影が薄くてもダンジョンを攻略する。のは間違っているだろうか? 作:ガイドライン
今月、三、回、目えええぇぇ!!!
いいね、好調だね。
これで久しぶりにランキングに入ったら……
ないね!
さて、どうぞ。
「君は全く!!
本当に君は!!!」
「何を怒ってるんですか神様?」
「君は!君は!!君はあああああぁぁぁぁ!!!」
「もう止めたってな。
流石にウチもドチビが可哀想に見えてきたわ」
まだ回復していないハジメをソファーで横にさせてヘスティアはさっきからずっとハジメを怒っているのだが全然聞く耳持たないどころかヘスティアを弄っている。
それの姿は流石に可哀想に思えてきたロキは、ハジメに止めるように声をかけてきた。
「リーリも無事だったんですね、良かった」
「は、はい……
……えぇーと、いま酷い状態なんですよね?」
「そうですけど?」
「姿が見えないので声しか聞こえないんですけど…
……声だけなら普通なのかなーと思いまして……」
「見ますか?
神様に頼んだら見れますけど…」
「い、いえ……
なんか今は止めたほうがいいよな気がしますので……」
ボロボロと言っても冒険者なら必ず通る道である。
まぁ、腕がないというのはそうそうないのだろうが。
それでもリリがハジメの姿を見たくなかったのは直感的に嫌な予感がしたのだろう。
「でも、そんな状態ならなんでポーションを使わないんですか?」
「使わないじゃないくて、使えなかったんだよ」
「あぁ、やっぱり一時停止が作用しましたか」
「しましたかって……自分のことなんだよハジメ君……」
どうしてこう自分の事を他人のように話せるのか。
明らかに自分の事を言われているのにだ。
それがハジメだからと言われたら、まあそこで話が終わってしまうのだが。
「それで意識がある今ならポーションの効果は表れるのかい?」
「大丈夫だと思います。
意識がないときは防衛本能といいますか、とにかくあらゆるものから
「ならちょっと待っててな。
ハイ・ポーションとハジメ腕を持ってきてくるわ」
そういってロキは部屋から出ていった。
それを見計らってなのかハジメがリリの方を向いて
「リーリ、あれからソーマ・ファミリアとはどうなりましたか?」
「リリは行方不明か死亡扱いの状態になってます。
あのダンジョンには他にもソーマ・ファミリアの冒険者がいたようで、リリはモンスターに殺られたようになってまして……」
「なるほどですね…
…それでこれからリーリはどうするんですか?」
「それについてはさっき話しあったよ。
この子の犯した罪を償う為にベル君とハジメ君のサポーターとしてこれからも一緒にダンジョンに潜ってもらうってね」
「なるほど。
それはいい償いになりますね」
その言葉を聞いてホッとしたリリ。
もしかしたら拒否をされるのかと思っていた。
でもこうやって受け入れてくれて少し頬が緩んでいるのを感じていた。
コンコンとドアがノックされたあと、部屋に入ってきたのはハイ・ポーションを持ったロキとハジメの腕を持ってきたアイズだった。
「持ってきたで~」
「ハジメ…良かった……」
「心配をかけてしまったようですね」
腕を持ってきた。
と言ってもそれはリリには見えていないようでアイズが何かを持っている姿しか見えない。
それでもヘスティアに頼んでハジメの姿を見てみたいという気にはなれなかった。
見てしまうといまこうして恩を感じている自分がいなくなりそうだから。
実際そんなことにはならないとは分かっている。
分かっているがハジメと他の人達のやり取りを見ていると間違いなく自分はハジメに翻弄されるだろう。
いまは姿が見えてないので恐縮しているが見えたら絶対に容赦なく言葉が出てくるだろう。
さっき言っていることと矛盾している。
きっと後者のほうが自分なんだろうと。
そう、私はハジメを見たらツッコミをいれてしまう。
「リリ、どうしたの?
難しい顔をしてるけど…」
「なんでもありませんよベル様。
ただこれから大変だろうなーと思っていまして」
もちろん、この大変というのは冒険ではない。
まあそれをわざわざいう必要はないだろう。
これも償いの一つと考えるべきなのだろう、ベル様やヘスティア様達の苦労を少しでも和らぐのならと。
「さてハジメ。
その腕どうする気や?
まさかくっ付ければ治るとか言わんやろうな」
「えっ?」
「思ってたんかい!!?
…まぁ、キレイに切られとるし一時停止のお陰で腕やその傷口が腐る事がなかったことが幸いやな。
腕をくっ付けて一時停止を解除した瞬間にハイ・ポーションを大量にかければ……まぁ治るちゃうか?」
「曖昧ですね」
「そんなん言ってもこんなことは初めてや。
それでもフィンがこうして腕を回収してくれたんから良かったんやで。
あとでフィンにはお礼を言っておき」
…………………………
ということで、腕は元通りに戻った。
キチンと手首や指も動いた。
以前と同じように動いている。
もちろんハイ・ポーションを飲んだことにより体の傷も治った。
これはスゴいなーと思いながら早速バイトに向かおうとしたら「ふざけるのも大概にしろおおおおぉぉぉ!!!」と怒られたのでその日は休むことにした。
そして翌日
久しぶりにバイトに向かい休んだ理由も聞かずにミアに怒られて、落ち着いたところで事情を話すと今度はリューが正座しろと言ってきた。
そして正座して三時間後。
「貴方はもっと自分を知るべきです。
何もかも一時停止という守られた戦い方をしたためにこのような事が起きたのです。
いいですか、冒険者に慢心は必要ありません。
常に最悪を想定すること、もちろん生き残る為のプラスとして考えることです。
そして勝てないかもしれない敵と戦わないこと。
それでもやらないといけないことがあると思います。
なら、勝つために、守るために、生きるために戦うべきです。
私情で命を落とすことは愚かなことだとは思いません。
ですが私情で仲間を危険な目にあわさることは愚かなことだと思います。
ハジメはそんな愚かな人ではありません。
仲間のために戦う人だと私は知ってます。
だからこそ今回貴方が取った行動は許せません。
ハジメは私の傍に居ていいと言ってくれた。
そんなハジメが居なくなるなど私は認めません、許しません。
どうしても譲れないものがあって命を落とすことになるとしても生きてください。
貴方の命は貴方だけのものではありません。
その命には私がいます。
貴方が死ぬというなら私も死にます。
いいですか、私はまだ死にたくありません。
ですから私を生かすためにもハジメは生き抜いてください」
「はい」
「なのでまずは防具を買いましょう。
確かに一時停止によって防具としての機能は無くなるかもしれませんが、ただの服装よりも防具ほうがいいのは分かりますね?
しかし甲冑のようなものでは動けなくなりますし、一部的に防具を着けるにしてもまずは防具を着けても自由に動けるように体力をつけないといけませんね。
明日から走り込みをしましょう。
そうですね筋力もつけたほうがいいですね。
いや一層、基礎という基礎を叩き込んだ方がいいのかもしれません」
「はい」
「大体いくらステイタスを更新して変わらないとしてもそこで何もしないというのが間違いです。
いいですか、いくらステイタスが更新しないとしてもハジメの基礎というものは変わっていくんです。
一時停止に依存してないとしても、それでハジメが何もしなくてもいいという理由にはなりません。
それにです、基礎が上がればやれることも増えてきます。
戦いも変われば、考え方も変わって、それによって一時停止の使い方も変わるかもしれません。
それにはまずはハジメが変わらないといけません。
ステイタスによるものではなく、ハジメ自身が変わっていくのです。
そうすればハジメはきっと強くなります。
今の強さとは別の強さを持つんです。
それが色んなことからハジメを守って、大切なものを守って、何者にも負けない強さを持ちます。
私は、ハジメにそうなってもらいたい」
「はい」
こんな感じで三時間もの間、こうして話し合いがあっていた。
お店も忙しくなり「手伝いな!!」と言おうときたミアもこの状況を見て何も言わずに去るほど今回のリューはかなりキレていたようであり誰もリューを止められなかった。
やっと、この章も終わったー!!!
さてさて、次の章はどうしようかなー
まだ上手く出来ないので次は7月になるかと。
早めに投稿しますねー