「やっと着いた・・・ここがニビシティかぁー」
レッド達はトキワシティを抜け、ニビシティに到着した。
『ニビは灰色石の色、険しい山間の街』
と言われるように所々に岩が置いてある。
「まずはポケモンセンターに行きましょ。」
「ん、あぁ。」
そしてレッドとブルーはニビシティのポケモンセンターに向かうのだった。
「お、レッドじゃねぇか。」
突然レッドの隣から声をかけられる。
「⁉︎」
「ん?知り合い。」
レッドは声に驚く、同時にレッドの腰に装着したモンスターボールの1つがピクッと動いた。
レッドがゆっくりと声の方向を振り返ると青い髪にキリリとしたつり目、首に砂嵐防止用のゴーグルを巻いた少年がたっていた。
「ナガト・・・」
ーレッドの声が軽く震えているー
ほんの微かな変化だったがブルーはトキワの森でのゴローニャとの戦闘で彼の凛々しさ、強さを垣間見ていたばっかりのため、その変化に気づいた。
「へーお前も旅に出たって母さんから聞いてよ。バッチゲットした後も用があったから残ってたから顔みようと思ってな。」
「はぁ・・・」
ここまでの話の流れでは別にレッドが怯えるような人ではない気がする、とブルーは思った。
「いやー、よくここまで来れたもんだ。褒めてやるよ」
ピクッとブルーが軽く反応した。
マサラタウンからニビシティまでの難関といったらトキワの森と言われるがトキワの森は正規ルートを通ればただの一本道。言うほど危険ではない。なのにその台詞を言うということは
ー馬鹿にしてる・・・
そうとるのは当然だった。
「それにしてもよくお前なんかが旅に出られたな、トレーナーズスクールではいっつもビリケツだったお前が」
「誰のせい・・・」
ー誰のせいだ‼︎
そう言おうとした瞬間。
「だとしたら相当差がついたようね。」
突然、綺麗でそして少し冷たい声音の声が響く。レッドは声のした方向、ブルーの方を見る。そこでブルーは目を細めてレッドとナガトを見ていた。
「レッドは今、あの世界的権威を持つ研究者オーキド博士の研究の手伝いをオーキド博士本人から依頼されて旅をしているの。オーキド博士からポケモンを貰ってね、未だにスクール時代の成績で人を見下すあんたとは大きな違いね。」
ブルーの言葉にレッドは背中を押されたみたいな感覚を覚えた。
これはブルーのナガトへの叱責であり自分に向けた叱責なのだと感じた『こんな奴に負けるな』という。
レッドは一つ息を飲むとナガトの方を向く。
「俺はスクールの時とは違う。オーキド博士から貰ったヒッポや旅の途中で出会ったキークがいる。もう、ナガトには‼︎お前らには屈しない‼︎‼︎」
ピクッとナガトの眉間にシワが寄る。
いける・・・過去に打ち勝てる。レッドはそう思った。
しかし
「ピカチュウは元気かぁ?」
「⁉︎」
ドクンッと心臓がはねた、同時にブルーに背中を押してもらった事で得た強気な気持ちにヒビが入り、そしてあっさり砕け散った。
「・・・・・・」
レッドは黙る事しか出来なかった。
ニヤッとナガトの顔に満面の嫌な笑みが浮かぶ。
「ははははははっ‼︎可哀想になぁ、お前なんかのポケモンになったせいでぇあんな事になっちまって⁉︎‼︎まーあ、そのピカチュウも出来損ないだっただけにお似合いだったけどぉ‼︎。」
レッドの拳に力が入る、
ー言い返せない・・‼︎言い返せない・・‼︎
レッドは顔をうつむかせジッと黙っている。それを見ているブルーは詳しい事はわからないがとにかく、とにかく調子に乗って全力でレッドを見下して話すナガトをぶっ潰したかった。
「なぁ、お前のポケモン俺に寄越せよ。お前なんかが主人じゃあポケモンが可哀想だろ」
ピクッとレッドの握られた拳が反応する。
「あぁ‼︎ついでにオーキド博士の研究も俺が代わりにやってやるよ。お前はポケモン全部俺に渡してそのままマサラに帰れ。あっ、ポケモンは持たさねえからポケモンなしで帰れよ。」
「あんたねぇ‼︎・・・⁉︎」
ブルーが我慢できずにナガトに突っかかろうとするとレッドの右手に遮られる。
レッドは一つ呼吸をすると
「ポケモンは渡さないし、研究の手伝いも代わらない、・・・確かに俺はトレーナーとしてまだ未熟だ。馬鹿にされても仕方がない。・・・・けど」
「あ?」
「俺の仲間を馬鹿にした事は許せない・・‼︎」
スッとレッドが腰に装着しているモンスターボールの1つを取り出す。するとナガトに対して睨みを効かせ。
「ポケモンバトルだ‼︎‼︎」
「嫌だよ。」
・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・は?」
レッドの強気の提案にナガトは即答する。
「あんなに俺の事馬鹿にしてた癖に逃げるのか?所詮口だけの奴って事か?」
「そうよ、バトルしなさいよ。」
ブルーが更に便乗する、しかしナガトは顔色を全く変える事なく
「俺には用があるんだよ。お前をからかうためだけにここにいたわけじゃねぇんだよ。」
そう言うとナガトはその場から去っていった。
「なによあいつ・・・レッド‼︎あいつとどうゆう関係なの‼︎」
「お前には関係・・・」
バシン‼︎
「イテッ‼︎」
「むー‼︎‼︎」
ブルーがレッドの背中を叩く、さっき縮こまっていた背中を押してあげたでしょ‼︎と訴えるような視線もつけて。
レッドはため息を吐くと
「ここじゃなくて中で話そう。」
そう言ってポケモンセンターに入っていく。
そこでレッドとブルーはお互いにポケモンセンターの中の部屋を借り、レッドの部屋に集まった。
そしてレッドは話し出す。
「同じトレーナーズスクールに通っていた奴だよ。関係は見たとおりいじめっ子といじめられっ子だ。」
「あいつの言ってたピカチュウって・・・」
レッドの動きが明らかにピタッと止まるがレッドは腰のベルトから1つのモンスターボールを取り出す。
「俺が初めて捕まえたポケモンだよ。このモンスターボールの中に入ってる。」
俺は小さい頃に両親が行方不明になってオーキド博士に預けられることになった。
オーキド博士は孫娘のナナミさんと2人で暮らしていて俺を温かく迎えてくれた。
オーキド博士はポケモンについての知識を色々と教えてくれたし俺を本当の孫のように可愛がってくれた。
ナナミさんは俺を本当の弟のように俺と接してくれた。
そしてその生活に慣れたある日、俺は少し興味本心でマサラタウンを抜けて1番道路に出てしまったんだ。
そこで・・・
「ケーッ‼︎‼︎」
「うわぁ‼︎」
オニスズメに襲われたんだ。俺は必死に逃げたけどオニスズメのスピードにはかなわずすぐに追い詰められて、でも・・・
「ピチュ‼︎」
「ケッ⁉︎」
1匹の小さな薄い黄色の体をしたポケモンが電撃でオニスズメを追い払ってくれたんだ。
先端が黒色の長い耳を持っていてピンクのほっぺたが可愛らしいそのポケモンは、オーキド博士からも聞いたことのないポケモンだった。
「ありがとう‼︎おれ、レッドっていうんだよろしく‼︎」
「‼︎・・・ピチュ‼︎‼︎」
その日あったばっかりなのにそのポケモンと俺はすごく仲良くなったんだ。
楽しくて楽しくて夢中になって日が沈むまで遊んだせいで、帰るときはあたりが真っ暗でどうしようかと思ったけど・・・
「ピッチュー‼︎」
ピカーッとそのポケモンがあたりを照らしてくれたおかげで無事に変えることが出来たんだ。
そして家の前で・・・
「またあそぼうね!えっーと・・・きみのなまえしらないや・・・」
「ピチュ‼︎」
「そうだ、オーキドおじいちゃんがポケモンには『にっくねーむ』をつけるんだって。おれがきみのなまえつけてあげる!」
「ピチュー‼︎」
「えっと・・・ピカピカひかってピチューってなくから・・・きみのなまえは『ピカチュー』だ‼︎」
「ピチュピチュピー‼︎」
「またあそぼうねピカチュー!」
「ピチュー‼︎‼︎」
これが俺たちのはじめての出会いだったんだ。
その次の日
コンコン!
「ん?」
ガラッ
「ピチュー‼︎」
「おおっピカチュー‼︎むかえにきてくれたの?」
「ピチュ!」
それから毎日、ピカチューは俺を遊びに誘いに来てくれたんだ。
「オーキドおじいちゃん‼︎」
「なんじゃ?レッド。ん?そのポケモンは」
「きのうともだちになったんだ‼︎」
「こいつは珍しい。トキワの森でごく稀に見るピカチュウの進化前『ピチュー』じゃあないか!」
「ピカチューってなまえなんだ‼︎」
その瞬間のオーキド博士の間抜けな顔は今でも忘れることはできない。
「お、おお・・そうか。レッドと仲良くしてくれてありがとうなピカチュウ。」
カチン!
「ピッチュー‼︎‼︎」
「アバババババババババッ⁉︎・・・なんで電撃・・・⁉︎」
「オーキドおじいちゃん、ピカチュウじゃないよピカチューだよ!」
「おお・・・そうかい・・・気をつける。」
オーキド博士の話によるとピチューは親のピカチュウが絶対に人に見つからないように育てるらしく滅多に見つけることのできないポケモンらしい。実際、ピチューの発見はピカチュウが発見されてからかなり時間が経ってかららしい。
「そのピチューがマサラにやってくるとは・・・恐らく親がいないんじゃろう。」
ピチューとピカチュウは迷子になった際に電気の発することでお互いの位置を知ることが出来るので迷子になったとしても大丈夫なのだ、しかしピカチューはオーキド博士に知られてから一日中研究所にいることも多々ある。親が心配してるんじゃないかと聞いたところ親がいないというような反応を見せた。
「レッド、ピカチューをゲットして自分のポケモンにする気はないか?ピカチューもレッドと共に暮らす気はないか?」
「おれは・・・ピカチューと一緒にいたい‼︎」
「ピチュピチュ‼︎」
俺とピカチューの答えは決まっていた。
「よし‼︎レッドほれ、モンスターボールじゃピカチューに使ってやりなさい。」
「うん!」
オーキド博士はいろんなポケモントレーナーに狙われる可能性を考えて俺にピカチューのゲットを勧めたんだ。
そして俺はピカチューをゲットしたんだ。
「でてこい!ピカチュー。」
「ピチュー!」
「これからはずっといっしょだよ‼︎」
「ピチュー‼︎」
カッ‼︎‼︎
「わっ‼︎」
「これは・・・進化じゃ。」
ピチューは絆で進化する。オーキド博士がそう言っていた。
俺は子供ながらその事がとても嬉しかった。
「ピカチュー‼︎」
「わぁ‼︎」
「ピカチューはピチューからピカチュウへと進化したんじゃな、・・・ここまで2人の絆が深いとは思わんかった・・・レッド、これからもピカチューを可愛がるんじゃぞ。」
「うん‼︎よろしくねピカチュー。」
「ピッカ‼︎」
「ピカチューというニックネームのピカチュウか・・・流石に変えてみたら・・・」
『やだ!
ピカ!』
「そうかい・・・」
ゲットに進化、この時の俺はとても幸せだったんだ。
ピカチューもそうだろう。
ーでもピカチューにはある問題があった。
「ピカチュー‼︎ピカチュー‼︎」
「どうゆう事じゃこれは・・・」
ピカチューはピカチュウに進化してから電気を放つ事が出来なくなっていた。
オーキド博士がすぐにピカチューの体を調べるとある事がわかった。
「レッド。」
「オーキドおじいちゃん・・ピカチューは」
「レッド、ピカチュウにのみに力を与える石がある事を知っておるか?」
「えっ・・・」
「『でんきだま』と言ってな製造方法などは不明なんじゃがピカチュウの作り出したエネルギーのみに反応してその力を倍に引き上げるとっても珍しい道具なんじゃ。」
「それが・・どうしたの?」
「ピカチューを調べたところ体内に『でんきだま』があったんじゃ。恐らくこのでんきだまのせいでピカチューは電気を放つ事が出来なくなったんじゃろう。」
「じゃあそれをとってあげて‼︎」
「それが・・・無理なんじゃ。」
「なんで⁉︎」
「『でんきだま』は既にピカチューの体内で吸収され体の一部になっておる、取り出す事は不可能じゃ。もう一つ言えばピカチューはピカチュウであってピカチュウではない。」
「どうゆうこと?」
「『でんきだま』は本来ピカチュウの攻撃のみ倍にするはずがピカチューの場合体内に『でんきだま』が吸収されたせいで全ての能力が圧倒的に高くなっておるのじゃ。もうピカチュウの域を圧倒的に超えておる。」
その後オーキド博士の話によるとピチューやピカチュウが『でんきだま』を飲み込むと体の中で『でんきだま』が体内の電気に反応してしまうため相当危険らしい。
助かる確率は0.00000001%以下らしい
1億匹に1匹の計算だ。
それから毎日ピカチューの電気を出すための治療は始まったけどなんせ1億匹に1匹のポケモン、あまりおおっぴらに出来ない。
そして治療はことごとく失敗した。
俺としては例え電気が放てなくても構わなかった。いてくれるだけで俺は嬉しかったから。
だけど、トレーナーズスクールに通うようになって俺は電気技の使えない出来損ないのピカチュウを持っているという事でピカチューと一緒にクラスのみんなから虐められた。
ポケモンバトルの授業はいつもスクールのポケモンを借りていた。
その頃になってピカチューは電気技以外の技でもたまに使えない時が増えてきたせいで強制的にそうなってしまった。
そうなるとイジメはもっと酷くなった。
ピカチューのスペックが高かったためノーマル技のみでも勝つ事が出来た。おかげでバトルの成績もいつも上位に食い込んでいた、だからいじめっ子達もピカチューが怖くて踏み込めない部分があったはずだ。
だけどそれがなくなってしまった。
ポケモンバトルの授業ではいつも俺のポケモンは強制的にあいつらに選ばれ、更に言えば持っているポケモンを猛毒状態にする『どくどくだま』や火傷状態にする『かえんだま』を持たされ勝てるはずのない勝負になっていた。
先生も見て見ぬフリ、何故ならいじめっ子のリーダーにポケモンバトルの道具を製造、販売している大手企業の社長の息子であるナガトがいたから怖かったんだろう。俺とのバトルで使われた道具は全てあいつのものだ。
トレーナーズスクールでの自由時間では無理やり外に引っ張りだされポケモンを使ったイジメにもあった。そのせいで身体中はボロボロ。立ち上がるたびに“けたぐりにを浴びせられたり“すなかけ”や“どろかけ”で地面に埋められた事もあった。そしてそのせいで汚れた体を洗うと称して“みずでっぽう”の集中攻撃にあったりもした。
スクールに行きたくない。と思った事は多々あったけど、俺が行かなくなるとピカチューが自分のせいだと思い込んでしまう。だから負けじとスクールに通っていた。
俺がオーキド博士と一緒に暮らしているという事もきにくわなかったのだろう。
ナガトは大手企業の社長である父親におねだりしオーキド博士の研究のために必要な機材を提供する事になった。
そのせいで俺はオーキド博士に頼る事も出来なくなってしまった。
周りの人に迷惑をかけたくはなかった。
だからオーキド博士やナナミさんには嘘をついてなんとか誤魔化していた。
そして俺の全ての手を封じたナガトを中心としたいじめっ子達のイジメは更にエスカレートした。
ある日俺は“さいみんじゅつ”で操られいつの間にか裸で1番道路の森の中にいた
操られてる間にピカチューのモンスターボールをとられたらしく俺は裸のまま必死で走って元の場所に戻るとピカチューがナガト達のポケモンからリンチを受けていた。
俺はピカチューを抱きしめ攻撃が当たらないように守った、俺は裸で全ての技を生身で受けてしまったせいで意識がほぼ飛んでいた。
最後は2人揃ってスクールの外に放り出された。
痛みで意識が遠ざかる中、俺は腕の中にいるピカチューにいったんだ。
「おれは・・・だいじょうぶ・・・だいじょうぶ・・だから・・・」
ピカチューを励ますために言ったつもりがそれからピカチューはモンスターボールの外に出る事はなくなってしまった。
モンスターボールの開閉スイッチを押してもモンスターボールから出る事を拒否して出なくなってしまった。
我慢の限界だった。
俺は初めてナガト達に暴力で立ち向かった。今まで同じ土俵に入りたくなかったし、元々喧嘩は好きではなかったけど今回の事は許せなかった
「お前らのせいでピカチューが‼︎ピカチューが‼︎」
「はははっよかったじゃねえか出来損ないがいなくなって。」
そうして俺は返り討にあった。
それから今まで嘘をついて誤魔化してきたオーキド博士に泣きついたがナガトの会社はオーキド博士の力が届く範囲ではなかったので直接スクールを訴えにいったけどスクールは既にナガトの会社が背後にいたため同じくオーキド博士の力は届かなかった。
「すまない・・・すまないレッド・・・」
その日オーキド博士の涙を初めて見た、俺の前に膝をついて肩を抑えて掠れた声で謝るオーキド博士の姿は未だに忘れることは出来ない。
それからもイジメが止むことはなかった。
あいつらは“さいみんじゅつ”を使って俺を操ることにはまったらしい。
毎日毎日裸にされて屈辱的な姿を見られ、人の尊厳を奪うような事をさせられた事もがあった。
しかし、ある日を境にイジメはなくなる。
理由は“さいみんじゅつ”を使うポケモンを持っていた奴が引っ越した事。
そしてトレーナーズスクールが大量の野生のポケモンの群れに襲われ、教員達が怪我を負い、変わりにオーキド博士が代理教員になったおかげでトレーナーズスクールがオーキド博士の権力使用圏内《テリトリー》に入ったからだ。
何故穏やかな気性な1番道路のポケモン達がトレーナーズスクールのみを襲ったかわからなかったがこの事件のおかげで俺の心が折れずに済んだのでよかったと思っている。
そして俺は無事にトレーナーズスクールを卒業、現在に至る。
「旅に出てモンスターボール越しにでもこの世界のいろいろなものを見せたら出てきてくれるかも、故郷のトキワの森に行けば何か良い変化があるかも、この旅はオーキド博士の研究の手伝いでもあり、俺の夢を叶えるためであり、ピカチューと俺の絆を、ピカチューの笑顔を、鳴き声を、感じるために見るために聞くための旅でもあるんだ。」
レッドは少し、悲しげな表情と声音で自分の過去を語った。
ブルーは黙ってその話を聞いていた。
両手を握りしめ、今にもさっきの野郎に殴りかかりたくて仕方がない。
だけど、恐らく自分がその行動をとったところでレッドのピカチューが出るとは思えないし、ブルー自身が野郎に手を出したところでスッキリするとは思えない。
やるのならレッドがやらなければ。
そう思ってレッドの顔を改めて見る。
するとレッドの顔からさっきの表情は消え失せており、口元には笑みが浮かんでいる。
「そうだよ。だからこそ、ウジウジしていられないんだ、いつかあいつらをぶっ飛ばすために、ピカチューが安心して外に出られるように俺は早く立派なトレーナーになるんだ」
レッドはそう言うと部屋を出ていった。
恐らくジム戦に挑戦しにいくんだろう
ブルーはレッドの変わりように少しぽかんとしている。
ー切り替えが早いのはどっちよ。
そう今部屋を出ていったレッドに心の中で悪態をつきながらブルーもレッドを追って部屋を出ていった。
RED
手持ちのポケモン
ヒッポ(ヒトカゲ♂)
キーク(マンキー♂)
ピカチュー(ピカチュウ♂)
BLUE
手持ちのポケモン
フシくん(フシギダネ♂)
コンちゃん(ロコン♀)