レッドファイト!! THE NEW STAGE 作:剣音レツ
ウルトラマンオーブに登場した魔王獣とも戦わせることにしました!
設定としては、レッドマンの世界にも魔王獣が復活したという感じで捉えててくれればと思います(笑)
今回の相手は、あの“風ノ魔王獣”です!
多分、本作では今回が今年最後の投稿です。
それでは、どうぞ!
赤き夕日の通り魔~VSマガバッサー~
青い空が広がるとある岩だらけの渓谷。
………だが、さっきまで晴れ渡っていた空に突然黒煙のような黒雲が広がる。
そしてなんとそこから、数本の竜巻が降り注ぎ、大地を直撃する!
強力な竜巻の直撃を受けた大地は瞬く間に削られていき、石つぶてや土、岩などが軽々と空中に巻き上がる!
さっきまで何もなかった平穏な地を、一瞬にして巨大な岩までもが飛び交う恐怖の地に変えてしまった強風。正に、悪魔の風である。
すると、そんな数本の竜巻を伴い、一匹の巨大不明生物が空から舞い降り着地する。
青を基調とした鳥のような姿でありながら翼は前脚とは独立して背中に存在しているというドラゴンのような身体構造を持つ、鳥や飛竜を合わせたような姿をしている。
それは世界を滅ぼすと言われている魔王獣の一体、『風ノ魔王獣マガバッサー』(古代表記:禍翼)である!
『魔王獣』。それは、遥か昔に地球に現れ、世界を滅ぼそうと破壊の限りを尽くす恐るべき存在である。
全部で七体存在し、いずれも通常の怪獣よりも格上な、人智を超えた自然災害とも見れる恐るべき能力を有している。
マガバッサーもその一匹であり、かつて現れた時はバタフライ効果によって東京各地で異常気象を発生させ、更に太平洋上でも台風を大量発生させるほどの影響を与えていたことがあり、その絶大な風力は“悪魔の風”と言われる程である。
因みに魔王獣達は、その破壊行動を察知したウルトラマンたちとの戦闘の末に封印されたと言われており、このマガバッサーもかつてはウルトラマンメビウスによって封印されていた。
しかし、メビウスにより封印されていたマガバッサーはウルトラマンオーブによって倒されている。
…では、このマガバッサーは一体何なのだろうか?………オーブと戦った個体の別個体なのであろうか?それとも、何者かが復活させたのであろうか………?
何はともあれ着陸したマガバッサーは数本の竜巻・マガ嵐を発生させつつ、巨大な翼を羽ばたかせて突風を起こして暴れようとする。
………すると、マガバッサーは何かに気付いたのか、羽ばたきを止めた。
その視線の先には、マガ嵐やそれによる岩や土煙などが周りに吹き荒れる中、一人小さな岩山の上に佇んでいる巨人の人影があった。
やがて姿が見えたその巨人は赤を基調とした全身に銀色の手袋・ブーツ・ベルト。そして頭部は清朝の暖帽をかぶったウルトラマンのようなルックスで、独楽の上にアンテナが立ったような形状の耳をしている。
そう、彼こそはるか銀河の赤い星から光に乗ってやって来た“赤いアイツ”、『レッドマン』である!
彼は銀河連邦の一員でレッド星雲のレッド星出身の平和を愛する戦士であり、これまで人知れず幾多の怪獣たちと戦い、それを倒して来た。
………ここまでだと何の変哲もない正義のヒーローに見えるが………
そのやり方が一言でいう、“惨い”のである!
銀河連邦故に正義感が強いのか、それとも怪獣に対し個人的な恨みでもあるのか、彼は怪獣に対しいつも過剰なやり方で挑み、特に暴れる様子もなく野原や山道を徘徊しているだけの怪獣にも猛然と襲い掛かり、もし怪獣が逃げてもそれを捕まえるまで追いかけまわすのである!
更に怪獣の仕留め方も馬乗りになって槍もしくはナイフで滅多刺しにするなど非常に残酷なモノなのである!
これらの正義のヒーローらしかぬ行為を繰り返してきたことから、一部では『赤い通り魔』と恐れられているところもあるのだ。
そんなレッドマン。岩山の上からマガバッサーを見下ろす。その姿はまるで見下げて嘲笑っている様にも見えて不気味である。
恐らく、普段から何もしない怪獣にも襲い掛かる戦闘狂のレッドマンにとって、マガバッサーほど大暴れする怪獣は絶好の相手なのであろう。
「レッドファイト!」
レッドマンはウォーミングアップをするかのように両肩を交互に回した後、ファイティングポーズを取って戦闘開始の掛け声を上げる!
それに反応したマガバッサーは咆哮を上げながら大きな翼を羽ばたかせ、低空飛行でレッドマンに突っ込む!
だがレッドマンは、両手でマガバッサーの頭部の角を鷲掴みにする形で、少し浮きそうになりながらも体当たりを抑え込む。
敵の勢いも凄いのか、マガバッサーの頭部を抑えたまま、地に着いたままの両足で地面を削りながら後ろに下がっていく。
だがレッドマンは怯まず前後の向きを変えて首を掴み、背負い投げの要領で地面に叩き付ける!
そしてすかさず馬乗りになり、頭部を地面に叩き付けたり、激しくチョップを連打したりなどして猛攻撃を加える。
だが、マガバッサーも負けてばかりではいない。自慢の大きな翼を振るい、馬乗りになっていたレッドマンを叩き落とした。
レッドマンはすぐに立ち上がり、同じく起き上ったマガバッサーに再び組み付く。
そして腹部に膝蹴り二発、右肩に左チョップ、胸部に水平右チョップを叩き込んで後退させるが、その直後に一瞬の隙を突かれ、翼を振るった殴り込みで再度吹っ飛ばされる。
レッドマンが少し怯んだ隙にマガバッサーは飛び上がり、レッドマンの真上でホバリングしながら両脚を振るって鋭い鉤爪で切り裂き攻撃を仕掛ける。
炸裂する度に何かが切れるような生々しい音が鳴り、多少喰らったレッドマンは少し怯む。
………しかし、ここで負ける赤い通り魔ではない。
「レッドナイフ!」
“ザシュッ”
“!!?ギイイイイイイィィヤアアアオン!!”
レッドマンは鉤爪の攻撃の中、短剣にも見える大型のナイフ・レッドナイフを取り出す。
そしてそれを振るい、見事マガバッサーの左脚を切り裂いた!
左脚を切り落とせなかったものの、大きな切り傷を付けることに成功したレッドマン。マガバッサーはたまらず少し下がって着地する。
レッドマンは着地したマガバッサーにレッドナイフを投げつけて止めを刺そうとする。
これで決まりか!!?
だがマガバッサーは再び飛び上がり、上空から翼を羽ばたかせて風圧による衝撃波・マガ衝撃波を発生させる!
これは衝撃波を伴った突風であるために威力は絶大であり、その強風で飛ばされそうになるレッドマンは必死で踏ん張り、それどころか手に持っていたレッドナイフが吹き飛ばされ、周囲の地面からも大小関係なく岩が吹き飛び、砂や土煙が激しく巻き上がる!
マガバッサーは恐らく、この強風でレッドマンが弱った隙に一気に止めを刺そうとしているのであろう!
………だがレッドマンは、必死に強風に耐える中、最後の手段に出る!
「レッドアロー!」
レッドマンは石突が十字架の形をした手槍・レッドアローを取り出す。
これはレッドナイフと同じくレッドマン主要武器の一つであり、これまで幾多の怪獣へのトドメ(惨殺)に使われてきた。
レッドマンは強風に踏ん張って耐えながら、レッドアローを投げようと構える。
しかし今の状態で投げても強風に邪魔されてマガバッサーには届かないであろう。
一体レッドマンに何の考えがあるのだろうか………?
するとレッドマンはレッドアローをマガバッサー目掛けて思い切り投げつける!
………しかし、やはりマガバッサーまでは飛ぶことなく、レッドマンの目前で自身の飛ぶ力と強風の力がぶつかり合う事により空中で静止するような状態になる。
最後の悪あがきも無駄に終わってしまうのであろうか………!?
と、次の瞬間、
「レッドキック!」
“バゴンッ”
レッドマンは跳躍して、レッドキックでレッドアローの石突を蹴り込んだ!
レッドキック。それは一見ただの飛び蹴りに見えるが、これもレッドマンの必殺技の一つであり、この技もこれまで幾多の怪獣を倒してきたことから、威力は絶大なモノなのだ!
するとレッドアローは、投げられた自身の飛ぶ力にレッドキックの絶大な蹴る力が加わることにより加速する勢いが増し、強風に逆らい、風を劈きマガバッサーの方へと飛んで行く!
“ザシュッ”
“!?ギャイイイイィィィィン!!”
遂にレッドアローはマガバッサーに届き、右の翼を貫いた!
それによりマガバッサーの強風を起こす力、そして飛ぶ力が弱まり、青い羽根を巻き散らせながら地面に落下する。
レッドマンの大胆な戦法により翼を傷つけられ落下するマガバッサーは地面に激突し、その衝撃により地響きが起こり、土煙が激しく巻き上がる。
マガバッサーはよたよたと起き上る。レッドマンの二大凶器によって傷ついたためにもうだいぶ弱っていた。
その隙を逃さず、レッドマンはマガバッサーに猛然と跳びかかる!
「レッドチョップ!」
“バゴンッ”
「レッドキック!」
“バゴンッ”
レッドマンは落下のスピードを活かしてマガバッサーの頭部に右手のレッドチョップを叩き込み、更に胸部に跳躍しての右足のレッドキックを叩き込んだ!
レッドマンの二段格闘必殺を喰らったマガバッサーは大きく吹っ飛び地面に落下する。
そして仰向けに倒れたまま両方の翼をひくひくさせる。もう完全に虫の息だ。
「レッドアロー!」
“ザシュッ”
更にレッドマンは「止めだ!」と言わんばかりにレッドアローを手に跳躍し、落下スピードを活かして上から串刺しにする!
トドメの一撃で腹部を貫かれたマガバッサーは遂に力尽き。両目を閉じて完全に動きを止めた。
するとマガバッサーの死と共に、周囲に起こっていた強風やマガ嵐もおさまり、黒雲も瞬く間に何処へ飛び去るように消えて行った………。
再び青空が広がる平穏な地に戻った渓谷。レッドマンはマガバッサーの死体をじっと見つめる。所謂、相手がちゃんと死んだかどうか念入りに確認するレッドチェックと言うヤツだ。
そしてマガバッサーの死を完全に確認したレッドマンは余韻に浸るかのように上を向いた後、マガバッサーの死体を残したまま何処かへと歩き去って行った………。
今回も勝利を収めたレッドマン。しかしマガバッサーが現れたという事は、恐らく他の魔王獣も復活したという事なのであろう。
今後も激しい戦いが展開されると予想できる。
果たしてレッドマンは、全ての魔王獣を倒すことが出来るのであろうか………?
〈完〉
いかがでしたか?
レッドマン世界の最初の魔王獣はマガバッサーでした。
勿論、いずれ全魔王獣と戦わせるつもりなのでお楽しみに(笑)
感想・指摘・アドバイス等をお待ちしています。
それでは、よいお年を!