青き龍とその姫   作:Zenon

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今回はボス攻略となりました。まとめようとしましたがいつもよりも長くなっております。ご了承ください


二人のビーター

俺達がこのデスゲームにとらわれて二ヶ月、ようやく第一層のフロアボスの部屋が発見された。この時点での死者(ゲームオーバーした者)は2000人に到達していた。

 

俺とミルは第一層のある村にある噴水広場にいた。理由はもちろんボス攻略への参加のためだ。今日この場所で第一回攻略会議が行われる

 

「みんな、今日は集まってくれてありがとう、俺の名前はディアベル。職業は気持ち的にナイトってことで」

 

広場の中央のステージみたいな場所でディアベルと名の青髪の男が喋り出した。最後の部分でみんながどっと笑う

 

「先日、俺の仲間が迷宮区にてボス部屋を発見した」

 

周りの人たちは若干ざわざわし始めた。

 

「んなことでいちいちざわざわすんじゃねーよ」

 

俺はイライラしながらつぶやいた

 

「まぁ、そう言うな、誰にだって分かってても不安になることはあるさ」

 

「そうだよ、そうもカリカリしてたら疲れるよ?お兄ちゃんはもう少し冷静になってよ」

 

横からキリトとミルに文句を言われた……

 

「はいはい、分かったよ」

 

ふと、広場に視線を戻すと、話が進んでいた

 

「えぇ、ガイドブックによると、ボスの名前はイルファング・ザ・コボルトロード、その他にルイン・コボルト・センチネルという取り巻きが3体いる。取り巻きの方はそれほど強くないため油断しない限りは危険はない。ボスの方は初期武器はバックラーと斧を使い、HPがある程度減ると、曲刀に変化するらしい」

 

ディアベルは手に持ったガイドブックを読みながらみんなに説明した。ガイドブックは一部元βテスターが初心者のために作り上げたものだ。

 

「それじゃ、作戦会議はーーー」

 

「ちょっと待ってくれへんか?」

 

ディアベルが会議を閉めようとした時、どこからかそれをかき消す大声が聞こえた。

 

「えっと、あなたは?」

 

「わいはキバオウってもんや、この中にワシらに詫びいれんとあかん奴がおるはずやで?」

 

「それはもしかしてβテスターのことですか?」

 

急な登場でディアベルは困惑しているようだ

 

「そうやろうが!元βテスターの奴らは自分たちでお得なクエストやらいろいろ独占して、いきなりこのゲームに閉じ込められた初心者を見捨てたんや!それがなければ2000人も死なんかったはずやろうが!」

 

ーーヒュンーー

 

突如、キバオウの足元にピックが突き刺さった。

 

「だ、誰や!!」

 

「ゴタゴタうるせーぞとんがり頭」

 

「な、なんやと!!」

 

ピックを投げたのはもちろん俺だ、そして俺の挑発キバオウは見事に乗ってくれた。

 

「βテスターが初心者を見捨てたって言ってたな?」

 

「なにか間違っとるんか?」

 

「じゃあ、さっきディアベルが持ってたあのガイドブックてめぇは見たことないのか?」

 

俺はディアベルの持ったガイドブックを指差しながら言った

 

「あ、あるけど、なんか悪いんか?」

 

「別に悪くはねーさ。だがな、それ作ってるのはβテスターなんだけどな」

 

「なっ……」

 

キバオウはそのことを知らなかったらしく、その場に沈黙した。

 

「ちゃんとしたガイドブック作ってあるのに、あんな文句言われると、ちょっとばかし迷惑なんやけどな」

 

「うっ……」

 

「さて、そろそろ終わりにしようかな?」

 

横からディアベルが呼びかけてきた

 

「あ、すみませんねディアベルさん、それに先程は呼び捨てしてしまってすみませんでした」

 

俺は言葉を改めディアベルへ謝罪した。

 

「いえいえ、この中にいるβテスターのみなさんの誤解を説いてくれて感謝してますよ。もしかしてあなたも……?」

 

「あぁ、βテスターだ。まぁ、個人的にむかついたから文句言っただけだから、礼を言われる程の事じゃねーよ」

 

そんなこんなで、この日の会議は終了した。そしてその帰り道はミル、俺、キリト、そしてフードの女性?のアスナの四人で宿に向かっていた。このメンバーは翌日の攻略でのパーティだ。

 

「相変わらず大胆なやつだよなぁ、お前は」

 

キリトは俺のほうがジッと俺の方へ目をやる

 

「え、そうだったか?」

 

「「「うん」」」

 

「うっ…みんな揃って言うなよ……てかほとんど喋らないアスナさんまで…」

 

俺はみんなに同時に言われ少し傷ついた。

 

「でも、あの状況だと言うしかないだろ、それにあのトンガリうざかったし……」

 

「結局はそれなんだ……w」

 

ミルはやれやれという感じでため息混じりでつぶやいた。

 

「キリト、そいえば明日の戦闘スタイルはどうするつもりだ?」

 

「取り巻き相手だから苦戦はすることは無いだろうし、スイッチを組み込めば楽になるんじゃないか?」

 

「それもそうか」

 

と、簡単にはなしがまとまると思った……しかし……

 

「ねぇ、スイッチって何?」

 

「「「えっ……」」」

 

「な、何よみんな揃って」

 

「じゃあ、仕方ないから、この後みんなで教えるか」

 

というキリトの意見に賛成し、その日はアスナにスイッチについて教えた

 

 

ーー翌日ーーー

 

攻略に参加したメンバーは流石に腕に自身のあるものが揃っているためか道中はほとんど苦戦することなくボス部屋までたどり着いた。

 

「みんな、いよいよボス攻略だ、気を引き締めて頑張ろー!」

 

「おー!!!」

 

ディアベルの一声でみんなが一致団結し声を上げた。ただ一人、うるさそうにしている奴、まぁ俺なんだが……

 

「アスナさん、キリト、ミル、死ぬんじゃねーぞ?」

 

俺は三人に聞いた

 

「そんなんあるわけ無いじゃん、私はこう見えても強いんだし」

 

とミルが言う

 

「俺がこんなとこで死ぬわけ無いだろ、それはゼノンがよく知ってるだろ」

 

と、キリとは呆れたように言う。こいつとはβの時からの仲だし死なないことは実はは知ってる

 

「こんなとこで負けれない」

 

アスナさんは静かに言う

 

「よし、行くぞ!」

 

ディアベルがそう言うと、扉が開かれ攻略に参加する全員が中へ入った。部屋の中は最初は薄暗かったが、急に明るくなり目の前には赤いカンガルーみたいな太いやつとその取り巻きが現れた。

 

「戦闘開始!!」

 

ディアベルの掛け声とともに全員がボスとその取り巻きに突っ込んだ。

 

「はぁ!」

 

「そらっ!」

 

「「スイッチ!!」」

 

俺とキリトがルイン・コボルト・センチネルの攻撃を剣で弾く、それに合わせアスナさんとミルが相手を斬りつける。この作業を繰り返すうちに、ルイン・コボルト・センチネルはポリゴン片となって消え去った。

 

ふと、前に目をやるとボスのHPゲージが最後の段に来ていた。

 

(よし……これなら……)

 

「よし、あとは俺に任せろ」

 

そう言ってディアベルがボスに向かってかけ出した

 

(なんでだよ……普通はみんなでだろ……)

 

そして俺は、はっとした。

 

(ディアベルはもしかして……)

 

ボスはゲージが最下部までいったため、武器を持ち替えた。しかし、それは情報にあった曲刀でなく野太刀だった。

 

「ディアベル、待て!!!」

 

「他の全員も後ろに飛べー!!」

 

俺とキリトは同時に叫んだ、だが、その声は届かずディアベルは攻撃をもろに食らってしまった

 

「ぐわっ……」

 

デイアベルは思いっきり吹き飛ばされた

 

「キリト、ディアベルを頼む。俺はボスを押さえに行く。ミルは俺についてこい」

 

「分かった」

 

「りょーかい」

 

そして俺はボスのもとに、キリトはディアベルのもとに向かった

 

「嫌かもしれないが、ディアベルが持ち直すまで俺が指揮を取る。あいつの武器は……」

 

俺はボスの様子を見つつ先頭スタイルを説明した。しかし、ディアベルのこともあり…みんなは不安そうだ

 

「大丈夫、勝てるよ。みんなで頑張ろ」

 

パリン……

 

後ろを見るとディアベルがポリゴン片となって消えてしまってた

 

「ぜってぇ、勝つぞ!!ディアベルのぶんも俺らでやるんだ」

 

「おぉー!!」

 

それからの戦闘はみんなが指示通りに動いてくれたため、安全かつ効率よく攻めることができた。

 

(よし、あと一息)

 

俺はそう感じキリト、ミル、アスナにアイコンタクトを送った

 

「行くぞ!」

 

そうして四人でかけ出した。ボスはソードスキルを使い構えている。だがそれをミルとアスナが弾いた

 

「「スイッチ!」」

 

「キリト!」

 

「あぁ」

 

「「はぁぁぁぁぁぁ!!!」」

 

俺とキリトは同時にボスに攻撃を入れた。するとボスのゲージが全て消えた。そして、ポリゴン片と化して消えた

 

みんなからは安堵の声と歓喜の声が上がった

 

俺はお疲れ様の意味を込めミルをなでなでしている

 

そしてこのまま終わると思った。しかし……

 

「なんでや!!なんでディアベルはんを見殺しにしたんや!」

 

急にキバオウが叫んだ

 

「見殺し……?」

 

「は?」

 

キリトは困惑の顔をしたが、俺はキバオウを睨みつけた

 

「お前らボスの攻撃パターン知っとったやろ!それを教えておけばディアベルはんは死なんかったやろ!」

 

「確かに……」

 

「なんであいつらだけ知ってるんだ?」

 

キバオウの言葉で周りがざわつきだした

 

「きっとそいつら元βテスターだ!だからボスの攻撃パターンを知ってたんだ!他にもいるんだろ!?βテスターども出てこいよ!」

 

俺は怒りが最高点に達しぶちきれそうになり叫ぼうとしたその時だった。

 

「はははは」

 

隣りにいたキリトが急に笑い出した

 

「元βテスター?俺をあんな素人連中と一緒にしないでほしいな。俺はβテストの時誰も到達できなかった場所にも行ってるんだ。さっきのは上の階層で刀を使うやつと散々やってたから知ってただけさ。他にも色々しってるぜ」

 

「バカキリト、俺を省くんじゃねーよ。俺だってこいつと一緒さ、βテストの時にたどり着いた最高点が高かったのは俺達だ。お前らみたいな雑魚とは違うんだよ」

 

キリトだけに荷を任せるのは癪だったので、俺も言いたいことをぶちかました

 

「なんやそれ、そんなんチートやチーターや」

 

キバオウが嘆く

 

「βのチーター、だからビーターだ!!」

 

「ビーターか、いい響きだな、気に入った。これからは元βテスターごときと一緒にすんなよ。行くぞキリト」

 

「そうだな」

 

俺達は唖然としている奴らをほっておき、上の階層に足を踏み入れた。そして俺達はこの日以降ビーターと呼ばれた




ボス攻略完了しました!
ゲスキャラにするの難しいな……
さてと、サチの回はゼノンとミルにはあまり関係ないため省くと思います
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