東方覚醒録〜Don't exist originally 作:tora@812
妖怪の山 中腹 side 魔理沙
「クソッ、『マジックミサイル』」
天狗との命名決闘は、さっきから互いにスペルカードを消費せず、通常弾を撃ち合っている。どっちが優勢かと言われるとなんとも言えない。いや、弾幕だけ見るならこちらの方が部が悪い。例えば、今のように『マジックミサイル』を射つと、
「無駄です。」
椛と名乗った白狼天狗の刀によって軌道を反らされる。
前に春雪異変の時に妖夢と対峙したときも刀で弾幕を処理されたことがあるが、あの時は弾幕を切り落としてきていた。こういうのの違いを『柔』と『剛』って言うんだったか。まっ、私は『剛』の方が力で圧倒してる感じて好きなんだが。
霊夢の方も『ホーミングアミュレット』を放ってはいるが、文の風によって吹き飛ばされる。
『ホーミングアミュレット』は札に博麗の術をかけて、追尾性能を与えたものだ。つまり札その物に動く力がある。それでも吹き飛ばされるのだ、文の力がどれ程の物かが分かる。花の異変、つまり大結界異変のときは、ここまでの力を見せていなかった。今から思うと手加減されていたということだ。
それでも此方が不利だと言い切れないのは、あっちがまともに攻撃してこないからだ。
「なんだよ!とっとと攻めてこいよ!!」
「何言ってるの、折角の良い勝負なんだから楽しみましょうよ。」
「私はおまえ等に付き合う義理はねぇ!」
帽子に手を突っ込み、『ミニ八卦炉』を取り出し、文と椛に照準を合わせる。
「さっさと片を付けてやる。」
────恋符『マスタースパーク』────
私の代名詞とも言える虹色に煌めく極太レーザーを放つ。これなら刀で軌道を反らすことも、風で吹き飛ばすことも出来ない。眩い光が天狗目掛けて一直線に飛び、その光の奔流で飲み下す。光が駆け抜けた後には、何もなかった。恐らく地面に叩きつけられて居るのだろう。
「ふぅ、無駄な時間を過ごした。行こうぜ、霊夢。」
「何言ってるの?魔理沙!!」
帰ってきたのは未だ緊迫した声だった。
「今ちゃんと倒しただろ?」
「あんな遅いレーザーに当たるほど、私は遅くないわ。」
「な!!!」
振り返るとそこには、
「すいません、文さん。わざわざ運んでもらって。」
「いいのよ。気にしないで」
文が椛を抱えて、後ろに浮いていた。
「嘘・・・だろ!!」
確かに『光』というのは例えだ。マスタースパークの実態は魔力の奔流、『光速』ではない。だが、音速ぐらいの速度はある。そこそこ距離があったとはいえ、妖怪ならば受け身をかろうじて取れるか取れないかぐらいの時間しか無かったはずだ。
「そういえば、貴女もスピード自慢だったわね。かわしてみなさい。」
────風神『風神木の葉隠れ』────
文が手に持つ団扇をふるうと、無数の弾幕が全方位を支配する。
「くっ!!」
前傾姿勢をとり文から距離を取る。だか、あまりにも文との距離が近すぎた。あわや被弾かと思ったその時、赤い影が此方に猛スピードで飛んできた。
────夢符『封魔陣』────
「霊夢!!!」
「あなた、忘れてない?今はチーム戦よ。」
────夢符『二重結界』────
霊夢の弾幕が展開され、文の弾幕全てを打ち消した。
「さっきから、時間稼ぎよね?何がしたいの?」
「何のことだか、さっぱり分かりませんね」
「文さん、嘘付くとき営業モードに成る癖直した方がいいですよ。」
「あっそう、答える気は無いようね」
霊夢の姿がパッと消える。気付けば、霊夢は文の後ろに回り込んでいた。『空を飛ぶ程度の能力』の応用で空間を飛び、背後に回り込んだのだ。霊夢のお祓い棒が霊力により光り輝き、文に向かって振り下ろされる。
「よし、決まった!」
キ───ン、
辺りに金属をぶつけ合ったような音が鳴り響く。
「・・・・なん・・・・だと!!!」
霊夢のお祓い棒は、
「貴女こそ、忘れていませんか?私も居ることを」
文に抱えられた姿勢のまま、刀を伸ばした椛によって受け止められていた。
「何故だ!お前からは霊夢は見えてなかっただろ!!」
私は思わず叫ぶ。
「見えてましたよ。」
「な!」
椛から見て霊夢は文の背中、つまり死角に成る。だから視覚する事は不可能なはずだ。
「なるほど、それがあなたの能力ね。『見透かす程度の能力』みたいな感じかしら?」
「残念。『千里先まで見通す程度の能力』です。」
『千里先まで見通す程度の能力』名前から察するに、千里眼の能力だろう。それを使って、文と自分の死角に成る場所を警戒していたというわけか。面倒な能力だぜ。まあ、こっちのテンポを乱すような能力じゃ無いだけマシか。『狂気』とか『距離』とかはやりにくいことこの上なかった。
今は霊夢が二人を抑えてる。今がチャンスだ。
────『スターダストレヴァリエ』────
星形の魔力弾を放った。
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天狗の集落 side 諏訪子
「死ね!!土着神!!!」
空から急降下しつつ、天狗が槍を突いてくる。
「あまい!」
スッと身をかわし、鉄の輪の中心を槍の軌道に乗せる。輪の中に槍が入ったところで手首を返す。てこの要領で槍を使い手の手から引き離し、そのまま回転させ、槍の柄の部分で飛んでいる天狗二体を打ち落とす。
天狗との乱闘を開始してしばらく、残り三千程だった鴉天狗も残り十ほどに成っていた。その内の五体が前から葉団扇で風を、残りの五ほどが後ろから切りかかってくる。
「来い!手長足長様!」
自分の配下を呼び出し後ろの天狗を止める。そのまま手に攻撃用の威力を持つ弾幕を生み出し、放つ。その弾幕は風を裂き、天狗の鳩尾に命中する。
「風で私を止めたきゃ、神奈子ぐらいの力が無きゃね。下がれ!!手長足長様!!!」
振り向きざまに、五体全てを鉄の輪で切った。
「長いこと戦ってなかったから鈍ってるな。・・・で、」
鉄の輪をさっきから高みの見物をしていた大天狗達に突き付ける。
「次はあんたらかい?」
「仕方がない。相手をしてやろう。我等は先程までとはひと味違うぞ!」
そう大天狗が叫ぶと脚に木の葉が巻きつき、上から石が降ってきた。
「『木の葉を操る程度の能力』」
「『落石を操る程度の能力』」
「我等は既に能力を開眼させている。そして俺の能力は・・・『槍を操る程度の能力』だ!」
槍を構え、此方に突っ込んでくる。
「洩矢諏訪子、討ち取ったり!」
はぁ、駄目だな・・・・
・・・・疲れた。
こいつ等に付き合うの疲れた。
繰り出された一撃を片手で止める。反対の手から弾幕を打ち出し、石を撃ち落とす。
天狗達が驚愕の色を顔に浮かべている。
「終わらせよう。」
────蛙狩『蛙は口ゆえ蛇に呑まるる』────
地面が割れ、そこから巨大な岩の蛇が出現する。
「「「な!!!」」」
「行け、ミシャクジ様」
天狗達を上空に打ち上げる。それをしっぽで受け止めると、口を大きく開く。
「クソッ、」
天狗は私とミシャクジに弾幕を放つが、弾幕で戦う練習をまともにしていないのだろう。まるで火力も物量も足りていない。その程度の妖力なら、私に届く前に神力で焼き落とされる。
「安心しな、食べやしないよ。ただし、全治3ヶ月は覚悟しな。」
「「「ギャアァァアァァァァ」」」
ミシャクジの牙によって、大天狗が斬られていく。
「少しは虐げられる苦しみを理解しな。さてと、今から行けばまだ早苗の活躍ぶりを見れるかな?」
ミシャクジを地面に返し、空に飛び立とうと神力を込める。
「思っていたよりたいしたこと無かったな。だけど,久々だと神力の使い方下手に成ってるな、鍛え直さ・・・・・!!!」
その時、身体に衝撃が走った。見ると身体から刃が生えて・・・・違う、後ろから刺されているのだ。
「くっ!!」
鉄の輪を構え、後ろに放つが後ろ跳びで避けられる。油断した。ここは敵地だ。それにわざわざ正面から攻めるというルールも無い。
「剣で貫かれてなお立っているか。流石は神と行ったところか。」
「申し訳ありません。急所を外してしまいました。」
「まあ良い。儂も久しく戦の空気を吸っていなかったゆえ、丁度良い。」
さっきまでの連中とは格が違うのが、肌に感じる妖力で解る。
「おまえ等、何者だい。」
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妖怪の山中腹
「なっ」
「どうしたの?椛」
「天狗の集落ですが、洩矢神が大天狗の武官たちを倒しました。」
「そう、良かった。これで少しはお偉方も考え直すでしょう。」
「いえ、危うい状態です。」
────天狗のNo.1とNo.2────
────『天魔』『筆頭大天狗』参戦────
瞬殺されるキャラでも能力与えないと、大天狗と鴉天狗を差別化出来ないからな~~・・・・メンドクサイ
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能力解説 『人間を驚かせる程度の能力』
多々良小傘の能力。
元々は、『人間を驚かせる程度の能力(笑)』だったが、虎之助と一緒にいる時間が仕事柄長いせいか、かなり出世している能力。
「気配」や「隙」を感知するのがメインの能力で隙を作るのは能力の応用にあたる。
相手に気付かれず行動する事に関してはトップクラスの力を持つ。隠れている前提なら、虎之助より『奇襲』が上手いかもしれない。
早苗は出会う度80%ぐらいの確率で驚かされている。ちなみに20%は単純に小傘に驚かす気が無いだけなので、実質100%の成功率を誇る。
元々、驚きという精神を起因とする物を食べているため。「気配」に関してはかなり敏感だが、この能力は常時発動能力では無いので、自身は奇襲には弱い。
ちなみにこの能力に限ったことではないが、基本的に能力は通常の使用ならば、コストの必要は無い。ようするに、虎之助の能力はそこそこ異質である。だから虎之助に能力に使用制限があるのは身内しか知らない。
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