人里に、いや人里のあったところに僕達はついた。
というのも人里のあったところが何の変哲のない平原に変わっていたのである。
おそらく慧音先生が能力で隠してくれたんだろう。
よかったよかった、とりあえず人里は大丈夫なようだ。
しかしある光景を見てしまった瞬間その安心は驚愕と焦りに変わった。
というのも僕の親友、暁が怪物たちに追われていたのである。
その数…ざっと見て300くらいだろうか。
そんな数相手に妖怪でもきついのに人間である暁がかなうはずがない。
とりあえず助けに行かなきゃ!!
「幽香さん!」
「ええ!分かってるわ!」
そんな短いやり取りだけ交わすと僕らは超高速で暁のもとへと飛んでいく。
グングンと距離は縮まっていき追いついた時に今にも暁を襲おうとしている怪物を殴り飛ばした。その瞬間、一気に敵の目は僕に集まる。
そして怪物のうちの誰かが殺すべき相手として判断したのか雄たけびをあげながら
襲い掛かってきた。
その瞬間ほかの怪物も同じく雄たけびをあげながら襲い掛かってくる。
そしてまず初めに目の前の怪物が手を振り下ろそうとしてきた。
しかし胴の部分ががら空きだったためそこに体を貫通するほどの強力な蹴りを
叩き込んだ、いや突き刺したの方が正しいか。そしてその怪物が後ろに倒れこむとその体を踏んで次の怪物は両手を使い左右から挟もうとしてきた。
なので僕は一直線に走って飛び上がってからのアッパーを叩き込んでやった。
そんな感じで戦っていると数は減っていきのこり五十体ほどになったところで
幽香さんが突然
「航成!離れて!」
と言った。
僕はその指示を受けて後ろに大きく飛び退く。
その瞬間、目の前に極太のレーザーが発射された。
そのすごいことと言ったら一気に残りの怪物が消されるほどだった。
…めっちゃ強いやん幽香さん。
ん?でもそれだったら…
「幽香さん、初めからこれ使えばよかったんじゃないですか?」
「いえ、私あまりこういうの慣れてないのよ…。だから最後に練習がてら試し打ちしてみたかったのよ」
「はぁ…」
やっぱり幻想郷古参の大妖怪は一味違うらしい。練習がてら試し打ちで約五十体を軽々消すって…。
「助けてくれてありがとう」
僕が感心していると後ろから声が聞こえた。そうだそうだ暁を助けていたんだった。
「どういたしまして」
「あらあら、どういたしまして」
とりあえずこれで一件落着か、っと…。さて今からどうしよう?まず暁の住んでいる人里が隠されてしまっているし、あいつらがどんな目的なのかも知りたいし…。
ひとまず博麗神社に向かってみるとしよう。何かわかるかもしれない。
「じゃあ幽香さん、暁、今から博霊神社に向かおう。何かわかるかもしれないし」
「わかったわ」
「了解」
そうして進もうとした瞬間、事件は起きてしまった。
あの怪物の集団の生き残りが暁の背後に回って今にも首を取ろうとしていたのだ。咄嗟のことに僕は「危ない!」と駆け寄る事しかできなかった。
あともう少しで手が届きそうなのに――――――。
しかし突然、暁の体を明け方のような赤色が包み込む。そして僕も近くにいたためかその光に巻き込まれてしまう。
そして幽香さんの驚いたような顔を最後に視界が光に覆われてしまった。
きましたね~。
次回からは可能性空間編になります。
ぜひお楽しみに!