迷宮都市の投影者【ストーリー修正中】   作:ドライグ

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※1変更点:アッシュとエミヤの会話の一部



英雄との邂逅

とある人物との出会いは、ヘスティア・ファミリア入団時まで遡る。

レアスキル『剣の楽園』を特典によって発言した俺は、早速使用することにした。

睡眠時の夢として出現させると念じ、床に入ると、数瞬で俺の意識は反転した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「.....ん、うん.....?」

 

瞼の裏に光を感じた俺は、ゆっくりと開眼する。そこには青空があった。

 

「.....は?」

 

理解しがたい光景を目にした俺は、すぐさま起き上がり、辺りを確認する。そして、驚愕する。

 

そこは見渡す限り全てが草原であった。時折そよ風が吹き、自分の髪を揺らす。

 

漸く自分の状況を理解できた。ここは、『剣の楽園』だ。

名前からして剣ばかりかと思ったがそうではなかった。剣など場違いに思えるほどにのどかであった。

 

「ふむ、漸く目を覚ましたか」

 

背後からいきなり声がかかる。反射的に身構えながら素早く反転する。

そこには赤い外套を羽織った銀髪の青年がいた。素早く魔眼を開眼し、解析を開始する。しかし、格の違いがあり過ぎるのか、解析が全く進まない。

だが、僅かな情報で分かったことがある。

規格外過ぎる(・・・・・)と。

 

「数秒経たず戦闘態勢を整えたか...及第点、というところかね」

 

「貴方は、一体.....?」

 

「おっと、すまない。名を名乗らなければね。私はしがないの弓兵(アーチャー)...いや、エミヤだ。よろしく、楽園の所持者にして剣の記憶を伝承する者よ」

 

「アー、チャー?伝承?」

 

「なるほど、あの神は何の説明をせずに私をここに招いたのか。やれやれ.....」

 

目の前の青年...エミヤさんは、呆れたように首を横に振る。

 

「さて、何処から説明をしようか.....まず、この場所は理解できているかね」

 

「まあ、一応。『剣の楽園』でしょう?」

 

「その通り。その名に似つかわしく無いこの場所こそ、君のスキルの中の世界だ」

 

「そのこと以外は全くもって分かりません」

 

「ふむ.....では、私のいた世界(・・・・・・)についてから話していこう。君は、転生という特殊な体験をしているから分かっているとは思うが、世界というものは複数存在する。君が元いた世界、今君がいる世界、私がいた世界などのね。ここまではいいかね?」

 

「はい」

 

「私が元いた世界では、『魔術』というものが存在した。魔術とは魔法とはまた違ったもので、魔法のように奇跡を起こすことは出来ない。あくまで、延長線上のものだ。そして、それを扱う者を『魔術師』もしくは、『魔術使い』と呼んだ。そして.....私もその一人だ」

 

エミヤさんは、手を突き出すと詠唱式を呟いた。

 

投影、開始(トレース・オン)

 

一瞬。瞬きする間もなく、エミヤさんの手に一本の剣が現れる。

 

投影魔法(グラデーション・エア).....」

 

「いや、君のは魔法だが、私のは魔術だ。まあいずれその違いが分かるだろう」

 

そう言って作り出した剣を地面に突き刺す。

 

「投影魔術とは本来この様に長く現界させ続けることはどんなに偉大な魔術士でも不可能だ。しかし、私はそれを可能にしていた。だが、私ができる魔術は投影ぐらいで、尚且つ本物には届かない模倣品しか作れない」

 

「でも、貴方は俺と違って剣以外のものも複製できるのでしょう?」

「イエスだ。私の魔力の属性はある出来事によって"剣"になったが、その他も可能だ」

 

「なるほど...」

 

これでエミヤさんとの共通点の様なものは見つかった。確かにこの人が師匠になるのはピッタリだ。

 

「では次に、君のスキルを交えながら私などの存在を説明していこう。君があの女神から与えられた特典『剣の楽園』は、君が要望した師匠という立場の者たちがいる場所だ。私はそれの管轄を不本意ながら任された。しかし、何も私だけでは無い」

 

「エミヤさんだけでは無いんですか?」

 

「ああ。私は投影を教える師匠という立場であり、剣術などの師匠では無い。今回は、初回ということで私しか出てきてはいないが、見えないだけで直ぐそこにでも他の者がいる」

 

その事実に驚き、辺りを見渡す。が、エミヤさんの言う通り姿を捉えることはできない。見られているような感覚は何となく感じるが。

 

「そして、ここにいるものたちは全て偉業または功績を残し、座へと招かれた謂わば『英雄』と呼ばれる存在だ」

 

「え、英雄!?」

 

その事実に驚きを隠せない。一介の俺みたいな存在の師匠が、英雄という人類最高峰の存在なのだ。とんでもない人たちを招いたのか、あの女神は.....

 

「無理矢理という形で呼ばれたことに憤慨している者も勿論いる。マスターという存在に興味も無い者が1割。少し興味がある者が5割。話しかけてみようと考えている者が4割ほどだ」

 

手厳しい。

 

「だがまあ、少なくとも4割のものは話しかけようとしているんだ。十分だと思うのだがな」

 

確かに。その人達とは今度来た時に話をしてみよう。

 

「それで、伝承者?っていうのは?」

 

「いずれ自然と分かるようになる。それまでは気にするほどではないだろう」

 

「そう、ですか」

 

エミヤさん、いや、師匠が言うのならばそうなのであろう。そう言い聞かせ、師匠と改めて対面する。今回は...

 

「エミヤさん。師事をお願いします」

 

"投影"というものを知らなければ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな形で、英雄と呼ばれる人との出会いを果たした。今では、数人程度ではあるが手を貸してくれている。

いつか全員に認めてもらうことを目標に、俺は日々精進を続けるのだった。

 




文が何時もよりかなり少ないっ!
とはいえ、この話は『剣の楽園』のことで重要となるものなのです。
これで5話での『干将・莫耶』の件は理解していただけたかなぁと思っています。
あと、マスターと呼んだことに対しては後々分かるのでツッコまないでくだせう。

また、話が進むごとに『剣の楽園』の情報がどんどん出てくると思うので、活動報告にて剣の楽園専用のデータファイルを作るつもりです。

ではまた!

※タグに『Fate/』を追加。
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