ウルトラマンゼロ物語(ストーリー) in RED ZONE STAGE 作:剣音レツ
前半戦クライマックスと言う事で、ややてんこ盛りな感じに仕上がっています。
なので目まぐるしく戦闘シーンが切り替わる所もありますのでご了承ください(笑)
でも前半戦の締めくくり、そして今年の締めくくりとしては良い感じに仕上がっているかなとは思います。
因みにタイトルは、『ウルトラマンタロウ』第25話のオマージュです。
来年もよろしくお願いします。
(OP:TAKE ME HIGHER)
〈前回のダイジェスト〉(BGM:ウルトラマンゼロのテーマ)
8月1日、夏休みライブで盛り上がっていた櫂達の大学・麟慶大学。
だが、そんな中突然超獣軍団が襲って来た。
超獣軍団は、ウルトラマンゼロ達ウルトラ戦士の活躍によって撃破された。因みに竜野櫂は、この際に他の学生たちの前で変身したため、学生たちに自身がゼロに変身できることを知られている。
だが、安心するのも束の間、実はその超獣軍団は第一陣に過ぎず、『ウルトラマンゼロ』の前に現れた『異次元超人巨大ヤプール』は、ゼロ達に倒された超獣達の魂と、既に蘇らせていた『最強超獣ジャンボキング』を融合させ、『強化最強超獣テリブルジャンボキング』を誕生させた。
更にヤプールは、同じく強化・再生させていた『宇宙大怪獣ムルロア』も出現させた。
二大強敵を差し向けて勝ち誇るヤプール。だが、そんな不利な状況の中でも臆する事ないゼロと櫂。ゼロはヤプール率いる二大強敵超獣に立ち向かって行くのであった………。
〈ダイジェスト終了〉
新田真美達や他の学生たちが見守る中、テリブルジャンボキング(以降:Tジャンボキング)、そしてムルロアを相手に激闘を繰り広げるゼロ。戦いは、周囲の地面が爆発を連続で起こし、土煙が舞い上がるほど激しいものである。
ゼロはムルロアの振り下ろして来た両腕を両腕で弾き、左肩に右の手刀を決め、更に胸部に水平右チョップを叩き込んで後退させる。
ゼロは跳躍し、落下しながらTジャンボキングの頭部に右足蹴りを打ち込んだ後着地する。
だが、Tジャンボキングはそれほどダメージを受けていないようであった。
ゼロ「何ッ⁉」
櫂「あまり効いてないだと⁉」
少し怯みながらもゼロはTジャンボキングに跳びかかりながら胸部に右膝蹴りを決め、その後腹部に左右連続でパンチを打ち込んで右脇腹に左横蹴りを叩き込むが、それでも奴は怯む様子も無く、逆にゼロはTジャンボキングの、腕のトゲトゲを活かした強烈な左フックを顔面に喰らいたまらず地に両手、両膝を付いてしまう。
Tジャンボキングは更に攻撃を加えようとするが、ゼロは咄嗟にしゃがんだまま腹部に右足蹴りを打ち込み、その隙に受け身を取って距離を取る。
ゼロ「チッ…こいつ、なかなかできる奴だぞッ!」
櫂「ああ。」
ゼロは再び高く跳躍し、Tジャンボキングに馬乗りになって前方の頭部にパンチの嵐を浴びせるが、後方の体のギロチンのような形をした触覚からの黄色い金縛り光線『サークルイエロー光線』にからめ取られ、その隙に後方の体の腕で叩き落とされてしまい、更に超重量級の体を支える足で右横腹を蹴り飛ばされてしまう。
ゼロ「……ッ、まだまだ~……」
落下したゼロは立ち上がり、再び反撃に出ようとしたその時、
ゼロ「……ッ!!?ぐおあっ!」
ゼロは突然苦しみだした。先ほど蹴られた右横腹にいつの間にか一本の黄色い巨大な棘が刺さっていて、その痛みからである。
Tジャンボキングは先ほどゼロを蹴った際、同時に下半身に生えているサボテンダーから授かった棘を突き刺していたのだ。
その痛みは想像を絶するものなのか、ゼロは棘が刺さった部位を押さえもがき苦しむ。そのダメージは、ゼロと一体化している櫂にも来ていた。
海羽「きゃーっ‼櫂君!」
真美「(口を両手で押さえ)………櫂君………!」
眞鍋海羽はその光景に思わず悲鳴を上げて驚き、真美も不安の表情で見つめ始める。
ヤプール「フハハハハハ!どうだ思い知ったか!?Tジャンボキング!一気に倒してしまえ!」
ジャンボキングはヤプールの指示に応え、ブロッケンの二本の尻尾を伸ばして苦しむゼロをがんじがらめに縛って持ち上げる。
そして、そのままゼロに電撃を流し始める!赤黒い電撃を浴びるゼロと櫂は苦しみの悲鳴を上げる。
これはTジャンボキングの新技であり、倒された超獣の邪念の篭った電撃『テリブルサンダー』である。超獣の邪念が篭ってるだけあって威力は絶大で、ゼロのカラータイマーは点滅を始める!
ゼロに電撃を流したTジャンボキングは、ゼロを放り投げて地面に叩きつける。
ヤプール「まだこんなものでは無いぞ。受けるがいい!まずはベロクロンとバキシムの力!」
Tジャンボキングはヤプールの指示と共に、ベロクロンから受け継いだ体の突起物や、両手の発射口からゼロ目掛けて無数のミサイルを発射する!
ミサイルの雨嵐はゼロに降り注ぐ!ゼロはなす術なくミサイルを浴びていく……。
Tジャンボキングがゼロを痛ぶっている間にムルロアは傍若無人に街で暴れ始める。
ヒカル「まずい!このままでは……!」
ショウ「俺たちも行くぞ!」
礼堂ヒカルとショウは、加勢しようとそれぞれギンガスパークとビクトリーランサーを構え駆け始める。
カイ「待てっ!今のままでは…」
ケンイチ・カイが制止しようとするが、二人はそのまま駆けながらスパークとランサーを挙げる。
ヒカル「ギンガー‼︎」
ショウ「ビクトリー‼︎」
ヒカルとショウは光に包まれ巨大化し、ウルトラマンギンガとウルトラマンビクトリーが現れる。
ヒカル「ギンガスラッシュ‼︎」
ギンガはTジャンボキング目掛けてギンガスラッシュを発射する!だが、Tジャンボキングはブロッケンの尻尾からのスネーク光線で難なく相殺してしまう。
ヤプール「無駄だ!」
逆にギンガとビクトリーはスネーク光線を受けてしまい、吹っ飛び倒れる。
しかも、変身して数秒しか経ってないのにカラータイマーは点滅を始める!変身を解除して間もない状態で再び変身した上に、先ほどの戦いでのダメージがまだ残っていたためであろう。
ショウ「マズい、もうエネルギーが!」
もはやウルトラマン達は、完全に不利な状況に陥ってしまった。
ヤプール「さーて、そろそろ仕上げと行きますか。ムルロア!」
ヤプールの指示を受けたムルロアは、体の側面にある突起から勢いよく『アトミック・フォッグ』と言う黒煙を噴射し始める!
これは、かつて地球全体を覆い、気温やライフライン等を狂わせ地球を大混乱に陥れた恐るべき黒煙である。黒煙はあっという間に広がり、やがては霞ヶ崎全体を覆ってしまった。
はて、なぜ霞ヶ崎だけなのだろうか?………そこは謎のままである。
更に、ゼロとギンガ達は広がって行く黒煙を少し浴びてしまい、毒性もあるのか、苦しみだす。
ムルロアは、苦しむギンガとビクトリー目掛けて口から白いレーザー光線『ホワイダーレーザー』を発射する!これは、かつてムルロアが武器としていた溶解液『ホワイダースプレー』を、ヤプールの力によりレーザー状に強化させたものである。
レーザーの威力は凄まじく、受けるギンガ達は徐々に力が抜けていき、カラータイマーの点滅も早くなる。
ヤプール「ドラゴリーとルナチクスの力!」
Tジャンボキングはゼロの右腕を掴み、ドラゴリーの怪力で上空に放り投げ、更に上空のゼロにルナチクスから受け継いだ眼球ミサイルを乱射して撃ち落す。
ゼロはもはや立つのもままならない状態だった………。
Tジャンボキングは、体の各超獣の部位を発光させる。すると、口と目、腕にエネルギーが集まって行く。
そして、口と両目、両腕から一斉に光線を発射し、それらが一つとなって強力な竜巻のような破壊光線となり、ゼロを直撃する!これはTジャンボキング最強の技であり、超獣達の力を一気に開放して放つ『ハイブリッドテリブルバスター』である。
強力な光線を浴びるゼロは、体から残りのエネルギーであろう光が漏れていき、やがて叫びと共に大爆発して消滅した!
カイ「……ッ‼」
真美「‼」
海羽「櫂くーん‼」
ゼロが敗れた………!その瞬間を目の当たりにした真美達は、ショックと絶望感により言葉を失ってしまう。
ヒカル「櫂さん………ゼロ‼」
ショウ「ヤロー‼」
ギンガとビクトリーは、Tジャンボキングに向かおうとするが、その際に背後からムルロアの両手のハサミで首を挟まれ、投げ飛ばされてしまう。
ムルロアは再度ギンガ達にホワイダーレーザーを浴びせる!ギンガ達も遂にパワーが尽きてしまったのか、光と共に消滅してしまった。
気が付くと、学生たちの前で櫂はボロボロの状態で横たわっており、その少し先でヒカルとショウも横たわっていた。
ゼロ「櫂……おい櫂!しっかりしろ!」
ゼロはウルティメイトブレス(以降:UB)から必死に呼びかけるが、気絶しているのか、櫂は全く反応しなかった。
学生たちは急いで櫂達の元へ駆け寄る。
ゼロ達を破ったTジャンボキングとムルロアは再び街で暴れ始める。街を蹂躙する二体に人々は必死に逃げ惑う。
中にはウルトラマンが敗れ、空が暗黒に包まれた事もあり絶望に暮れ始める者もいた。
ヤプール「フハハハハハ!遂にゼロを打倒すことが出来た!これにより、もう恐れるものは何もない。この調子で残りのウルトラ戦士も残らず倒し、ついでにこの町の住人も皆殺しにしてやる!」
ゼロ達の敗北に勝ち誇るヤプール。
ヤプール「だが、今一気に殺してしまっても面白くない。しばらく生かしてやる。そして二時間後に再び現れ、貴様ら全員皆殺しにしてやる。男も女も、子供もだ!フハハハハハ……」
宣告をしたヤプールは異次元の扉の中へと姿を消し、ムルロアとTジャンボキングも飛び去って行った………。
真美達学生たちは、櫂達を医務室へと運んだ。ヒカルとショウは命に別状はなかったが、櫂の方はどうやら重傷みたいで、未だに意識が戻っていなかった。
櫂はベッドで仰向けに寝かせており、その傍には真美と海羽、そして豪快パイレーツ、特急レインボーが付いていた。
ゼロ「くそっ……まさかこんなことになっちまうとはな……。」
「どうなっちゃうの?櫂君。」
「櫂君、お願い、死なないで~」
医務室の外では、意識が無い櫂に悲しむ学生が何人かいた。
因みに現在外は、ムルロアの黒煙の飛散や、黒煙に町が覆われてしまった事での温暖化、更にはムルロアが引き連れたと思われる蛾『宇宙蛾スペースモス』が無数に飛び交っているため、学生たちは外に出られず、ほとんどが体育館で避難していた。
因みにスペースモスは、視力が悪く光が苦手なムルロアの尖兵として、蛾の習性として光源を遮ったり、破壊したりする役目を持っている。
この最悪な状況に、大半の学生が望みを失いそうになっていた。
「ねえ、もう朝は戻って来ないの?」
「ウルトラマンゼロも敗れてしまったし、そうかもしれないな。」
「私、怖いわ。」
「それにしても、竜野と眞鍋がウルトラマンだったとは。」
「あいつら、今まで俺達のために戦ってくれてたんだな。」
「でも、今ではゼロは敗れ、櫂が重傷……くそっ、どうすりゃいいんだよー‼」
絶望に打ちひしがれる学生たちを、ムサシ、カイも何とも言えない表情で見つめていた………。
「怖い……怖い……怖いよ~」
「大丈夫、大丈夫だから……!」
とある眼鏡をかけた内気そうな女子が体育館の隅でうずくまって怯えており、他の女子が必死で励ましていた………。
「……大丈夫。」
メガネ女子は、優しい声と共に右肩に温かい感触を感じ顔を上げる。そこには、自身の右肩に手を置いて優しい表情で見つめる真美がいた。
真美「絶対に、私たちは救われるよ。」
真美の、まるで物怖じしない表情にメガネ女子は動揺を感じる。
「……どうしてそう言えるの?」
真美「…たった今、櫂君が目を覚ましたの。」
「えっ……?」
そう、さっきまで目を覚まさず、一部では死んだとも思われていた櫂が目を覚ましたのだ。櫂の寝ているベッドはいつの間にか体育館に運ばれていた。
櫂「……よお、お前ら…心配かけちまったな。」
ゼロ「!櫂っ、ようやく気が付いたか。」
櫂は、ダメージがまだ抜け切れてないのか、少し震える声で言った。
「竜野⁉︎」
「櫂君っ!」
「大丈夫?怪我は?」
櫂「へへへ…この通りだぜ。」
ゼロ「ヘッ…とりあえず良かったぜ。お前が無事みたいで。」
ゼロはひとまず安心し、櫂の安全を知った学生たちも、僅かながら安心の表情を見せる。よほど学園内での信頼度が高いのか、櫂の安全を知っただけで、さっきまで絶望していたのが僅かに元気を取り戻す者もいた。
一方、カイ、ムサシ、ヒカル、ショウは、敵についての話し合いをしていた。
カイ「ムルロアはかつて、地球全体を黒煙で覆った事があると聞いたことがある。だが今回はここ、霞ヶ崎だけ黒煙で覆っている。」
ヒカル「なぜ、この街だけなのでしょう?」
ムサシ「分からない。それはさておき、恐らくあの黒煙は、ヤプールが霞ヶ崎にのみ広がるようにコントロールしているに違いない。」
ショウ「じゃあ、ヤプールや、黒煙を出しているムルロアを倒せば、再び光は戻って来ると?」
カイ「それに、あのジャンボキングは、二人掛かりで連携しなければ勝てない…いやむしろ、二人掛かりでも勝てるかどうか…。」
ムサシ「それに、ヤプールもムルロアも前より強くなっている。」
ヒカル「だとすると、俺たちは6人で相手は3体だから各2人ずつで相手する事になるか……。」
四人は、何とかヤプール達を倒す策を分析して見つけ出すが、勝算の薄さに再び考え込んでしまう。
と、その時、
ゼロ「いや、勝算はまだあるぜ。」
櫂「あのデカブツ(Tジャンボキング)は…恐らくヤプールを攻撃すれば倒せる。」
突如、回復し切ってない体で、海羽に肩を貸してもらいながら自身たちの元に歩み寄って来た櫂が思わぬことを言った。
ショウ「……どういう事なんだ?」
櫂「さっきの戦いを見て何か気付かなかったか?あのヤプール、何やらジャンボキングをコントロールしている様にも見えた……。」
ゼロ「俺も同じことを感じていた。恐らくあのジャンボキングは、ヤプールのコントロールにより、能力を強大に引き出せるのかもしれない。」
櫂とゼロの言葉に、四人は「はっ」と何かに気付く。
ムサシ「確かに………ヤプールは戦いに一切参加せず、ジャンボキングに指示を出すだけだった。」
カイ「あの強さと防御力は、ヤプールのコントロールあってこそのものかもしれない。」
そう、Tジャンボキングの凄まじい強さや防御力は、超獣達の邪念だけではなく、ヤプールがそれらの能力を巧みにコントロールしているからでもあると言う事に櫂は気づいていたのだ。
流石は学園トップの頭脳も持っているだけあって、戦いの勘は流石のものだった。
櫂「最も、それを観察していたせいで、思うように戦えなかったがな。ハハハ…」
櫂は軽口を叩く。僅かながらいつもの調子に戻っている様だった。
海羽「WOW(ワオ)!流石は櫂君。」
海羽もいつもの明るさを取り戻していた。
マーベラス「俺達も応援するぜ!」
声がした方に六人は振り向く。そこには、体育館のステージ上で何やらライブの準備をしている『豪快パイレーツ』『特急レインボー』、そして、そのステージの中心に立つ真美の姿があった。
明「お前たちを一生懸命応援するこの場所が俺達の死に場所だ!」
鎧「ちょっと違いますけど…元気なら俺達も負けてませーん!」
カグラ「ちょっと怖いけど…諦めない限り、」
アイム「わたくし達は、決して悪に屈したりはしません。」
ヒカリ「俺達も同じ学園の仲間として、」
ハカセ「出来る限りのサポートを、どーんとするよ!」
ミオ「私たちには、ウルトラ戦士のような力はないけど、」
ルカ「度胸や根性は、ウルトラ戦士に負けてないわ!」
トカッチ「(右手の親指で眼鏡を直しながら)だから、絶対に諦めないで!」
ジョー「俺達が、学園のみんなが、ウルトラ戦士を必要としているからな。」
ライト「俺には見えている……君達ウルトラ戦士が、悪をぶっ倒す所が!」
マーベラス「さあ、派手にウルトラ戦士を…学園のみんなを奮い立たそうぜ!」
マーベラス達の言葉に、六人は嬉しさの表情を見せる。真美は呼吸を整え、ゆっくりとマイクに近づく。
真美「………櫂君達は…ウルトラ戦士達は、再び希望を持って戦おうとしています。だからみなさんも、どうか希望を捨てないで。」
真美の言葉が響いた後、そろったバンドは応援歌を演奏し始める。
豪快パイレーツと特急レインボーの合同演奏、そして、真美のボーカルで、『飛び立てない私にあなたが翼をくれた』が始まった。
学生たちはすっかり聞き入っており、12人の演奏による力強く爽快なメロディ、そして、ボーカルの響き渡る澄んだ歌声は、気落ちしていた学生たちを次々と勇気づけていく様であった。
ゼロ「あいつら……良い奴らだぜ。」
櫂「ありがとう。真美、みんな。」
櫂は演奏を聴きながら真美達に礼を言う。ウルトラ戦士に変身する六人も、自然と元気が湧いてくるような感じがしていた。
そして演奏終了後、櫂達ウルトラ戦士六人は、櫂を中心にステージの上に立つ。そして、学生たちに向けて語りだす。
カイ「みんなの再び希望を持つ姿に、俺達は心を打たれた。敵の力は強大だ。だが、みんながそうやって諦めない心を持ってくれる限り。俺達ウルトラ戦士は決して負けたりはしない。」
カイは、櫂と海羽の方を向く。
カイ「ジャンボキングの方は、ゼロとソル、お前たちに任せる。」
櫂「えっ?」
海羽「わ、私達ですか?」
カイ「ああ。ウルトラ戦士である事を知られたことで、学園の仲間との信頼もより深まった君達なら、あの怪物を絶対倒せるに違いない。」
カイの言葉に櫂と海羽は少し緊張を感じ始める。
カイ「だが、ゼロの方は先ほどの戦いにより消耗が激しい。だから俺達の光も分ける。」
そう言うとカイは、フラッシュプリズムを突き出してUBに光エネルギーを注ぐ。
ムサシ「僕の光も使ってくれ。」
続けてムサシが、コスモプラックからUBに光エネルギーを注ぐ。
ショウ「俺のも。」
ショウも、ビクトリーランサーから光エネルギーを分け与える。
ヒカル「俺達が力を合わせれば、どんな敵も倒せます。 使ってください。俺達の力を。」
ヒカルもギンガスパークを突き出してUBに、更には海羽のハートフルグラスにも光エネルギーを分け与えた。
カイ達から分けてもらった光により、さっきまで微弱に光っていたUBはいつもの輝きを取り戻していた。
ゼロ「みんな………ありがとう。力がみなぎって来たぜ!」
すると、真美もステージに上がり、櫂の元に歩み寄る。
真美「私は、ヒカル君達みたいにウルトラ戦士の力を持っていないから、力を分ける事が出来ないし、応援する事しか出来ないわ………いつも力になれなくて、ごめんね。」
櫂は、少し俯く真美の右肩に手を置いた。
櫂「なーに言ってんだ?真美。お前のその優しい笑みだけが、いつも俺に力を与えてくれてんだよ。」
真美「櫂君………。」
櫂の言葉に真美は顔を上げる。そして櫂と真美は笑顔で見つめ合う。
櫂「絶対勝ってくる。だから、笑みを絶やさずに待っててくれ。」
真美「うん!」
真美は万遍の笑顔で櫂を見つめる。その笑顔を見るだけで、櫂はさらに元気が湧いてくるような感じだった。
ヒカル「愛する者の愛情だけが、戦士の力になるもんだな。」
ショウ「ああ。俺たちが戦ってきたのは、それを守るためでもあるからな。」
ヒカルとショウは、櫂と真美のやり取りを見てお互い囁くように話す。
ムサシ「これぞ正に、心の絆だ。」
カイ「ああ。」
だが、それも束の間、2時間が経過したため、巨大ヤプールと二体の超獣は再び霞ヶ崎の街に現れた!
ヤプール「さあ!約束の時間だ!残りのウルトラマンも人間どもも、皆殺しにしてやる〜!」
ヤプールの声とも共に、Tジャンボキングは各超獣の部位からの光線発射や、巨体を活かしてのビルを崩したりなどして暴れ、ムルロアはハサミ状の両手を振るったり、口からのホワイダーレーザーを発射したりなどして主に光源のある所を破壊しながら暴れ始める。
街の人々は悲鳴を上げながら再び我先にと逃げ始める。
ヤプール「さあ、出て来い!ウルトラマン共‼︎」
ヤプールも、右手のカマを振るったり、その部位からレーザー『ストレートショット』を放ったりなどして、自信満々でウルトラマンを呼びながら暴れ始めた。
三体の大暴れによる振動が体育館に響き、全員は再びヤプール達が襲ってきた事に気付き、再び怯え始める学生も何人か出始めていた。
そして、よく耳を澄ましてみると、逃げ惑う人々の悲鳴の中から「助けて!ウルトラマン!」という声が聞こえてきた………。
海羽「………行こう……櫂君!」
櫂「………。」
気合いの声を上げる海羽の横で櫂は緊張からか、拳を握り真剣な表情で俯き始める。何しろゼロと一体化して初めて敗れた相手が再び襲って来たのだから無理も無いだろう。
「行って来い。竜野!」
「頑張って!私たちも応援するよ。」
学生たちの励ましの声に背中を押され、徐々に櫂の表情が和らいでいく。
真美「……私は最近、今よりもっと多くの人を助けたいと思った。……そう思わせてくれたのは櫂君よ。」
櫂「…真美…。」
真美の言葉に、櫂は勇気が湧いてきていた。
ゼロ「さあ、勝ちにいこうぜ。櫂!」
海羽「行こうぜ!」
櫂「………おう‼︎」
櫂は遂に決心を固めた!
が、その時、
突如、大量の『ヤプールコマンド』が体育館にうじゃうじゃと入ってきた!
思わず身構える櫂達。他の学生達も身構えるが、中には既にうずくまっている者もいた。
ヤプール「メインディッシュ(ウルトラ戦士)は最後に味わうべきだからな。まずはサラダ(人々)を味わうとしよう。かかれ‼」
ヤプールの指示で、ヤプールコマンド軍団は学生たちを襲おうと一斉に駆け寄り始める!
カイ「行くぞっ!」
カイ達は向かおうと身構える。だがその時、
学生たちの前に、豪快パイレーツや特急レインボーが並び立ち身構える。
マーベラス「ここは俺達に任せて行けっ‼」
櫂「………心得た‼」
ヒカル・ショウ「ガレット‼」
海羽「がってんてん!」
マーベラス「っしゃあ、派手にいくぜっ‼」
ライト「出発進行ー‼」
(BGM:ENDLESS PLAY)
ヤプールコマンド軍団との生身の戦いが始まった!豪快パイレーツや特急レインボーは、櫂達を先に進めようと先陣を切って雑魚を蹴散らしていき、櫂達はそれによって出来る道を駆けて先へ進む。
マーベラスとライトは熱いリーダー同士。息の合ったワイルドな蹴り、拳等で雑魚を次々と叩き潰していく。
二人はまず同時に駆けながらの跳び蹴りで前方の個体を蹴飛ばした後、マーベラスは後方の個体に肘打ちを浴びせその後左方の個体を右拳で吹っ飛ばし、更に前方の個体を前蹴りで吹っ飛ばす。
ライトは右方の個体の腕を掴んでひねって地面に叩きつけた後、その個体を踏み台にして跳んで前方の個体に右拳を叩き込んで吹っ飛ばす。
ジョーとヒカリは、それぞれペアを組んでいるトカッチとハカセをサポートしつつ戦う。
ジョーは何処からか持ってきた剣道部の刀で華麗な剣さばきで雑魚を次々と切り倒していき、トカッチも同じ刀で慎重に雑魚の攻撃を避けつつ闇雲に振り回しつつ雑魚を倒していく。
ヒカリは前方の個体のパンチを腕で弾き右回し蹴りで吹っ飛ばした後、続けてかかって来た二体を左右パンチでふっ飛ばす一方で、ハカセはちょこまかと逃げ回りつつ、一体の個体が打ってきた蹴りを即座に掴んだ後そのまま流れる様にドラゴンスクリューからの足四の字固めを決めたりとトリッキーに戦う。
このように対照的な二人がペアを組んで戦うのも面白い所だ。
明「さあ、ここが俺達の死に場所だ!」
鎧「ちょっと違いますけど…ギンギンに行くぜーっ!」
お次は伊狩鎧と虹野明のペアだ。
鎧は前方の個体の攻撃をバク転でかわした後、右方の個体を跳躍しての右回し蹴りで薙ぎ倒し、その後左方から襲って来た個体の腕を掴んで止めた後腹部に連続でパンチを打ち込んで更に右前蹴りで吹っ飛ばす。
明は前方の個体の首根っこを掴んで放り投げた後、右方の個体を右ハイキックで吹っ飛ばし、その後左方の個体の腕を取ってそのまま腕ひしぎ十字固めを決める。
一方で、女性陣も負けてはいない。
ルカとミオは勝気女子同士。ルカは男性陣に負けない程のバク転やハイキック等を駆使して雑魚を倒していき、ミオは剣道の如くスナップの利いた手刀を頭頂部に決めたりして雑魚を倒していく。
アイムはくるくると旋回しスカートを翻しながら手刀、回し蹴りなどを繰り出して華麗に戦う。
一方のカグラは、最初こそは「怖い怖い…」と言いながら逃げていたものの、壁へと追い詰められた時、
カグラ「私は強い、私は強い………スーパーガール‼」
何度も自己暗示をかけた瞬間、突然人が変わったかのように強くなり、二匹を両手パンチで同時に吹っ飛ばしたりなどして雑魚を薙ぎ倒していく。
カグラは普段は気弱で戦闘にはまるで不向きだが、先ほどの様に、ライトに次ぐ持ち前の想像力の高さを活かして自己暗示をかけて自身のステータスを底上げし、どんな戦闘スタイルも実現してしまう所謂なりきり派でもあるのだ。
この事から他のメンバーから『なりきりリーダー』とも言われている。
マーベラス達が雑魚を次々と倒す事で出来る道を駆け戦場へと向かう櫂達。
気が付くと、マーベラス達の他にも、ささやかながらヤプールコマンドに立ち向かう学生たちも見え始めた。彼らも怯えてばかりでは何も始まらないと、遂に勇気を振り絞って立ち上がったのであろうか。
これぞ正に『Boys And Girls Be Ambitious‼』である。
その様子を見守りながら真美は心で呟いていた。
(私、信じてる……どんな時でも、絆が皆を一つにしてくれるって……心の絆が皆を強くしてくれるって………!)
遂に暴れるヤプール達の目前までたどり着いた櫂達は、櫂をセンターに横並びで止まる。
ヒカル「………遂に来たか……みんなの思い、無駄にしないぜ!」
その時、ヒカルはギンガスパークが光った事に気付く。ギンガがヒカルに語り掛けているのだ。
ギンガ「ヒカル………新しい、良い仲間が出来たな。」
ヒカル「………おう!」
ムサシ「みんなで笑顔で帰るために、」
ショウ「必ず勝利をつかみ取る!」
カイ「みんな、しっかりやれよ。いいか?ちゃんと命だけは持って帰るんだぞ。」
ヒカル・ショウ「ガレット‼」
海羽「イエース‼さあ櫂君、そろそろ行っちゃう⁉」
櫂「ああ!さあ、行くぜゼロッ!」
ゼロ「おう‼」
櫂・ゼロ「本当の戦いはここからだぜっ‼」
六人は、大きな爆風を背に、一斉に変身アイテムを構える。
カイはフラッシュプリズムを揚げてスイッチを押し、ムサシはコスモプラックを高く揚げる。
ヒカルはギンガの、ショウはビクトリーのスパークドールズをそれぞれギンガスパーク、ビクトリーランサーにリードする。
《ウルトライブ!》
《ウルトラマンギンガ!》《ウルトラマンビクトリー!》
海羽はハートフルグラスを右手に、一回転して上に揚げた後目に当てる。
櫂は、左腕を胸前で曲げてUBからウルトラゼロアイを出現させる。
櫂「レッツ、ゼロチェンジ‼」
櫂の掛け声と共にゼロアイは櫂の目にくっ付いた。
ヒカル「ギンガー!」
ショウ「ビクトリー!」
ムサシ「コスモース!」
カイ「パワード!」
海羽「ソルー!」
櫂「ゼロー!」
六人は眩い七色の光に包まれる。そしてその光が徐々に大きくなっていき、中から六人の勇士が現れ、土煙を上げながら着地する。
ウルトラマンゼロ、ウルトラマンギンガ、ウルトラマンビクトリー、ウルトラマンパワード、ウルトラマンコスモス、ウルトラウーマンSOL(ソル)の、ウルトラ6勇士が今ここに大登場!
ウルトラ戦士の登場に気付いたヤプール達。ヤプールはゼロがまだ生きていたことに驚愕する。
ヤプール「なぜだっ⁉貴様はあの時、完全に倒したはずだ!」
驚くヤプールを他所に、六人のウルトラ戦士は構えを取る。
ヤプール「えーい、スペースモス!かかれ!」
ヤプールの指示で、すべてのスペースモスが集まり、まるでビーム砲の様にゼロ達目掛けて一斉に飛び始める!
だがゼロ達は、即座にそれぞれワイドゼロショット、ミスティックシュート、メガスペシウム光線、ムーンライトスマッシュ、ギンガクロスシュート、ビクトリウムシュートを一斉に放ち、それらが一つの合体光線となって迫り来るスペースモス軍団を瞬く間に全て焼き払った!
ヤプール「‼ッ、バカなっ、そんな力を隠し持っていたとは…」
ゼロ「まだ分かんねーのかヤプール‼俺達はみんなの想いを受けてここまで来た……だから、さっきとは一味も二味も違うんだよっ‼」
ヤプール「えーいこざかしい!行くぞ超獣ども!」
ヤプールはTジャンボキング、ムルロアと共にウルトラ戦士に襲い掛かり始める。ゼロは右腕の肘から先を数回回して気合を入れる。
ゼロ「さあ、ブラックホールが吹き荒れるぜっ‼」
(BGM:Final Wars!)
ゼロが前方に指を差したのを合図に、ウルトラ6勇士はヤプール達に立ち向かい始める。
ゼロ&ソルVSTジャンボキング、ギンガ&ビクトリーVSムルロア、パワード&コスモスVS巨大ヤプールと、それぞれの戦いが始まった!
ギンガはムルロアと組み付き、ムルロアの右振りをしゃがんでかわした後、腹部に膝蹴りを決め、続けて胸部に右拳を打ち込み、その後駆け寄って来るビクトリーがしゃがんだギンガの背に右手をついて跳び、ムルロアの胸部に左足蹴りを決める。
その後二人は並び立ち、同時に右前蹴りをムルロアの腹部に打ち込んで吹っ飛ばした。
ムルロアは立ち上がり、二人目掛けてホワイダーレーザーを発射するが、ギンガはビクトリーの前に立ち、右手を前方に出して『ギンガハイパーバリアー』を展開してそれを防ぎ、その隙にビクトリーがギンガを跳び越える様に跳躍し、右横蹴りの要領で『ビクトリウムスラッシュ』を放つ!V字型の光弾はムルロアの胸部に命中。
ヒカル「ギンガスラッシュ!」
“ズドーン”
更にギンガは『ギンガスラッシュ』をムルロアの胸部にヒットさせ追い打ちをかけた。
真美達麟慶大学の学生達も、ヤプールコマンドを全て倒したのか、全員外に出てゼロ達の戦いを見守り始めていた。
コスモス(ルナモード)は、ヤプールの繰り出してくる右手の鎌を振っての殴り込みを受け流す様にかわしていく。
そして、右横に振るったのをしゃがんでかわした後に、コスモスの後方に立っていたパワードが右回しのハイキックを顔面に打ち込み、更にコスモスが右の掌の『パームパンチ』を腹部に打ち込んで撥ね飛ばす。
ヤプールは怯まず右腕を振るって攻撃するが、パワードはそれを右回し蹴りで弾き、左右袈裟懸けで手刀を決めた後胸部に右拳を叩き込み、その後コスモスが横向きでの右前蹴り『ニンブルスマッシュ』を腹部に打って跳ね飛ばす。
パワードがヤプールと組み合っている間に一旦離れたコスモスは、気合いを入れて体を銀色に光り輝かせる。そして、その光が徐々に消えていき、コスモスは『スペースコロナモード』へとモードチェンジを完了した!
そして、コスモスは飛び始める。ヤプールは上空のコスモスを撃ち落そうと右手のカマからストレートショットを連射するが、スペースコロナモードは宇宙での活動スタイルでスピードに優れているため、それを活かして迫り来る光線を高速で飛んで避けつつ、手の先で攻撃を弾く『スペースコロナ・レセプト』で弾いていく。
そして光線を全て弾いた後、超スピードで急降下しながら『テンダーキック』を放つ!
蹴りが胸部に命中したヤプールは吹っ飛んで地面に落下した。
ゼロとソルは、Tジャンボキングの光線により周囲が爆発する中駆け寄る。そしてそれぞれ左右同時に組み付き、ソルが腹部に左膝蹴りを打ち込んだ後ゼロが跳躍して首筋に左の手刀を打ち込む。
パワードとコスモスがヤプールを相手しているため、ヤプールがコントロールだけに集中出来なくなった事でジャンボキングにダメージを与えられるようになっていた。
だが、Tジャンボキングはそれでもパワーが衰えてなく、それぞれ右腕、左腕でゼロとソルを跳ね飛ばす。
だが二人は怯む事なく、ゼロは前方の体の頭部にヘッドロックをかけ、ソルは後方の体に組みつく。二人でそれぞれ前方、後方に分かれて攻撃しようとしているのだ。
だがTジャンボキングのパワーは凄まじく、ゼロとソルは振り飛ばされそうになりながらも踏ん張る。
真美「勝てる……櫂君たちは絶対に…!」
「なあ新田、なぜお前はそんなに確信できるんだ?」
問いかける男子学生に、真美はソルに視線を向けて落ち着いた口調で意味深に答える。
真美「ある人が言ってたわ………男と女は、特に強い絆で結ばれてると。」
ソルはTジャンボキングの後方の体に光の手刀『ライトニングハンド』によるチョップを連打する。
袈裟懸け、横一直線にと斬撃を決めるたびにその部位に爆発が起こる。
それによりTジャンボキングが少し怯んだところでゼロはTジャンボキングの頭を掴んで下顎に右膝蹴りを決めた後、右前蹴りを胸部に打ち込んでその反動を活かして後ろに飛んで空中に制止する。
ゼロは空中で制止したまま右腕を胸に当てて額のビームランプから『エメリウムスラッシュ』を連射する!
細い緑の光線はTジャンボキング向けて飛んでいき、ブロッケンの尻尾を焼き切り、ベロクロンの突起部を破壊した!
それによりTジャンボキングが怯んだ隙にソルは腹部に右前蹴りを決め、その反動で後ろに飛びながら右手を突き出し『ゴッドスラッシュ』を連射する。
海羽「私たちは絶対に諦めない!私たちを必要としてくれる人がいる限り!」
ゼロとソルは巧みな連携で徐々にTジャンボキングにダメージを与えていっていた。
パワードはヤプールが右腕を振るって来たのを素早く受け止め左腕で締め付けている隙に、コスモスが横から跳び膝蹴りを繰り出しカマを叩き折る!
ヤプールが怯んだ隙に二人は同時に左前蹴りを胸部に打ち込んで吹っ飛ばす!
ヤプール「ありえん………!怨念の力でパワーアップして蘇ったこの俺が、なぜこうも圧される⁉」
ヤプールは動揺を隠せない状態だった。
カイ「答えは簡単だ!俺達は地球を愛し、」
ムサシ「優しさから始まる…」
カイ・ムサシ「無敵のヒーローだからだ‼」
ムサシ「恨みとか、怨念とか、そんなもので蘇った奴なんかに、僕達が負けるわけがない!」
そう言うとコスモスは目にも止まらぬスピードでヤプールに駆け寄り、前傾姿勢で両手の拳を叩き込む『フレイムパンチ』を胸に叩き込み吹っ飛ばした!
ギンガが横向きの左前蹴りでムルロアを吹っ飛ばした後、ヒカルはウルトラフュージョンブレスを構える。
ヒカル「ショウ、俺達も本領発揮と行くか!」
ショウ「ああ、ヒカル。」
ヒカル・ショウ「見せてやるぜ!俺達の絆‼」
二人が叫んだ後、ヒカルはフュージョンブレスのレリーフを回転させて変身モードにする。
ヒカル・ショウ「ウルトラタッチ!」
二人は掛け声と共に向かい合うようにジャンプする。そしてヒカルが左腕を突き出し、ショウがビクトリーランサーでフュージョンブレスにタッチをする。
ヒカル「ギンガー!」
ショウ「ビクトリー!」
二人は掛け声を上げた後眩い光に包まれる。そして光の中から右腕を突き出して巨大化しながら『ウルトラマンギンガビクトリー』が現れた!
ヒカル・ショウ「ギンガビクトリー!」
ギンガとビクトリーの合体(フュージョン)が完了して登場したギンガビクトリーは構えを取る。そしてムルロア向かって駆け寄り始める。
ギンガビクトリーは駆け寄りながら左方向へ一回転してムルロアの腹部に右拳を叩き込む。ムルロアは怯まずに右腕を振り下ろすがギンガビクトリーはそれをしゃがみながら後ろへ回り込んでかわし、その後ムルロアを掴んで巴投げで投げ飛ばす。
次にギンガビクトリーは起き上ったムルロアの腹部に右膝蹴りを決めた後、右腕でヘッドロックを駆けて頭部に左拳を二発打ち込み、続けて右足で顔面を蹴り上げる。
ギンガビクトリーはムルロアに掴みかかって投げ飛ばす。その後起き上ったムルロアの胸部に跳躍しての右足蹴りを叩き込んで再び転倒させた。
《ウルトランス!キングジョーランチャー!》
ショウはビクトリーランサーに『宇宙ロボットキングジョーカスタム』のスパークドールズをリードし、ギンガビクトリーの腕をキングジョーカスタムの銃『ペダニウムランチャー』へと変形させる。
ムルロアは立ち上がりホワイダーレーザーを放つがギンガビクトリーはそれを跳んで避け、そのまま上空からペダニウムランチャーから一発の弾丸を発射する!弾丸はムルロアの口内に命中して爆発。ムルロアはレーザーを封じられた。
ギンガビクトリーは着地した後腕を元に戻す。
ショウ「まだこんなもんじゃないぞ。絆の力をなめるな!」
ヒカル「お前はこの街を闇に閉ざした……だが、俺たちは心に太陽がある限り、何度も光を取り戻すんだ‼︎」
ヒカルはフュージョンブレスを構えた後、レリーフを回転させて変身モードに変えた後、ディスクを回転させてスイッチを止める。
ディスクには、ヒカルとショウの戦友である『ウルトラマンタロウ』の教え子でもあり、無限大の可能性でウルトラ兄弟や地球人との友情で戦い抜いた戦士『ウルトラマンメビウス』の顔が現れる。
ヒカル・ショウ「ウルトラマンメビウスの力よ!」
二人の掛け声とともにギンガビクトリーは構えを取る。すると、隣にウルトラマンメビウスの姿が浮かび上がる。
ギンガビクトリーはメビウスのビジョンと重なりながら、右手を左手にかざして両腕を横一直線に広げた後上に挙げることでエネルギーを溜め、両腕を十字に組む。
ヒカル・ショウ「メビュームシュート‼︎」
ギンガビクトリーは、十字に組んだ腕から必殺光線『メビュームシュート』を発射する!これはメビウスが持つアイテム『メビウスブレス』のエネルギーを開放して放つメビウスの必殺光線だ。
しかしギンガビクトリーのものは本家とは違い、十字に組んでいる左手より下の肘までからも光線が出ているのが特徴である。
渾身の必殺光線はムルロアの胸部から腹部にかけて直撃。ムルロアは木っ端微塵に吹き飛び跡形も無く爆散した。
ヤプール「‼︎ムルロア!……おのれ〜」
ヤプールが動揺している隙に、パワードとコスモスは必殺技の体勢に入り始める。
カイ「どこを見ている!お前の相手はここにいるぞ!」
パワードは腕を十字に組んで『メガスペシウム光線』を発射し、コスモスは両腕を回転させて宇宙エネルギーを溜めた後、両手を合わせて突き出して『オーバーループ光線』を発射する!
二人の合体光線はヤプールを貫くように直撃!
「ぐおあぁぁぁぁ!………ウルトラ戦士め覚えてろ………ヤプール死すとも超獣死なず…怨念となって必ず復讐せんー‼」
“ドガーン”
ヤプールは復讐宣告の叫びと共に光のような物を散らしながら爆散した。
ムサシ「お前がいくら蘇っても、僕らはそれを倒すまでだ。」
黒煙を噴射したムルロア、そしてそれをコントロールしていたヤプールが敗れた事により、霞ヶ崎を覆っていた黒煙が晴れ始める。黒煙が消え始めた部位からは光が差し、麟慶大学を包み込むように照らす。
真美たち学生達は、突然差し込んでくる光に顔を覆いながらも空が晴れてくる事を喜び合う。男子は拳を握って手を挙げ、女子は拍手しながら跳びはねる者もいた。
真美も、空を見上げながら静かに呟く。
真美「光が……戻って来る……。」
(BGM:ULTRA FLY 一番)
残るはTジャンボキングだけだ!ゼロとソルは、Tジャンボキングが残された超獣の部位を活かして発射したハイブリッドテリブルバスターを駆けながら受け身を取ってかわし、それによって起こった大爆発を背にジャンプする。
海羽「強いモノだけを集めれば勝てるとは限らない…!」
櫂「たとえ弱い者たちでも、諦めずに一つになってこそ、真の強さが出せるんだ‼ ゼロスラッガー‼」
海羽「ライトニングハンド‼」
ゼロとソルは、弱りつつあるTジャンボキングにそれぞれゼロスラッガー両手持ちとライトニングハンドで滅多切りを繰り出す!
左右袈裟懸け、横一直線などと息の合った連携で斬撃を決めた後、ゼロは右側から、ソルは左側から跳び込んで渾身の一閃を決める!
海羽「櫂君、今よ!」
櫂「っしゃあ‼」
ゼロ「決めるぜ‼」
ゼロは右手でUBを叩きながら、見えなくなるほど晴れた青空へ高く飛び立つ。そしてエレキギターのようなサウンドと一番星のような赤い輝きと共に『ストロングコロナゼロ』へとタイプチェンジを完了し急降下を始める。
ゼロ「ガァァァルネイト バスター‼」
ゼロは急降下しながら右腕を突き出し『ガルネイトバスター』を発射する!
強力な炎の光線は地上のTジャンボキングに直撃し爆発!Tジャンボキングは大ダメージを受けた。正に効果は抜群だ!
ゼロは着地して両拳をぶつけて気合を入れた後、Tジャンボキングに駆け寄る。
ゼロはTジャンボキングに組み付いた後、横振りの右拳を顔面の左側面に打ち込み、その後Tジャンボキングの右フックを左手で受け止め、跳躍して右拳を顔面に叩き込む。
両者の戦いは激しく、周りで爆発が連続で起こり、土煙が舞い上がるほどである。
続けてゼロはTジャンボキングの頭部を右手で抑え込み、そのまま重量感ある左拳を胸部に二発叩き込み、腹部に右横蹴りを打ち込んだ後、炎を纏った右拳を胸部に叩き込んで吹っ飛ばした!
真美は、Tジャンボキングを圧倒するゼロの戦いを見守りながら小声で呟いた。
真美「櫂君……海羽ちゃん……みんな……………ありがとう。」
その時、彼女は何かが右頬を伝うのに気づいてそれを右手の指でそっと拭き取る………。
真美「……ぁ………………涙が………………。」
Tジャンボキングは完全にグロッキーとなった。今こそトドメの時である!
ウルトラ6勇士は合流し、ゼロをセンターに横に並び立つ。
ゼロは皆より前に数歩進み、ゼロスラッガーを合体させて『ゼロツインソード』を完成させ、五人のウルトラ戦士はそれにエネルギーを注ぐ。
六人の光エネルギーを注いだゼロツインソードは七色の眩い光を放つ。
ゼロは高く跳躍し、Tジャンボキング目掛けて虹の尾を引いて落下しながら七色に輝くツインソードを振り下ろす!
ゼロ・櫂「プラズマスパークエスペシャリー‼」
ゼロは、ゼロツインソードに六人の光エネルギーを合わせた必殺技『プラズマスパークエスペシャリー』を繰り出す!
まずは落下しながらTジャンボキングを一刀両断し、その後右方向へと回転しながらの横一直線の斬撃を決める!
Tジャンボキングは十字に斬られた部位から七色の光を放ち、やがて大爆発した!
ゼロは大きな爆風を背に、ゼロスラッガーを戻し雄々しく立つ。
ゼロの勝利に学生たちはこれまで以上な喜びの歓声を上げる。そんな中、真美は笑顔で無口でじっとウルトラ戦士達を見つめていた。
激闘を終えたウルトラ6勇士は横に並び雄々しく立つ。
今ここに、強大な敵から街を守った勇者たちがいた。そして、勇者たちは静かに光に包まれていき、やがて小さくなっていく様に消えていった………。
学生達「ありがとう‼ウルトラマーン‼」
学生たちのお礼の言葉は、遠くへと木霊していった………。
事態終息後、学生たちは敵襲来によって中断となったライブの続きを翌日に延期する事を決め、この後は櫂と海羽がウルトラ戦士として勝利した事の記念の飲み会を開くことにした。
学生たちはその飲み会の準備をしていて、一部では櫂と海羽を胴上げする学生たちもいた。
学生たちが準備をしていく中、櫂と海羽、そして真美は屋上で空を見上げていた。
真美「櫂君、海羽ちゃん、お疲れ様。」
海羽「イエ~ス(ピース)」
櫂「……ありがとな。俺達に力を分けてくれて。」
真美「櫂君………。」
ゼロ「ヤプール達は恐らくほんの一部に過ぎない。この先も恐らく、強大な敵は襲って来るだろう。だがお前と、お前の仲間たち。そして、愛する者を想う気持ちがあれば、どんな困難も越えて行けそうだな。」
櫂「ああ。学生たちの信頼もより深まった事だし、この調子で突っ切るぜ!」
(BGM:キラメク未来~夢の銀河へ~ 一番)
ゼロ「おう!それでこそ男だ!」
海羽「女も負けてませんよ~」
櫂「おっと、そうだな。学園の合言葉は、」
櫂・真美・海羽「Boys And Girls Be Ambitious‼………あ、」
三人はたまたま同時に言った事が可笑しくなったのか、指差して笑い合う。
そして、真美はそっと櫂の右腕に左腕を回し、櫂はそれにはっと気づく。
真美「櫂君……私も今後、出来る限りのサポートはするわ。だから、私に出来ることがあったら何でも言って。あと、無理はしないでね。」
櫂「………おう!」
櫂と真美は笑顔で見つめ合った。
だが、その最中櫂はひっそりと不敵な笑みを浮かべ、心の中で何かを呟いていた。
(………これで俺と真美の距離は更に縮まったか………)
ゼロ「櫂?おーい!」
櫂「!ん?何だいゼロ。」
ゼロに呼ばれた櫂は、良人モードに戻る。
ゼロ「大丈夫か?少し休んだ方がいいぞ。」
櫂「サンキュー。………だが、いくら功労者とはいえ、学生達だけに任せるわけにはいかねーよ。真美、海羽、手伝いに行こうぜ。」
真美「うん、そうだね。」
海羽「そうこなくっちゃー!」
三人は笑い合いながら屋上を後にした。そんな三人の様子を下からカイ、ムサシ、ヒカル、ショウも笑顔で見つめていた。
ゼロ(フッ………この三人なら、今後も大丈夫そうだな。)
ゼロは心でそう呟いた。
[エピローグ]
一方、地球目前の宇宙空間で静止している宇宙船『テライズグレート』では。
桜井敏樹「ヤプールのやつ…惜しかったのにな~………まあいい。ある程度の刺激は味わえた。今後もマイナスエネルギーを集めていこう………俺を散々苦しめた奴らへの報いの為にもな。ハハハハハハ………。」
桜井敏樹の笑い声が部屋中に響いた。彼は一体何を企んでいるのか?そもそも彼はなぜ闇落ちしてしまったのか?………その辺については今後分かっていくであろう。
(ED:赤く熱い鼓動)
読んでいただきありがとうございます!いかがでしたか?
今年最後の投稿話と言う事で今まで以上に気合を入れました。
豪快パイレーツや特急レインボーにも見せ場を出そうと、長ったらしい生身戦闘シーンも入れてしまいました(笑)
因みに『プラズマスパークエスペシャリー』は私が考えた技で、『プラズマスパークフラッシュ』の応用版です。
さて、次回からは後半戦に突入し、物語は大きく動き出します!怒涛の展開や驚きの真実、更にはどんでん返し(?)等もあると思いますので楽しみにしていてください。
感想・指摘・アドバイス・リクエスト等をお待ちしています。
それでは皆さん、よいお年を!