INFINITE STRATOS ~業火の腕で掴むもの~   作:Mr. P.C.

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はじめまして、Mr. P.C.と申します。
この度インフィニット・ストラトスを題材に、初めて二次小説を書かせて頂きました。
至らぬ所が多いと思いますが、暖かい目で見守ってください。


序章《現れたイレギュラー》
プロローグ1:激励


IS『インフィニット・ストラトス』

稀代の天才、篠ノ之束(しのののたばね)が発明した、飛行パワードスーツ。元は宇宙空間における活動を想定されていたが、その性能は現存の機械のそれを遥かに超越していた。そのため兵器として運用され、現在は各国の思惑でスポーツとして運用されているものの、国防の手段等にもISは使用され、今の世界における力の象徴ともいえる。

しかし、ISには致命的な欠点があった。『女性にしか使用できない』のだ。

原因は不明。しかしISが世に現れてから、女性の権力が徐々に強くなり、所謂『女尊男卑』の社会が浸透していった。

・・・が、ISが発明されて10年。世界を揺るがす大事件が発生した・・・。

 

 

『ほんと、自分の顔がニュースで報道されるってのはあんまり嬉しくないな。どのチャンネルも俺の事ばかりで、何か精神的に辛いわ・・・。』

電話越しに話す彼は、大きなため息をつきながら愚痴をこぼす。それを聞きながら神谷靖人(かみややすと)はテレビ画面を見た。今放送されている昼の報道番組のテロップに、

 

『世界初!ISを動かした男、織斑一夏(おりむらいちか)!』

 

と表示されていた。番組では彼がISを動かした経緯や、男でISを動かせる一夏についてどう思っているか、町の人にインタビューする様が映っていた。

「僕もテレビで一夏の顔を見たときは驚いたよ。しかも受験以降、全く顔を出さなかったしね。」

それを聞いた電話の相手、現在世間を騒がしている友人の一夏は「しょうがないだろ」と呟く。

『IS動かした後、大変だったんだからな?政府の特務機関に連れてかれるわ、身体検査受けるわ、公表されたと同時に家に報道陣と危ねぇ研究者来るわ・・・。とても学校に行ける余裕なんて無かったんだよ。はぁ、卒業式出たかったなぁ・・・。』

落胆した彼に、靖人はかける言葉が思い付かず、苦笑を浮かべた。

 

一夏が私立藍越(あいえつ)学園に受験しに行ったのは2月の中頃・・・ちょうど1ヶ月前の事だった。しかしその次の日から、彼は理由を知らせずに学校を欠席した。先生側には市の教育委員会から何かしらの連絡を受けていたそうだが、何も知らない生徒側は気が気でなかった。そうして、一夏との連絡が取れないまま一週間が過ぎた頃・・・

 

テレビや新聞で「男がISを起動!」と報じられ一夏の顔が公開されたとき、学校が、いや全世界が騒然となった。

女性にしか扱えないはずのISを動かした一夏の存在に多くの人が驚き、女尊男卑に苦しめられた男性は歓喜し、男を忌み嫌う女性は嫌悪感を表していた。噂によると、一夏の一件を発端に、世界の何ヵ所かでデモ活動が起こったりしたらしい。

そんな中全世界で一斉に、『他の男性IS適合者の捜索』が行われた。地域ごとに男性が集められ、ISに触らせて起動できる人物がいるのか探すという単純かつ途方もない作業。織斑一夏という存在がいる以上、同じようなケースが起きるかもしれない、という首脳陣の考えによるものだった。

靖人自身も2週間ほど前にその検査を受けたが、IS『打鉄(うちがね)』はうんともすんとも反応しなかった。靖人以外の参加者も、誰も起動させることができなかった。そして3日前、政府の発表で「2人目以降の発見は無かった」と報じられた。この事でより一層、一夏への注目が深まったのは言うまでもない。

 

『で、結局俺はIS学園に強制入学だってさ。』

一夏の言葉に靖人は「やっぱりか」と心中で頷く。

IS学園は将来ISを扱う若者達を育成する学校だ。土地こそ日本にあるものの、日本のみならず全世界から生徒が集まる。あまりにも強大な力を持ち、下手すれば国家間の問題にもなりうるISを扱うため、どの国家も介入できなくなっており、あらゆる外的権力の影響を受けない。一夏は日本人とはいえ、男性IS操縦者はどの国家も(研究対象として)喉から手が出るほど欲しいものである。となると、保護という形でIS学園に放り込まれるのは容易に考えられる。だが・・・

「IS学園は女子校だよね?一夏はそこで3年間過ごすってこと?」

靖人は疑問に思っていたことを口に出す。そもそもISは女性しか扱えないもの、ともすればIS学園は勿論女子校となる。

『そこなんだよ。俺そんな環境にいられる自信ねぇよ・・・。(だん)に言ったら、「何情けねぇ事言ってんだ!だったら俺と変われ!」とか言われたよ。変われるなら変わってほしいっての。』

「弾らしいな・・・。」

靖人は一夏と共に中学でよくつるんだ、五反田(ごたんだ)弾の顔を思い浮かべながら言う。確かに多くの男子たちにとってはIS学園は花園だろう。自分は女性が苦手だから行きたくはないが。

『靖人は良いよなぁ。入学先希望通りの『明心(みょうしん)高校』だろ?すげぇよな、超がつくレベルの進学校じゃん。』

明心高校は日本でトップクラスの学力を誇るエリート校だ。今の日本を代表する大物の多くはこの高校から出ていると言われている。

「まぁ、勉強だけが僕の取り柄だから。高校では知識を何に活かせるのか探してみるよ。」

『頑張れよ!お前は学校一の天才だからな。将来大物になるさ。』

自分の何気ない言葉に、一夏はいつもらしく根拠のない、しかし真摯な言葉で背中を押してくれた。彼の真っ直ぐな性格は、自分には無いものでとても羨ましく思う。

「ありがとう。大変なことが多いと思うけど、一夏も頑張れ。元気そうな声が聞けてよかった。」

『おう!それじゃ、またな!』

お互いに鼓舞しあい、電話を切る。靖人は笑みを浮かべながら、右手の中指にはめている指輪を眺める。

「・・・母さん、これからも頑張るから・・・。」

銀色の指輪は、窓から差し込む光に反射して、キラリと輝いた。




主人公の設定です。

神谷 靖人(カミヤ ヤスト)
169cm A型 12月7日生まれ
一夏とは同じ中学の友人。
3年前に事故で母親を亡くしている。
性格は温厚でおとなしい。女性にあまり免疫がなく、グイグイ来られると赤面して逃げ出すこともしばしば。
視力が低く、眼鏡をかけている。
勉強熱心で、国内トップレベルの進学校に入学できるほど。運動はそんなに得意ではない。
読書が好きで、休み時間はよく本を読んでいる。(愛読書は大学教授が主人公の推理小説)

一夏より少し背が低い感じにしたかったので一夏の身長を調べたのですが、彼172cmなんですね。15歳なのに背が高いなぁ・・・何て考えてしまうのは自分がチビだからでしょうか(笑)
感想、ご指摘等よろしくお願いします。
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