影が薄くてもダンジョンを攻略する。のは間違っているだろうか? 作:ガイドライン
前回のタイトル変更をしております。
何を言っているんだ?と思う方、別に気にしねえーと思う方はそのまま無視して頂いて構いません。
気になる方はちょっと立ち止まってくださいね。
ええ~と、ですね。
前回のタイトル、『影が薄い、という概念が薄くなったきたので次回に期待してください。』でしたが、今回ストーリーを作っていると「あれ?影が薄くなくねぇ?」ということになりタイトル変更しております。
ハジメの影の薄さを期待していた皆さま、本当にスミマセン!!!
絶対とは言いませんが近い内にそんなストーリーを書きますので、それまで待っててください。よろしくお願いします。
それでは張り切ってどうぞ!!
ベベート氷付けから次の日、今日は冒険日和と言いたくなるような暖かい陽気であり、気のせいか街の皆も明るい雰囲気を出していた。
そんな中、ここにもいつもより明るい雰囲気を出しているように見えるハジメが歩いていた。もちろん無表情であるため見た目では分からないが、普段一緒にいるヘスティアやベルなどからは「なんかいいことあったの?」と言われるほど明るい感じである。
それはそうだろう。なにせ今日はリューとのお買い物、いわばデートである。いくら無表情であろうと無関心というわけではない。それこそ「えっ、興味あったの? 」と言われるほどハジメという人間は周りからそんな風に見られているのは間違いない。でも確実にハジメは今日のリューとの買い物は「デート」だと分かって向かっている。
その場所は「豊穣の女主人」であり、リューの住んでいる場所から近くて集合場所には持ってこいである。まあデートするのにアルバイトしている場所が待ち合わせなんてセンスがないと思われるだろうが、どうやらこの「デート」を意識しているのはハジメだけではなく「豊穣の女主人」の皆も分かっている。もちろんリューも分かっているだろうが意識しないようにするだろう、つまりは服装も普通の服装かもしれない。いや、もしかしたらウェイトレス姿かもしれない。
なので今回本日はリューの服装はシルやアーニャーなどが担当しているのだが、
「おはようございます、リュー姉」
「……お、おはようございます…トキサキさん……」
そこに立っていたのはいつも見慣れたウェイトレス姿のリュー………ではなく、いつもとは違い白いレースの膝上までのワンピースに、腰周りが細くなっている緑のカーディガン、踵の高さが低い茶色のヒールを身に纏っているリュー。
その姿はいつものクールな感じだけではなく、そこにはリューの可愛いらしさが分かる。というかモジモジしながらチラッとハジメを見てくるリューの姿に「リュー可愛い~!!」「あれ誰かニャー!?リューの皮を被ったリューだニャー!!!」とか後ろで盛り上がっている豊穣の女主人のウェイトレス達。
「お似合いですよリュー姉」
「……本当のことを…言ってください……
こんなのは私らしくない。シル達は似合っているというがやはり私には……」
自信無さそうに話すリューだがハジメも後ろから様子を眺めているシル達も、その服装がとても似合っていると思っている。
「リュー姉は自分のことになると弱気になりますよね。いけませんよ、自分を悲観したら服を選んでくれたシル姉達に失礼ですから」
「………そうですね……」
理解はしたが納得はしていない、そんな表情だった。
自分のことは自分がよく分かっている、と言いたかったようだがハジメから注意され、特にこの姿を誉めてくれたことを何処と無く否定したくない。否定的な感情の片隅では嬉しさがあるがそれを出せずにいる。
「それではいきましょう」
「そういえば何を買われるつもりなんですか?」
「武器になりそうな安い物をです」
「…………はい?」
…………………………………………………………………………
ここはヘスティアがバイトをしているお店の地域にある商業エリア。日常雑貨からちょっとした冒険者のためのアイテムなどが売られている。そしてこのエリアは他の所に比べると品物が安い。
「うーん、もう少し薄いものはありますか?」
「これなんてどうだ」
「おぉ、これは。これを30枚買いますのでさっき原値段にしてくれませんか?」
「おいおい、いくらなんでもそれは無理だぜ」
「なら50枚」
「…………いいだろう!!その代わりにまた買いに来いよ!!!」
そんなやり取りを少し離れた場所から眺めたいるリューの周りには沢山の買い物袋が置いてある。食料品から雑貨品、中にはゴミじゃない?と思わせるものさえも。
「いい買い物が出来ました」
「それはどのように使うのですか?」
「投げやすいように長方形に切り取って、手首のスナップで飛ばします。その時一時停止して硬直化させて衝撃解放によるスピードアップで攻撃力をアップ。これなら分厚い皮膚も貫通するはずです」
「なるほど……そのためにこのような薄い紙を大量に買ったんですね」
「はい、持ち運びが良くて攻撃性が高い。ベベートとの喧嘩で学んだことです。さすが一級冒険者です」
ベートが言いたかったことはそれではない。とは言えるわけもなく、足元の荷物を手に持ち移動する。ハジメからは買い物に付き合ってくれているのに悪いですと言われたが、
「私はトキサキさんの買い物に付き合っているのです。でしたら荷物持ちも含まれる、違いますか?」
「……確かに、そうですね。ではこの二つだけお願いします。
あっ、そうですジャガ丸くん食べませんか?奢らせてください」
「いえ、キチンとお金は払い…」
「神様がバイトしているので女性にお金を支払わせるところを見せたら怒られますので気にしないでください」
荷物を持ってもらうなんて本当はさせたくない。しかしリューも1度いったら変えない頑固な所がある。なので比較的に軽い荷物だけを持ってもらうことにして、これ以上言われないように何かを思い出したように話題を変える。
その何とも強引な話の変え方から、話を終わらせたハジメはそのままヘスティアがバイトしているお店に向かった。そのお店の近くまで来たのはいいのだが、何故だかお店の周りの人だかりが出来ていた。
「アレは……なんでしょうか?」
「ジャガ丸くんが大ブームになったならいいんですがね」
きっとそれは違うだろうと分かっているのだが、それならこの人だかりは一体なんだろうと近づいてみる。するとそこには一生懸命にジャガ丸くんを売っているヘスティアと、
「あぁー、忙しそうですねアイズ姉、レフィーヤ姉」
「本当に忙しいですよ!!なんで私がこんな……」
「…でも、楽しいよ」
「アイズさんが楽しんでいるならいいですけど、私達ヘスティア様の護衛ですよね?」
「いいじゃないか!ただ護衛するだけならバイト手伝ってくれても。ちゃんと給料払うからさ!!」
忙しくバタバタしているようでハジメ達に構っていられないようだ。これ以上はお邪魔になるだろう思ったハジメは、
「ジャガ丸くん二つください」
「こんな忙しい時に畳み掛けないでください!!!」
「鬼!!ハジメは鬼なのかい!!!」
「……あっ、三つでお願いします。アイズ姉の分も」
「って、目を離している隙に!!!アレほど商品を食べたらダメだって言っただろう!!!!」
「…お腹減った…から?」
「もうー!!君は!!!全く君は!!!」
と、本当に忙しそうだと判断したハジメ達はさっさとジャガ丸くんをもらってその場から離れた。しかし流石オラリオが誇る一級冒険者である。あんなに人を引き寄せるほど名が知られている。でもそれは同時に常に目をつけられていると同じであり、そうなると今回巻き込まれたヘスティアとベルには申し訳がないと感じていた。
で、そのベルはというと、
…
……
………
…………
「ほら、脇が甘いよ」
「腰構えが悪いわ!!」
「何チンタラ動いてやがる!!!」
「ひえええぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
フィンとガレスとベートにしごかれていた。
ロキファミリアがヘスティアファミリアに対して支援することの1つ、ハジメとベルに冒険者としての指導することになっていた。で、さっそくベルはその洗礼を受けていた。ベルの戦い方は独学でそれが悪いというわけではないが
そしてそこへ分厚い本を持ったリヴェリアが訓練所に現れ、
「まだ終わらないのかフィン?」
「もうそんな時間かい。それじゃ最後にさっき教えたところを一通りしたら終わりにしよう」
「……は、はい……」
「ベル、30分休憩したら次は17階層までのモンスターの名前と特長と出現する階層について覚えてもらう。こういうのは繰り返し頭に入れることで反射的に言えるように……」
「待ちやがれ!!その兎は後で走り込みをやるって決めてるんだ!!さっさと終わらせろよ!!!」
「なにをふざけたことを言っている。冒険において大切なのは
「あぁ!?知識なんぞいるか!!!
「聞き捨てならんな。敵を一撃で粉砕する
「そんなことはない。確かに知識もスピードも力も必要だが、戦いを目の前にして必要なのは
「しかしいくら経験を積もうが知識がなければ…」
「知識があろうが捕まったら…」
「んなもん関係なく力で…」
「ただ力を振り回せずにその経験を生かし…」
どうやらベルの教育方針が上手く纏まらずに言い合いを始める一級冒険者達。ここから逃げるつもりはないが心ではものすごく逃げ出したい。そうしないといけないと本能が告げており、そしてその本能は正解だった。
「なら一時間ずつ時間を分けて、最終的にどの指導が良かったか決めてもらうというのはどうだい?」
「面白い」
「いいぜ」
「腕がなるの」
別にこの状況に対して不満があるわけではない。こんな自分に一級冒険者が指導してくれるのだ。しがみついても教えて欲しいところである。だけど、だけど、一言だけ言っていいのなら…たった一言だけ言っていいのなら……
「ハジメのバカアアアアアアァァァァ!!!!」
理不尽でも叫ばすにはいられなかった。
…………
………
……
…
「うん?」
「どうかしましたか?」
「いえ、誰かに呼ばれたような気がしましたが…まぁどうせベルベルがベベート辺りにしごかれているところなんでしょう。で、僕に八つ当たりをしているじゃないですかね」
「こういう時のトキサキさんの勘はよく当たる。大丈夫なんでしょうかクラネルさんは」
「大丈夫ですよ、ベルベルですから。」
そしてこの「大丈夫です」はあまり当てにならないことも知っている。
現在二人はジャガ丸くん以外にも食べ物を購入して軽い昼御飯を取った。そして現在はリューの提案で防具を見ようということになりバベルの根元まで来ていた。ちなみに大量の手荷物はギルドに置いてきた。正確にはギルドにいるエイナに預けた。「な、何なのよこの荷物!!?……はぁ?預けるって、ここはそういうところじゃ!!」と何かを言っているようだったがすぐに他の冒険者が現れて対応することになってしまった。そしてハジメの軽くなった手はそのままリューの手を繋ぐ……ことはなかった。
気持ちとしては握りたい。これはデートなのだから。そういう行動をとってみたい。こんな言い方だとまるでその
その通りだ。もちろんリューが異性だから、大切な人だからというのはある。しかしその行動理由は
以前にリューに頼まれて手を握ったときモップで殴られたことがあった。あのあとミア母さんから「良くやってくれた」と言われて、あの行動は正しかったのか?と疑問を持つようになった。その後リューの手を握ってみようとは思ったが突然握ると間違いなくまた攻撃をされて逃げてしまう。そうならないように手を握って確認したかった。このデートで握る機会があると思ったとき試したくなった。
「良くやってくれた」という意味を知りたかった。
知りたいといっていま手を握ったらデートはそこで終わる可能性がある。なら今日デートが終わり時に実行するのが一番だろう。そう考えていたのかいなかったのか表情では全く分からないハジメに対してリューは、
「何か悩み事があるのですか?」
「……やっぱり防具は必要ないかと思ってまして」
「一時停止を、自分の力を信じることはいいと思います。ですが万が一ということを考えるべきです。この世に絶対なんてありませんから」
「………そうですね」
確かに
とにかく品物を見なければ話は進まないということで、【ヘファイストス・ファミリア】バベル支店に向かうことにした。ここには一級の武器や防具が売っているが、駆け出したばかりの者達が作った武器や防具も売ってありうまくいったら掘り出し物が見つかる時もある。エレベーターから降りた二人はその安い物が売っているお店を目指そうとしたのだが、
「待ちかねたわよ」
「……あ、あの……」
「始めまして、リュー・リオン。そして…見えないけどいるのよね、トキサキ
その言葉にリューは呆然となった。この人を、この方を知っている。しかしどうして
「……あの人、やってくれましたね……」
どうやら心当たりがあるようだ。むしろ心当たりがなければハジメ達が、ハジメがここにいることを知るはずがないのだ。
「紹介が遅れたわね、私はヘファイストス。貴方の主神ヘスティアと同じよ」
大勢の
あれ?また急展開だったかな?