようとした途端

また、仲間の首が飛んで行った。もう一人は、さっきの吐血のあたりからもうすでに

立てなくなり、今はもう息をしていない

 

「クソォオオオオオっ!!!」

 

俺は八つ当たりの意味を込めて、戻り玉を地面にたたきつけ、逃げた

 

 

 

 

 

 

戻り玉を使い、煙に体が覆われる直前にある感覚があった。

 

  ―――――首を左右から挟まれ、切られるような感覚が。

 

あの感覚が抜けないまま、アイルーに頼み、竜車を出してもらい、バルバレに帰還した。

首を確認したら、確かに挟み切られかけたような切り傷があった。

 

 

 

 

 

 

 




今回は主人公の出番は少なめです。

霧とかにまぎれてコロスなんてすばらしいと思いませんか?

やられたことを自覚できないままやられるってゾクゾクしませんか?

そんな自分の欲望丸出し回でした
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