東方覚醒録〜Don't exist originally   作:tora@812

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 小傘の依頼、実践編。

 あと少しで風神録に入れるかな?


第十三話 SOK作戦

 栂峰よろず店 side 虎之助

 

 「・・・・という理由で、驚かす時の文句はなるべく手短に早く言った方がいいんだ。」

 

 「なら、『うらめしや~、おどろけ~。』は長いから、止めた方がいいの?」

 

 「そこが問題なんだよな。やっぱり小傘の個性は出してたいから・・・・・」

 

 「なら、『おどろけ』だけにする?」

 

 「そうしようか、」

 

 小傘に驚かし方に教えだしてしばらく経った。物音で自身の位置を誤認させる方法なんかの技術やら、緊張を緩ませて隙を作ると成功率が上がるなんかの隙を着きやすくする方法を教えていた。

 

 「さてと、そろそろ実践に移るか。」

 

 そういって立ち上がる。

 

 「はい、分かりました。人里に行きますか?」

 

 「いや、すぐそこに人間が居るから、そこから始めよう。」

 

 「神社の人間ですか?なんだか神社に居る人間って妖怪に容赦無いイメージがあって。まあ、異変解決時の話ですけど」

 

 「いや、あいつそんな鬼巫女じゃ無いから、それで作戦なんだけど・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

守矢神社 side 早苗

 

 「こうやって割れた海を表して・・・・・・」

 

 今はスペルカードを作っています。作ってみると結構楽しいです。虎之助くんも少しずつ作っているみたいですが、いったいどんな弾幕なんでしょう?私は風祝らしく五芒星とか、神に関するカードを作っているのですが、虎之助くんならどうだろう。

 

 「早苗~、居る?」

 

 『噂をすれば影を見る』でしたっけ?虎之助くんが来たようです。

 

 「はい、居ますよ。今行きます。」

 

 外の方に歩いていく。

 

 「早苗、ちょっと頼みがあるんだけど、今時間いい?」

 

 「はい、大丈夫ですよ。何ですか?」

 

 「『よろず店』に依頼があって人里に行ってくるから、ちょっと店番しててくれない?」

 

 「はい、分かりました。」

 

 「お客来たらお茶出しといて。じゃあ行ってくる。」

 

 そういって、虎之助くんは飛んでいった。私もよろず店に向かって歩き出す。

 

 ―――――すてないで―――――

 

 いきなり後ろから声がした。ビクッとして振り返る。が、誰も居ない。

 

 「気のせいでしょうか?」

 

 ぐるりと辺りを見回すが、やはり誰も居ない。

 

 疲れてるのかな?幻想郷の環境にも慣れてきたと思って居たのですが、

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

早苗の真上 side 小傘

 

 「ふぅ、ほんとに人間って真上は確認しないんだなあ」

 

 少しは驚いてくれたみたい。

 

 「まあ、幻想入りしてすぐだから、空を飛べることをあまり考えないっていうのもあるけどね。」

 

 「あっ、虎之助さんお帰りなさい。」

 

 「今早苗は?」

 

 「さっき、お店に入ったところ。」

 

 「分かった。・・・・・おっと忘れるところだった。」

 

 ――――解錠――――

 

 「戻したよ。」

 

 「便利ですね。その『気配』に鍵をかける能力。」

 

 「いや、驚かす時ぐらいしか使い所無いから。よし、そろそろ次行こうか。」

 

 「はい」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

栂峰よろず店 side 早苗

 

 「さっきの声何だったんでしょう。」

 

 タンタンタンタン

 

 「足音?」

 

 廊下を誰かが通っていった音がする。一瞬障子(しょうじ)に影が写った。

 

 「泥棒・・・・ですか?」

 

 弾幕を手の中に生み出し、空いている手で障子を開ける。

 

 「スペルカード、きせ・・・・き・・・・」

 

 誰も居ない。影の移動した方向は行き止まり。

 

 「おかしいですね。確かに気配も感じたのですが、」

 

 天井や壁にも張り付いて居ない。

 

 仕方ないので、部屋に引き返す。

 

 「・・・・・えっ、・・・・・なんで?」

 

 私がさっきまで座っていたところに雨傘が置いてある。当然、こんなものは今まで無かった。

 

 「誰か居るんですか~?」

 

 ・・・・・返事は無い。

 

 部屋を一度ぐるりと見回す。

 

 「なんでこんなところに傘が・・・・・あれ?無い!」

 

 さっきまで確かにあったのに、傘が無い。

 

 見間違いだったのだろうか?いや、そんなはずは無い。

 

 ・・・・・・気味が悪い。

 

 カラカラカラカラ

 

 「早苗~、今帰ったよ。」

 

 玄関の方から虎之助くんの声がした。ちょっと安心感を感じる。

 

 「はい、今行きます。」

 

 障子を開け、廊下を歩き出す。

 

 パシッ、

 

 「痛い!」

 

 何かを蹴飛ばしたようだ。

 

 「いったい何・・・・・」

 

 思わず凍りつく。

 「・・・・・・傘」

 

 怖くなって、走って玄関を目指す。廊下を曲がると虎之助くんがいた。

 

 「どうした、早苗?顔色悪いぞ、」

 

 「その・・・・・さっきから・・・・・傘が・・・・気配が・・・・・」

 

 「とにかく落ち着いて、一旦神社に行こう。」

 

 「・・・・・はい」

 

 玄関で靴を履き、神社に向かう。

 

 知った顔を見たからか、段々と落ち着いてきた。

 

 「何があったかよく分かんないけど、もう大丈夫だから、」

 

 「・・・・・はい」

 

 よかった。もう終わったんだ。

 

 

 『驚け〜〜〜〜〜!!!!!』

 

 

 「キャァァァァァァァァ!!!!」

 

 そして私は、そのまま意識を手放した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

守矢神社 side 虎之助

 

 「はははははははは、」

 

 「笑い事じゃないですよ。神奈子様。」

 

 「いや〜、良いもの見せてもらったよ。ナイス、虎之助」

 

 「諏訪子さんも楽しめたようでなによりです。」

 

 「諏訪子様も!ほんとに怖かったんですからね。」

 

 「私、久しぶりにお腹いっぱいで幸せ。」

 

 「よかった、よかった、苦労して驚かした甲斐あったよ。早苗が、感性豊かでよかった。」

 

 「私の扱い酷くないですか?」

 

 「僕は『使えるものなら、寝ている親でも使え』と言われて育った。」

 

 「なんて事教わってるんですか!!」

 

 「いや、軍神として言わせてもらうが、その考えは立派だ。」

 

 「神奈子様〜〜〜〜〜〜!!!!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

回想 side 虎之助

 

 先ほど、「(早苗)(おったまげ)(小傘お腹いっぱい)作戦」という、どっかで聞いたようなネーミングの作戦を完遂して、小傘とハイタッチしていると、

 

 「いや〜、早苗の本気で怖がってる顔なんて初めてみたよ。」

 

 良いもの見れたって顔の諏訪子さんと

 

 「はははははははは、」

 

 大爆笑している神奈子様さんがいた。

 

 「仮にも自分とこの風祝がやられたんですから、何かないんですか?」

 

 「「いや、こっちに来てから早苗もだいぶ年相応に楽しんでるなって思ってるよ。」」

 

 「あの〜、誰?」

 

 「あぁ、ここの祭神」

 

 「初めまして、多々良小傘です。」

 

 「八坂神奈子だ」

 

 「洩矢諏訪子だよ。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

守矢神社 side 虎之助

 

 その後、目を覚ました早苗に説明して今に至る。

 

 「まあ、小傘さんがお腹空いてたなら、仕方無いですけど、」

 

 「早苗さん、ありがとう。あ、お代払わないと。・・・・・・あっ、」

 

 「どうした?小傘」

 

 「・・・・・お金無い」

 

 「えっ!」

 

 「私、鍛冶の技術には自信があるけど、妖怪だから人里だとなかなか仕事が無くて、」

 

 そういえば、小傘って星蓮船まで特に何かしてたわけでは無いんだよな。

 

 「ならさ、たまにでいいから、うちで働かない?小傘の鍛冶の腕が使えるかもしれない仕事があるんだけど。」

 

 「えっ!いいの?」

 

 「うん、ちょうど金属加工が強い奴探してたから、」

 

 「ありがとう。ところで、何の仕事?」

 

 まさか、小傘とやることに成るとは思わなかったな、

 

 「鍵屋」




人物解説

 虎之助(捕捉説明)

 身長は現代の高校生として高いほうなので、幻想郷では長身に見られる。

 髪色は黒で少し長め。

 紫との遭遇時に、構える武器が無かったので、欲しがっていたりする。

 折角幻想郷だからといって、和服を好んで着ている。

 割りと器用で裁縫も料理も出来る。

 能力はかなり万能だが、霊力を消費するので多用は出来ない。(感覚としては、ONE PIECEのローの能力に近い。)
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