東方覚醒録〜Don't exist originally 作:tora@812
それでは第十話、どうぞ。
守矢神社 昼飯時 side 虎之助
神社の名前は「守矢神社」とすることに成った。「諏訪大社」のままとする案もあったのだが、幻想郷に「神社」はあっても「大社」は無いからという理由で却下になった。
神社を片付け終わったので、昼食を摂っていた。ちなみに早苗が作ってくれたのだがすごく美味い。
「さてと、これからどうしようか。」
「私と神奈子はしばらく神力の回復につとめよう。あの胡散臭い妖怪の言っていた異変ってのを起こして力を見せてからの方が、布教も楽だろう。」
「なら、私は買い出ししてきます。」
「とりあえず、僕は家を確保しないと」
「ん?別に此処に住めばいいじゃ無いか。」
へ?
「いやいや、早苗居るのに泊まってたらダメでしょ。年頃の女が居るのに男住ませたらダメですよ。」
「大丈夫、信用してるから」
「なんかの弾みに問題起こったらどうするんですか!自分でいうのもなんですが、自制の効くタイプじゃ無いですよ!早苗もなんか言ってよ。」
「友達なんですから、別にいいんじゃ無いですか?」
「良いわけあるか!年頃の乙女としての自覚を持て!そして、諏訪子さんニヤニヤするな!」
「いや~、若いっていいね。」
「何故そうなる!」
「大丈夫ですよ。私の部屋もう一枚布団敷くぐらいの余裕はありますよ。」
「そういう話じゃない!女友達のお泊り会とは違うんだぞ!」
「私、お泊り会したこと無いですから分かりません。」
「とにかく、男を簡単に夜の家に上げるな~~~~~~!」
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同所 同刻 side 早苗
なんだか先程から虎之助くんが別のところに住む云々と言って、揉めています。別に友達なんですから泊まるのって普通ですよね?ずっと友達が居なかったから、そういうこと憧れていたのですが、
「とにかく、男を簡単に夜の家に上げるな~~~~~~!」
の一点張りです。
「ただの友達なんですから、問題無いんじゃ無いですか?」
「あるわ!問題しかないわ!」
「私たち、友達ですよね。」
「だからこそ、色々気を使うんだろうが!自分の身を大切に!」
「知らない人ならともかく、友達だから警戒しなくていいんじゃ無いですか?」
「警戒しろ!!!!!常識的に!」
「常識捨てろと言ったのは誰ですか?そもそも私なんて興味ある人居ないでしょ。私一度も告白されたこと無いですよ。」
「それは嫌われ者だったからだろ!すっごく可愛いし、すっごく綺麗だから!とにかく、屋根は別にしろ~~~!!!」
・・・・・・可愛いとか綺麗とかって言われ慣れてないからどうしたらいいか分からないのですが。
「諏訪子、虎之助なら問題起こさないよな。」
「どうだろうね。私的には、どう転んでも、おいしいんだけどね、」
「保護者~~~~~~~!!!」
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同所 同刻 side 虎之助
さっきから、「信頼してるから大丈夫」の神奈子さんと、「友達だから大丈夫」の早苗と、単に面白がってる諏訪子さん相手に守矢神社に住むかどうかで揉めている。そりゃあ住みたいよ!でもダメでしょ!!かれこれ10分くらい揉めてる気がする。
「ケロケロケロケロ、いいじゃないか、面白いし。」
「良いわけあるか!」
「その反応も見てて面白いよ。一回受け入れてみたらつまらなく成って私がこう言うのやめるかも知れないよ。此処に泊まってきなよ。どうせなら、早苗の部屋で、」
「否定しなかったら良いんですね、なら・・・・・って引っかかるか!!!」
「チィ、」
「舌打ちするな!」
「まあ、いいよ。さっき屋根は別にしろって言ったね。なら、境内に家を建てるっていうのはどうだい?」
「いいんじゃないか、」
「私はそれでもいいですよ。」
「僕の意見は!!!まあ、いいけど・・・・。家建てるまでどうするつもりですか?」
「ん?家ぐらい3分もあれば建つだろ?」
「えっ?」
「信じられないなら見せようか、神奈子、手を貸してくれ」
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守矢神社境内 鳥居から入って右の方の隅 side 虎之助
「日当たり的にこの辺が良いかな。」
「まあ、いいんじゃないですか。」
「なら始めるよ。」
そういって、諏訪子さんは地面に手を付いた。
ーーー土地よ、固まれーーー
あっという間に家の基礎が出来上がった。礎石も置いてある丁寧さである。
「次は私の番だな」
ーーー御柱創造ーーー
御柱が大黒柱がわりに立つ。他にも梁やら壁板やら屋根やらに成る。
「後は私が仕上げるよ。」
そういうと、家の周りに土や泥や藁が浮かぶ。それが壁に張り付き土壁に成る。
「ほら、出来ただろう。」
小さめだが、一人暮らしには十分過ぎる広さの日本家屋が出来上がった。
「今は全部板の間だから、神社の物置に古い畳があるのを好きに使いな。虫干しすれば使えるだろう。」
「ありがとうございます。いいんですか?こんなにいい家。」
「なに、早苗が世話になったし、これぐらいどうってことは無いよ。」
「そんなたいしたこと・・・・・」
「虎之助、人の好意は遠慮せず受け取るものだよ。」
「・・・・・・・分かりました。ありがとうございました。」
「それでいいんだ。早苗、畳運ぶ手伝いしてあげな。」
「分かりました。虎之助くん、こっちです。」
なんだか、住居の問題が思ったより早く解決したんだが。
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守矢神社の物置 side 早苗
「なんだか、思ってたより物が多いんだな、」
「こっちに来るときの荷物は全部この中に押し込んでおきましたからね。たしかその箱の裏に何枚かあったはずです。」
今、虎之助くんの家用の畳を探しています。
「お、あった、あった。早苗、そっち持ってくんない?」
「はい、わかりました。」
運びながら、虎之助くんに気になっていたことを聞く。
「ところで、虎之助くんは、これから何して食べていくつもりなんですか?」
守矢神社に居ればこれから信者の方たちからの品で生活できる。でも、虎之助くんは出ていくと決めた。そうなると、何かしら職に就かないとならない。
「一応これをしようかなってのは幾らかあるよ。」
「えっ、何ですか?」
「まずは能力活かせるから鍵屋かな。でも金属加工の技術がいるからビジネスパートナーが見つかるまで保留だな。」
「それ、商売に成るんですか?」
「この世界は江戸時代や明治時代の名残が強いらしいから、鍵の型はまだまだ古いと思うんだ。妖怪の被害とかもあるから、需要は高いと思うよ。能力の理論的には簡易的な結界も張れるはずだし。」
「そんなこと出来るんですか?」
「あくまでも、予想だけどな。可能性とかの概念にも施錠出来たから、空間に鍵をかけることが出来ると思うんだ。紫さんの空間も視認出来たから、努力次第では模倣できるかもよ、机上の空論だけどね。」
「考えてみると、虎之助くんの能力ってかなり害悪ですね。」
「早苗だって、理論的には天変地異起こせるんだから、チートだろう。」
「一週間ぶっ通しで詠唱しないといけないんですよ。現実的では無いです。」
「僕だって机上の空論だし、実際問題可能かは解らんぞ。」
「話戻しますけど、鍵屋出来ないなら、しばらくどうするつもりなんですか?」
「まあ、僕の能力で出来ること見極めたいから、修行がてら何でも屋でもしようかなって思ってる。」
「何でも屋・・・・・ですか?」
「依頼されたことを何でもする店。もちろん拒否することもあるけど。」
「手伝える事があったら言って下さいね。」
「分かった。」
いつ以来かな、神奈子様たち以外で素直に手助けしたいって思えたの。もし、あの時虎之助くんが助けてくれなかったら、こう思うことも出来なかったのかな?
「虎之助くん」
「なに?」
「ありがとう」
「???、何が?」
「何でもないです。ところで店の名前どうするんですか?」
「そうだな〜、一応名前は入れたほうがいいよな〜、・・・・『栂峰よろず店』かな?」
「普通ですね。」
「普通なほうが受け入れられやすいでしょ。」
「そんなものですか?」
「そんなもんだよ。よし、畳はこれだけあれば十分かな?」
「そうですね。」
「安くするから、たまには顔見せてね。」
「用事なくても顔出しますよ。ならまた、」
ーーーありがとう、あなたのお陰で今の私がいるからーーー
時は秋口、過ごしやすい風が今日も吹く
キャラ紹介
名前 東風谷 早苗
種族 人間(現人神)
能力 奇跡を起こす程度の能力
諏訪大社で自殺しようとするまでは自閉症だった。高校までは比較的落ち着いていたが、周りからは宗教やってる女として嫌われる。高校入ってからは、信仰を『獲る』為の布教を行い、完全にいじめられっ子に成る。
初めての友達ゆえ虎之助との距離感がどのぐらいが良いのかいまいち分かっていない。
現在は実はまだ外界に居たときの服装のまま、今日は薄い青のワンピースだった。
純粋故によくも悪くも周りの影響を受けやすい。その為か虎之助の能力の影響を受けやすく、成長が早い。そのうち、早苗のほうが主人公してる可能性が非常に高い。だが、そこは虎之助が技術型、早苗が火力型と住み分けしている。
感想、批評、評価、誤字報告、解説して欲しいこと、『栂峰よろず店』への依頼して欲しいこと、等々お待ちしております。