影が薄くてもダンジョンを攻略する。のは間違っているだろうか? 作:ガイドライン
やっと更新できました❗これで更新が進むぞ❗
………と思いきや、すみません。謝ります。
ある行事といいますか、サービス業なのですが、とにかくその市の大会で優勝してしまい、県大会に出場になりました❗9月の始めにあるので更新が遅れます。
少なくとも今月1回、来月1回と更新しますのでどうかお許しください。
「それじゃどうして
ヘファイストス・ファミリア
大勢の鍛冶師(スミス)を育成し、一級品の武具を製作してオラリオに留まらず世界中にその名を知らしめる鍛冶師系ファミリアであり、【ヘファイストス・ファミリア】の主神がこのヘファイストスである。
そのヘファイストスが作る武器、売りに出回ることもなく、ましてや作られることさえないと言われるその武器
腐れ縁であるヘスティアだからこそ実現したと言っても過言ではない幻の武器である。ならそんな武器を持つベルが狙われるのは必然というべきなのだが、
「と言いたいところだけど素人が見ただけじゃ、いいえ、一級の鍛冶師でも私の武器だって分かる者は少ないわ。ましてや持ち主以外には「なまくら」になるんだから………本当になんて物を作らせてくれたのかしら」
「いや~ヘファイストスには頭が上がらないよ」
「それも折角大きな返済チャンスが来たのに返す気なかったのでしょう。いい加減にしないと利息つけるわよ」
「ちょっ、ちょっと待ってくれないかヘファイストス!!返すから!ちゃんと返すからそれだけは勘弁しておくれ!!!」
必死なのは分かるが神様が利息のために土下座をするなんて、それと
「うわぁ~プライドはないんかいアイツは…」
「プライド?はっ!!プライドでお金が減らないなら、増えるなら、プライドなんて要らないよそんなもの!!!」
「格好いい感じで言ってますが、クズってますよ神様」
その言葉にぐうの音も言えないヘスティア。「利息取らないからさっさと頭を上げなさい」とヘファイストスに言われるまで頭を上げなかった。
「ならどうしてベルベルが、ヘスティア・ナイフが狙われるんですか?」
「そうね……憶測だけどベルが普通のlevel1の冒険者とは違うからじゃないかしら?」
「あぁ……あれだけ一級冒険者にしごかれたらステイタスも上がるよ……」
「やっぱりステイタス上がっていたんですね。なんか大きいアリを次々に斬り倒してましたよ」
ベルのステイタス、それはビックリするほど上がっていた。まぁフィン、ベート、リヴェリア、ガレスにしごかれたら嫌でも上がるだろう。ましてや
そんなベルのステイタスはというと、
ベル・クラネル
Lv.1
力:H118→B726
耐久:I 99→A830
器用:H162→B771
敏捷:H193→A835
魔力:I 0
《魔法》
《スキル》
【】
「ってか、上がりすぎている……」
「そんな頭をかかえるほど上がったの?」
「いい加減に見せろやドチビ。いくら成長期ってもあの吸収力はハンパないわ。
「見せるわけないだろう!普通ならハジメ君のステイタスを見せるだけでもあり得ないんだから!!」
なに食わぬ顔でいつの間にか離れたテーブルから元に戻ってきたロキはチィッと舌打ちをした。しかしロキの気持ちも分かる。ハジメ達を自分のホームに住まわせることになったあの日、売り言葉に買い言葉でハジメやベルに訓練をつけることになった。
そして一級冒険者による指導がベルにどれだけ影響を与えたのか気になるだろう。
「まぁええわ。よく聞こえんかったけどベルのサポーターがなんや悪さしたというわけか」
「はい。よく考えたら誰が見ても「お人好し」という言葉を全身に被っているような
「なるほどな~。そりゃソーマファミリアの子ならやりかねんわ」
一人納得をしながらロキは目の前にあるお酒を手に取り一気に飲み干した。ぷはっ~と爽快感を感じながら「もう一杯!!」と注文した。そんなロキの発言が気になったハジメは
「どういうことですかロキ様?
ソーマファミリアならやりかねないとは?」
「そうやな。
……ハジメは酒はどういうもんやと思っとるか?」
「日頃のストレスを発散させるための飲み物です。by神様」
「なんで僕で例えるんだい!!!」
「いや間違ってへんやろうがドチビ。
楽しく飲んだり、嫌なことを忘れるために飲んだり、人が変わったようになったり、ようは人それぞれ飲み方は違うわ」
リューが持ってきたお酒が目の前に置かれると直ぐ様に手に取りそのまま口に運ぶ。グビグビと半分まで飲んだロキはその酒を置いて続きを話す
「だけどや、ソーマファミリアが作る酒は違う
あの酒は「酒に
「酒に酔わされる酒??ですか…」
「そうや。簡単にいうと「ソーマ」という酒に
「……それは、どう意味ですか??」
この場にリューがいなかった。いや厨房にはいるのだがこの話の場にいなかったのが不味かった。この後に起こる出来事を早めに止めることが出来たのに。声のトーンも表情も変わらない、だが変わったハジメにロキが気づくこともなく
「子がどんなことをしてても見向きもせんやろうな。ソーマは酒を作ってくれたらそれだけでええんや。だからそれ以外のことは無関心という訳やな。かといってやりたい放題させとるわけやないし、今回の話はちょっとしたイタズラでええとちゃうか」
「何を勝手に終わらせてるんだロキ!!こっちは被害が出そうになったんだぞ!!!」
「そうはいうけどなドチビ、お前そのパルゥムに罰を与えるつもりか?そんなことしてみい、お前頃なんて簡単に潰されるで。第一うちらは手は貸さんからな、全く関係ないことまで関わらへんわ」
「くっ!!だ、だけど…」
「いりませんよ、神様。
そんなことをいいながらハジメは立ち上がりお店の出口に向かって歩き出す。それを見たロキは
「ちょっ、ちょっと待たんかい!!何をするつもりやハジメ!!!」
「簡単ですよ。ソーマ・ファミリア、
「なっ!!?」
「何バカなことをいってるんやお前は!!たった一人でそんな事、いや、その行動をするなんて馬鹿げとるわ!!!」
「大丈夫です、僕の姿は見えませんから。突然一夜にしてソーマ・ファミリア消滅。いやこれこそ「神隠し」という感じに何もかも消しさります」
その異常とも思われる言葉にロキはアイズやベートやファイに視線で合図を送りハジメを止めるように促す。そして真っ先にベートがハジメを止めようと
「出来もしねえことをいってんじゃねえ!!」
その手で肩を掴んで止めようとしたのだが、止められたのはベートの方になってしまった。ベートがハジメに触れた瞬間にまるで人形のように固まり動かなくなってしまったのだ。ハジメの肩に触れようと伸ばした手から顔を残した全てを【
「ベート!!!!」
「何しやがるテメェ!!!」
「邪魔しないでください」
「ちょっとハジメ君!!待つんだ!!!」
ベートが稼いでくれた僅かな時間の間にヘスティアはハジメの前に立つことが出来た。ただそれだけでも充分にハジメの足を止めることが出来た。だが未だにハジメの心を止めることは出来ていない。
「今回は僕達には被害はなかったんだ。だから無茶なことはしないでおくれ」
「神様のお願いでも無理です。
僕はベルのことについては気にしてません。
ですがこのソーマファミリアはについてはそうはいきません、あまりにもイカれてます。たかがお酒の為に子をまるで道具のように扱うなんて許せません」
その言葉にヘスティアは言い返せなかった。ハジメが言っていることは間違っておらずヘスティアもそう感じているからだ。だがそれでも、
「だからといってどうしてハジメ君がそんな事を!!!」
「僕がそうしたいからです。理由なんてそんなものです」
それにはヘスティアもどうしようもなかった。ハジメが一度決めたら止まらないことは知っている。だからと言って物理的に止められることは出来ない。むしろこちら側が止められるだろう。どうすればいいのかと顔が歪みそうな時
「何をしてるんですか
「……
料理を運んできたリューがこの現状を見てハジメが何かをしたのかと話しかけてきた。そのリューの考えは当たりで現れたリューを見て少し一歩引いた感じに見えた。
「何か騒がしいと思えば……」
手に持っていた料理をテーブルに置いてリューはハジメの前に立ち、
そして空いた手でハジメの頬を叩いた。
もちろんハジメにはダメージはなかったが、そんな事は今はどうでもいい。あのリューがハジメに手をあげた事実が信じられなかった。そしてそれを受けたハジメはかなり驚いている
「私は、私はハジメのやること対して止めるつもりはありません。ですがいまハジメがやろうとしていることは
「そんな事はありません」
「あります。そのやり方は誰も幸せにはなりません。
ただ感情に任せたその先には何もありません。残るとするなら後悔と罪、それも一生背負い続けないといけせん。
それを、私にあの言葉を言ってくれたハジメが、それを背負うとするなら
本気なのだろう、リューからは殺気に似たものがハジメに向けられていた。そしてそれを受けとるハジメもリューの真剣な瞳を見つめていた。
「……………………」
「……………………」
そしてそれを周りは見守るしかなかった。
いまこの状況で発言出来るものはいないだろう。例え神だとしても許されないような空気が漂っている。
そしてゆっくりと空気を吸い、何かを決めたようにゆっくりと息を吐く
「それは嫌ですね。リューとやり合うつもりなんてありません」
リューが叩いたその手を、ハジメを叩いたその手を、
「しかしリューがこんなに積極的になるなんて僕は嬉しいです」
両手でゆっくりと優しく包むこんだ。
初めは睨み付けていたリューだったが、いま自分が置かれている状況を理解していくにつれて顔が真っ赤になっていき
「ち、違います!!何をバカなことを!!!」
「照れてるんですか?可愛いですよリュー」
「かわッ!!?変なこと言わないでください!!!それにいい加減に手を離してください!!!」
いつの間にかハジメのペースに呑まれたリューは、なかなか離さないハジメの手から必死に振りほどこうとする。しかし一時停止によるものか全く離れない。
「ハジメ!!離してください!!!」
「離すとソーマファミリアを潰しに行ってしまいそうなので離せません」
「それは私が言うことであり!!」
「離してくれないんですね」
「ッ!! 離しません!!!離しませんから離してください!!!」
「なんかややこしいですね」
「
それを見ていたヘスティア達はホッとして力が抜けたように席についた。ソーマファミリアへ奇襲をかけることよりリューとの
「ホンマにハジメにはヒヤヒヤさせられるわ~」
「でもこのままにしておくといつか襲撃するわよあの子」
「そんなこと言わないでくれよヘファイストス…」
一先ずは安心出来たが恐らくハジメはソーマファミリアへ襲撃するだろう。もうベルのことだけではなく「ソーマファミリア」自体をどうにかしなければ解決出来なくなった。