東方覚醒録〜Don't exist originally 作:tora@812
戦闘シーン慣れていかないとな、終盤がわけわからん小説に成りかねん。ほんと、戦闘シーンをかっこよくかける人って憧れる。
久々に虎之助登場。
side にとり
ふぅ、負けちゃったな。さて、
「いるんだろ、出てきたらどうだい。・・・・椛、文」
近くの樹が僅かに揺れたかと思うと、目の前に二人の影が現れた。さすがは幻想郷最速クラスの種族だ。種族値だけでも速いのに、この二人はその中でもずば抜けて速い。まぁ、こんな連中が居るからこそ、吸血鬼異変の時も山の妖怪の被害は少なかったわけだが。
「よく分かりましたね。にとりさん。」
「あんたの横の奴からパシャパシャ五月蝿かったから、すぐわかるよ。」
「あやややや、純粋な取材ですよ。にとりさん。ところで、力の弱い妖怪である付喪神に負けた今の率直な感想を聞かせてください。」
はぁ、まったくこの文屋は
「そんなことより、良いのかい?こんな所に居て、」
文屋がふぅっと溜め息を付く。
「上の指示よ。ここらで巫女を止めておけって。攻め滅ぼすまでの時間稼ぎらしいわ」
普段文屋としての文しか見てない者が見たら驚くだろう。だが、こっちが文の素だ。
「多分、花の異変のときに組織の方針に背いて命名決闘法案を受容した事に対する罰のつもりなんでしょうね。」
「・・・・そうかい」
天狗組織は命名決闘法案に否定的な態度をとっている。だが、ここにいる犬走椛と射命丸文は命名決闘法案に大変関心を持っている。今は天狗組織に失望し引き込もってしまった鴉天狗もきっとそうだろう。
「上の連中は何も解ってないわ。あいつらは天狗が組織と武力を維持すれば安泰出来ると思っている。・・・・・・私は別に保守派を否定したい訳じゃない。そりゃ問題が無いなら今のままの方が良いって者が居て当然。・・・・・・でも・・・・・今は変わらないといけないときよ。今がきっと天狗組織が変われる最後のチャンス。頭の固い連中に解らせないと。『命名決闘法案を受け入れることが天狗の生きる唯一の道だ』って。変えてみせる・・・・・・・この腐った天狗組織を・・・・・・・」
「・・・・・・それは・・・・・・引きこもっちまったアイツに外に出てきて欲しいからかい?」
一瞬表情が歪むが直ぐに笑顔に変わる。ただ、無理に作ってる笑顔、営業スマイルだ。
「あやややや、そんな訳無いではないですか。私を買い被りすぎですよ。私は、ただ、弾幕ごっこが組織に浸透すれば、それをネタにして記事が書けるから命名決闘法案を受け入れて欲しいだけの、酔狂な新聞記者ですよ。はたてさんが引き込もったのも、花果子念報の読者が此方に流れてきたので嬉しがった程です。決して、ライバルが居なくなって寂しいとか、一緒に飲みに行きたいとか、・・・・・・引きこもっている間に・・・・・起こった事の愚痴を・・・・・・聞いて・・・・ほしいとか、・・・・新聞の批評を・・・・しあいたいとか・・・・・そんな事、考えてませんよ!」
あぁ、こいつは何処までも
「・・・・・そうかい、なら、そう言うことにしておくよ。ところで、椛、お前はどうするんだい?」
「私は文さんについていきますよ。それに私は・・・・・」
椛が自分の刀を見やる。
「誰かを『攻め滅ぼすため』に鍛えてきた訳じゃない。誰かを『守るため』に鍛えてきたんです。あくまでも今回に関係する者を皆殺しにするのが天狗組織の方針なら、それには従えません。守矢神社は神が二人も居ますし、心配ないはずです。だから、ここで待ち構えて天狗から巫女達を守ります。」
「そうかい・・・・達?」
「えぇ、黒白の魔法使いもどういうわけか居ます。」
椛の能力は千里眼だ。だから分かったのだろう。
「文さんと二人ですけど、何とかなるはずです。」
無理だろう。確かに椛は下っ端である白狼天狗の中で最強と言っても良いだろう。下手な鴉天狗より強い。また、文はサシなら大天狗クラスとも打ち合えるだけの力はある。でも、これは一対一のときの話だ。集団戦なら、一度に一対五ぐらいで繰り返す覚悟が要る。
「仕方ない。いざとなったら私も加勢するよ。」
「ありがとうございます。では、巫女達を足留めして、なるべく時間を稼いで下さい。何としても、守矢神社には最後までやり遂げてもらわないと、」
昔からこの山に住んでる者として情けないが、山の上の連中を信じるしかないか。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
守矢神社 side 虎之助
到着、
さっき川の方から強い力を感じたけど、もう三面に成ったのだろうか?そんなこと考えている場合でもないか。
神社の建物内に侵入する。
「おかえりなさい、虎之助くん。どうでした?天狗の動き」
「ああ、それがちょっと不味いことに成りそうだ。」
「何かあったのかい?」
二柱ちゃんと居るな。よし、
「端的に言います。天狗社会は今回の異変を成立させないために、この件に関わるものを消し去り、命名決闘法案に喧嘩を売ることにした。以上」
二柱は理解したようだ。
早苗は頭にハテナが浮かんでいる気がするがそれでいい。ドロドロした血生臭い世界なんて見せたくない。
「対応した方がいいな。」
「そうだね。だいたい腹が立つね。神に逆らおうとするとどうなるか、目に物を見せてやろう。」
「なんか祟り神オーラ出てますね。諏訪子さん。」
「で、どうする。」
「巫女達との対戦は何事もなかったかのようにした方が良いでしょう。だから、誰かが行って天狗を押さえ込んでおくのがいいかなと」
「まぁ、それが妥当だろうね。天狗は私たちをこれに頼らないと何にも出来ない軟弱集団だと思っているわけだろ。今後のためにも、こてんぱんにしてやった方が良いだろう。」
「ほんとは、二柱さんが残って巫女達の相手をした方がいいんでしょうから・・・・僕が良いのかもしれませんが。あいにく、僕『戦闘』は弱いですし・・・・・。」
原作に沿わせる為には、僕が出るのが最適解なのだろう。でも、人外とガチバトルとか死んでしまうから。そりゃ、全身鍵かけたら耐久底上げ出来るが、霊力足りなく成る。霊力あるの気付いて一月も経ってないし、練習時間も能力に慣れるのに使ったから、霊力そのものは強化出来てない。
「なら、私が行くか。弾幕なら諏訪子の方が上手い。それに相手は天狗。『天』の私の方が良いだろうからな。」
そう言って、神奈子さんが立ち上がった。が、諏訪子さんがそれを制する。
「いや、私がいく。」
「諏訪子?」
「ここは今はお前の神社だ。ここで巫女を待ち構えるのは、お前の仕事だ。」
「純粋な戦闘なら私の方が・・・・それに奴等は空中戦が得意だ。お前の『地』では相性が・・・・」
「神奈子。」
諏訪子さんが、神奈子さんの方に向き直る。
「私じゃ役者不足か?」
「いや、そういう訳じゃ」
「その心配性はお前の悪い癖だよ。ちょっと他人を信頼して欲しいね。」
神奈子さんが腰をおろす。
「分かった。諏訪子に任せる。」
今度は諏訪子さんが、すくっと立ち上がる。
「それじゃ、行ってくるよ。」
「あの〜、」
早苗が声をかける。
「あぁ、ちょっと出掛けてくる。すぐ戻るよ。」
「えっ?はぁ、」
「ん?何かあったのかい?早苗。」
「いえ、何でも無いです。」
「・・・・・そうかい?ならいいけど。じゃあ、行ってくるよ。」
そう言って、諏訪子さんは飛んで行った。
「さてと、僕は霊力回復したいんで、よろず店でしばらく寝ときます。」
そういって歩き出した時、何かが視界の端にうつった。
気配を消して動いている。もう敵襲か!手に鍵弾を作り出す。鍵弾は攻撃的な威力こそないが、能力が乗るように設定している。先発部隊なら、レベルはそこまで高くないはずだから『施錠』の鍵を、手を振り払い移動先に放つ。
「キャァァァ、痛い痛い痛い。何で本体閉じるの!!」
へっ?何か聞いた声なんだけど・・・・・
声のした方を向く。
紫の傘に頭を埋もれさせてる青っぽい服の女の子がいた。
あっ・・・・・
「小傘、ごめ〜〜〜〜〜ん」
急いで傘に手を触れ、能力を解除する。そして即刻土下座する。
「ごめんなさい、ごめんなさい、敵襲かと勘違いしました。悪意はありませんでした。どうか許して下さい。」
「・・・・・・はぁ、いいですよ。異変中なのに気配消してたら誰でも疑うし。そもそも、今日来るって言ってなかったし。まぁ、確認してから攻撃してよねとは思うけど。」
「ごめんなさい。」
「敬語やめて下さい。」
「・・・・・分かった。」
一応は許してもらえたようだ。
「あ、神奈子さん、早苗さん。お邪魔してます。」
「いらっしゃい。何しに・・・・」
そこまで言って、神奈子さんは小傘の荷物を見た。
「あぁ、そういうことか」
「はい、そういうことです。」
「どういうことだよ。」
小傘がへへへっと笑った。
「虎之助さんに、プレゼントです。」
此処の文とはたてと椛は仲いいです。椛は元々仕事で文についてただけでしたが、徐々に文の人間味に惚れていった感じです。
命名決闘法案成立前から、この三人は天狗組織の外に関心がありました。そこに吸血鬼異変が発生、その時に組織上層部に積極的外交を含む建白書を提出しますが、異端認定され、思想は迫害される。そして、はたては引き込もってしまった。
だいたいこんな感じです。この辺の設定はかなりアバウトなので、すいません。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
能力解説
『奇跡を起こす程度の能力』
東風谷早苗の能力。術式詠唱で天候を変える。
幼少期に制御不能だった天気操作能力と天変地異予知能力を洩谷諏訪子が合成改良し産み出した。
言葉を鍵にして起動する能力のため、どうしても、瞬発力に欠けるが、火力はかなり高い。
作中虎之助がいったとおり、風の派生技に対する適応力が高い。もちろん、純粋な風の力は文には到底及ばない。とはいえ、充分強い。
能力の及ぶ属性の幅が広く、それぞれの火力も攻撃範囲も高いチート能力である。
ただし、前述のとおり喋れなければ発動しないため、接近戦では弱い。