影が薄くてもダンジョンを攻略する。のは間違っているだろうか?   作:ガイドライン

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どうも。
……アニメ、始まってしまった……
すみません、全然ストーリーが進まなくて……
少しずつでも頑張って書いていきますので今後ともよろしくどうぞ。

ではでは、どうぞ。





影が薄くても心配してくれるのは嬉しいことです。

「やはり私達もベル様を探しにッ」

「いったところでどうなる?ハジメの邪魔になるだけだ」

 

「………ハジメ殿……ベル殿……」

 

ハジメに言われた通りに大騒ぎになる前に歓楽街から抜け出したリリ達。しかしそれでも二人を心配しファミリアには戻らずにここを通るだろう帰り道で待っていたのだ。

 

すでに何時間も経っている。

ハジメに対しての無事は心配していない。

あんな規格外をどうにかできる人などいないと信用している。

しかしそれでもそこにはベルもいる。

ベルの無事も心配はしていないが、なにかやらかしていないかと………いや、どちらかといえばこれはハジメの方で……

 

「皆様!!あれをッ!!!」

 

そう心配して視線が下に向かっていた所を命が呼び掛けた。

すぐさま視線をあげるとこちらに向かってくる一人の少年。

その姿はボロボロでありながらも、それでもしっかりとした足取りで走ってくるベル・クラネルの姿であった。

 

「ベル様ッ!!!」

「ベルッ!!!!!」

「良かった…ベル様……」

「はい、良かった、です……」

 

別のファミリアである千草もベルの姿を見て安堵する。

しかし走ってくるベルの表情はどこか、追い詰められているようで……そしてそこにはいるべき人物かいないことに気づいた。

嫌な予感がした。自分達の元で止まったベルに問いかけた。

 

「おい、どうしたんだベルッ!!それにハジメは一緒じゃ…」

「ハ、ハジメが僕の代わりにイシュタル・ファミリアにッ!!!」

「そ、そんなッ!!!??」

 

息を切らしながらベルは早口になりながらも事の顛末を説明した。

自分がイシュタル・ファミリアの、それも神イシュタルに目をつけられたこと。

一度捕まり逃げ出したこと。そこで春姫に会ったこと。

そして、ベルを逃がすために追いかけてきてくれたハジメが捕まったこと。

 

それを聞いたヴェルフはその拳を壁に叩きつけながら

 

「ふざけろッ!!!」

「イシュタル・ファミリアはバカなんですかッ!!!そんなことしたら…あのロキ・ファミリアが攻めてくる可能性があるんですよッ!!!!!」

 

ヴェルフはハジメを捕まえたイシュタル・ファミリアに。

リリィはそのイシュタル・ファミリアの軽率な行動に激怒している。

 

「春姫殿……ッ!!!」

「身請けって、そんなお金……」

 

そして春姫を知っている二人はせっかく見つけた春姫の現状に困惑していた。

これからどうすればいいのか?まだその段階に到っていない段階で、この状況をさらに悪くしてしまう人物がのらりくらりと現れた。

 

「どうやら大変なことになったみたいだね」

「ヘルメス様ッ!!!??」

 

やぁ。と胡散臭い笑顔で現れたヘルメス。

先ほどの話を全部聞いていたようで

 

「さっき言っていた"殺生石"

ベル君はこれがどういうものか知っているかい?」

「い、いいえ…これは一体何なんですか?」

 

「殺生石。狐人専用のマジックアイテムで、その石に狐人を、その魂を封じ込めることによって()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()

そして、()()()()()()()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()ってわけさ」

 

「ま、待ってくださいッ!!!

魂を封じ込める…それに、欠片ってッ!!!??」

 

「あぁ。殺生石を砕くんだよ。

その欠片を持っているだけでいいんだからね」

 

「そ、そんなッ!!!!!」

 

それは春姫の命を使いその殺生石を使おうとしているのだ。

あまりのことに千草が膝から崩れ、すぐに命が支えに入ったがその命も顔色が悪い。

そして、さらに追い討ちが、その酷い現実がその耳に入ってくる。

 

「それとその儀式だけど"満月"にやるんだ」

「ちょっ、ちょっと待ってください!!

それって!!今日じゃないですかッ!!!??」

 

「あぁ、そうだね。このままだと……」

 

淡々と喋るヘルメスにキレたのか、ヴェルフがヘルメスの胸ぐらを掴み

 

「なんでそう平然としてられるんだッ!!!!!」

「ヴェルフ様ッ!!!ダメです!!!」

 

すぐにリリィがヴェルフを止めようとするが、ヘルメスは胸ぐらを掴まれたまま

 

「…ファミリアの向上のために一人の狐人が犠牲になる。

確かに人道的には恐ろしいものだ。

だけど()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

そう。これはファミリアが決めたこと。

それを覆そうとなると重たい処罰が待っている。

それだけじゃない。その出来事は広まり生きにくい生活が待つことになる。

 

もちろんそんなことほヴェルフにも分かっている。

だけど改めて突きつけられた現在。

それを分かったヴェルフはその手を離し悔しそうな表情をするなか

 

「助けます!」

 

そんな所にベルが真っ直ぐにヘルメスを見つめて言い放った。

それを分かっていたようにニヤリと笑ったヘルメスは問いかける。

 

「分かっているのかい??

そんなことをしたら君だけじゃなく、ファミリアにもヘスティアにも迷惑がかかるってことを」

 

「だからといって見捨てるぐらいなら、ここにいる皆に、他の人達に責められても構いません!!

それに…あそこにはハジメもいるんです!助けないと!!」

 

その言葉にヴェルフの顔色も変わり、いやそこにいる誰もが決意し

 

「だなッ!!!行くぜヘルメス様よッ!!!」

「仕方ありませんね。それにイシュタル・ファミリアに向かいにいかないとハジメ様が何をやらかすか……」

 

「そうですね…どちらかというとそっちが心配です……」

「二人とも助けましょうッ!!!」

 

一致団結となったヘスティア・ファミリア。

それを見て満足したのかヘルメスはその場から去ろ…と、したところヘルメスの肩にガシッと手がかけられ、とんでもない握力で握られた肩は悲鳴を上げ、ヘルメスは額から汗をダラダラをかきながら肩を握ってきた人物の方を見てみると

 

「何処に行くつもりだい?ヘ・ル・メ・ス

「へ、ヘスティア……って、ロキに…フレイヤまでッ!!!」

 

これから傍観しようと決めていた所にまさかの神三人が現れたのだ。そしてその中でも驚いたのはフレイヤの存在だった。

男も女も"魅力"し惑わすフレイヤは深めのフードを被っているがそれでもヘルメスを魅力してしまうほどの美貌を持っていた。

 

そしてここにもう一人いる男であるヴェルフは無条件にリリと命に反対側を向けられて魅力されずにすむ。

 

「なに、ヘルメス。私がいたらダメなの?」

「い、いや…ダメってわけじゃないけど……」

 

その美貌と妖しげな瞳に思わず一歩引いてしまうヘルメスに、グイッと近づいてくるのは不機嫌なロキ。

 

「なぁヘルメス。さっき、あれだけこの子らを持ち上げておいてまさか、関わらんつもりなんか、お前は?」

 

「ロ、ロキ…しかし、僕のファミリアはそんなに強くは……」

 

するとズシン!ズシン!と足音が聞こえてくるようにヘルメスに近づくヘスティアは二言、こう言った。

 

「ヘ・ル・メ・ス。来るんだ!

「………はい……」

 

完全に参加決定したヘルメス・ファミリア。

しかしいきなりの展開に他の誰もついていけてない。

その中でもすぐに冷静になれたリリが

 

「ち、ちょっと待って下さいヘスティア様ッ!!!!!

まさかロキ・ファミリア、ヘルメス・ファミリア、それにフレイヤ・ファミリアまで参戦するつもりなんですかッ!!!??

といいますか、どうして事情を知っているのですかッ!!!??」

 

「あ、あぁ…これはフレイヤからの情報だよ。

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、いまはそれどころじゃないからね。

イシュタルは昔からフレイヤに因縁をつけていてね、今回の事はイシュタルがフレイヤに喧嘩を売るためにやったことらしい。それでそんなフレイヤを潰すために"殺生石"を使うつもりだったみたいなんだ」

 

「潰すって……一体どんな魔法を……」

「そこまでは知らないようだよ。そうなんだろうフレイヤ」

 

「ええ。流石に調べても出てこなかったわ。

でも、ハジメをモノにしようとしていることはだけは分かっているわ」

 

するとロキが「ヨッシャー!!」と気合いを入れて

 

「それだけ分かれば十分や!!

なに勝手にウチのハジメを……」

「ふざけるなッ!!!

ハジメ君は僕のファミリアの一員だあああああぁぁぁ!!!!!!」

 

「そうよロキ。ハジメはいつか私の元にくる大切な子……」

「ハジメ君はずっと僕のファミリアしかいませんんんんんんんんんッ!!!!!」

 

要は、ハジメが捕まった。

それだけで、いや、それだからこそこうして集まったのだ。

 

「ハジメさんって…凄く人望に長けた方なんですね……」

「………どうなんだリリ助?」

「………勘違いなのでは?」

「………好き勝手にやるお方だけは間違いないですね……」

「み、みんな……」

 

あまりのハジメに対しての評価の低さに千草は疑問をもった。

これだけのファミリアを動かしているのに信用がないなんて、一体何をどうすればそうなるのかと……

 

「とりあえずや。流石にウチとフレイヤは全団員を投じるわけにはいかんからな。最大限の人数"3人"でどうや?」

 

「ええ。構わないわ」

 

「ドチビは手助けしてくれる人を集められるだけ集めてこい!

イシュタルがハジメを拐って救出するためということならギルドからの罰も少なくなるやろう!」

 

「わ、分かったよ!

ってか、なんでロキが仕切るんだよッ!!!」

 

「うっさいわドチビッ!!!

ええな!!一時間後にここに集合やッ!!!」

 

 

…………………………

 

「私が、いく」

「私もいくぞ」

「俺もいってやる」

 

ロキは自分の屋敷に戻り主要メンバーにいま起きている状況を話したところ、アイズ・リヴェリア・ベートが参加すると言ってきた。

 

「なら、僕とガレスはギルドにいって少しでも罰の軽減を図ってみるよ」

 

「頼むで。ウチはフレイヤとドチビと一緒いくからな」

 

その言葉に一瞬誰もが固まったが

 

 

「な、なに言ってるんだロキッ!!!??」

「心配するなや。フレイヤの所で守ってもらえれば安心やろ」

 

「だがッ!!」

「あのフレイヤが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

絶対なにかやらかす。それも()()()()()()()()

 

「……神フレイヤも()()()()()()()()()()()()()

「だからこそドチビも一緒に連れていくんや」

 

ハジメを救出と思いきやまさかの伏兵。それもあのフレイヤ。

どうにも嫌な予感がするフィンは

 

「……分かった。ならフレイヤの護衛として僕は付いていくよ。すまないがガレス……」

 

「こっちは気にせんでいい」

 

いつものようにハジメを中心に動き出す。

そして今回も同じことが起きたが

 

(……どうしてか…それだけで収まらない気がしてならない……)

 

長年の冒険者としての勘か、それともずっと収まらない親指の疼きか……






ヘルメスの扱い、こんな感じでもOKですよね(笑)



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