赤き旅人の巡る物語   作:morumo

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第17話 ピカチューのデメリット

ポケモンセンターはポケモンの回復を無償で行う他にお金はかかるが人が泊まるための部屋が用意されている。

街によっては更にレストランなどと言った施設もあり、宿としてポケモンセンターを利用する人は多い。

 

そして、ハナダシティのポケモンセンターのとある一室で俺とブルーはあの女性とあっていた。

 

そして現在、その女性の目は大きく見開かれその瞳には水と光の錯覚によりゆらゆらと形を変えていた。

 

「ピカ・・・チュー?」

 

「ピカッチュー」

 

その原因を作っているのは俺の頭の上に乗っている、重さ6キロの赤いほっぺに黄色のシャツ、ギザギザ模様の僕のベストフレンドだった。

 

「本物よね?別個体じゃないわよね?」

 

声が震えている、そして俺も喜びに震えている。

その女性の喜びの涙が見れることへの喜びが血液のように全身に流れている。

 

僕のベストフレンドが俺の頭の上からおりて、その女性と俺の丁度真ん中に立って、ジッとその女性を見つめる。

 

「違うよ、正真正銘ピカチューさ。」

 

「・・・・・‼︎」

 

そう言うとその女性、ナナミさんは堪えていた涙をすべて流しながら赤いホッペに黄色のシャツ、ギザギザ模様の僕のベストフレンド・ピカチューを抱きしめた。

 

「よかった・・‼︎‼︎・・・よかった‼︎」

 

俺達はブルーのポケモン図鑑を貰うため、ナナミさんとハナダシティのポケモンセンターで待ち合わせをしていた。

その時、俺はあらかじめピカチューをモンスターボールから出して報告の準備をしていた。

 

ピカチューが引きこもっていたことを知っているのはマサラタウンで近所に住んでいた人達なら全員が知っている、そしてその中でピカチューのことに気を配ってくれた人は俺の親代わりになってくれたオーキド博士とナナミさんだけだった。

 

そして現在に至る。

 

とても微笑ましい

とても微笑ましいんだけど・・・

 

なんかイライラする・・・‼︎

 

理由はわかっている。

ピカチューとナナミさんが密着しているからだ。

 

つまり嫉妬しているのだピカチューに、ナナミさんの成長途中の体に抱きしめられているピカチューに・・・

 

|ω・`)チラッ

「!」

 

ピカチューがナナミさんに抱きしめられながら俺を一瞥。

 

|ω・`)チラッ

「!」

 

再び一瞥、どうしたんだこいつ・・・・

 

|ω・`)チラッ

「・・・」

 

だから何がしたいん・・・

 

 

ニヤーリ♡(´^ิ∀^ิ`*)

「・・・・・」

 

 

 

 

 

 

d(#´∇`)´`ィ(#´∇`)σキミ(#´∇`)σシバクョ??

 

 

 

 

 

「レッド君」

「ふぁい⁉︎」

 

危ない危ない、意識がナナミさんそっちのけで危ない方向に行っていたよ。

とにかくピカチューは後でシバクと心に誓ってナナミさんの方に意識を向ける。

 

「それでどうやってピカチューは出てきてくれたの?」

「そうですねー!」

「チャッ⁉︎」

 

ナナミさんの腕の中からピカチューを奪い取りギュッと俺の腕の中で固定する。

もういい思いはさせんぞピカチュー、ナナミさんの温もりはいずれ俺が全て独り占めするんだ、成長途中の身体の感触から温もりまで、髪の毛一本から足の爪の先まで全て俺のものにするんだ、だから俺の目の光るうちはもうあんな羨ましい体験は二度とさせんぞ!

・・・あ、俺がナナミさんを独り占めする代わりに俺の全てをナナミさんにあげるからそれでイーブンだから、俺はヤンデレじゃないから、嫉妬深いだけだから。

ナナミさんが俺の全てを独り占め・・・ひひひひひひひひひひひひひひひ

 

「・・・レッド君?」

「あ、いや、すみません。そうですね」

 

俺はナナミさんに全てを説明した、おつきみやまにロケット団がいて、襲ってきたこと、そして一度は全滅にまで追い込まれたこと、そしてその時にピカチューが出てきてくれて俺とブルーを助けてくれたこと

 

話していくうちにナナミさんの表情が暗くなっていくのが目に見えてわかった。

当たり前だ、下手すれば命を奪われていた、いや、それ以上に酷い目にあっていたかもしれないんだ、あいつらが言っていたように人権を無視した酷い仕打ちを。

 

しかしナナミさんはスッと一瞬でその表情を司る感情を自らの心に押し込んで優しく包み込まれるような瞳を俺に向けた。

 

「そう・・・、おじいちゃんに言ってピカチューがどうしていきなり体内の『でんきだま』による悪影響を克服できたか調べてもらうわ」

 

「博士には俺からも連絡するんで」

 

「おじいちゃん絶対泣いて喜ぶわよ、ピカチュー‼︎って泣いてレッド君の話そっちのけになるわよ。」

「うわー、簡単に想像できる・・・」

 

オーキド博士を大嫌いなフシくんがデレたときの反応が永遠に続きそうだ。

 

「あまり無茶はしないでね?」

「え」

 

オーキド博士の泣いている姿を想像しているとナナミさんが再び悲しみを秘めた瞳で俺を見つめながら話しかける。

 

「レッド君はまだ子供なんだから、将来があるんだから、危ない事に関わってほしくないの」

「ナナミさん・・・」

 

「それでもレッド君はまたロケット団にあったら戦うでしょ?レッド君は正義感が強いから、ポケモンが大好きだから、ロケット団みたいな人達を前に何もせずにじっとすることなんてできないでしょ・・・」

 

そう言っているナナミさんの瞳には言わずともロケット団に関わらないで欲しいという願いが込められていた。

俺の事を心配してくれているその気持ちは、普段ほがらかでどこかミステリアスなナナミさんでも隠せない事に惚れている人ながらとても嬉しく思う。

けど・・・いや、だからこそ

 

「ごめん、それはできない・・です。

俺、許せないんだ。ポケモンで人を傷つけるような、人とポケモンの絆を馬鹿にするような奴らが・・・確かに子供の俺が突っ込むべき問題じゃないのかもしれないけど、目の前に奴らが現れたら・・・戦います。」

 

俺は本当の気持ちを伝えるべきなんだ。

 

「・・・そうよね、やっぱり。じゃあ約束して、誰にも負けないくらい強くなって。」

「!・・・はい‼︎」

 

この返事をした瞬間、俺の身体にビリビリと電撃が走った、元々夢の為に強くなろうと思っていたのが、それが人のために、好きな人の為に強くなろうと思うと、何故か身体の芯が痺れるくらいのやる気が湧き出てくるのを感じた。

 

「レッド君」

「はい、なんですか?ナナミさん」

 

「大丈夫なの?、それ・・・」

「へ?」

 

ナナミさんの指差す方、俺の腕の中を見ると、俺にナナミさんに抱きしめられているのを取り上げられて俺に抱きしめられているピカチューが電気を放出していた。

 

・・・ああ、この痺れは・・・

 

「お前のせい・・・かぁ・・・」

 

その事に気づくと一瞬にして身体に今まで忘れていた電撃の痛みが走りそのまま前かがみに倒れる。ツマリィ・・・?

 

 

ナナミさんにダーイブ‼︎‼︎

 

ラッキースケベ堪能させて貰ってもいいよね‼︎

OK‼︎

そういうことで〜( ´´ิ∀´ิ` )

 

ダ〜〜〜〜〜イブッ‼︎

 

ガシッ

「へ?」

 

誰かに首元を引っ張られナナミさんの胸に包み込まれる瞬間に元の位置へと持ってこさせられる


「いい加減私の存在を思い出して欲しいんだけど」

 

その正体はずっと部屋の隅っこにいたらしいブルーだった。いたらしいって言っても一緒に部屋に入ってきたのだからいたのは知っていたのだが・・・完全に忘れてた。いや、ナナミさんの魅力によって完全に存在を消されていたと言ってもいいだろう・・・それよりも

 

「ブルー‼︎せっかくのラッキースケベのチャンスを「ラッキースケベ?」(◎-◎;)!!」

 

あ、やらかしたぁ・・・

ナナミさんがいること忘れてた・・・

ラッキースケベしようとしてましたって宣言したよ・・・俺( º﹃º )

 

「ラッキースケベをできると思った時点でそれはラッキースケベじゃないのただのセクハラなの?わかる?巨乳好きの変態」

 

「巨乳好きの変態?」

 

「違う⁉︎ナナミさん‼︎違うから⁉︎⁉︎」

 

「どこが違うのよ。この街に着いた瞬間年上の女の人をエロい眼で見ていたのはどこの誰でしたっけ?」

 

「わかったブルー‼︎土下座するよ‼︎泣いて土下座するから許して⁉︎これ以上俺のガラスのハートを壊さないで⁉︎」

 

「巨乳好きの変態の心に壊すことによって快感を得られること以外に何か利点があるの?教えて欲しいわね。」

 

「ははははっ‼︎こいつ悪魔だ、魔王だ!、俺の心をなんだと思ってんだよぉ‼︎」

 

「汚物」

 

「」

 

その眼、その声のトーン、そして発した言葉。言い返すべきだったのに言い返せないのはこの3つの他に俺のガラスのハートが砕け散った以外に何か理由があるのですか?いや、ない(反語)

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

「土下座人形ができたところで話を始めましょう。」

 

説明しよう!

土下座人形とはブルーの存在を忘れ、ナナミさんにセクハラしようとした俺が土下座の体制のまま動かないことで、まるで人が土下座している人形のようになるという屈辱的な罰である。

そして土下座人形とは何があっても動いてはならず(もちろん声も出してはいけない)それを破ると俺の上に乗っている体重6キロ、高さ0.6メートルの黄色い悪魔が電撃を浴びせてくるのだ・・・ピカチュー後で絶対シバク‼︎‼︎

 

「ピカァチュー‼︎‼︎」

「あびばばばばばばば⁉︎⁉︎

なんでだよ⁉︎俺動いてねーだろ⁉︎」

 

「人形が喋るな、ピカチュー」

「ピカッチュー‼︎」

「あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ⁉︎⁉︎⁉︎」

 

はははは、人の心を読む黄色い悪魔にそれを従える魔王・・・もう何だろう・・・笑うしかねぇよ。あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)‼︎‼︎‼︎

 

 

「・・・もう許してあげたら?」

「ナナミさん・・「チュー‼︎」のばばばばばばばっ⁉︎⁉︎⁉︎」

 

「セクハラしようとしたんですよ」

「わざとじゃないでしょ、偶然そんな状況になりかけちゃったから、レッド君も男の子だし少し期待しちゃっただけよ。」

 

ナナミさんマジ天使‼︎もう一生貴女に惚れ続けます‼︎いやもういっそ今すぐ結婚しよう‼︎まだ11歳だけど借金してメチャクチャ高い婚約指輪買うから‼︎じゃあ早速、式の準備をしよう!初夜はどうしよう・・・初夜・・・ナナミさんと・・・初夜・・・グヘヘへへへへへへへへへ( ´´ิ∀´ิ` )


「・・・この顔を見てもそう思いますか?」

「ちまちまレッド君のこういう顔を見てきたから大丈夫よ・・・多分」

 

大丈夫ですよ( ´´ิ∀´ิ` )


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

そんなわけでぇ〜・・・

 

復活(リ・ボーン)‼︎」

 

「本当にいいんですか?アレ、私が一緒に旅して見てきた中でぶっ飛んで壊れてますけど。」

「ふふふふ、やっとレッド君らしくなってきたわね。」

「貴女といるときのレッドって一体・・・」

 

「基本的にオドオドしてるけど急にテンションが上がるの。」

「・・・情緒不安定ってことですよねそれ。」

 

とにかく明るいレッドです。ははははっ

 

「それじゃあブルーちゃん。これ」

「やっと・・・」

 

ナナミさんが渡したのはポケモン図鑑、しかしブルーのは俺のと違い色が青色で、目の前でポケモンを調べるときにポケモンを捉えるカメラの部分は青色ではなく緑色になっていた。

おそらくブルーという名前からボディを青にし、カメラの色はフシくんの緑からとったんだろう。・・・宣言通り、頑張ったみたいだな、オーキド博士。そんなにフシくんがデレたことが嬉しかったんだな。

 

「よかったな、ブルー。俺に感謝しろよ、お前とオーキド博士を繋いだのは俺なんだから「フシくんが私の前に現れてくれたおかげよ本当にありがとうね」おい。」

 

俺が「俺に感謝しろよ」と言った瞬間、モンスターボールからフシくんを繰り出して、俺の台詞をわかってて無視しやがった。

 

「ふふふふっ仲が良いのね。」

 

口元に手を当ててナナミさんが微笑む。うん、美しい可愛い愛らしい‼︎俺はそんな貴女と1番仲良くなりたいんです。

 

「フッシソー!」

「ふふ、フシギダネも進化したのね。凛々しくて素敵よ。」

「ソウソー♡」

 

フシくんが異様に懐いてる・・・。

 

「レッド君のポケモン達も見たいんだけど・・・いいかしら?」

「あたりまえだのクラッカーですよ「うわっ寒っ‼︎」・・・あたりまえですよ!みんな‼︎出てこい‼︎」

 

そう言ってモンスターボールから全てのポケモン達を繰り出す。

 

ヒッポ(リザード♂)Lv.17

控えめな性格 イタズラが好き

ニトロチャージ

りゅうのいかり

つばめがえし

えんまく

など

 

キーク(マンキー♂)Lv.16

いじっぱりな性格 暴れることが好き

からてチョップ

けたぐり

みだれひっかき

きあいだめ

など

 

ドドラ(ニドラン♂)Lv.15

無邪気な性格 少しお調子者

ふいうち

にどげり

つつく

どくばり

など

 

ピカチュー(ピカチュウ♂)Lv.6

やんちゃな性格 物音に敏感

でんきショック

フラッシュ

なきごえ

しっぽをふる

など

 

「ヒッポ!あなた進化したのね‼︎」

「ザーッド‼︎」

 

「これで博士が与えたポケモン3匹みんな進化したことになるわね。」

 

俺が貰ったポケモン、炎タイプのヒトカゲはリザードに

ブルーが貰ったポケモン、草タイプのフシギダネはフシギソウに

グリーンが貰ったポケモン、ゼニガメはカメールに

 

「あなた達の進化した姿が楽しみだわ。」

 

そう言ってナナミさんはキークとドドラの頭を撫でる。

 

「ぴかちゅう‼︎」

 

ピカチューもパチパチと他のポケモン達の足を叩く。

 

「お前・・・他人事だなぁ・・・」

 

お前にも進化した姿はあるのに。

 

「・・・ピカチューにとって進化は他人事なのよ、レッド君?」

 

「え?」

 

突然ナナミさんが話を切り出す。

 

「他人事って・・・ピカチュウはライチュウに進化することが可能ですよね。」

 

そう、ピカチュウは『かみなりのいし』という特殊な力・・・特定のポケモンの進化を促す能力のある『進化の石』を与えることによってライチュウに進化することが出来るはずだ。

 

「普通はね・・・でもピカチューは普通じゃないの。ピカチューの体内には『でんきだま』が吸収されている。」

 

「・・・それがなんでピカチューが進化できない理由なんですか・・・。」

 

軽くナナミさんにイラついているのがわかる。

ポケモンにとって進化というものは1つの夢であり楽しみだ、確かに進化するのを嫌うポケモンもいるがそれはごく少数、進化しないポケモンもいる中で進化の可能性があるピカチューにそれができないと言われれば、先程シバクと言った手前なんか関係なくそちらに思いがいくに決まっている。

 

「『でんきだま』はピカチューにのみ力を与える特殊な石、つまりライチュウになると『でんきだま』はたとえ元々がピカチューであった姿だとしても力を与えない・・・。

博士はピカチューが閉じ篭もっちゃったあともずっとピカチューのことを調べていたの、ピカチュウと『でんきだま』に関わる全ての資料を集めてね。」

 

ああ、聞きたくない。もうやめてくれ・・・。

 

正直もうその話が嘘であるという強がりも出来なくなってしまった。

俺とピカチューの事をずっと悔やんでいたオーキド博士が調べ、結論付けたその話を疑う事は出来ない。

 

 

ぎゅっ

 

 

「!」

 

 

「ぴかちゅ・・・」

 

 

俺がナナミさんの話を無理矢理切ろうとした瞬間、ピカチューが俺のズボンの裾を引っ張りながらまっすぐ俺を見る。

 

ー最後まで聞こうー

 

さっきのキーク達への態度といいピカチューは気付いているのかもしれない、自分の身体の事を・・・

 

そうだよな

 

一番しんどいのはピカチューなんだ、そのピカチューが耐えてるのに俺が逃げ出すのはおかしいよな・・・。

 

グッと息を飲んでまっすぐナナミさんを見つめる。

ナナミさんは一瞬フッと笑みを浮かべると再び話を始めた。

 

「博士が言うには『でんきだま』の中に眠るエネルギーは持っているだけでピカチュウの能力を急激に上昇させるほど強力、しかしライチュウになると突然その力がなくなるのは『でんきだま』とピカチュウが進化するために必要な石である『かみなりのいし』が全く逆の意志からでる力で構成されているからだと考えられるの」

 

「逆の意志からでる力?」

 

「『でんきだま』は『ピカチュウをピカチュウのまま強くする』目的で創造された石、対して『かみなりのいし』は『ポケモンの姿を変化させることによって強くする』という目的で創造された石。」

 

「?」

 

「わからないわよね?えーと・・・あぁ・・・ここからはオーキド博士の仮説になっちゃうんだけど・・・」

 

「かまいません」

「ちゃっ」

 

 

 

「ライチュウはピカチュウ本来の進化ではないのかもしれない。」

 

 

 

「それってつまりピカチュウには本来その後の進化なんてなくて・・・ライチュウは『かみなりのいし』が創造されておこった本来のピカチュウの系列と異なった進化っていうことですか?」

 

「博士の仮説だけどね。でも、だからピカチュウの力を高める『でんきだま』はピカチュウとは違う系列に進化したライチュウには効果をなさないっていうのも頷ける。

だから体内に『でんきだま』を吸収したピカチューに『かみなりのいし』を与えても『でんきだま』が拒絶してしまうせいでピカチューはライチュウには進化できないの。」

 

「・・・」

 

確かに芯は通っている。

しかし、それが本当だとすると他の進化の石を使う事によって進化する事ができるポケモン達にも、その節は成り立ってしまう。

 

それはポケモンの進化の種類を1つ否定しているようなもの

 

そして

 

その話が本当だとすると進化の石はまるで数多くのポケモンとひとつになる事でその姿を表す1つの生き物・・・

 

ポケモンみたいじゃないか。

 

「ぴかぴ」

「ピカチュー・・・!」

 

ピカチューがテクテクと俺の足を通じて俺の肩までやってくる。

 

「ぴかちゅ、ぴかぴか。ぴかっちゅ!」

 

そして至近距離で俺の目をその愛らしい瞳の奥に確かな意志を宿して話し出す。

 

言葉は通じないが、気持ちは通じる、その気持ちの強さも、それは口で言うよりも正確に、種族の垣根を越えて俺に届く。

 

「お前はピカチュウである事に誇りを持ってるんだな。」

 

「チャッチャッチャ」"d(-x・)チッチッチ

 

「違うのか?」

 

「ぴかちゅう?チャー!ぴかちゅー‼︎‼︎」

 

ーレッド違うよ。

僕は別にピカチュウである事に誇りはない。

 

ー僕は()()()()()である事に誇りを持ってるんだよ。

 

ー僕の初めての友達で、僕の事をどんな人よりも思ってくれたレッドが付けてくれた名前を持つポケモンである事が一番の誇りなんだ。

 

ーそれに進化の有無なんて関係ない

 

ーレッドが僕の事をピカチューと呼んでくれる限り僕は僕を誇る事ができるんだ。

 

 

「・・・ありがとう。」

 

自然とその言葉が出た、ピカチューが発した言葉は少ない、だけどそこから伝わってきた意志は強く、暖かかった。

 

「さ、それじゃあハナダジムに行きましょうか!」

 

ブルーが俺たちを見て微笑んだ、いや、ブルーだけじゃない、ナナミさんやヒッポ、キークにドドラ、フシくんまで、俺とピカチューを見て笑みを浮かべている。

 

「・・・別に見せもんじゃねぇぞ。」

 

「勝手に見せたのはあんたでしょ?さっさと支度しなさい。」

 

からかうような笑みを俺に見せるとブルーはフシくんをボールに戻して部屋をあとにした。

 

「あんにゃろ・・・」

 

俺もみんなをボールに戻して腰のベルトに装着するとリュックを背負い部屋を出ようとした時

 

「本当に仲が良いのね。」

 

ナナミさんが声をかけてきた。

 

「俺をからかう事を旅の楽しみにしてるような嫌な奴ですよ。」

 

そして・・・

 

「好きなの?」

 

その突然の質問に

 

 

「好きですよ。」

 

 

自然とその言葉が出てきた事に俺自身驚いた。

 

 

 

 

・・・・・コノアトノフォロー、トッテモトッテモタイヘンダッタ・・・

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

ーやっぱり反対しておけばよかった。

 

ーそうすればレッド君の心に私以外の女が入り込む事がなかったのに・・・あぁ・・・あの女・・・

 

 

邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔

死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

 

 

 

 

 

 

・・・排除しましょう。

 

レッド君の側から・・・ね♡

 

 

 

レッド君・・・私ね、貴方がいない事には慣れたの・・・だって離れていたって貴方のカバンや簡易テントの中には気づかれないように盗聴器や小型カメラをつけてるんだから♡

いつだって私のパソコンで見れるもの♡・・・貴方のあられもない姿を、ね♡・・・

ふふふっ♡、昨日も私でしたみたいね?

 

だけど最後・・・

 

 

 

 

ナンデアノオンナノナマエヲツブヤイタ・・・

 

 

 

 

私、耐えられない。

 

レッド君は私のもの

 

心も体も、全て私のもの

 

他の女が貴方の中に入ってくるなんて許さない。

 

 

待っててレッド君♡

 

 

スグワタシノモノニシテアゲルカラ♡

 

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