「「わぁぁぁぁぁ!!!」」
完成が鳴り響くコロシアム、その競技場ではキリトとヒースクリフが対峙している
俺達はその様子を特別室のモニターで見ている。
「おい、客がいるなんて聞いてないぞ」
と、愚痴を漏らすと
「すまない、私もこんな事態になるとは思ってもなかったよ」
目の前の男ヒースクリフはそう答える
「ギャラでも貰おうかな」
「いや、これは任務に入れさせてもらおう」
まだ入ってもないのにその前提で話してくる
その頃モニターを見ている俺達はアスナに質問していた
「そういえば、アスナはいつキリトに言うんだ??」
「な、なにを??」
「キリトさんに告白」
と、ミルが割って入ってきた
「ま、まって、まって、ミルちゃんはともかく、なんでゼノン君まで??」
アスナは動揺しながらいった。直後ハッとするとミルを見る
ミルはビクッとすると目をそらし口笛を吹く
(わかり易っ!!)
「まぁ、そのうちね、とりあえず今はキリト君の試合を見ないと」
そんなことをしてるうちにキリトの試合が始まった
開始直後からキリトは果敢に攻める、がヒースクリフはそれを涼しい顔ですべて盾で受ける。
ヒースクリフは少し間を開け攻撃に踏み込んだ。キリトはヒースクリフの剣を、受けようと防御の構えをするが、ヒースクリフは剣ではなく盾でキリトを吹っ飛ばした
(盾でも攻撃判定になるのか……厄介だな)
俺は心の中で呟いた
しばらく攻撃と防御が交互に繰り返され均衡状態だったが、それもすぐ終わった。
キリトが二刀流16連撃のスターバースト・ストリームを繰り出す、ヒースクリフは上手く受けているが、、最後の一撃でヒースクリフの盾を吹き飛ばし、隙を作った
「こりゃ、キリトの勝ちだな」
俺はポロッとそう言う、、、が次の瞬間、ヒースクリフは異常な速度で動くと、キリトの追撃を防ぎ、キリトに剣を突き刺した。キリトのゲージはイェローに入り決着した
「なっ、、、」
俺は立ち上がった。
「お兄ちゃん??」
「どうしたの?ゼノン君」
アスナやミルは気づいていない様だった
「お疲れ様、キリト」
俺は戻ってきたキリトに労いの言葉を入れる。
「明日から血盟騎士団かー、、、」
「キリトが黒じゃない色着るのかwやべー、おもしれぇwww」
「笑いすぎだ!、」
「まぁ、いいじゃない、それよりも、明日、ゼノン君達も血盟騎士団の本部に来てくれる?次の迷宮区の話もしたいし、あと、キリト君が逃げないように監視も頼みたいし」
そう言っているアスナの顔は少し安心した表情だった、まぁ、キリトがソロで攻略をしてたからそれが心配だったのだろう
「はいよ、服装嫌だとか言って逃げそうだしな」
「別に逃げねーよ!」
「「あはははは」」
ーー帰り道
「ミル、今日のデュエル、思ったことなかったか?」
「ん?キリトさん惜しかったねってぐらいかなー」
「そっか、、、」
やはり、ミルは気づいていないみたいだった
「なんで??」
「いや、何でもない、それよりも、明日は話し終わったら、2人で狩りにでもいくか、レベルももう少しあげたいし」
「賛成!!」
ミルは大きな声で返事した。
ーーー翌日ーーー
「ちょっと派手すぎじゃないか、、、」
キリトは血盟騎士団の服を着て文句を言っている
「それでも一番地味なのを選んだのよ」
「あはははは、はははは、やべー、キリトおもしれーwww」
「笑いすぎだ!、俺も好きで着てるんじゃない」
「はいはい、とりあえず、話も終わったことだし、キリトの面白いのも見れたし、俺らは帰るわ」
俺とミルはその場をあとにしようとした。しかし
「君たち、少し待ってくれ」
血盟騎士団のコドフリーという人が声をかけてきた。この人は今日、キリトの任務に同行する人らしい
「なんですか??」
コドフリーはメニューウィンドウを開くと鞄を二つ出した。
「君たち2人がこれから狩りに出かけるのをアスナ様に聞いてね、今日の当番に君たちの分の食料を用意させたんだ。良ければ持っていってくれ」
「ありがとうございます。じゃあお言葉に甘えてもらってきます」
俺はそう言うとコドフリーから鞄を受け取り自分たちのストレージに入れた
「んじゃ、行ってくるわー、キリトちゃんと任務やれよー」
「分かってるよ!」
俺とミルは血盟騎士団本部を出ると50層台のダンジョンに潜った。
当たり前だが苦戦などする訳もなく順調に進んでいった
「そう言えば、キリトさんとコドフリーさんの他にあの、クラディールって人もいるらしいよ、改心したらしいけど、心配だなぁ」
「キリトなら大丈夫だろ、レベルも確実にあのストーカー野郎より上だしな」
そんな話をしながら進んでいくとセーフポイントを見つけた。俺とミルはそこで食事をすることにした。
「んー、なんか地味〜」
鞄を開けると見るが愚痴を漏らした。
カバンの中身はパンと飲み物、、、これなら俺が作った方が良かったかもな
「まぁまぁ、せっかく準備してくれたんだから」
ミルはしぶしぶパンにかぶりついた、俺もそれを見て食べた。パンを食べ終わり、飲み物を飲んでいると、急に身体が動かなくなった。
自分のゲージゾーンを見ると麻痺のエフェクトが出ていた。ミルの方を見ると、やはり麻痺にかかっていた
「へぇ、確かにいいカモだなぁこりゃ」
声の下方向を見ると黒いフードを被った奴が2人、
「て、てめぇら、、、、」
「久しぶりですね青き龍、どうです?今の気持ちは」
「あん時のラフコフか!」
俺は以前ラフコフに襲われているプレイヤーを助けるため、こいつの組んでいたパーティーをほぼ全滅まで追い込んだことがある
「今日はあの時の仕打ちに来ました。しかし、あなたをただ殺すだけではつまらない、少しばかりの絶望をあなたに与えましょう」
奴はもう1人に指示を出すと、そいつはミルの方へ向かった
「やめろ!そいつに手を出すな!殺すぞてめーら!」
俺は叫んだ。その時、目の前に剣を突きつけられた
「うるさいですねぇ、大人しく見ていなさい」
もう一人のヤツは剣をかかげるとミルに突き刺した
「いや、、、いや、、、」
ミルの顔は恐怖で引きつっている。今にも泣きそうだ
「ほら、泣けよ!泣いて命乞てみろよ!」
剣を突き立てながら男が叫ぶ
「お、お兄ちゃん、、、助けて、、、」
ミルの目から涙が落ちた。
「ふざけんな、、、」
この時、頭の中でなにかが切れるような音がした気がした。その瞬間俺は有り得ないスピードでミルに剣してる奴の腕をきりとばした。
「な、、、、なに!?」
俺はミルにささっている剣を抜くと投げ捨てた
「ミル、、、少し待ってろ、すぐ終わる」
「ば、馬鹿な!麻痺は30分は続くはず、、、」
敵ふたりは驚きを隠せないでいる
「てめぇら、俺の大事なもの傷つけた代償はでかいぞ、、、、」
俺はそう言うとまずミルに剣を刺していたヤツに斬りかかり、一瞬でポリゴン片と化した
「ヒィッ、、、」
もうひとりの男が悲鳴をあげる
「わ、悪かった、、、もう二度とお前らには手を出さない、、、だ、だから、、、命だけは」
「お前らは俺達を殺そうとした、なら、殺される覚悟くらいしとけよ、、、」
俺は大剣を肩に置き構える
「俺達はまだ殺してない!なのに!何で!?」
男は腰を抜かし泣きながら命乞いをする。
「お前は俺の、、、龍の逆鱗に触れたのさ、それがテメェが俺に殺される理由だ」
「や、やめてくれぇぇぇぇ」
俺はその声を無視し一気に切りかかった。そして一撃でポリゴン片に変えた。
「はぁ、はぁ、」
ふっと力が抜け俺は膝をつく
「お兄ちゃん、、、」
「い、今のは、、、っ!?」
俺はあることに気づき驚いた
「どうしたの!?」
「ミル、俺のHP見てみろ…」
「え!?これって、、、」
俺のHPはレッドゾーンに入っていた
「俺はダメージを一切受けていない、つまり、さっきのはおそらく、自分のHPを削ってその分全てのパラメータを上げるってとこか、、、けど、」
「けど??」
「さっきのあの状態の時俺のHPゲージの隣に暗黒剣の時に出るアイコンがあったんだ、、、」
暗黒剣の進化、、、とも考えたが、そんな制度このゲームでは有り得ない、、、あんなスキルどう考えてもこのゲームに合わない
「お兄ちゃん、今日は疲れた、、、もう帰りたい、、、」
ミルは消えそうな声で言った
「あぁ、分かった、それと、少し前線から離れるか、今日のことあるし、またすぐ良くないことが起きるかもしれないからさ」
「うん、、、」
その後、帰る途中でキリトにメッセージを飛ばした、。
すると、キリトも、襲われたようだった、コドフリーが殺されもう少しで死にそうなところに、アスナが助けに入ったようだ。それと、今日のこともあり、あいつらもしばらく前線を離れることにしたみたいだ。
俺とミルは家に着くとそのままベットに入った。
「お兄ちゃん、ごめんね、私のせいで、、、」
「ばーか、おめーを守るためなら俺は全てを敵に回しても守るから、、、大事なものを失うのだけは嫌だからな、、、」
この日俺達は手を固く繋ぎお互いの存在を感じながら眠った。
俺のあの力、あの力が何なのかはわからない、けど、リスクもある、この力を使うのはこいつを、、、ミルを守るためだけに使おうと思った。
ミルのために覚醒したゼノンの新たな力、そのリスクも考えミルのためだけに、、、
次回は少し戦闘から離したお話を書ければなと思ってます