東方覚醒録〜Don't exist originally   作:tora@812

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 今回も、早苗ファンの方達には先に謝っておきます。

 キャラの口調に違和感があれば、随時教えてください。

 前回書き忘れましたが、諏訪大社と諏訪湖の距離はこの世界より近く成ってます。また、その影響で、実際より諏訪市が広く成ってます。諏訪に行かれたことのあるかた、そういう風に脳内地図を書き換えて下さい。また、都合によって、勝手に建物建ててたりしますが、そこは仕方無いことです。

 それでは、早苗の過去編どうぞ、


第五話 過去綴~早苗~

およそ5年前 side早苗

 

 私は、気味が悪いんだ。

 

 私はずっとそう思って生きてきた。

 

 私の髪は緑だ、何度見ても変わらない。草の葉と同じ色だ。

 

 他の人間は、みんなこんな色ではない。黒、茶、白、外国なら、金、銀なんてのもあるのだけど、緑なんて見たことが無いし、聞いたこともない。

 

 もっと気持ち悪いことは、周りには私の髪が黒く見えるらしいと言うことだ。

 

 鏡に写しても、写真に撮っても、私には緑に見えるのに、周りからは綺麗な黒髪だと評される。

 

 違う!私の髪は緑だ。

 

 でも、百人に聞こうが、千人に聞こうが、私の髪は黒だと言われる。

 

 何度かお金を貯めて髪を黒く染めようとした。それでも、私の髪は緑に見える。

 

 その時、私は思った。

 

 

 

 ーーーー私は、人間じゃないーーーー

 

 

 

 ーーーー私はーーーー

 

 

 

 ーーーー化け物なんだーーーー

 

 

 私は化け物らしく、人らしくないことが出来る。

 

 天気が分かる。

 

 天気予報なんてものではない。

 

 天気の予言だ。

 

 仮に天気予報が0%でも、私が雨が降ると言えば、雨が降る。台風が直撃しそうでも、私が来ないと言えば、台風はありえない変化をしてこの地を避ける。天気ではないが、地震が来そうだと感じて言った次の日に地震が来たこともあった。

 

 一度や二度ではない。百発百中、狂い無く私の予言はあたる。

 

 そんなことを繰り返すとどうなるか、

 

 初めのうちは、良くあたる天気予報として便利がられた。

 

 しかし、外れないことに周りが気付き出すと、気味悪がられた。

 

 地震を予測したことが決定打だった。

 

 それ以来、口にこそ出していないが、親も私を避けだしたのが私にも分かった。

 

 当たり前だ。私だって、こんな化け物が隣にいたら気味が悪い。

 

 私はそういう化け物なんだから、避けられて当然だ。

 

 化け物は、

 

 

 

 ーーーー死んでしまえばいいーーーー

 

 

 そして今日、私は死にに来た。

 

 だいたい、自殺するのは、家の自室か人目に付かない山奥と相場が決まっている。

 

 小学生の私は自室では、縄を高いところに結べない。それに、家で死んだら親も迷惑するだろう。

 

 また、山奥まで歩くほど体力も無い。

 

 でも、身近に人目に付かない場所を知っていた。

 

 諏訪大社、近所にあるボロボロの神社だ。あそこなら誰も来ない。

 

 私は鞄に縄、それとと間違っても結び目が解けないように接着剤を入れ、諏訪大社へとやってきた。

 

 道中、誰にを会わず神社に着くことが出来た。

 

 まず、手頃な木を探そう、そう思って一歩踏み出した。

 

 

 ーーーそこにいるのは何人(なんびと)ぞーーー

 

 

 「!!、何?誰か居るの?」

 

 返事は無い。気のせいだろうか?まあ、何があっても私は死ぬだけ

 

 「そこにいるのは何人ぞ」

 

 今度ははっきり聞こえた。どっと風が吹き、目の前に人が現れる。

 

 赤の半袖の下に、白色の長袖の服を着て、臙脂(えんじ)色のスカートをはいている。 そして、紫がかった青の髪をしている。一瞬で目の前に居るのが人外の存在だと察する。普通なら人外の存在など信じないのだろう。でも、私自身、人ならざるものだ。

 

 「どちら様ですか?」

 

 自分が人ならざる存在だと自覚して以来、すっかりクセになってしまった丁寧語で話す。

 

 「人に名を聞くときは、まず自分からだと習わなかったのか?」

 

 「・・・・・東風谷・・・・・東風谷早苗です。」

 

 「!!」

 

 何か様子が変だ

 

 「本当に、東風谷なのだな、」

 

 「??はい、そうですが?」

 

 「・・・・・東風谷の姓、それにこの霊圧、何よりこの緑髪、・・・・・念のため諏訪子にも見てもらうか、」

 

 「あの~、」

 

 「なんぞや?」

 

 「お名前、お伺いしても」

 

 「ああ、そういえば、自己紹介がまだだったなね、八坂神奈子、この諏訪大社の祭神だよ。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

現在 諏訪大社 side 虎之助

 

 過去を思い出すように、諏訪子さんが話し出した。

 

 「5年前ぐらい前の話だよ。そのころ早苗は小学生だったか。早苗はその頃自分を化け物だと思っていた。無理も無いね、他の人に見えない緑の髪が見え、空の動き、地震でさえ自分の話した通りに起こる。周りに自分の正体を教えてくれる者は居ない。ある日、早苗は自分を殺すことを決意した。自決の地に選んだのは、この諏訪大社だった。」

 

 「早苗、自殺するつもりだったんですか!」

 

 「ああ、たまたま空気を吸いに外に出ていた神奈子が見つけて、ここに連れてきたんだ。その時はほんとに驚いたよ。もうこの世界に居ないだろうと思っていた私達を見ることの出来るもの、しかも自分のかつて生み出した人の末裔が目の前に現れたのだから。それで早苗に自分の正体を教えたんだ。とても驚いていたけど、自分が人間だと分かってホッとした顔をしてたよ。それから、よく早苗が遊びに来るようになって、色々教えたんだ。口に出しただけで天気が変わらないように、術式を教えたこともあったね。」

 

 「それが、それがどうしてあんな暴走宣教者に?」

 

 「・・・・・早苗は自分の自殺を止めた私と神奈子を恩人だと思ってる。そんな恩人が信仰が無くなったら消えてしまうと知ったらどうすると思う?」

 

 「・・・・・・・」

 

 「本当はね、消えるわけでは無いんだ。ただ、違う世界に移るだけ。私達はこのまま力を失ってから転移するよりも、自分からその地に向かうことにした。そのために、私はその世界の場所を特定する作業に入った。そして、手の空いてる神奈子に早苗はどうしたいか聞いてもらうことにしたんだ。二度と帰ってくることは無く、この世界の人間にそこにいた記録ごと忘れ去られるのを知ったうえで、私達と共にその地に行くのか、それとも、私達を忘れてしまうが、この地に残るのか。そこで・・・・・」

 

 諏訪子さんはちらっと神奈子さんを見た。

 

 「別に話してもいいよ、諏訪子」

 

 「・・・・・神奈子の説明がうまく伝わらなくて、信仰が無くなったら、私達は力を失いこの世界から消えてしまう。ようは、死んでしまうって伝わってしまったんだ。」

 

 「うまく伝えられなかったって、神としてのどうなんですか?」

 

 「いや、それでうまく国を治められなくて、内政と政治の裏舞台は諏訪子を頼ることになったんだ。まあ、他にも国民が受け入れてくれなかったとか、色々理由はあるんだけどな。」

 

 ああ、そういえば、国を治めるのが上手くいかなかったって設定あったな。実態がこんなだとは知らなかったが、

 

 「それでその時、早苗は言ったんだ。信者見つけるまでここには来ないって。それからさ、早苗ががむしゃらに布教しだしたのは、」

 

 「それであの暴走っぷりを・・・・」

 

 「だから、早苗を連れて来てくれないかい?この世界で幻想の力を見ることのできないものが、今更、私達を信じるとは思えない。ましてや、信仰するとなるとただ存在を信じさせるのとはわけが違う。私達をは早苗に布教の仕方は教えてないからなおさらだよ。早苗が自分から来るのを待ってたらいつになるか分からない。私達は、力が弱まってるから、諏訪大社から長時間離れることは出来ないんだ。」

 

 「分かりました。出来るだけの事はしますよ。」

 

 「それじゃあ明日連れて来てくれ、早苗のこと頼んだよ。連れて来てくれたら、後はこっちでどうにかするから、」

 

 そして僕は帰ることにした。

 

 「自分を化け物だと思ったか、」

 

 なら、生まれる前からこの世界について知っていた僕はいったいどれ程の化け物なのだろう。

 

 「なんだか転校一日目から、えらい厄介事背負い込んじゃったなぁ、」

 

 でもまあ、人の為に何か出来るような人間じゃないけど、ちょっとぐらい人の役に立つことしてみようかな、

 

 そんなことを考えながら、僕は帰路に着いた。




 天気予言は、奇跡の能力の原型です。かなりの素質があるのに、術式覚えるまで無能力者にするのに違和感を感じたのでこういう設定にしました。

 5年前の早苗は、口にすれば、諏訪近郊の天気が変わります。地震や噴火などの天変地異は予知出来るだけです。今は能力のスペックとしては超小型台風を呼ぶぐらいは可能です。(ただ、一日詠唱を続ける必要がある。鍛えれば、詠唱短縮は可能がだが、詠唱破棄は基本出来ない。)ただし、これは干渉を受けなかった場合で、幻想の力が否定される世界に居る限り、雨乞い程度のことしか出来ません。

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