ウルトラマンゼロ物語(ストーリー) in RED ZONE STAGE   作:剣音レツ

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 今回は、これまで熱いかつハードな戦いが続いたと言う事で、軽い気持ちで製作するつもりでしたが、結局いつも(もしかしたらいつも以上?)のスケールの戦いになってしまいました(笑)

 登場する敵も、ほぼ私のノリで選んだりと、今回は色々とやりたい放題やってしまいました(笑)

 今回はいつもより長めですので、いくつか読みづらい所もあるかもと思いますが、どうか気軽に読んでくれたら幸いです。

あと今回、ゼロの活躍は少なめです。

 また、オリジナルの新キャラも登場します。


第14話「繋がる想い、途切れぬ絆」

(OP:TAKE ME HIGHER)

 

『ブラック指令ガスト』のゼロ抹殺計画『デスゲーム』を振り切って翌日の7月30日の朝、竜野櫂はアパートのベッドで爆睡していた。

 

櫂がダークガルベロスを倒して疲労で眠りについた後、新田真美と眞鍋海羽が彼を病院まで連れて行った。医師によると「気力と体力を使い果たして疲れ切ってるだけ」とのことで、1〜2日ぐらい、少なくとも一日安静に過ごせば大丈夫と言われた。

 

やがて朝の9時ごろ、櫂は目が覚めた。案の定、皆さんもご存じの通り、普段から活動的に過ごしている彼は、安静に過ごすことを快く思ってなかった。

 

 「今日一日安静かよ……いくらなんでも一日中大人しく過ごすのは、俺にとって退屈の他に何もないぜ。おかしくなっちまいそうだぜ。」

 

 櫂は苦笑いしながらも不満を話す。

 

 「ま、気持ちは分からなくもないが、休めるときに休んでおかないと、肝心な時に肝心なファイトが出来ないぜ。」

 

 ゼロは櫂に同調しながらも休むことを進める。

 

 「そうかもだけど……怪獣はどうするのさ?真美の事だって心配だし……」

 

 「ハハハ、お前は親バカならぬ友バカかよ。真美に危険が来たって、ソルに変身できる海羽がいるじゃないか。それにパワードやコスモス、ビクトリーもいる。怪獣の方は問題ないと思うぜ。」

 

 ゼロは、心配する櫂を気さくに諭す。

 

 「……んま、だと良いけどさ。」

 

 櫂はそう言うと、再びベッドで仰向けで横になり、両手を頭の下に置く。その時、彼は何かを思っているのか、表情が少し暗くなっていた。

 

 櫂は、徐々に何かを思い出している様だった………。

 

 櫂の脳裏には、傷だらけで倒れている男女高校生集団を前に仁王立ちしている自身の姿が浮かんでいた………。一体彼は、何を考えているのだろうか………?

 

 「櫂?………おーい!」

 

 「!んん⁉な、何だいゼロ?」

 

 ゼロに話しかけられ、上の空だった櫂は慌てる様に反応する。

 

 「ぼーっとしちゃって、よっぽど疲れてんだな。真美の事は心配せずに、海羽達に任せてお前は休め。」

 

 「………ああ。」

 

 櫂はどこか腑に落ちないような返事をして眠りについた。しかし、先ほど上の空だったのは疲れの所為ではないようだった。

 

 眠っている櫂を見つめながら、ゼロも何やら考え事をしていた。

 

 (あとはギンガさえいれば百人力なんだが……。どうすれば助け出せるのか……?それにショウの奴、今も彼(ギンガ(礼堂ヒカル))を探しているのだろうか………?)

 

 ゼロの思い通り、同じ頃、ギンガを探している『ウルトラマンビクトリー』に変身する青年『ショウ』は、霞ヶ崎のとあるビルの屋上で空を見上げていた。

 

 (ヒカル……一体どこにいるんだ?……必ず見つけ出して、お前を闇から解放してやる。)

 

 ショウはそう心で言うと、何処へ去って行った。

 

 

 

 一方、眞鍋海羽は、一人河川敷の道をルンルンと歩いていた。

 

 私は眞鍋海羽。今日も天気快晴お出かけ日和、でも櫂君はダウンしてる(実際は違うが…)し、真美ちゃんは歌の練習に行ってるし、だから今日私は当ても無くショッピングしつつ散歩しているの。

 

 でも………最近妙に落ち着かないんだ………。先日櫂君から聞かされた怪しい男の話……私と真美ちゃんは、消息が立っているトシ君(桜井敏樹)だと思うんだけど、どうなんだろう…。そう考えると夜も眠れないの。

 

 トシ君も最後に会った時は、黒めの表情に黒めの格好をしていたから、もしかしてだけどね。でも私は、トシ君が闇落ちしているなんて信じたくないの。どこかで無事にしてると良いけど………。

 

私はそれが気になりつつも、いつもの様に晴れた気分で道を歩いていた……その時、

 

 「ん?」

 

ふと、足が止まる。目線の先には何か探し物をしている少女がいた。それも、見た感じただの少女じゃなさそうなの。

 

顔こそサラサラの長髪に大きい蝶のような髪飾りを付けている幼い可憐な美少女だけど…何やらいくつか黒い反射板を付けたようなスーツに金属製のベルトをしていて、下半身に着ている物もどう見ても地球の物とは思えないの。

 

その娘が何やら草むらを掻き分けながら探し物をしているようだったから、私は恐る恐る近づいて話しかけてみたの。

 

「……あの〜…何か探し物ですか?」

 

不思議な少女は私が話しかけたのに気づいた。その時!

 

少女は少し驚いた後、突然腰から銃を抜いて私に向けてきたの。私は驚きのあまりに思わず「ひゃっ⁉︎」両手を上に挙げてしまったけど、怯まず話しかけ続ける。

 

「…ま、待って!安心して。決してあなたに危害を加えたりしないから……!」

 

私の必死の叫びに分かったのか、少女は表情を和らげ銃を下ろす。そもそも銃を向けられた時から、少女の顔に不思議と殺気は感じなかった。

 

少女は銃を下ろした後、どこか憂鬱そうな顔で俯く。私はそんな彼女に明るく話しかける。

 

「……君、名前は何て言うの?私は眞鍋海羽。」

 

少女は少し顔を上げ、重そうに口を動かす。

 

「……私はバレッタ……『ペダン星人バレッタ』……。」

 

彼女の自己紹介に私は少し驚く。見慣れない格好だなと思ったら、彼女は実は地球人ではなく、あの『宇宙ロボットキングジョー』を送り込んだペダン星人の同族だったの………。

 

『策略宇宙人ペダン星人』。それは、かつて地球防衛軍が打ち上げた観測ロケットを侵略行為と誤解し、報復として地球にキングジョーを送り込んだことがある宇宙人である。

 

 彼らはヒューマノイド型の宇宙人であり、この時は、地球人の科学者・『ドロシー・アンダーソン博士』に化けて地球防衛軍を欺いている。

 

 そんなかつて地球人と敵対したペダン星人が、今目の前にいる事に海羽は戸惑いを隠せなかった。しかも今回は、不思議にもまるで邪気を感じない可憐な美少女である。

 

 私、眞鍋海羽は少し驚きながらもバレッタに語り掛ける。

 

 「君………宇宙人なんだ……正直驚き。しかし、地球に来て一体どうしたの?」

 

 しかしバレッタは俯いたまま話さない。私は折れずに笑顔で歩み寄り、肩に手を置く。

 

 「話してよ~。私にもできることがあるかもしれないじゃない。………ね。」

 

 バレッタは顔を上げる。私と数秒見つめ合った後、ようやく心を開き始めてくれたのか、重い口を開いて話し始める。

 

 「私………この地球に逃げて来たの……。」

 

 「え?」

 

 バレッタの思わぬ発言に私は少し驚く。バレッタはなおも話し続ける。

 

 ペダン星人バレッタは、海羽に自身の境遇などについて話した。なんでも彼女はペダン星人の新たなエリート戦士であり、戦闘能力、キングジョー操縦テクニックなどの腕の良さに目をつけられ、彼女を地球侵略の仲間にしようとする侵略者たちに目を付けられ、追われていたと言う。

 

 そして、必死で逃げ続け、たどり着いたのがこの地球だと言う。

 

 話を聞いた海羽は、驚きを隠せないようだった。

 

 「そう言う事だったなんて……。」

 

 「私はこの地球に着くまでキングジョーで抵抗しつつ逃げ続けた……しかし、奴らは何としてでも私を捕まえようと、所有怪獣達で追いつつ反撃を仕掛けてきた…。その時、私の身に危険が迫ったためか、キングジョーに搭載していた『緊急脱出装置』が作動して、私は地球に飛ばされたの……。」

 

 海羽と座って話していたバレッタは立ち上がる。

 

 「もうじき奴らもこの地球にやって来る……その前に、ウルトラ戦士達にこの事を伝える事が出来て良かった……。」

 

 「そうだね…。女の子を執拗に追い回すストーカー宇宙人なんて、私が許せないわ。」

 

 海羽も立ち上がる。

 

 「それにしても知らなかったわ……ペダン星人にも、友好的な人がいたなんてね(笑顔で)」

 

 「ありがとう……。私もそろそろキングジョーを呼び出して体勢を……」

 

 バレッタは、キングジョーを呼ぶための『遠隔操作器』を取り出そうと懐に手を突っ込んだその時、ある違和感に気付いたのか表情が変わる。

 

 海羽「?どうしたの?」

 

 バレッタ「無い………私の大事なバイオリンが無い!」

 

 海羽「バイオリン……?」

 

 バレッタ「常に懐に離さず持ってたのに……多分地球に飛ばされた際に、同時に無くしてしまったんだわ……!どうしよう…あれは彼氏からもらった大事な物なのに………。」

 

 慌てるバレッタの言葉を聞いて海羽は「はっ」と反応する。なんでも彼氏からもらった大事な物が無くなったと言うのだから……。

 

 「安心して。私も一緒に探すから。」

 

海羽は焦るバレッタを静める様に話しかける。

 

 その時、

 

 “バシュッ、バシュッ”

 

 突如、少し遠くの方に謎の赤・青・黄の三色の光が現れた。

 

 海羽「!何かしら?あれ。」

 

 バレッタ「……!もしかしたら、侵略者と関係あるかも……」

 

 海羽はバレッタと共に光の元に向かう。すると、そこで二人は奇妙な光景を目にする。

 

 街中に赤・黄・青それぞれの光が人々を照らしており、その光に照らされた人たちの様子がおかしいのである。赤に照らされた人々は熱さで苦しみ、青で照らされた人々はしばらく苦しんだ後、力が抜ける様に倒れていき、黄色で照らされた人々はまるで気が狂ったかのように暴れているのだ。

 

 異常な光景に海羽とバレッタは動揺する。

 

 バレッタ「………一体どうなってるの?これは………」

 

 海羽「わ~どうしよう……よく分からないけど、とりあえずこの人たちをどうにかしないと……」

 

 慌てる海羽。バレッタは冷静に辺りをじーっと見つめる………。

 

 すると次の瞬間、腰から素早く銃を抜き出し、弾を三発撃つ!

 

 打ち出された弾は、バレッタ達の周囲にある三つの信号機を直撃。すると、信号は機能を停止し、三色の光は消えた。謎の光は信号機から発せられていたのだ。

 

 「ふぅ~……」

 

 信号を打ち抜いたバレッタは、煙を吹き飛ばすように得意げに銃口に軽く息を吹きかける。

 

 「うわ~、バレッタちゃん凄い!」

 

 「アハハ……まあ、戦士の勘だけどね。」

 

 海羽とバレッタが笑顔で見つめ合ったその時、

 

 「フフフフフ、戦士としての勘は流石だな、バレッタ。」

 

 突如、何処からか声が響き、二人は警戒する様に身構える。

 

 「レボール……レボール……レボール……‼」

 

 不気味な連呼と共に、一人の星人が信号機の三色の光と共に現れた。

 

そいつらは信号の如く三色の色を持つ宇宙人『信号怪人レボール星人』だ。因みに先ほどの信号の混乱は奴の仕業である。

 

信号機からは、赤の高熱光線、青の血液蒸発光線、黄の人を発狂させる光線をそれぞれ発射していたのだ。

 

 レボール星人はかつて、彼らの同族が密かに地球へと侵入し、東京の廃坑となった地下下水道に秘密基地を作り上げ、そこから彼らの守護超獣を操り、信号を操作して東京都の交通網を大混乱に陥れたことがあり、当時活躍していた防衛チーム『TAC』や『ウルトラマンA』の活躍により侵略を阻止されている。

 

 今回現れたのは、その同族がウルトラマンテラの手下となったものである。

 

海羽「何者なの⁉」

 

 「我が名はレボール星人。そこにいる女、そいつを追って来たのだ。」

 

 レボール星人がバレッタを指差して言ったその時、バレッタの目つきが変わる。

 

 「こいつよ。こいつが私を追ってた星人の一人。」

 

 バレッタは凛とした視線で銃を構える。

 

 「おっと、抵抗してみろ。そうしたら、信号の中で待機している我の守護神獣を開放させるぞ。」

 

 レボール星人の言葉に、銃を構えていたバレッタは思いとどまる。

 

 すると、

 

 「とうっ‼」

 

 突如、右斜め上から何者かが掛け声と共に奇襲の跳び蹴りを打ってきた。バレッタは咄嗟に銃を前に出して防ぐが、反動により少し吹っ飛ぶ。

 

飛び蹴りを打ってきた宇宙人も着地する。

 

バレッタ「お前は……ターラ星人!」

 

レボール星人と共に、バレッタを狙っていたもう一人の刺客。それは『空間移動宇宙人ターラ星人』だった。

 

 彼らはもともと、食糧不足の母星のために、食糧の豊かな地球で古代の人類と交流しながら食料を得ていたが、やがて人類の野蛮さ(武器を作り戦争を行う等)を知り、地球を支配する事で戦争を鎮めようとしたが、当時地球を訪れていたM78星雲人(『ウルトラマンマックス』だと思われる)により阻止され、地球に来るための転送ゲートも封印されてしまったため、彼らの星『ターラ星』は飢餓により滅んだ。

 

 奴は、そんな滅んだターラ星の生き残りで、宇宙を漂流していた所をウルトラマンテラの軍の一員になったといったところだろう。

 

ターラ星人「こんな所で生き延びていたとはな。大人しく我々と共に来い。」

 

バレッタ「…嫌だと言ったら?」

 

 ターラ星人「なら、こうだ。」

 

 “バシュッ”

 

 ターラ星人が右手に付いている長剣を上に揚げ、先端を光らせたその時、空から何かが降って来て着地する。

 

 そいつは、ターラ星人が使役する石像のような姿をしている巨大モンスター『戦神ギルファス』だ!

 

 「お、では、此方も行きますか!」

 

 ギルファスを見上げるレボール星人は、先ほどバレッタに打ち抜かれた信号機に向けて手先から赤・青・黄の三色の光線を発射する。

 

 すると、信号機から三色の光線が街に発射され、それが段々と形になっていき、やがて光が消え、一匹の怪物が現れる。

 

それは、太い一本爪が生えた両手に、体中には信号と同じ三色の球体のような物体が付いているレボール星人の守護神獣『信号超獣シグナリオン』だ!

 

 ギルファスは胸からの火炎弾を連射し、頭部の角飾りを剣のように振るいビルを崩しながら暴れ、シグナリオンは赤・青・黄の三色の目を光らせて強力な破壊光線を発射し、一本爪を活かしたパンチでビルを崩しながらそれぞれ暴れ始める。

 

 「……大変。ここは私が…」

 

 海羽は変身しようと胸元から『ハートフルグラス』を取り出す。

 

 「おっと!これ以上抵抗してみろ。次はこうだ!」

 

 レボール星人が叫んだその時、彼らの周りを始め、広範囲に大量の影が現れる。それは、赤紫色のとんがり帽子をかぶった顔の無い人間のような怪人で、その姿は巨大ヤプール合体前のヤプールの様である。その怪人が無数に現れ、逃げ惑う街の人々を襲い始める。

 

 レボール星人「ファハハハハ、こ奴らはヤプール様の異次元エネルギーとマイナスエネルギーを混ぜ合わせて作り上げた戦闘員『ヤプールコマンド』だ!」

 

 ヤプールコマンドは、現れるやすぐに逃げ惑う人間を襲い始める。奴らは襲撃・戦闘用の戦闘員であるため、襲うか暴れるかしか行動が無いのだ。

 

 ターラ星人「これ以上抵抗するなら、人々を次々と殺っていくぞ。嫌ならバレッタ、大人しく我々について来い。」

 

 海羽とバレッタは言葉を失い立ち尽くす。そして、ヤプールコマンドに次々と襲われていく人々を見つめ、何もできない歯痒さに目をつぶり俯く。

 

 ターラ星人「さてと、バレッタちゃんを貰う前に、そこにいる邪魔な小娘を始末するか。」

 

 ターラ星人が海羽を殺そうと剣を振り上げる。もはや絶体絶命‼

 

 

 

 ……と、その時、

 

 “バキューン バキューン バキューン………”

 

 突如、何処からか複数の光弾が飛んで来てターラ星人の長剣とヤプールコマンド数体に命中する。突然の攻撃に少し怯むターラ星人。

 

 「誰だっ‼」

 

 ターラ星人を始め、全員が弾丸の飛んで来た方を振り向く。

 

 そこには、なんと『ウルトラゼロアイ』を銃型の『ガンモード』に変えて構えている竜野櫂、そしてその傍らには新田真美がいた。(櫂はゼロアイを元に戻し、真美は右手でピースして首を傾けウインク)

 

 海羽「‼櫂君。」

 

 バレッタ「彼らは?」

 

 海羽「私の友達よ。」

 

 海羽は嬉しそうに櫂達の元に駆け寄り、バレッタも後に続く。

 

 海羽「体、大丈夫なの?櫂君。」

 

 櫂「(得意げにガッツポーズ)ああ、この通り…」

 

 ゼロ「俺の制止を振り切って「どうしても」って来たんだ。ったく、お前らしいぜ。」

 

 櫂「ちょ…おま、余計なこと言うんじゃねーよ(苦笑い)」

 

 真美「それで、私もここに向かっていたら、偶然櫂君と居合わせたわけ。」

 

 櫂と真美は、自分たちが来た経緯を話す。

 

自身は消耗してると言うのに仲間のピンチに駆けつける…櫂らしいといえば彼らしい。最も、別の事も考えてそうだが……。

 

海羽「それにしても、櫂君、家で寝てたのでしょ?どうして分かったの?」

 

櫂「それが俺も分かんねーんだ。ま、強いて言うなら、俺たちの絆の強さが、ダチのピンチを知らせてくれたのかな。」

 

衝動的に飛び出してきたため、自分でも理由が分からなかった櫂は、それらしい答えを述べる。だが、彼らにはそれが本当の答えのように思えてきた。

 

真美「そうだね。だから、私たちが合流する事も出来たのかも。」

 

実際、彼ら(特に幼なじみ同士の櫂と真美)の絆は強いものである。それ故に、今、侵略者が攻めてきたこの場所から遠くの友に想いが届き、この場所に集う事が出来たのかもしれない。

 

バレッタ「絆…か。海羽ちゃん、いい友達がいるんだね。」

 

海羽「エヘヘ…」

 

櫂たちがいい感じのムードになり始めたその時、

 

 

「「こらー‼︎さっきから何だ‼︎無視すんな‼︎」」(地団駄を踏む)

 

 

すっかり忘れ去られかけたターラ星人とレボール星人が「構ってくれ!」とばかりに叫び、櫂たちは一斉に振り向く。

 

櫂「おーっと、悪い悪い。じゃ、行きますか。こいつら(ターラ星人、レボール星人)は俺と真美に任せろ。」

 

バレッタ「私も戦います。」

 

櫂「お、そうか。君は確かペダン星人だね。」

 

バレッタ「⁉︎どうしてそれを…」

 

櫂「この地球では有名なんでね。」

 

櫂は、ウルトラに関する知識はイマイチだが、何故かペダン星人にだけは詳しいのである(笑)なので、バレッタの装備を見ただけでペダン星人だと分かったのだ。

 

櫂「俺は竜野櫂。一緒にこいつら倒そうぜ!」

 

真美「私は新田真美。よろしくね。」

 

バレッタ「(嬉し涙をこらえて)……はいっ!」

 

海羽「じゃ、怪獣達は任せて。」

 

かくして、櫂と真美、バレッタは宇宙人、海羽は怪獣とそれぞれ戦う事となった。

 

レボール「レボール…レボール…こっから先は行かせないぜ。かかれ‼︎」

 

レボール星人が指示を出し、ヤプールコマンド達は一斉に櫂たちに襲い掛かる。

 

 櫂「よ~し、荒れるぜ、止めてみな‼」

 

 櫂の掛け声と共に、皆一斉にヤプールコマンド目掛け勇ましく駆け始める。

 

 (BGM:ENDLESS PLAY)

 

櫂達とヤプールコマンド軍団の生身の戦闘が始まった!

 

 櫂は、先陣を切っていたヤプールコマンドを駆け寄りながらの跳び蹴りで吹っ飛ばし、続けて後ろに回り込んでいた個体を見切りをつけた右回し蹴りで薙ぎ倒す。

 

さらに櫂は後ろ向きに一回転して跳び、目前の個体を蹴飛ばし、その後左右の個体に左右それぞれ肘打ちを打ち込んで跳ね飛ばし、その後前転するような一回転しての右踵落としを前方の個体の頭部に打ち込んでダウンさせる。

 

その後櫂は、体制を立て直し、駆けながら豪快にジャンプして、遠方にいた個体2〜3体を一気に右跳び蹴りで蹴っ飛ばし、蹴飛ばされた個体は幾つかの他の個体に激突してダウンする。

 

 流石は学園最強と言うだけあり、櫂は圧倒的な身体能力で次々とヤプールコマンドの群れを難なく倒していく。

 

真美は、前方の個体が打ってきた打撃をバレリーナの如く回転して下がりながらかわし、そのまま後ろの個体に水平に右手刀を打ち込んで倒す。

 

続いて前方の個体目掛けて、額に届くのではないかという程に右脚を高く振り上げてからのハイキックで吹っ飛ばし、その後、右側の個体の左腕を掴み、そのまま一回転して腕を捻る事で地面に転倒させる。

 

更に、前後左右から襲って来る個体を、両腕を広げて回転しながら跳躍する事で一斉に跳ね飛ばす。

 

青い水玉模様の薄めのスカートをなびかせながら華麗な動きでヤプールコマンドを蹴散らしていく真美。普段はおっとり優しい彼女だが、櫂同様、昔から鍛えていたため、身体能力は櫂ほどではないが高いのである。

 

ペダン星人バレッタは、打撃や銃撃を使い分けて応戦する。

 

 まずは前方の個体を右手で顔を数発叩き倒し、その直後後ろを向かずに後ろの個体を銃で打ち抜く。

 

 その後、襲って来た個体に左腰・右横腹・頭部左側面と右脚で三段蹴りを決め、その個体がよろけて曲げた膝を踏み台にして跳び、上空で回転しながら下の周りの個体群に銃撃を決め撃破していく。そして、落下しながら右踵落としを真下の個体の頭頂部に決めダウンさせる。

 

今度はヤプールコマンドが前後二体ずつ襲い掛かって来るが、バレッタは時計回りに一回転しながら、まずは前方の二体に銃撃を決め、その後そのまま回転しながら後方の二体を左ハイキックで蹴り倒す。

 

 可憐な美少女でありながら、ペダン星の新手エリート戦士だけあり、バレッタの戦闘能力も侮れないモノである。

 

 海羽は、変身するためにヤプールコマンドを退けながら怪獣達の元へ向かう。

 

 前方から突進してくる個体を跳び箱する様にかわし、そのまま落下しながら直前の個体に右足蹴りを決める。

 

 更に海羽は、右側の個体が打ってきたパンチをしゃがんでかわし、そのまま腹部にヒップアタックを決めて吹っ飛ばす。

 

 その後、前方の個体に時計回りの足払いを決めて転倒させる。

 

 ヤプールコマンド数体が海羽目掛けて手からの光弾を発射するが、海羽は先ほど足払いで転倒させた個体を踏み台にして高く跳んでかわす。最も、海羽が跳んで避けたため、光弾は踏み台にされた個体に命中して爆発。その爆風を下に空高く跳ぶその姿は、正にウルトラ戦士の様である。

 

 海羽はそのまま跳びながら、ハートフルグラスを目に当て、赤とピンクの光に包まれ『ウルトラウーマンSOL(ソル)』の姿に変わり巨大化する。

 

 そして牽制として、赤とピンクの光を纏った急降下キック『フラッシュソリッド』を暴れるギルファスに打ち込む!

 

 無防備だったギルファスは、蹴りを背後から喰らい転倒する。そしてソルは、回転しながら着地する。

 

 「……海羽ちゃん……!」

 

 戦いながらバレッタは、海羽の変身に気付き少し驚く。

 

 ソルの登場に気付いたシグナリオンはソルに襲い掛かる。ソルはシグナリオンの左フックを素早く両手でつかみ、そのまま背部・胸部に右・左交互に横蹴りを決め、その後跳躍しての右前蹴りを胸部に決めて後退させる。

 

 シグナリオンは、反撃として頭部の三色の球体からの怪光を同時に発射することでの破壊光線を発射するが、ソルは右横へ側転する様に回転しながら跳躍してかわす。

 

 避けられた光線は、ヤプールコマンド軍団の一部に命中し爆発。結果として群を減らしてしまった。

 

 ギルファスは胸からの火炎弾で反撃するが、ソルはそれを側転・バク転・跳躍一回転などをしつつ足で弾き飛ばしていく。そして、光弾を弾きながら徐々にギルファスに接近していき、やがて目前まで来ると、跳躍しての右足蹴りを胸部に打ち込んで後退させる。

 

 蹴りを決めた後、「イエイ!」と両手の拳を胸の前で握り、再び二体に立ち向かう。

 

 一方ヤプールコマンド軍団を相手している櫂は、ヤプールコマンド達が乱射してくる光弾を跳躍回転しつつ足で弾きながらかわしていく。

 

 ゼロ「俺達も行くぜっ櫂‼」

 

 櫂「レッツ、ゼロチェンジ‼」

 

 櫂は、宙返りしながら『ウルトラゼロアイ』を取り出し目に当てる。櫂は光に包まれ『ウルトラマンゼロ』(等身大)に変身して着地する。

 

 櫂は前回の戦いで消耗しているため巨大化して戦う事はまだできないが、等身大で戦う体力は残っているのだ。

 

 そして、頭部の二本のゼロスラッガーをブーメランの如く飛ばす。二本の宇宙ブーメランは高速に複雑な軌道を描きながら飛び、ヤプールコマンド達を次々と切り裂いていく。

 

 ゼロスラッガーの斬撃により、ヤプールコマンド軍団は瞬く間に全滅した。

 

 ゼロ「さあ、残りはお前らだぜ!」

 

 ゼロは残ったターラ星人達に指を差す。

 

 だがしかし、ターラ星人達は慌てるどころか、「フフフフフ…」と笑い始める。

 

 ゼロ「何がおかしい⁉」

 

 レボール星人「こういう時の為にもう一つ手は打ってあったのだ。レボール…」

 

 レボール星人が言葉を発したその時、突如黒いオーラのような物と共に一匹の超獣が現れる。それは、文字通りバイオリンがそのまま怪獣になったかのような姿をした『バイオリン超獣ギーゴン』だ!

 

 ギーゴンが登場した瞬間、バレッタは驚愕する。

 

 「‼バ…バイオリン……もしかして……」

 

 レボール星人「流石はバレッタ。戦士としての勘は流石だな。」

 

 ターラ星人「その通り、お前が逃走中に落としたバイオリンを利用させてもらったのさ。」

 

 なんと、バレッタが無くしていた彼氏からもらったバイオリンが超獣ギーゴンに変えられていたのだ!その事実に櫂達も驚愕する。

 

 「いや~これほどまで素晴らしい作戦は無いと思わないかい?」

 

 語りながら黒いオーラと共に巨大化した『メフィラス星人キョウ』も現れた。

 

 ゼロ「‼ラッキョウ野郎……またお前の仕業か⁉」

 

 キョウ「バクタリの時の余ったマイナスエネルギーを浴びせて超獣に変えたのさ。ソルよ!お前は新しい友達の大事な物を壊せるかな~?」

 

 「うっ………バレッタちゃんの大事な物が………どうしよう………。」

 

 キョウの言葉にソルは思いとどまる。

 

 真美「キョウ……何て卑怯な……」

 

 キョウ「フハハハハ、馬鹿め!卑怯もラッキョウもあるものか‼」

 

 卑怯だと非難されるキョウはまたしても得意の言葉をぶつける。

 

 その隙にギーゴンは体を震わせて脳波破壊音『デスサウンド』を発する!

 

奇怪な音はソルの耳に入り、やがて脳細胞に刺激が来たのか、ソルは頭を抱えて苦しみだす。地上で観戦しているゼロや真美達にもデスサウンドが聞こえ、ゼロや真美達も苦しみだす。

 

 因みにターラ星人達宇宙人は特殊な耳栓をしているのか、苦しむ様子は無かった。

 

 ゼロ「くっ……何て酷い音だッ‼」

 

 櫂「みんな!耳をふさぐんだ‼」

 

 櫂の指示で、真美達は急いで耳をふさぐ。

 

(……私の大切なバイオリンが…こんなことになるなんて……)

 

 耳をふさぎながらバレッタは、自身の大事なバイオリンが怪奇音を発する醜い超獣に変えられたことを嘆く。

 

 「うう……何なのこの音は……頭がかち割れちゃう………!」

 

 ソルがデスサウンドで苦しんでいる隙に、ギルファスは頭部の角飾りをブーメランのごとき飛ばし攻撃を仕掛ける。

 

 巨大な角飾りブーメランは何度もソルの体を斬りながら飛び、ソルの体力を奪っていく。ソルがよろけた隙にシグナリオンは三色の破壊光線を浴びせる。

 

 光線が胸部に直撃して大ダメージを受けたソルは、地に膝を付いた後、仰向けに倒れてしまう。

 

 ギルファスは倒れたソルの腹部を巨大な右足で踏みつけ、その後横腹を蹴り転がす。

 

 ソルはよろけながらも立ち上がるが、その直後にギーゴンの熊手のような巨大な両手の打撃を背部・腹部にそれぞれ喰らい、更にシグナリオンの右フックを腹部に、ギーゴンの右フックを背部に同時に喰らい、よろけた所にシグナリオンの左フックとギーゴンの右フックを背中に同時に喰らい吹っ飛ぶ。

 

 ギーゴンは頭部の四本の触覚から緑色の金縛り光線を発射し、ソルの体に巻き付けて動きを止める。

 

「くっ……何これ………⁉」

 

 ソルが身動き取れなくなったところで、ギルファス、シグナリオン、ギーゴンがソルを囲み、そして三体同時にタコ殴りを始める!これぞ文字通りの『集団リンチ』である!

 

 同じ頃、ゼロはターラ星人とレボール星人を相手していた。

 

 キョウ「フハハハハ!前回以上に完璧な作戦!流石は僕は策士だ‼」

 

 自画自賛するキョウ。だがゼロは、二人の攻撃を余裕でかわしながら語り始める。

 

 ゼロ「フッ……考えは流石だが、お前はもう一つ重要な事を忘れている!」

 

 キョウ「何っ!何のことだ⁉」

 

 ゼロ「今に分かるさ。お、ちょうど俺のウルトラサインが届いたところだぜ。」

 

 キョウ「何っ⁉」

 

 キョウが空を見上げた。そこには複雑な形で『SOS』の文字が書かれていた。これはいつの間にかゼロが発していた『ウルトラサイン』である。

 

 ウルトラサイン。それはウルトラ戦士達が通信用に使用する信号であり、地球から300万光年先にあるウルトラの星にすら一瞬で届くほどの性能を誇る。使用目的は警告や戦いのアドバイス、援護を求めるなど様々である。

 

 今回はゼロが、他のウルトラ戦士に援護を求めて発したのだ。

 

 ソルをタコ殴りしていたギルファスは、突然何かに気付いたのか、ある場所へ火炎弾を連射し始める。

 

 その先には、ギルファスの火炎弾による爆風が周りに起こる中、駆けて来る三人がいた。

 

 その三人とは、『ウルトラマンパワード』に変身するケンイチ・カイ、『ウルトラマンコスモス』に変身する春野ムサシ、『ウルトラマンビクトリー』に変身するショウである!三人はゼロのウルトラサインを受け、即駆け付けて来たのだ!

 

 ショウは駆けながら、ビクトリーランサー(ガンモード)にEXレッドキングのスパークドールズをリードする。

 

 《ウルトライブ GO! EXレッドキング‼》

 

 ショウは、EXレッドキングの力を宿した光弾『モンスシューター』を発射する。ソルをタコ殴りしていた三体は、EXレッドキングの光弾の直撃を受け吹っ飛び、同時にソルを拘束していた光線も消滅した。

 

 三人はカイをセンターに横一列に止まる。

 

 ショウ「遅くなったな。加勢に来たぞ。」

 

 ムサシ「心の絆があるから僕たちはここに集えた。」

 

 カイ「その力、今に見せてやる。行くぞっ‼」

 

 ショウはビクトリーランサーをランサーモードに戻し、カイは変身アイテム『フラッシュプリズム』を、ムサシは変身アイテム『コスモプラック』を取り出す。

 

 ショウはビクトリーランサーを前に突き出し、現れたビクトリーのスパークドールズをリードする。

 

 《ウルトライブ‼ウルトラマンビクトリー‼》

 

 ムサシはコスモプラックを揚げ「コスモース!」と叫ぶ。

 

 カイはフラッシュプリズムを高く揚げてスイッチを押す。

 

 ショウは光となったビクトリーと一体化し、コスモプラックは花の蕾が花開くように先端が三方向に開き内部にある輝石が埋まった細い棒状のパーツが伸張し、フラッシュプリズムは三つの発光部が同時に輝く。

 

 そして、各変身アイテムから解放された光に包まれた三人は巨大化し、各ウルトラマンの姿に変わる。

 

 光の中からパワード、コスモス、ビクトリーが現れ、土煙を上げながら着地する。

 

 キョウ「んなっ⁉こんなの卑怯だぞ!」

 

 櫂「卑怯好きなお前が言うんじゃねー。それに、それに、そちらが四でこちらも四だから公平だ!」

 

 ターラ星人「くそっ、こうなったらこいつらだけでも……!」

 

 ターラ星人とレボール星人は、真美とバレッタ目掛けて光弾を発射する。バレッタは間一髪跳躍して避けるが、真美は爆風により「きゃあ‼」と叫びながら吹っ飛ばされ、地面に転がる。

 

 バレッタ「大丈夫ですか⁉」

 

 バレッタは真美の元に歩み寄る。真美の右膝にはかすり傷が出来ていた。

 

 それを見たゼロは拳を振るえるほど強く握り始める。櫂の真美を攻撃されたことによる怒りによるものだ。

 

 櫂「バレッタ……真美を頼む。」

 

 ゼロは櫂の意識で言った後、ゆっくりと二人の星人向けて歩き始める。その表情はどこか殺意に満ちていた。

 

 「おーいどうした?勢いが足りねーぜ!」

 

 ターラ星人とレボール星人がゼロに駆け寄ったその時、ゼロは両手でそれぞれ二人の首根っこを掴み、そのまま勢いよく走り壁に叩き付け、締め上げ始める。

 

 レボール星人「あ……あれ?ゼ……ゼロちゃん?どうしちゃったの?」

 

 ゼロ「て~め~ら~……許さねえ!」

 

 ゼロは二体の頭をぶつけふらつかせた後、乱暴気味に腹部・顔面にパンチ、キック、膝蹴りなどを連打し始める。どこかヤクザの様に見えるその戦いぶりはいつものゼロらしくなく、恐らくこれも櫂の怒りがゼロの意識に勝っているが故であろう。

 

 櫂の逆鱗に触れた二人が哀れである。

 

 

 一方、三人のウルトラマンは膝まづくソルに歩み寄り、手を取り立ち上がらせる。

 

 カイ「加勢しに来たぞ。大丈夫か?ソル。」

 

 海羽「ええ。来てくれたのね。(瞳を輝かせる)」

 

 ムサシ「僕達は離れていても、途切れぬ絆がある。だから駆け付けれるんだ。」

 

 ショウ「俺達ウルトラマンは助け合う。そして勝利を手にする。さあ、反撃開始だ。行くぞ。」

 

 海羽「うん!」

 

 四人のウルトラマンは構えを取る。そして、パワード・ビクトリーVSギルファス、コスモスVSギーゴン、ソルVSシグナリオンと、それぞれの戦いが始まった!

 

 一方の、怒り心頭のゼロVSターラ星人・レボール星人はと言うと……ゼロの怒りの猛攻は続いており、ゼロは仰向けに横たわる二人に馬乗りになり、パンチ・踏みつけ(ケンカキック?)をめちゃくちゃに連打すると言うカオスな状況であった。

 

 (……あの人だけは怒らせちゃいけないかも………。)

 

 戦いを見ているバレッタは若干引き気味である……当然か(笑)

 

 「ホラ立てよぉ‼」

 

 ゼロは両手で二人を掴んで起き上らせた後、腹部に膝蹴りを数回打った後、力一杯二人を上空に放り投げる。

 

 次に、ゼロスラッガーを合体させて三日月状の剣『ゼロツインソード』に変形させ、殺意に満ちた表情で落下する二人を見上げながら、刃先にプラズマスパークの光エネルギーを集中させる。

 

そして、エネルギーを溜めたゼロツインソードを大きく横一文字に振り、斬撃中最大の必殺技『プラズマスパークフラッシュ』を繰り出す‼

 

 櫂「お前ら全員、地獄へ行けえええぇぇぇ‼」

 

 “ザシュッッッ”

 

 ターラ星人「ギャアアア‼……お、俺達、」

 

 レボール星人「こんな終わり方って……」

 

 二人「「ありかよーーー~‼」」

 

 “ズドーン”

 

 強力な光の斬撃を受けた二人は大爆発した。ゼロの勝利である。

 

 だが、怒りの暴走の反動か、ゼロの変身が解け、櫂は崩れ落ちる様に仰向けに倒れ、眠りにつく。

 

 ゼロ「ったく、消耗してんのに無理するからだ……」

 

 真美の傷の手当てを終えたバレッタは、眠っている櫂と真美を見つめる。

 

 バレッタ「(苦笑いしながら)……海羽ちゃんの友達って………刺激的ね。」

 

(BGM:ULTRA STEEL)

 

 場面はウルトラ戦士達の戦いに変わる。

 

 ギルファスは火炎弾を連射するが、パワードとビクトリーは左右それぞれの方向でギルファスの周りを走り、それを避ける。

 

 そしてパワードは駆けながら腕を十字に組んで『メガスペシウム光線』を発射する。だがギルファスは、手に持った盾でそれを難なく防ぐ。

 

 この盾は、『ウルトラマンマックス』の必殺技『マクシウムカノン』を防いだことがある非常に丈夫な盾である。

 

 だが、ギルファスがメガスペシウム光線を防いでいる隙に、背後から既に『シェパードンセイバー』を構えていたビクトリーが駆け寄り、背後から袈裟懸けに斬撃を決める!

 

 無防備な背中を攻撃されたギルファスはバランスが崩れ。メガスペシウム光線の直撃を受けて吹っ飛ぶ。

 

 ギルファスが怯んだ隙に、パワードと、シェパードンセイバーを構えたビクトリーは駆け寄る。まずはビクトリーがシェパードンセイバーで左右袈裟懸け、横一文字と斬撃を決め、その後パワードがしゃがんだビクトリーの背に手をついて跳び、右足蹴りを胸部に打ち込む。

 

 ビクトリーはシェパードンセイバーをVを書くように振り、V字型の光の光弾『シェパードンセイバーフラッシュ』を放つ!ギルファスはそれを盾で防ぐが、その隙にビクトリーは光弾を防いでいる盾に駆け込みジャンプキックを打ち込む!

 

 流石に光弾からの跳び蹴りの二重攻撃には耐えきれず、ギルファスの盾は吹っ飛ぶ。

 

 ショウ「この剣(シェパードンセイバー)は…俺とあいつ(シェパードン)の絆の証……その力は、どんな強靭な盾も破る‼」

 

 パワードとビクトリーは盾を失ったギルファスに駆け寄り始める……。

 

 ソルはシグナリオンの左右フックを両手で防ぎ、「エイ、エイ、エイ、……」と掛け声を上げながら胸部に左右連続パンチを浴びせる。

 

 その後ソルは、左脇腹に右横蹴りを二発撃ちこみ、腹部に左膝蹴りを決め、更に跳躍して胸部に二段蹴りを打ち込んで吹っ飛ばす。

 

 ソルはシグナリオンを蹴りで吹っ飛ばして着地した後、「イエイ」とガッツポーズを決めた。

 

 コスモス(ルナモード)はギーゴンの左右打撃を受け流し、腹部に両掌を打って撥ね飛ばす。

 

 その後コスモスは、体勢を立て直し、右手を揚げて赤い光に包まれた後、両手を下ろして『コロナモード』となる。更に両手を上げ、周りに黄金の光の輪が現れた後、右腕を一回転に回す。すると体色が赤・青、更に金が加わったものへと変わっていき、やがて姿が変わった。

 

 それは、コスモス第三の姿であり、ルナの「優しさ」とコロナの「強さ」に「勇気」を体現した「太陽と月が重なる金環日食の溢れるフレアーのごとき、神秘の巨人」のモード『ウルトラマンコスモス(エクリプスモード)』だ!

 

 コスモスはモードチェンジ終了後、構えを取る。ギーゴンはデスサウンドで反撃しようとするが、コスモスはすかさず両拳を突き出し、電撃状の停止光線『サスペンドショット』を放つ!

 

 光線はギーゴンの弦や頭部の触覚に当たる。これでデスサウンド及び金縛り光線が打てなくなってしまった。

 

 ギーゴンが怯んだ隙にコスモスは駆け寄り。腹部に左右拳を打った後、跳躍して強力な右跳び蹴り『フライングスパーキー』を胸部に打ち込んで吹っ飛ばす。

 

 コスモスは体勢を立て直し、両腕をクロスして右腕にエネルギーを溜めた後、右拳を突き出して黄金の必殺光線『コズミューム光線』を発射する!これはエクリプスモードの必殺技であり、「優しさ」と「強さ」を併せ持った、破壊光線にも浄化光線にもなる万能光線である。

 

 コズミューム光線を浴びたギーゴンは光に包まれ、黒いオーラの様な物を放ちながら縮小していき、やがて元のバイオリンに戻った。

 

 バレッタは即座にギーゴンが消滅した方へ駆けて行き、バイオリンを拾い上げ、抱きしめる様に抱える。

 

 「………良かった……本当に良かった………。(少し嬉し泣き)」

 

 パワードとビクトリーは、同時に右跳び蹴りを放ちギルファスを吹っ飛ばす。ビクトリーは両手でV字型のエネルギーを描き、右腕にエネルギーを溜めた後両腕をL字に組み、パワードも両腕を十字に組む。

 

 「メガスペシウム光線‼」

 

 「ビクトリウムシュート‼」

 

 二人の合体光線はギルファスの腹部を直撃して風穴を開ける。そしてギルファスは崩れる様に大爆発した。

 

 ソルは跳躍してシグナリオンの頭部を両足で挟み、バック宙の要領で回転しつつ『フランケンシュタイナー』で叩き付ける。

 

 そして体勢を立て直した後、シグナリオンが反撃で放った破壊光線を上空に跳躍してかわし、そのまま右拳を突き出して必殺光線『ミスティックシュート』を放つ!

 

 光線はシグナリオンの頭部に命中し、シグナリオンは大爆発した。ソルは着地した後、顎下に右ガッツポーズを決める。

 

 怪獣達を倒したウルトラ戦士は、キョウを目前に並び立つ。

 

 「くう~やってくれたなウルトラ戦士共‼こうなったらバスコ達に援護を頼ん………」

 

 “ズドーン”

 

 「グフフォ~⁉」

 

 突如、上空からの赤い稲妻状の光線がキョウを直撃し、キョウは吹っ飛ぶ。四人は驚き見上げると、空から一体のロボットが着地する。

 

 それは、黄金の金属製の重量感のあるボディが特徴のペダン星のスーパーロボット『宇宙ロボットキングジョー』だ!

 

 先ほどキョウが受けた光線は、キングジョーの両目のようなパーツから発射する破壊光線『デスト・レイ』である。

 

 四人は目を見張るが、よく見てみるとコックピットにはバレッタが座っている。

 

 バレッタ「みんなありがとう。ここからは私に任せて。」

 

 キョウ「上等だ!女子(おなご)共々スクラップにしてくれる‼」

 

 キョウは自信満々に駆け寄る。

 

 「よくも大事なバイオリン利用してくれたわね~」

 

 バレッタの瞳が炎を放つ。どうやら彼女は怒り心頭みたいだ。

 

 「喰らえィ‼」

 

 キョウは駆け寄りながら右前蹴りを放つ。だが、キングジョーはそれを即座に左足で弾き、追い打ちとばかりに左右殴り込みを顔面に決め、更に右横蹴りを左脇腹に二発打ち込み、その後強烈な右アッパーでぶっ飛ばす。

 

 キョウをボコボコにするキングジョーを見ている四人のウルトラ戦士は唖然としていた。何を唖然としているかと言うと、キングジョーはロボットらしくゆっくりと重量感のある動きをするのだが、このキングジョーは、まるでウルトラ戦士の如く素早くパンチ・キックを繰り出している………そう、バレッタの操縦するキングジョーは非常に“機敏”なのである!

 

 海羽「……キングジョーって、あんなに機敏だったっけ?」

 

 ショウ「多分、あの女の操縦テクが高い影響だろうな。」

 

 海羽「(軽く拍手をしながら)流石はペダン星の新人エリート……」

 

 ムサシ「それに、女って色々と恐ろしいからね。(苦笑)」

 

 カイ「ああ……どうやら俺達は出る必要なさそうだ。」

 

 パワード達は変身を解いた。

 

 一方、いつの間にか目を覚ましていた櫂と真美も、その光景を見つめていた。

 

 ゼロ「なかなかやるな。あのペダン星人。」

 

 キングジョーの猛攻は続く。キングジョーは自慢の怪力でキョウを担ぎ上げた後、空高く放り投げる。そしてその後、上空のキョウ目掛けてジャンプする。

 

 キョウ「ちょ……ちょっとタンマ……く、来るな~‼」

 

 バレッタ「ちぇいさっ‼」

 

 上空でキングジョーは、キョウに強烈な右横蹴りを決める!蹴りをモロ腹部に喰らったキョウは、「ギャ~!これってデジャヴ~⁉」と叫びながら空の彼方へ吹っ飛び、やがて星になった。

 

 キョウをぶっ飛ばしたキングジョーは着地する。

 

 バレッタ「(余韻に浸るように)………快感………。」

 

 

 

 

 櫂達は、キングジョーの手に乗るバレッタを見上げる。

 

 バレッタ「ありがとうございます。助けてくれた上に、バイオリンを取り戻させてくれて。」

 

 バレッタは、風の中踊る髪を手で押さえながら礼を言う。

 

 海羽「バレッタちゃん、この後どうするの?」

 

 バレッタ「私はこの後、逃亡の際にはぐれた彼氏と再会します。平気です。もう襲ってくる侵略者はいないのだから……。」

 

 ゼロ「元気でやれよ!」

 

 櫂「困ったらいつでも駆け付けるぜ。」

 

 真美「また気が向いたら、地球に遊びに来てね。」

 

 バレッタ「……ありがとうございます。では、そろそろお別れです。さようなら。」

 

 海羽「約束だよ。いつかまた会おうね。」

 

 海羽とバレッタは笑顔で手を振り合う。バレッタはヘルメットを装着し、コックピットに乗り込む。

 

 バレッタは手を振りながら、キングジョーと共に宇宙へと旅立って行った……。

 

 櫂「……行っちゃったな。海羽、新しい友達が出来て良かったな。」

 

 海羽「(笑顔で)うん!」

 

 真美「でも…無事に会えるかな?彼氏に。」

 

 海羽「大丈夫だよ!今日私たちが絆の力で会えた様に、バレッタちゃんもきっと彼氏と再会できるよ。それに、互いに恋する男と女の絆は一際強いんだから!」

 

 櫂「ハハッ……そうだな」

 

 櫂は苦笑いで相槌を打った後、横目で右にいる真美を見つめ始める………。

 

 海羽「しかし……バレッタちゃんの彼氏ってどんな人なのかな?」

 

 真美「きっと櫂君みたいに超イケメンな良い男かもしれないよ。」

 

 櫂「ハハハ。照れるじゃねーか真美。」

 

 櫂達は笑顔で笑い合う。その時、何処からか美しいバイオリンの音色が聞こえ始めた。

 

 真美「何だろうこれ……きれいな音ね~。」

 

 櫂「もしかしてバレッタが、お礼としてバイオリンを弾いてるのかもな。」

 

 海羽はバイオリンの音色を聴きながら、笑顔で空を見上げ始める。

 

 海羽「………………バレッタちゃん……。」

 

 

 

 そう、このバイオリンの音色は、バレッタが成層圏辺りのところで、キングジョーの手に乗って弾いているものだった。

 

 因みにバレッタが付けているペダン星のスーツ及びヘルメットは、宇宙でも対応できるものである。

 

 バレッタはどこか嬉しそうに弾いている。これは恐らく、海羽達への感謝の演奏であろう。美しい音色は、まるで地球全体に響き渡るようだった………。

 

 

 

 [エピローグ]

 

 戦いを終え、カイ達と別れたショウは、歩きながらビクトリウムのペンダントを見つめていた。

 

 ショウ「心の絆………か。今でも俺は、“あいつ”と絆で繋がっているのだろうか……。」

 

 ショウは空を見上げる。

 

 同じ頃、地球目前の宇宙空間空間で浮遊しているギンガダークも、何を考えているのか、じーっと地球を見つめていたが、しばらくするとどこかへ飛び去って行った………。

 

 闇落ちしたヒカルと、彼を想い続けるショウは、今でも僅かながら絆で繋がっているのかもしれない………。

 

 To Be Continued………

 

 (ED:心の絆)




 読んでいただきありがとうございます。いかがでしたか?

 今回はたまにはと言う事で、私のやりたい放題にやってしまいました(笑) 

自分で言うのもアレですが、戦闘員が出たりと若干戦隊っぽい所もありましたね(笑)ヤプールコマンドは今後も出していく予定です。

ペダン星のバレッタは今後も登場させるかは検討中です。

 因みに生身戦闘シーンについてですが、当初は『豪快パイレーツ』や『特急レインボー』も参戦する予定でしたが、流石にそれだと長くなってゴテゴテしてしまうと思ったのでカットしました。

 また、バレッタの外見イメージについては『列車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS』に登場した『レディ』に大きな蝶の髪飾りを付け、ペダン星人のスーツを着せた感じです。

また、今更ですが、メフィラス星人キョウの外見は、初代ではなく、タロウと戦った二代目と同じものです。

 感想・指摘・アドバイス・リクエスト等をお待ちしています。
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