んん…。
ここは…。
体を起こしてみると見覚えのある庭が見えた。
いや、見覚えも何もさっきまでいた博麗神社じゃん。
そうそう思い出した。
さっき一気に飛んだあと霊夢さんに抱きかかえられて気を失ったんだっけ。
…抱きかかえられた時は恥ずかしかったけどなんか今は不思議とそうでもないな。
だって冷静に考えたら霊夢さんって可愛いところもあるけどどっちかというとさっきは
かっこよかったというかというか。
「今、良いことと嫌なことを同時にも思われた気がするわね」
「(ビクッ)霊夢さんいつからそこに…?」
「さっきからいたわよ」
霊夢さんの読心術と気配の消せる技術は恐ろしや…。
この人には一生勝てそうにないな。
最も勝つ気もないんですけどね。
紫さんと霊夢さんが闘っているのを見た時から既に諦めてましたよっと。
「……諦めたらそこで試合終了だよ」
はっ!!安西先生っ!!!
周りを見てみるが霊夢と僕以外誰もいなかった。
どこにいるのかわからないけど…僕諦めません!頑張ります!
いつか霊夢さんに勝って見せます!
「じゃあ、あと一時間あるし修行を再開しましょうか」
「…」
「ん?どうしたの?」
「あの…修行するのはいいんですけど
さっきみたいなことになるのは嫌です…」
「ああ、あの飛びすぎたやつね。
あれについては原因が分かってるから今から対策を施すわ」
「ほっ、良かった。
因みにその原因とは?」
「まあ簡単に言うと…霊力の爆発ね」
霊力の爆発?
「昔からあんたには莫大な霊力が備わっていたみたいなのよ。
でもそれを一切解放しなかったから少し解放しようとしたときに
一気に爆発してあそこまで飛んだってわけね。
でもあれはどっちかというと盛大に飛び跳ねただけだけどね」
「ハハハ…」
前に紫さんと霊夢さんが言ってた強力な力を秘めているっていうのは
この事らしい。
「っていうわけで今から力の抑制の仕方を教えるから庭に来なさい」
「分かりました、師匠!」
*****
「力の抑制の仕方は…簡単に言うとくしゃみを我慢するような感じね。
わかるかしら?」
「はい!それすっごくわかります。
特に大事な場面とかのときに我慢する感じですよね!」
「そうそう!あんたよくわかってるじゃない!
ほんと大事な会議とかのときにくしゃみは勘弁してほしいわ…、っと
話が少しずれたちゃったわね。修行、やりましょうか」
「はい」
幻想郷でも外の世界でも大事な場面でくしゃみしそうになるのは勘弁してほしい
らしい。
なんか共感できてうれしいな。
もしかしてそんな妖怪とかいるんだろうか?
大事な場面でくしゃみさせる妖怪…。
幻想郷だったら普通にいそうだからこわいな。
っと僕も話がずれてしまった。
くしゃみを我慢する感じ…こんな感じかな?
そして霊力を出すイメージをしてっと。
イメージ的には手のひらの上に霊力の弾を出す感じでいっか。
丸くて…手のひらサイズで…くしゃみを我慢する感じで…。
「…はぁっ!」
「あら、できたじゃない。
あんた恐ろしいほど上達が早いわね…。
しかも霊力の質が高いわ」
「質?」
「ええ、霊力の質っていうのはね要は密度のようなもので
時間をかけて丁寧に作るほど中身が詰まった上質な霊力がつくれるのよ。
でもあんたは速攻でまだ霊力を体外に出すことに関してド素人のはずなのに
上質な霊力弾を作り上げたわ。
魔理沙と同じくあんたは才能の塊ね」
「まさにその通りだぜ!」
「えっ?」
上のほうから声がするので見てみるとそこには箒にのった魔理沙さんがいた。
それにしても魔理沙さんが才能の塊…?
いったいどういう事だろうか?
「よっと」
魔理沙さんが地面に着地するとこっちに歩いてきた。
そして立ち止まるとこう述べてきた。
「私は霧雨 魔理沙!
魔法の森で普通の魔法使いをやってるぜ!
よろしくな!」
魔理沙さんだ…。
やっぱ本物は違うなあ…。
なんというかまとってるオーラが。
ってこんなこと考えてる場合じゃない。
僕も自己紹介しなきゃ。
「僕の名前は神谷 航成。
最近幻想入りしてきた17歳です。
よろしくお願いします」
「おっと敬語はやめてくれよ。
水臭いぜ」
「あ、それ私からもお願いするわ」
「…そうだね。
分かった。
これからは普通にしゃべるよ」
「そうそう、それでこそ気を置けない友達ってもんだぜ!
で、早速なんだがその霊力の弾をこっちに投げてくれないか?」
「え?なんで?」
「お前の力を見てみたいんだよ!
ほらほら早く!」
魔理沙はとても目をキラキラさせていた。
そんなにわくわくするものなのだろうか?
まあいいや、とりあえず投げてみようっと。
「じゃあ行くよー!」
「おう!いつでも来いだぜ!」
僕はボールを投げる感覚で魔理沙に向かって霊力弾を投げた。
「おりゃっ」
しかし思ったより威力は高く投げたところに爆発が起きた。
やばい…魔理沙さん大丈夫かな…?
「ふぅ…。
なかなか手ごたえがあったぜ…。
航成、お前結構見込みあるぜ!」
うおお、心配するどころか見込まれた。
「その時は相手してくれよな!」
「こちらこそ!」
こりゃ強くなるしかないね。
より一層修行に励まなきゃ。
「じゃあ霊夢さん、続きをお願いします!」
「生憎、もう四時よ。」
「えぇ…」
「明日もあるんだし。
今日はもう帰りなさい」
「わかりました…」
そうしてスキマで帰る。
家に帰って自主練練でもするか。