影が薄くてもダンジョンを攻略する。のは間違っているだろうか? 作:ガイドライン
こんな状態でも読んでくれている方、感想をくれる方、本当にありがとうございます。
ブランクはあるかもですがどうぞ楽しんでください。
それではどうぞ!!
ハジメが使った再生には次のような制限がある。
①無機物、有機物関わらず再生出来るが『死』を迎えたものは戻せない。
②使用者が『一時停止』を使用中に再生に必要な
③マーカーの効果は1日24時間、ただし日にちが変われば効果は時間内でも消える。
④マーカーは使用者が取り除かないかぎり付いたままである。
マーカーが付いてれば『死』さえ迎えていなければその時点に戻ることが出来る。
『再生』
生物学なら身体の一部が損傷、破壊してしまった組織や身体部位の再成長。
それ以外だと何かを記録したものを視認するため行動と言われる。
しかしこれはそんなものとは違う。
まるで過去に戻りやり直すような、現実を拒絶し抗うために行っているような……
…………………………
『これはどういったことでしょうか!!?
崩壊したはずの古城やアポロン、ソーマ・ファミリアの冒険者達がまるで戦いの前の状態に戻っております!!!
いえ、まるでではなくまさしく『
その言葉にさっきまで映像を見て騒いでいた者たちは静まり返った。
それはそうだろう、いま起きていることはまるで『神の力』ではないか。
それをただの冒険者が一人で……
『これは…一体どういうことなのでしょうか……
…まるでこれは…神様の力ではないかと……
……どうなんでしょうか、ガネーシャ様??』
『………俺がガネーシャだあぁ!!!』
『はいっ聞いたのが間違いでしたッ!!』
しかしこれは問題ないじゃないのか?というレベルではない。
この現世では神様は力を使ってはいけないと決まっている。
そしていま見ている『鏡』もウラノスが許可をしたからこそ使える力。
その力はギルドからの制限もあるようだが、どうやらそれだけではない。しかしそれがどういうことなのかは未だに分からずにいる。
なのでこれがもし神様の力なら、ギルドから厳罰がくるはずなのだが
【━━問題は、ない】
どこから聞こえてくるウラノスの声。
つまりこれは神様の力ではなく、インチキなものでもなく、キチンとした発展アビリティであること。
『ぞ、続行です!!
再起不能となったはずの2つのファミリアと古城は元に戻りましたので『
こうして二度目の戦争遊戯が開始された。
…………………………
戦争遊戯の再開を待つ間にハジメは仲間に『再生』について話したのだが、
「………規格外過ぎるよ、ハジメ……」
頭を抱えるベルとそれぞれ呆れてものが言えない面々。
それを見てハジメが一言。
「でも、これで徹底的にやれますよね?」
「「「「そんなことについて今は言ってません!!」」」」
と、全員から一喝をもらい流石に黙りこんたハジメ。
とにかく状況とこれからのことを話すためにリリが仕切り始める。
「とにかくなってしまったことは仕方ありません。
いまはこれからのことです、相手もそうですが戦略を見られていますので同じ手は通じないと見るべきです」
「ええ、その認識でいいと思います。
そしてさらにハジメに対しての警戒が強くなったはず」
「加えてこの隠し玉もバレているってわけか……
……状況は不利だが…やれるだろう!!!」
「そうかもしれませんが、ここは相手の様子を見るべきでは?
なにやら相手には奥の手があるようでしたので……」
「ならそれごと潰せばいいですね」
さも当たり前のように発言したハジメに誰もがハッ?と呆気にとられてしまった。
その間にハジメは勝手にリリのバックパックを中身を漁り始めた。
「ちょっ、何をしてるんですか!!」
「こんな時のために入れておいた物を取り出そうと」
「なんでリリのバックパックに勝手に物を入れてるんですか!!?」
「??
パーティーを組んでいますので必要なものはバックパックにいれますよね?」
「はい、それは間違ってません。
間違ってませんが一言ぐらいリリに言っても……」
「あっ、ありました。
あと替えのした…」
「これ以上言うならぶち殺しますよっ!!!!!!」
滅多にキレないリリを「気持ちは分かるが飽きらめろ」とヴェルフが宥めて、ハジメはそんな事を気にせずに取り出した大量の「紙」を破き始めた。
「…………えー、ハジメ殿。
これは何をしているのですか?」
「紙を破ってます。あっ、良かったら手伝ってくれませんか?」
「構いませんが……何をするつもりなのでしょうか?」
「あっ、リュー。
この紙を古城上空全体に飛ばせますか?」
「それは出来ますが……まさか…アレをするつもりですか!?」
「そうですね。
こっちのほうが手間もかかりませんし」
「………分かりました。
だが、キチンと加減をするように」
「ちょっと待ってください!!!
お二人で納得されても私が分かりません!!!!」
と、命が言っているのだがそんな事は二人の耳に入るはずもなく、リリが命に「すでにあの
リュー本人は絶対に否定するだろうがすでに遅し、もうハジメに侵食をされて染められている。
それを一般的には恋や愛の力だというのだろうが、そのリューの相手があのハジメであることから、一般的な目で見られるわけもない。
まぁ、本人が問題ないのなら周りがとやかくいう必要はないのだが、
「……なんでしょうか…普通に二人で紙を破いているだけですのにこのモヤモヤ感は……」
「気にしたら負けだリリ助」
この戦場でイチャイチャ感を出されては周りがイライラしてしまうことは仕方がないのだ。
そしてそれは向こうも同じなのか、圧倒的な勢力がハジメ達に向かって走り出していた。
「ハ、ハジメ!!
早くしないとこっちに来てるよッ!!!」
「せっかちですね。
まぁ、これぐらいあれば問題ないですね
それではリューお願いします」
4つの袋に破れた紙を沢山詰め込みそれをリューに渡す。
するとリューはそれを敵対する陣地側の上空へ四方へ投げて、その袋に向けてさらに小石を投擲する。
ハイスピードの小石は簡単に破れて破けた紙が宙を舞う。
もちろんそれはザニスやヒュアキントスにも見えている。そしてそれはなんの脅威にもならないと判断して視線を戻して突撃を続ける。
だがすぐひヒュアンキトスはその足を止めた。
「おかしい」と脳裏に浮かんできたのだ。なんの意味もなくあんな紙くずを空に舞わせる必要性があるのか?
そんな無駄なことをする必要があるのか?
まるで雪のように落ちてくる紙くずを見つめているとふっと気づいてしまった。
「止まれええええええええぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
必死に叫ぶ声だが時すでに遅し。
「
不規則に舞う紙くずはその言葉に従うように一直線に地上に向けて降り注いだ。
この紙くず全てにハジメの一時停止を
停止させ、方向を変えて、相手に返す。
停止させた力を己のタイミングで放つ。
それを今回は紙くず一つ一つに力を止めた一時停止を貼付したのだ。そして紙くずを地上に向けて放つように一時停止を解除すれば出来上がりである。
もちろん狙いを定めて放つのは無理なので大量の紙くずが必要であり、あくまでも地上に向けてなのでいくら敵陣の上空だったとしてもハジメの方にも飛んでくるわけで
「なっんて恐ろしいものを使ってやがる!!!」
「被害がこちらにもあるじゃないですか!!!」
「皆さんなら問題ないと思いましたので」
「「だったとしても前もって言ええぇ!!!!」」
リリとヴェルフはツッコムが他のもの達は言っても聞いてないだろうなーと諦めて降り注ぐ紙くずを払い落とす。
敵陣のほうも半分以上が不意討ちにより倒れたがまだ立ち向かってくる。未だに心折れてはいない。
「やっぱり格上の方々には無理でしたか。
なら圧倒的なものをぶつけますね」
そういってハジメは前線に立ち掌を地面に付けた。
そしてある「衝撃」を、階層主の一撃を放った。
「
それは圧倒的な衝撃を停止させたものを敵陣に向けて、それも大地を変形させるほどの衝撃を放った。
地面は揺れ盛り上がり、亀裂は走り裂け目が現れ、水柱のように大地が天に向かい伸びる。
それと同時に衝撃波が襲いかかり一気に敵陣は壊滅させられた。
「ふぅー、スッキリしました」
その光景は味方であるはずのベル達にも恐怖を覚えさせた。
圧倒的な力の差、それはハジメだからと割りきっていたがこんなにも見せられるは思ってもいなかった。
『あっ、圧倒的だあああああぁ!!!
たった一人でこの戦争遊戯を終わらせ』
「では、再生っと」
『るつもりはないいいいいいぃ!!!
悪魔です!!あれは人間の皮を被った悪魔ですううぅ!!!!』
そして誰もがハジメが悪魔だと感じた瞬間だった。
新しい魔法が(いや、魔法じゃないからありえないんだよなー)出てきましたね(笑)。
こういう技命は苦手で何かピッタリのがありましたら、よければ採用させてもらいたいと考えてます。
………皆さんー、もちろんまだ終わるなんて思ってませんよね(笑)