トキワの森 正規ルート外
「ヒッポ‼︎“ひのこ”‼︎」
「フシくん‼︎“たいあたり”‼︎」
今、ここでレッドとブルーは虫ポケモン達とのバトルに集中していた。
ヒッポの“ひのこ”とフシくんの“たいあたり”がスピアー2匹に命中。ヒッポの攻撃をくらったスピアーは戦闘不能に追い込まれたがフシくんの攻撃を受けたスピアーはまだ体力が残っているようだ。
「ヒッポ交代だ。いけっトランセル‼︎」
「イヤーン」
レッドはヒッポを自分の足元までバックさせることによって戦闘から離脱させ、モンスターボールからキャタピーが進化したポケモン、トランセルを繰り出した。
「“いとをはく”‼︎」
ビュルルルッとトランセルの口から糸が吐き出され、フシくんの“たいあたり”でひるんでいるスピアーの体を糸でぐるぐる巻きにする。
「今よ‼︎フシくん‼︎“つるのむち”‼︎」
「ダネフシッ‼︎」
バシィッ‼︎とスピアーに“つるのむち”がヒット、スピアーを戦闘不能に追い込んだ。
「「イェーイ‼︎」」
パシンッとレッドとブルーはハイタッチをする、同時にヒッポとフシくん、トランセルもハイタッチをし、喜びを分かち合う。
「それにしても、本当にキャタピーとビードルの成長スピードは凄まじいわね。もうトランセルとコクーンに進化してるんだもの。」
レッドがトキワの森で捕獲した、2匹はトキワの森でバトルをしはじめてすぐに進化した。
芋虫型で大きな目に緑色の体、頭部のY型の赤い触覚が特徴のキャタピーは進化時に体に糸を巻きつけ蛹の姿になり緑色の反った硬い体が特徴のポケモン、トランセルへ進化した。
一方、濃い黄色の体と頭部の毒針が特徴のビードルはトランセルとは形が違うが黄色い蛹の姿となりこれまたトランセルと同じように硬い体が特徴のポケモン、コクーンへ進化した。
「ヒッポがいるおかげで戦闘の回し方が大分楽なおかげでもあるけどな。」
「カゲッ‼︎」
「私ももう一匹いるんだけど今はヒッポに甘えてフシくんを鍛えさせて貰うわ。」
虫タイプの多いトキワの森ではフシくんの得意なくさタイプの攻撃は相性が悪い。そのため戦闘はやりにくいのだが、ヒッポが戦闘の攻撃の軸兼サポート役を担っているためフシくんが動きやすくなっていた。
「ブルーもジム戦に挑戦するのか?」
「えぇ、フシくんを中心に頑張りたいと思うわ。」
確かにトキワの森を抜けた先にあるニビシティのポケモンジムは岩タイプを専門とするジム、フシくんのくさタイプの技は有効的だ。
「・・・・」
ジトーと、レッドはブルーを見つめる。
「わ、わかっているわよ⁉︎キークよね!わかってるわ⁉︎」
ヒッポの攻撃は全て岩タイプには全く効かないため、岩タイプに有効なかくとうタイプの技を使うキークをレッドは鍛えたいのだが、今の状態ではなかなかキークを使えない状態にいることを自分だけ目的のポケモンを鍛えているブルーに訴えるような視線を送っていた。
レッドは一つため息を吐くとスッと視線を前に戻した。
「とにかく、俺たちの目的は」
「この森を抜けるため、進化すれば空を飛べる、トランセルとコクーンを早く進化させて空から正規ルートへの道筋を見つけること。」
はやく森を抜けたいのなら、先程のスピアーを捕まえればいいのだが捕まえないのには理由があって。
ー正規ルート外の方がポケモンがよく出現する。ー
正規ルートは比較的出現するポケモンの数が少ない、もともと存在するポケモンの巣から一定の距離をとって道を作っているため当たり前だろうが、そのため正規ルート外ではしょっちゅうポケモンが出現する。
つまり、レッド達はポケモンを鍛えながら森を抜けようとしているのだ。
「そういうことで、ドンドン進んで行こーう‼︎」
「カゲー‼︎」
「おー!」
「・・・・ダネフシー」
このノリにフシくんはついていけないようだ
ートキワシティ ポケモンセンター
「おじいちゃん、ロケット団って知ってるか?」
ポケモンセンターに設置されている電話機でグリーンとオーキドが通話していた。
『カントー中心に活動するポケモンを捕まえ、倫理に反するような実験によってポケモンを強化し、売り出すということをするポケモン密漁売買組織じゃな。長い間、ポケモン協会が全力で組織壊滅のために動いておる』
「ポケモン協会が全力で動いているのにどうして追い込めないんだ。」
ポケモン協会が全力で動いているということはカントー中のジムリーダーが全力で動いているはずだ。ジムリーダーの使うポケモンもジム戦で行われるような対戦者の実力を図るようなポケモンではなく、確実に『勝つ』ためのベストメンバーのはずだ。そこらのトレーナーじゃあ手も足も出ないはずだ。
更にジムリーダーは全体的に顔が広い、例えて言うならニビジムのジムリーダー・タケシはカントーの全ての博物館、採掘組織がバックにいるため、違法採掘、違法売買の対象となりやすく、とてつもない価値のある古代ポケモンの化石や特定のポケモンの進化のために必要な進化の石を狙おうと行動するとすぐにタケシの元に情報が届き、ジムリーダー全員に流されるだろう。
『小さな基地なら潰せているのだが、ロケット団が様々な企業の裏に存在するせいで大きな被害というものが出せないんじゃよ。』
「関係している企業を問い詰めれば・・・」
『企業がロケット団に無意識に協力をしているんじゃよ。だから企業の表はロケット団が自分達の裏にいることを知らないんじゃよ。しかも、協会は一度失敗しているせいであまり早々動けないんじゃ。』
「どうゆうことだ?」
『とある企業の社長がロケット団に関わっているという証拠、その取引の映像を持って会社に押し入り社長を逮捕したんじゃが・・・』
『その社長には当日、そこには居なかったという確実な証拠映像があった。ポケモン協会は徹底的に調べたが覆すことができず、会社に訴えられポケモン協会は大きな損害を得たんじゃ。』
ーちょっと待て、ていうことは
「同じ日、同じ場所に同じ時間に同じ人物が2人いたっていうことか⁉︎」
液晶の中のオーキドは深くうなづき
『しかも指紋まで全く同じ・・・おそらくポケモン協会は嵌められたんじゃロケット団に・・・・』
「ロケット団には変装の名人がいるってことか。」
同じ顔、同じ声、同じ体格に同じ指紋。ここまで完璧にコピーすることが可能なのはアニメや漫画のような二次元の世界でだけだ、三次元の世界であり得るはずがない。
ーだが、そうとしか思えない・・・・
『グリーン、関わるなといっても関わるのはわかってはおるが、引くところは間違えるんじゃないぞ。その1匹で通用するほどロケット団は・・・』
「わかってる。じゃあ、図鑑の修理はよろしく。」
ブツン!と電話が切られる。
ー思っているより焦らなければいけないか・・・
グリーンはポケモンセンターの天井を見ながらそう思った。
ートキワの森 正規ルート外
「おおー‼︎」
「わー‼︎」
レッドとブルーは目をキラキラさせながらあるものを見つめる。その視線の先にはトランセルとコクーンが2匹並んでいた。
パキッ・・パキパキッ・・
パキッ・・パカァーッ・・
「「おおおおおおっ‼︎」」
2匹の蛹の殻にヒビが入りそこから光り輝く身体が現れる、そして間もなくして身体の光が弾け飛ぶ。
「フリー‼︎フリー‼︎」
「ブウゥーンッ‼︎」
「「やったぁぁぁぁぁっ‼︎」」
トランセルから現れたのは黒い筋の模様が描かれた大きく白い羽に大きく赤い複眼、紫色の身体を持つ、蝶の中でもモンシロチョウをイメージさせるキャタピーの最終進化系である、ちょうちょポケモン『バタフリー』
一方コクーンから現れたのは、円錐状の槍のような形をした巨大な毒針の腕と赤い目に腹部に黒いシマシマ模様の入った黄色い身体を持つ、蜂をイメージさせるビードルの最終進化系である、どくばちポケモン『スピアー』
2匹の進化を見届けたレッドとブルーはもう何度したかわからないハイタッチをする。
「よぉし‼︎バタフリー‼︎スピアー‼︎空を飛んで正規ルートへの道を探して教えてくれ‼︎」
「フリー‼︎」
「ブゥーン‼︎」
2匹はレッド達に背中を向け飛び立つ。
「これで森を抜け出せるな、ポケモン達も鍛えれたし。」
「そうね。」
レッドはポケットから図鑑を取り抱し手持ちのポケモンを確認した。
ヒッポ(ヒトカゲ♂)Lv12↑
技
ひっかく
なきごえ
ひのこ
えんまく
キーク(マンキー♂)Lv11↑
技
けたぐり
にらみつける
きあいだめ
みだれひっかき
etc
バタフリー♂Lv10↑
技
たいあたり
いとをはく
かたくなる
ねんりき
スピアー♂Lv10↑
技
どくばり
いとをはく
かたくなる
みだれづき
キークの技欄の最後にetcがついている。これはキークの覚えている技の数が4つを超えたからだ。
なぜ4つなのかというとポケモンの公式バトルではトレーナーは手持ちのポケモンの技をそれぞれ4つ選択してバトルするからだ。
ポケモンジムでは専用の機械があり、現在のバッチの個数を入力し、次に技を4つ選択する。
バトルの最中に変更することは基本認められていない。唯一認められる理由は二つ
・バトル中のレベルアップによって新しい技を覚えた場合。
・バトル中の進化によって新しい技を覚えた場合。
この場合のみ、トレーナーは最初に選択した4つの技と覚えた技から4つその場で選択し戦う。バトル中のため専用機械の使用はできないが審判がそこから使われた技を数える。もし4つを超えた場合はその場で反則負けとなる。
そして図鑑は公式のポケモンジムでも使用可能だ専用機械に図鑑をかざせば一瞬でバッチの個数と図鑑のポケモンの技欄に書かれている4つの技を自動的に登録するつまり今、レッドが専用機械に図鑑をかざすとキークの技では
けたぐり
にらみつける
きあいだめ
みだれひっかき
が登録されることとなる。
ポケモン図鑑はそういうちょっとした面倒なことの省略のための機能も積んでいるということだ。
「そうだ、図鑑の完成度はどうなってるんだろう。」
レッドは更に図鑑をいじり、図鑑の図鑑ページを選択する。
RED
見つけたポケモン 19
捕まえたポケモン 15
「まぁ、順調だな。会ってるけどゲットしていない残りの4匹は・・・フシギダネ、ゼニガメ、ゴローニャ・・・そして、」
レッドがブルーの足元に目をやる。
「コン‼︎」
耳に心地いい鳴き声で反応したのは美しい6本の尻尾を持ち、赤い身体をしている狐をイメージさせるポケモン
「ロコンか・・・。」
「私のコンちゃんは交換しないわよ。」
スッとブルーがロコン、コンちゃんを抱え込みレッドに怪しげな視線を与える。
「いや、別にそういう意味でいったわけじゃないから・・・」
「フゥーン、・・・それにしても本当に便利ねその機械。」
ブルーはレッドと一緒に行動していたため、レッドが逐一ポケモン図鑑を確認しているのを見て、レッドからそれがどういう機械なのかを聞いていた。
「オーキド博士は3匹のポケモンを用意してたってことはもしかしたらもう一台あるかもな。」
「ほんと⁉︎」
グイッとブルーの顔が至近距離に来たため、反射的にレッドの頬が赤くなる。レッドは身体をそらして顔と顔の距離を離し、両手を前に出してこれ以上近づかないでというジェスチャーを取りながら答える
「いや・・あの・・あんまり期待しないで・・・・?」
その時
「フリーフリー」
「ブゥーンッ」
正規ルートの場所を探していたバタフリーとスピアーがレッド達の元に戻ってきた。
「あっもう戻ってきた。」
「思ったより近かったんじゃない?行きましょ。」
レッドとブルーはバタフリー達に着いていき正規ルートを目指していった。
ーマサラタウン オーキド研究所
「ナナミ、何を調べておるんじゃ。」
オーキドは研究所では見た事のない資料をナナミが読んで何かを調べていたので気になって声をかけてみた。
「最近マサラタウンの市長にお願いしてリストを貰ってマサラタウンから旅に出たトレーナーの今を調べているんです。」
マサラタウンでは旅に出る住人の名を記録する決まりがある。
これは旅に出た人達の大成を願って行われる軽い儀式だ、本当に軽いものでそれを儀式とよんでいいのかと思うが決まりだからもうしょうがないと全ての住民が思考を放棄している。
「なんでそんなものを・・・ハア、まだそんなにレッドが心配か?ナナミ、大丈夫じゃよ。グリーンがレッドと会ったと話しておった、レッドはいつも通り元気にやっておるよ。」
ーいつも通り・・・‼︎
ピクッとナナミの眉間にほんの一瞬シワが入る、すぐに戻ったためオーキドは全く気づいていない。
「・・・いつも通りじゃダメなんですよ。」
「ん?何か言ったか?」
「何も‼︎」
ボソッとナナミは呟くがオーキドには届かない、ナナミはそのまま研究所を後にする。
その後ナナミは家に戻り、そこでパソコンであるデータを調べていた。その内容はポケモン協会ホームページに記入されている『公認ジムバッチ入手者』のリストだ。ここには次のリーグが始まるまでそれぞれのジムでジムバッチを入手したトレーナーの名が記入されている。
ーマサラタウンから旅に出た少年少女は合計7人、その中で現在ポケモンリーグ公認ジムバッチを入手しているのは・・・5人
ーグリーンはジムバッチをゲットしてからトキワの森に再度潜ったのね
その中にグリーンの名前が記入されていた。グリーンはトキワの森を急いで抜けて遅れを取り戻すといっていたらしい・・・遅れとは恐らくポケモンの鍛えることについてだと思うが。
レッド君は今・・・
ナナミはパソコンに繋いであるDVDデッキに見せかけた監視カメラと発信機の電波を受信する機械のスイッチを入れる。
するとパソコンの左半分にカントー全域の地図が現れ一瞬でトキワの森の地図に切り替わる。するとトキワの森の正規ルート外から少し離れたところに赤い点が映るが、もう右半分の画面は真っ暗で何も写ってはいない。
ートキワの森の正規ルートを抜けてる⁉︎・・・けどそこまで離れてないから大丈夫ね。監視カメラは真っ黒やっぱりこの時間にテントの中にいるわけないか。
ナナミはレッドのリュックサックと衣服に洗濯機などに入れても無事な超小型発信器をつけていた。更にテントの中にはレッドにバレないように超小型監視カメラをつけていた。
しかしこの様子だとトキワの森を抜けるのは簡単だろう、しかしナナミの心配は違うところに会った。
ーレッド君があいつらに会いませんように。
ナナミはある人物とレッドの出会いを心配していた。
トキワの森
「フリフリー」
「ブゥーンッ」
「もうすぐみたいだぞ‼︎」
「えぇ」
レッドとブルーはバタフリーとスピアーに案内され森を進んでいっていたが急に2匹のテンションが良い意味で高くなっているのを見て正規ルートの出口が目の前にあることを示しているとレッドは感じ取った。
「コン‼︎」
「キィッ‼︎」
レッドとブルーはキークとコンちゃんを外に連れて歩いていく。
すると
ビュッ‼︎
「フリッ⁉︎」
「ブッ‼︎」
「キィッ⁉︎」
「コォーン⁉︎」
「なっ⁉︎」
「みんなっ‼︎」
急に4つの石の弾丸が4匹を襲い、全て命中。そして4匹は全員吹っ飛ばされ木に激突。
ーこの技は・・・
「“ロックブラスト”‼︎」
“ロックブラスト”とは岩タイプの技で石の弾丸を複数回放つ技だ。一発一発の威力は低いのだが虫タイプを持つスピアー、炎タイプのロコンであるコンちゃんは通常の2倍のダメージを、虫タイプと飛行タイプを持つバタフリーには4倍のダメージが通る。
そして今の攻撃によって、バタフリー、スピアー、ロコンが戦闘不能状態になってしまった。岩タイプの攻撃は効果今ひとつの筈の格闘タイプのキークにも相当のダメージが入ったようだ足元がふらついている。
「戻れ!バタフリー‼︎スピアー‼︎」
「戻って‼︎コンちゃん‼︎」
戦闘不能になった3匹をそれぞれモンスターボールにしまうとレッドはギロッと岩の弾丸が飛んできた方向を睨む。
「そんなに俺たちのことを気に入ったのかよ」
ドォンッ‼︎と目の前の木々が同じ“ロックブラスト”によって吹き飛ばされる。
そこから現れたのは“だいばくはつ”によってレッドとレッドの手持ちを吹き飛ばしたゴローニャだった。
「どうするのレッド」
「わざわざ素直に戦う必要ねぇよ‼︎頼むぞヒッポ“えんまく”‼︎」
「カゲッ!」
ヒッポの口から黒い煙が放たれゴローニャの視界からレッド達を隠す。
「今のうちに・・・」
ドォン!
「っ‼︎」
走り出したレッド達の行き先に“ロックブラスト”による岩の弾丸がぶつかる。すぐさまレッドはゴローニャの方に視線を向けると、“ロックブラスト”の威力で煙幕が振り払われゴローニャの姿が露わになっていた。
ーしょうがない‼︎
「ブルー‼︎」
「わかってるわ‼︎フシくんお願い‼︎」
「ダネフシッ」
ブルーはフシくんを繰り出す。フシくんの草タイプの技はいわ・じめんタイプのゴローニャに4倍のダメージを与える。
「キーク“にらみつける”‼︎ヒッポ“なきごえ”‼︎」
レッドはレベル差の大きいゴローニャに攻撃を届かせるため、そして少しでもダメージを軽減するために“にらみつける”と“なきごえ”を指示。
ゴローニャはなんともなくそうだが確実に能力は下がっている筈だ。
「フシくん“やどりぎのタネ”‼︎」
「ヒッポ“えんまく”‼︎」
フシくんが技を放った瞬間、ヒッポが煙幕を口から発して技を隠す。同時に目くらましにも使う。
「キーク“きあいだめ”‼︎」
キークが闘志をオーラに変えて放出し気合いを入れる。
「ゴロニャ‼︎」
その間に“やどりぎのタネ”が命中、種から芽が生えゴローニャの身体中に巻きつく。
“やどりぎのタネ”は相手に絡みついた種から相手の体力を徐々に奪い体力を回復する技である。
「ゴロー‼︎」
ゴローニャが両腕を上げて叫ぶするとレッド達の真上に小さな空間の穴が発生しそこからいくつもの岩がレッド達に襲いかかる。
ー“いわなだれ”か‼︎
レッドはすぐに後方へ下がり避けようとしたが
「⁉︎」
レッドのすぐ右側に位置していたブルーは場所が悪く自分の周囲すべてに岩が落ちてきていた。これではブルーに逃げ場はないそれどころか・・・
「きゃあっ⁉︎」
ブルーの真上からも岩が落ちてこようとしているではないか
「ブルー‼︎」
「ダネー⁉︎」
レッドはブルーに向かって飛びつくフシくんは自分の蔓では2人を捕まえて運ぶほどの時間はないことを察知し“つるのむち”で岩を砕こうと技を放つ。
しかし岩は砕けずそのまま落ちていく。
レッドはブルーを押し倒しブルーに覆い被さるような体制をとる。
「あがっ‼︎」
「レッド‼︎」
レッドの背中に岩が命中する。
「ぁあ・・・」
レッドは思った以上の衝撃でそのまま気を失ってしまう。
ブルーもレッドと岩に上に乗っかられているせいで身動きが取れなくなってしまった。
「ちょっ⁉︎レッド‼︎レッド‼︎」
ブルーはレッドの身体をさすって起こそうとする。
「ゴロゴロッ」
「キィッ‼︎‼︎」
「ゴロッ⁉︎」
ゴローニャがその様子を見てニヤッと笑みを浮かべた瞬間背後からキークが“けたぐり”を炸裂させる。ゴローニャはそのまま地面に倒れ、すぐさまキークはレッドとブルーを囲んでいる岩のところへ向かう。
「カゲェェッ‼︎」
「フシッ‼︎」
そこではヒッポがひっかく”、フシくんが“つるのむち”でお互いの主人を助けようとしていた。フシくんの“つるのむちのは徐々に岩を壊していくがさすがに“ひっかく”では壊れない。
「キッ‼︎」
キークは“けたぐり”で岩を一撃で壊す、時間はかからずレッドとブルーを救出する。
「カゲッ」
ヒッポは再び煙幕をはいて目くらましをするとブルーに抱きかかえられているレッドに向かって軽く炎をはいて命中させる。
「あちちっ⁉︎」
レッドはすぐに目を開けると目の前にブルーの顔が至近距離であったため更にびっくりしブルーの腕を抜けて転がった。
「あっそうか俺、気を失って・・」
「ゴローニャッ‼︎」
「っ‼︎ヒッポ“ひのこ”‼︎」
「カゲッ‼︎‼︎」
レッドが今の現状を理解すると同時にゴローニャの叫び声が聞こえたためヒッポに技の指示を出す、ヒッポはさっきの叫び声からゴローニャの位置を予測し黒い煙の中に火の粉を吐く。
「ゴロッ‼︎」
「当たった‼︎よしキーク回り込んで隙をみて“けたぐり”だ‼︎ヒッポは“ひのこ”でゴローニャの注意を引きつけてくれ。」
「キッ‼︎」
「カゲッ‼︎」
「さっきの攻撃で俺たちの居場所は予測された筈だ。すぐに移動するぞブルー‼︎」
「え、ええ。フシくん、ヒッポと一緒に注意を引きつけて。」
「ダネフシッ」
「さぁ、行こう。」
レッドがブルーに手を差し伸べる。
ーこいつ・・・
その仕草を見てブルーが思ったこと。
ーなんか・・・ムカつく・・・
そう思いながらレッドの手を取り立ち上がるとすぐに2人は走って移動し始める、さっきまでいた場所に“ロックブラスト”による攻撃がぶつかる。
「さっきのは感謝するけど調子にのってもうキザなことしないでよね気持ち悪いから。」
「えっ、別にそんな・・・つかひどっ・・」
すると煙がはれてそこからゴローニャの姿が
「ゴロー・・・ゴロー・・」
「“やどりぎのタネ”が大分体力を吸い取ったみたいだぞ。」
ゴローニャに息切れが見え出したのを見てレッドはチャンスだと確信した、レッドはキークがゴローニャの背後に移動して自分の考えで“きあいだめ”をしているのを確認し、心の中でナイス!と褒めると
「今だ‼︎」
レッドの指示と同時にキークがゴローニャの背後の木から飛びつき蹴りの構えをとる。
「ゴロッ‼︎」
「キッ⁉︎」
その瞬間ゴローニャがぐるりと背後を向く。
「まずい‼︎」
ー背後にキークがいることがバレてた⁉︎
ゴローニャはそのままキークを片手で地面に叩きつける。
そしてそのまま足を大きくあげて・・・
「まずい⁉︎ヒッポ、フシくんこっちへこい‼︎」
レッドの指示に従い急いで2匹はレッドの元へ来るとレッドはブルーの手を引っ張り2匹を連れて木の背後へ隠れる。
「キーク‼︎ジャンプだ‼︎」
しかしキークは立ち上がれない、そしてー
「ゴローニャー‼︎‼︎」
ゴローニャの足が地面に叩きつけられる。
ゴローニャの足元から衝撃波が作り出される。それは大地を揺らし、砂埃を巻き上げて周囲全体を襲う。
「キキャッ・・・‼︎」
「キーク‼︎」
キークはその衝撃波をもろに受けて木に激突、しかしその木も衝撃波によって倒れてキークは更にダメージをおう。
レッド達の隠れていた木も折れてしまい、レッド達は急いでその場から離れる。
すると衝撃波はやんだが・・・
「キィ・・・・」
「っ・・・よくやった。戻れキーク‼︎」
キークが戦闘不能に陥っていまった。
「ねぇ、今の技・・・」
「地面タイプの全体技“じしん”だ。」
「ゴロー・・・ゴロー・・」
「だけど、もう少しだやってやる。」
ヒッポとフシくんが前に出てくる。
「ヒッポ‼︎“ひのこ”」
「フシくん‼︎“つるのむち”」
レッド達が選んだのは攻撃技の応酬、能力変化の技は捨て、一気に型をつけにいく。
「ゴロニャッ‼︎」
ゴローニャも“ロックブラスト”で対抗する。
ー 一撃でも当たったら負ける‼︎だけど
「ヒッポ‼︎突っ込め‼︎“ひのこ”だ‼︎」
「カゲッ‼︎」
ー1番怖いのは“じしん”を撃たれること‼︎
レッドはフシくんと比べると速いヒッポをゴローニャに接近させることで“じしん”を撃つ暇をなくさせようと試みる。
実際これは有効で、ゴローニャの攻撃が単調になっていく。
ーやっぱりこのゴローニャは知能が高くない。
ポケモンは普通覚えた技を使えなくなることはない。しかし、レベルが上がっていくにつれて技の数も増え、使う技は一定になってしまう。
ポケモンが冷静に判断して技を放てる個数が『最低4つ』、それ以上だと、そのポケモンの知能によって止まってしまう場合がある。
ゴローニャが使った技は
“だいばくはつ”“ロックブラスト”“いわなだれ”“じしん”
の4つ、つまりポケモンが冷静に判断して技を使える最低個数なのだ。
ー接近して戦っていれば少なくとも“だいばくはつ”“じしん”は止められる。そして戦闘を伸ばしておけば
「ゴロッ・・・」
ゴローニャの動きが明らかに止まる。
ー“やどりぎのタネ”のおかげで勝手に追い込める‼︎
「トドメだヒッポ“ひのこ”‼︎」
「こっちも続くわよフシくん連続で“つるのむち”‼︎」
「カッゲェェェェ‼︎」
「ダネフシッ‼︎」
ドドドドドドドドドッ‼︎‼︎
“ひのこ”と“つるのむち”による連打がゴローニャにヒットする。
「今だ‼︎モンスターボール‼︎」
「えっ⁉︎ちょっ‼︎」
レッドがゴローニャにモンスターボールを放つ。その行動に思わずブルーが驚く。
ゴローニャはモンスターボールに
吸い込まれなかった。
『⁉︎』
ゴローニャはそのまま戦闘不能になり地面に倒れた。
ヒッポとフシくんがレッドとブルーの元に戻ってくる。
「モンスターボールが拒絶した・・・」
「ていうことは、この子は誰かのポケモンってこと?」
ー確かにトキワの森にゴローニャが生息するなんて聞いたことがなかったけど。
「とりあえずこの森を出よう、俺たちが考えても意味ないよ。」
「そうね。」
レッドとブルーはそのまま正規ルートへ戻っていく。
「子供のくせにやるじゃないか。」
レッド達が去った後木の背後から男が出てくる、するとモンスターボールをかざすとゴローニャを戻す。
「私のポケモンの中で最もザコとはいえ勝利するとは・・・先が楽しみな子達だ。だが・・・」
その男の胸には『R』の文字が
「我がロケット団に楯突くと言うのなら容赦はしない。」
すると男は森の中に消えていった。
ここまで読んでいただきありごとうございました。