ウルトラマンゼロ物語(ストーリー) in RED ZONE STAGE   作:剣音レツ

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明けましておめでとうございます!

今回は今年最初かつお正月に投稿という事で特別編として制作した番外編です!

今回活躍するウルトラ戦士は2人であり、その内の1人はウルトラマンゼロ、そしてもう1人はそんなゼロと共に活躍したあの“ベリアル”の息子でもあるウルトラ戦士です!(あ、大ヒント言っちゃった?(笑))

そして主役は、櫂の本性を知っている数少ない人物の1人・笹崎春菜です!

とりあえず細かい事はあまり気にせず楽しんでもらえたらなと思います!(笑)

では、どうぞ!

注:ウルトラマンジード最終回のネタバレも少し含まれています。


番外編「笹崎春菜物語(ストーリー)若き救世主達」

 (OP:英雄の詩)

 

 

 これは、北海道の石狩で医療ボランティアに献身しているとある1人の女性が主役の物語である。

 

 

 こんにちは!みんな。

 

 私は『笹崎春菜』(ささざき はるな)。

 

 北海道の石狩出身で、今は将来医師になるために『浄京大学』の医学部に通いつつ、時折休日には災害医療ボランティア活動等に参加したりしてるの。

 

 お陰で最近ちょっと多忙気味だわ(汗)

 

 まあ、必要な単位は一応順調に取れてるし、ボランティア先でも割といい評価貰ってるし、充実してるかと言ったらしてるかな?(笑)

 

 

 因みに私にはボランティア先で知り合った友達もいるの。

 

 

 名前は『新田真美』(にった まみ)。私は彼女の事『まみたん』と呼んでるけどね(笑)

 

 彼女は東京の『麟慶大学』の医学部所属で、私と同じで将来看護婦を目指して時折医療ボランティア等に参加したりしてるよ。

 

 私とまみたんはいつだったかな…?ボランティア活動中に偶然知り合って意気投合。仲良くなって、一時は良きコンビとして一緒に活動したりしてたの。

 

 治療に不安になる子供をまみたんが優しく諭して落ち着かせて、ほんで私が適切な治療法で正確に治していく…みたいな感じでね。

 

 

 …だから、私たちが別々で治療している時、それぞれ長所が短所として働いてしまう事があるの…。

 

 

 常におっとりしてて優しいまみたんは治療の前に不安がる子供を諭すのに手間取り、迅速な判断力と行動力がある私はその反面せっかちだから、不安がる子供をあまり上手く諭せずに治療を優先的に進めてしまい、結果あまり子供に好印象を持たれないまま治療を完了させてしまう…という感じでね。

 

 お陰でまみたんは老若男女問わずかなりの人気者だけど、私はそれほどでもないわ(汗)

 

 

 …でも、私はそれでも構わないと思ってる。

 

 やはり私はその人の体を治すのが最優先だと思ってるから、たとえ嫌われても、その人が元気になってくれるのなら、私はそれでも構わないと思ってる…。

 

 

 …まあ、でも一方で、私もまみたんみたいな落ち着いた優しさがあったらなーと思ったりしてるけどね…。

 

 

 また、まみたんを通じて仲良くなった友達に『眞鍋海羽』(まなべ みわ)という子もいるの。

 

 彼女はまみたんと同じ麟大の学生で、体は小ちゃいけど明るさは誰よりも大きい、元気の塊みたいなとても気持ちのいい子なの。

 

 彼女がいるだけで元気になっちゃう感じだわ。大学でもアイドル的存在の人気者みたい。

 

 しかも海羽ちゃん、なんとウルトラ戦士でもあるのよ!(ウルトラウーマンSOL(ソル))

 

 それを知った時は驚いたわ…まさかあんなかわいい系の女の子もウルトラ戦士だったなんて…ホントに世の中何が起こるか分からないわね。

 

 

 …え?1人忘れてる?

 

 …勘弁してよ…今は“アイツ”の事なんて思い出したくないわ…。(※『竜野櫂』(たつの かい)の事です)

 

 

 (春菜は先日、櫂の恐ろしい本性で脅されたばかりであり、所謂櫂の本性を知っている数少ない人物の1人なのである…!)

 

 

 おっと、前置きが長くなったわね。それじゃ、始まるよ。

 

 

 

 時は、キングギドラとの大乱戦が終わって数日後のある日。

 

 

 日々、夏休み限定の医療ボランティア研修を頑張っている春菜は、この日は休日という事で友達とショッピングに出掛けていた。

 

 

 友達の名前は『岡田友実』(おかだ ともみ)。

 

 可憐な童顔にウェーブのかかった長い茶髪が特徴の彼女は同じ医療ボランティアの仲間でもあり、真美と同じでそこで春菜と知り合って仲良くなった。

 

 性格は天真爛漫で人懐っこい元気少女。その一方で、他者を思いやる優しさも持っており、体格も顔や性格からは想像できない程にスタイルが良く、身長も春菜より若干高い(春菜:160、友美:165)。

 

 

 所謂、彼女は真美と海羽両方の要素を持ち合わせている(人気者2人の要素を同時に持つとは何気に凄い女である(笑))。

 

 

 そんな友実も、真美と同じくボランティアで春菜とコンビを組むことが多く、特に子供たちからの人気が高く、治療時のみならず、弁当を食べる時も子供たちと楽しそうに話すことが多い。

 

 

 語りを春菜にバトンタッチしよう。

 

 

 私、春菜はトモ(←友実の愛称)と一緒にショッピングに出かけていた。

 

 ファッションは多分時間がかかるだろうから先にカフェで一息ついて行こうかなと思ているの。

 

 いつもは白衣を着ている私たちも、この日はTシャツにデニムといつもよりオシャレをして出かけているわ。

 

 

 春菜「まずはカフェで一息していかない?」

 

 友実「うん、いいかもね!賛成ー! そうだな~…アイスクリーム何味にしよっかな~…?」

 

 ははは、全く、トモはまみたんに負けず“食べるの大好き”なんだから。

 

 友実「ねえ、ハルちゃんはどんな服見るの?」

 

 春菜「え?…まあ、色々見るわよ。」

 

 友実「へぇ~…ハルちゃんがじっくりと服見るイメージあまりないな~…いつも研修先では真剣なハルちゃんが。」

 

 春菜「んなっ!?…そ、そりゃ私だって乙女よ。服だって、普段から新しいの欲しいなっていつも思ってたんだから。」

 

 友実「へへへ、ごめんごめん。私ハルちゃんがどんな服見るか楽しみだな~。」

 

 春菜と友実はこんな風に楽しく話し合いながら街を歩いていた。

 

 

 春菜(トモ…相変わらず元気一杯だな…。おまけに優しいしね。 でも現場では、まみたんほど宥めでもたつく事は無いけれども…何と言うか…緊張感があまり無いというか…。)

 

 春菜ははしゃぐ友実を見ながら心の中で呟いていた。やはり手際よく作業をこなす春菜にとって、友実は真美と同じく難点が目立つようである。

 

 春菜(…でも…まみたんもそうだけど…これがトモの特徴でもあるしね…やっぱ自分は自分、人は人と、それぞれのやり方を尊重すべきなのかな…。)

 

 

 友実「んん?どうしたのハルちゃん…。」

 

 春菜「ん? ううん。何でもない。さ、行きましょ。」

 

 

 二人が目的地に向かおうとしたその時、

 

 

 春菜「ん?」

 

 突如、春菜は何かに気付く。友実も春菜が振り向いた方を向いた瞬間気付いた。

 

 

 二人の視線の先には、とある人気の少ない場所でとある一人の青年が何やら辺りを見渡しながら佇んでいた。

 

 

 その青年は、長身でオレンジ色の未来風のレザーコートを着ており、顔は精悍な顔つきをしているなかなかのイケメンである。

 

 

 …そう、実は彼は先日、『時空生命体ガルキメス』率いる時空怪獣軍団から現代と未来の平和を守るために(第24話参照)、相棒の『マゼラン星人アニー』と共に未来からやって来た、櫂の息子でもある青年『竜野慧』(たつのけい)である!

 

 彼は櫂たちと共にガルキメスたちを撃退した後彼らと別れ、未来に帰る前にもうしばらく現代の地球を探索していたのである。

 

 側にアニーがいない事から、既にアニーだけ先に帰らせた後だと思われる。

 

 

 友実「…何?あのイケメン…超タイプかも!」

 

 イケメンに目がない友実は慧を見て瞳を輝かせている。

 

 春菜「でも、一人で何をやっているのかしら…?」

 

 春菜が彼の行動を怪しんでいたその時。

 

 

 慧「北海道…この時代でも、僕が済む未来でも、変わらず良い街だな…。」

 

 そう言うと慧は、探索が十分に済んだのか、首に下げているタイムワープのペンダントを光らせ始める。

 

 慧「何より父さんも母さんも元気そうで良かった。僕も未来に帰って出来ることを頑張ろう。」

 

 ペンダントが光を放つと、慧は精神統一のように目をつぶり、その場でゆっくりと空中に浮遊し始める。

 

 

 友実「わぁ!あれすごい!何!?」

 

 春菜「うわっ!?」

 

 二人はその光景に驚愕し、友実は同時に興味を感じて思わず前に飛び出してしまい、春菜もその巻き沿いを食らって前に飛び出てしまう。

 

 

 …だが、二人が踏み出た場所もちょうどタイムワープのエネルギーが及ぶ領域だったのか、徐々に二人も上空に浮遊を始めてしまう…!

 

 春菜「え?ちょ…嘘でしょ!?」

 

 友実「わー!?私たちどうなっちゃうのハルちゃーん!」

 

 

 やがてペンダントが放つ光が輝きを増し、それにより上空に出来た小さなワームホールに慧は飛び込んでいき、春菜たちもそれに巻き込まれて吸い込まれてしまう…!

 

 

 「きゃー…!!」

 

 

 完全にワームホールに吸い込まれ、そして時空の穴が消滅すると共に二人の悲鳴もフェードアウトしていった…。

 

 

 

 春菜「…ぅ…ぅぅ…。」

 

 やがて春菜は気が付いて目が覚めた。

 

 春菜「…ぇ、えぇ…?」

 

 起き上って辺りを見渡してみると、そこは何処なのかも分からない、薄暗く、暴風が吹き荒れる荒れ地のような場所であった…。

 

 

 春菜「ここ、何処だろう…?」

 

 

 春菜は何処なのかも分からない地を、激しく風が吹き荒れる中、呆然と歩いて行く…。

 

 

 やがてしばらく歩いて行くと、突如目の前にとある光景が広がる。

 

 

 春菜「…何…?あれ…?」

 

 

 “キイイイィィィッッ!!”

 

 

 春菜「ひゃっ!?…。」

 

 

 突如、何やら生物の悲鳴のような音が響き、春菜はそれに驚きつつも目の前の光景を見つめていく…。

 

 

 やがて黒煙のような霧が徐々に晴れていき目の前の光景がハッキリした瞬間、春菜は一瞬息をのみ、大きな目を見開いて驚く…!

 

 

 その光景とは、必死に抵抗する『宇宙怪獣エレキング』の群れを、4匹の怪獣、そして一体の宇宙人らしき生命体が襲っている様子であった…!

 

 

 怪獣軍団の面子は、『残酷怪獣ガモス』『牡牛座怪獣ドギュー』『円盤生物シルバーブルーメ』『宇宙大怪獣ムルロア』そしてそれらに指示するように行動する宇宙人『邪悪生命体ワロガ』である!

 

 ガモスは破壊と殺戮を至上の悦びとしているが故、かつて宇宙や地球の各地で破壊と殺戮を繰り返し、

 

 ドギューは弱い者いじめを好む宇宙の嫌われ者であり、かつては罪の無い小熊座の少年『ボック』の母親を殺した上に地球に侵入して人や動物を虐殺してまで追い回した事があり、

 

 シルバーブルーメは、かつてはブラックスター発の円盤生物一号として、地球防衛隊である『MAC』(マック)を全滅させたのを皮切りに地球に侵入後、破壊活動をして多数の人間を殺害し、

 

 ムルロアは宇宙の蛾『スペースモス』を引き連れて地球に侵入するや、旅客機を叩き落としたのを始め、苦手な太陽の光を遮るために地球を黒煙『アトミック・フォッグ』で覆い尽くし、光源を中心に溶解液で人を溶かしつつ破壊の限りを尽くした事があり、

 

 そしてワロガもかつて高い知能と邪悪な精神を駆使し、ある時は人間と怪獣を争わせるために宇宙ステーション『レニ・クロサキ』を蘇生させて利用すると同時に罪の無い怪獣『古代怪獣ガルバス』を操ったり、ある時は別個体が『ウルトラマンコスモス』と一体化している青年『春野ムサシ』を洗脳して自分の配下に置こうとした事がある。

 

 このように、いずれもかつては破壊や殺戮、狡猾な手段を行った悪名高い面々である!

 

 (ムルロアに関しては住んでいた星を地球人の核実験により破壊された上で変異したものであるため、被害者的な存在でもあるのだが…。)

 

 

 怪獣たちはエレキングを襲いつつ周囲も破壊しているのに対し、エレキングたちはその様子はなく、ただただ必死に怪獣たちに抵抗しているのみである事から、恐らくこのエレキングたちは襲われている側であり、元は大人しく暮らしていた者たちだと思われる…!

 

 

 ガモスやドギューは既に弱っているエレキングを更に容赦なく痛ぶったり、シルバーブルーメはエレキングの頭上に覆いかぶさって上から黄色い溶解液を浴びせて溶かしながら捕食していき、ムルロアはエレキングの体を両手の鋏で切り裂いたり口からの溶解液『ホワイダースプレー』で次々溶かしたりていく…!

 

 特にガモス、シルバーブルーメ、ムルロアの三体は溶解液を主な武器としているため、倒されていくエレキングの中には、特に無惨に溶けて骨になったり、中身等が剥き出しになった状態で死体になって倒れる個体が続出していく…!!

 

 ドギューも怪力と鋭い爪を活かして殴打したり頭部の角を活かしての突進をしたりなどして殺害していき、シルバーブルーメは上記の溶解液の他に触手で絞め殺したりなどしてエレキングを倒している。

 

 ワロガもテレポートをしつつ両手の『ソードパンチアーム』を活かした殴打で痛ぶって弱らせた後、光弾『アームスショット』で止めを刺して爆破したりなどして次々とエレキングを倒していく…!

 

 

 次々と無惨に殺されていくエレキング…春菜はその光景を戦慄して目を見開いて見つめるしかなかった…。

 

 

 すると、春菜は更に何かに気づく。

 

 それは、エレキング達を惨殺しつつ暴れる怪獣たちの近くで、一人の宇宙人が必死に走って逃げている様子であった…。

 

 宇宙人ではあるが、逃げている様子から善良な存在ではないかと春菜は確信していた。

 

 その走っている宇宙人は、何やら両腕で赤ん坊ぐらいの頭身の小さいエレキング(所謂『リムエレキング』)を守るように抱きしめていた…。

 

 

 ドルズ星人「聞きなさーい!虫けらども!」

 

 

 突如上空から声が聞こえ、春菜は驚くと同時に見上げる。

 

 

 そこには、何やら毒々しい体色と、脳髄が剥き出しになったような不気味な頭部が特徴の宇宙人『凶悪宇宙人ドルズ星人』が、浮遊した状態で高みの見物をしている…!

 

 

 ドルズ星人「あんた達は私たちに刃向かった罰として、報いを受けるのよ~!」

 

 ドルズ星人の叫びと共に、怪獣たちは更に暴れるペースを上げていく…!

 

 

 因みにこのドルズ星人、声は男なのだが喋り方はオネエ口調である事からオカマだと思われる。

 

 

 ガモスは背中の刺をミサイルにして飛ばし、ワロガは両手から光弾を発射する。

 

 それによる爆発が、必死に逃げる一人の宇宙人を巻き込もうとしている…!

 

 

 春菜「はっ…だめ…危なーい!!」

 

 

 それを見た春菜は必死に助けようと手を伸ばし、それにより彼女もまた、爆発に巻き込まれそうになる…!

 

 

 

 春菜「はっ!!?」

 

 

 その時、さっきまでの目の前の出来事が突然テレビを切るようにプツンを消えた後、春菜は目を覚ます。

 

 

 仰向けに倒れ、息が上がっている彼女の目線の先には、心配そうに見つめる友実の姿があった。

 

 友実「ハルちゃん大丈夫?随分うなされてたみたいだけど…。」

 

 

 どうやら先ほどの光景は春菜の見ていた夢だったようである。

 

 春菜「なんだ…夢か…。」

 

 友実「…ん?どうしたの?」

 

 春菜「い…いや、なんでもない。ありがとうトモ。」

 

 

 やがて春菜は起き上り、友実と一緒に辺りを見渡し始める。よく見てみると、目の前の様子は都会ではあるものの自分達が今いる場所は先ほどの街中ではなく河川敷の近くと若干違うようであった。

 

 春菜「ここ…何処だろう…?」

 

 友実「さあ…。」

 

 

 目の前の景色に違和感を感じた二人は、ふとさっきの青年(慧)が起こした現象の巻き込みを受けたことを思い出す。

 

 春菜「私たち…さっきの謎の空間によって、別の場所に飛ばされたのかな…?」

 

 友実「そうかも…なんだかさっきよりも温かいし、ここ北海道じゃあないみたいだね…。」

 

 以外にも勘が鋭い友実はそう呟いた。

 

 

 春菜「ここは一体何処なんだろう…?それに、さっきの不思議な青年は…?」

 

 

 色々と疑問を感じる春菜。

 

 

 

 一方そんな彼女たちの後ろでは、とある一人の青年が、何かを探しているような様子で辺りを徘徊していた。

 

 

 「やっぱりここにもいないな…。」

 

 

 青年が呟いたその時、そんな彼の影の中から何やら突き出た目が特徴の宇宙人が顔を覗かせる。

 

 「この辺探したけど見つからなかった。リク、そっちは?」

 

 「僕もなかなか見つからなくて困ってるんだ。」

 

 青年は腰につけているナックルを握る。

 

 「レム、周辺に反応はない?」

 

 「はい。半径2キロ圏内をサーチしましたが、それらしき反応を感知できません。」

 

 「そうか…引き続き範囲を広げて頼む。」

 

 「分かりました。」

 

 

 「ペガ、僕らも引き続き捜索を続けよう。」

 

 「うん。じゃあ僕、あっちの方を探してみるね。」

 

 「頼んだ。」

 

 そう言うと青年は、再び高くジャンプしながら辺りを徘徊し始める…。

 

 

 「にしてもモアのやつ、どこ行ったんだろ…。」

 

 

 リク、レム、ペガ、モア………この四つの名前で既にピンと来た人もいるのではないだろうか?

 

 

 そう、春菜たちは別の宇宙“サイドスペース”の地球に迷う込んだという事であり、この世界は『ウルトラマンジード』が活躍した世界でもあるのだ!

 

 

 ウルトラマンジード。それは、かつてこの世界の宇宙を襲った際、超時空消滅爆弾によって宇宙を滅ぼす規模の大爆発『クライシス・インパクト』を引き起こした悪のウルトラマン『ウルトラマンベリアル』が、かつて『ウルトラマンヒカリ』が、戦いに終止符を打つために開発したウルトラマンの力を秘めたアイテム『ウルトラカプセル』収集のため、自身が駒として暗躍させていた『ストルム星人』の『伏井出ケイ』に自身の遺伝子を基に作らせたウルトラマンに変身できる人工生命体であり、所謂ベリアルの事実上の息子でもあるのだ!

 

 地球での姿は『朝倉リク』という青年であり、誕生した後に赤ん坊の状態で天文台に捨てられていた所を保護されて戸籍登録された後、様々な仲間と出会いながら成長していき、そして青年になった時、自身がウルトラマンである事、そしてベリアルの息子である事も知らされてもそんな自分の運命を受け止め、抗いながら仲間と共に戦っていき、やがて見事ベリアルを倒すことで自分の宿命に打ち勝つ事に成功した。

 

 

 レムとは、星山市(リクが住む街)の天文台の地下500メートルにある、今ではリクたちの家でもある秘密基地『星雲荘』の報告管理システムであり、黄色い球体状のコアを持っている。因みに星雲荘は本来はベリアルの宇宙船『ネオブリタニア号』である。

 

 ベリアルの遺伝子を持つリクに星雲荘の所有権を譲渡し、ライザーとウルトラカプセルを託して以降、怪獣出現現場を球体型偵察機『ユートム』を通じてモニターに移して知らせたり、リクをエレベーターで現場に転送したりなどしてリクたちをサポートしてきた。

 

 因みに緊急措置として、自身の声を元に肉体を作り出して女性の姿になって脱出する事もできる。

 

 

 ペガとは、かつて『ウルトラセブン』と対峙した『放浪宇宙人ペガッサ星人』の同族の少年であり、親に、宇宙で旅をして大人の男になって戻ってくるように言われた事がきっかけで旅をしていた最中に地球に漂着し、その際にカプセルが壊れてしまい住まいも無く孤独で困っていた所でリクと出会い、それ以降一緒に暮らすようになった

のだ。

 

 内気で臆病な性格であり、またリクから人前に出ないように言われている事から、普段はダーク・ゾーンを作り出してリクの影の中に隠れている。

 

 

 彼らが捜している“モア”という者は、恐らく仲間なのであろう。

 

 

 このように、宇宙人も交え、ベリアルの息子が活躍したというとんでもない世界に迷い込んでしまった春菜と友実。

 

 果たしてこの先、彼女たちを待ち受ける運命とは…?

 

 

 

 場面を春菜たちに戻そう。

 

 友実「…ん?」

 

 春菜が色々と考え事をしていた時、友実は何か聞こえたのか、耳を澄ましつつ徐々に歩き出す。

 

 春菜「どうしたのトモ?」

 

 それに気づいた春菜も不思議がりながらも後をついて行く…。

 

 歩いていく内に聞こえている音が徐々にハッキリとしていき、その音は何やら小動物の鳴き声のようなものであった。

 

 

 河川敷をまたぐ橋の柱の所まで来たその時、二人はそこにうずくまっている一人に気付く。

 

 友実「誰かしら…あの子…。」

 

 春菜「さぁ…一人で何してるのかな…。」

 

 二人は怪しみつつもその人物に近づいてみる。

 

 

 友実「どうしたの僕?迷子?」

 

 その時、その人はいきなり話しかけられた事に驚いてふと友実達の方を振り向く!

 

 そしてその顔を見た瞬間、友実と春菜も驚く!振り向いたその顔は人間ではなかったからである!

 

 その姿は、ピンク色の大きな目が特徴の宇宙人『変身怪人ピット星人』であった!因みに小柄である所から、子供であると思われる。

 

 ???「あなた達誰!?怖い…!」

 

 驚いたピット星人の少女は立ち上がり怯えるように身構える…!

 

 友実「ああっ!ちょっと待って!私たちは何も悪い事しないから…!」

 

 いきなりの宇宙人に驚きつつも、友実は怯えるピット星人に必死に呼びかける。

 

 

 春菜「はっ…!」

 

 

 その時、春菜は何かに気づいた…。

 

 それは、ピット星人が両腕でリムエレキングを抱いている様子であった…。

 

 友実「はっ!…なにそれ、かわいい~!」

 

 友実がリムの可愛さに見惚れる中、春菜は先ほど自分が見た夢をふと思い出す…。

 

 自身が夢で見た“必死に逃げる人影”…それと同じモノを感じた春菜は、落ち着いた口調で問いかけ始める…。

 

 春菜「ねえ、君、一体誰なの?」

 

 ???「…え?」

 

 いきなり問いかけられたピット星人はリムエレキングを守るように抱きつつ警戒し続ける。

 

 その様子に気付いた春菜は、彼女の膝の傷に気付き話を変える。

 

 春菜「怪我してるじゃない。治療してあげるよ。」

 

 ???「………。」

 

 春菜「その傷、早く消毒しないと黴菌が入っちゃうよ…?」

 

 自分と言う異星人を目の前に驚きつつも、恐れるどころか自分に親切にしようとする彼女たちの優しさに触れたピット星人の少女は戸惑い始めたのか、その場に立ち尽くしたまま俯き始める…。

 

 友実「何か元気無さそうだね…どうかしたの?」

 

 俯くピット星人に、友実は下から覗き込むように話しかける。

 

 友実「ねぇ、私で良かったら聞いてあげるよ。」

 

 友実の優しい呼びかけを聞いたピット星人の少女は、徐々に警戒心が緩んで来たのか、俯く顔を上げて友実の顔を見つめ始める。

 

 ???「…聞いてくれるの?」

 

 友実「(満面の笑みで)うん!」

 

 どうやらピット星人は、心を開き始めたようである。

 

 春菜「じゃあ、トモは話を聞いててあげて。その間に私が治療するわ。」

 

 春菜と友実はピット星人を近くの石の上に座らせ、話を聞くと同時に傷の手当を始める。

 

 

 春菜が手慣れた手つきで手当をする中、ピット星人は二人に打ち明け始める。

 

 そのピット星人の少女の名は『ミリー』。最近まではピット星で平和に暮らしていた。

 

 故人である両親は優秀なエレキングトレーナーであった事から、将来は優秀なエレキングトレーナーになる事が夢であり、一人ぼっちになった後も、野生・飼育関係なくピット星各地のエレキングの観察を続けていた。

 

 因みにエレキングトレーナーとは、エレキングを育て上げ、ペットのように可愛がり一緒に暮らしつつピット星の平和や生活ために有効活用していくというピット星で最近新たにできた職である。

 

 だがある時、とある野生のエレキングの群れを観察していた時、突如ピット星に襲い掛かって来た怪獣軍団によってその群れが襲われた時にその巻き添えを食らいそうになり、必死に逃げつつもその群れが遺した赤ちゃん(リムエレキング)だけでも助けてなんとか逃げ切った。

 

 そしてその後、そのリムエレキングとは同じ境遇同士として仲良くなり、同時に立派な成体に育て上げることを決心し、努めて来たのだという。

 

 しかし、ちゃんと毎日三色御飯を与えたり、一日に少なくとも一回は発電のトレーニング等をさせたりしているのだが、一向に成長する様子は無く、何が悪いのか分からなくなった彼女は自分に、そして将来にも自信を持てなくなってしまい、そして今、ここ地球にいるという“憧れの人”に相談をするために地球にやって来たのだという。

 

 だが、地球に降り立って探し回ってみたもののなかなか会えず、そして疲れ切って河川敷の柱に座り込んでいたのだという…。

 

 

 ミリーの話を聞いた春菜と友実は、彼女の壮絶な人生を聞いて驚きと同時に同情により胸が痛くなりつつあった。

 

 ミリー「地球のどこを探しても…憧れの人になかなか会えなくて…そしてもう疲れてしまいました…。」

 

 友実「そっか…まだ子供なのに、かなり苦労してきたんだね。よしよし…。」

 

 友実は優しい表情で、労を労うようにミリーの頭を撫でる。

 

 見てみると彼女の目は涙で潤んでいた。先ほども言ったように友実は真美と海羽の要素を併せ持っているような性格。そのため優しいと同時に涙脆い一面もあるのである。

 

 

 そして春菜は、ミリーに起こった出来事が、やはり先ほど見た夢の光景と全く同じである事を確信し、更に彼女とリムが思った以上に辛い目に遭い続けた事を知って同情心が強くなっていた。

 

 傷の手当てを終えた春菜はゆっくりと俯き、そして静かにミリーに話しかけ始める。

 

 

 春菜「…私たち…力になれるかな…?」

 

 

 ミリー「…え?」

 

 

 友実「ハルちゃん…?」

 

 

 春菜の思いもしない一言に、ミリーと友実は耳を疑う。

 

 

 春菜は話を続ける。

 

 春菜「私、こんなにも胸が痛くなったの久しぶりかも…。これは多分、相手に対する感情が、普段自分が強く持っている使命感よりも強くなった証だと思うの。」

 

 そう、普段春菜は相手への感情よりも、今自分がすべき事(怪我、病気の手当てなど)を優先的に行動するのだが、今回に至っては今自分がすべき事よりも、困っている目の前の人(ミリー)を助けたいという感情の方が強く出ているのである。

 

 これは春菜にとっては珍しい感情なのである。

 

 

 春菜はミリーの肩に手を置いて話の続きをする。

 

 春菜「あなたは、お父さんとお母さんを失っても、新しい友達を見つけて自分の将来のために前向きに頑張って来た。それでも心が折れそうになりながらも、めげずにはるばる地球までやって来た…

 

 …まだ子供なのにここまでやれたなんて…偉いよ…。私たちは、そんなあなたの力になりたい。」

 

 

 春菜の言葉を聞いたミリーは、嬉しさで目が潤みながらも問いかける。

 

 ミリー「でも…怖くないのですか…?私、宇宙人だし、まだ赤ちゃんとはいえ怪獣も抱いてるし…。」

 

 友実「そんなの関係ないよ。」

 

 ミリー「…え?」

 

 友実「私、信じてたわ。宇宙人の中にも、良い心を持つ人もいるという事を…。そして今あなたに会った事で、それは本当なんだと実感することが出来たわ。だって、怪獣たちによる襲撃の中から、そのエレキングの赤ちゃんを必死に助けたんでしょう…。

 

 それに、(リムの頭を撫でながら)このエレキング、とても可愛いじゃない。きっと優しいあなたなら、将来立派なエレキングに育てられると思うよ。」

 

 

 友実の信じる心、そして、宇宙人や怪獣だろうと分け隔てなく接する優しさに触れたミリーは、嬉しさから潤んでいた目から一筋の涙を流す。

 

 友実はそれをポケットから取り出したハンカチで拭き取りながら語り掛ける。

 

 友実「泣かないで。私たちが力になってあげるから。」

 

 

 そして春菜も、しゃがんでミリーの背中に手を当てて語り掛ける。

 

 春菜「必ず、あなたをその“憧れの人”に会わせてあげる。」

 

 

 ミリー「…うっ…うっ…ぐすんっ………ありがとうございます! どうかよろしくお願いします!」

 

 ミリーは涙を拭き、二人にお礼を言って、頭を下げて協力をお願いする。

 

 

 春菜「さ、行きましょ。疲れてるだろうから私がおぶってあげよっか。」

 

 春菜(まみたんの気持ち…なんとなく分かった気がするな…。)

 

 

 友実「しかし珍しいね~。ハルちゃんが相手の感情優先で行動するなんて。」

 

 春菜「んなっ!?…べ、別に私だって、困ってる人がいたらちゃんと助けてあげるんだから!」

 

 友実「うふっ、照れなくてもいいのに、(ミリーの方を向いて)ね~!」

 

 春菜「ちょっ…も~トモったら~!」

 

 いつものやり取りに戻った春菜と友実の姿を見たミリーは、可笑しさから少しクスっと笑いが出ていた。彼女が僅かながら元気を取り戻しつつある証である。

 

 

 友実「じゃ、そろそ行こっか。」

 

 ミリー「うん!」

 

 

 三人が行こうとしたその時、

 

 

 春菜「…ん?あれは何だろう?」

 

 春菜は何かに気づいてその方向へと指を差し、ミリーと友実もその方向へと振り向く。

 

 

 それは、何やら数人の人が必死に走っている光景であった。

 

 その様子はまるで何かから必死に逃げているような感じであった…。

 

 しかも不思議な事に、その逃げている人々は不思議な事に全員見た感じ園児から小学生ぐらいの“女の子”ばかりなのである…!

 

 

 友実「はっ…あれは何!?」

 

 更に友実も何かに気づいたのか、驚きと共に空を見上げる。

 

 

 空を見上げた春菜たちは驚愕した。

 

 

 そこには、何やらUFO型の巨大な要塞が、ゆっくりと飛んでこちらに向かって来ているのである!

 

 

 突如上空に現れた巨大な要塞の影に覆われる春菜たち。

 

 友実「…何なの!?あれは…!」

 

 春菜「巨大な…UFO!?」

 

 ミリー「何何!?…怖い…!」

 

 怯えるミリーは耳を両手で押さえてうずくまってしまう。

 

 

 春菜と友実が驚きつつもその要塞の動きをよく見てみと、なんとその要塞の飛ぶ方向が逃げている女性たちと全く同じであるのだ。

 

 

 友実「あのUFO、あの女の子たちを狙っているのかな?」

 

 春菜「分からない…一体誰が操縦してるの!?…ねえミリーちゃん、何か知らない?」

 

 ミリー「知らない…私…全く知らない…!」

 

 

 すると、今度はその要塞を追うように大勢の大人たちが押し寄せる!

 

 友実「こっ…今度は何!?」

 

 友実が驚き困惑する中、騒ぐ大人たちの言葉が聞こえ始める。

 

 

 「早く…誰か助けてください!!」

 

 「子供があの中に!!」

 

 

 春菜「へ?…子供…?」

 

 

 突然押し寄せて来た大人たちの言葉に春菜たちの困惑が強まる中、その要塞の下部から紫色の筒状の光線が放たれる!

 

 

 その光線を浴びた女の子たちは宙を浮き、やがてその光線を辿って要塞の中に吸い込まれていく…!

 

 

 更に、近くにいた春菜たちもその巻き沿いを浴びて宙に浮き始めてしまう…!

 

 春菜「へ?…嘘!?」

 

 友実「そ、そんな、嫌だ~!」

 

 

 やがて春菜たち三人も、光線を辿って要塞の中に吸い込まれてしまう…!

 

 

 要塞が発した光線に吸い込まれ、要塞の中に放り込まれた三人。起き上って周りを見てみると、三人はとある薄暗い通路に立っていた。

 

 

 ミリーは恐怖で震えながら友実に抱き付いている。

 

 友実「どこ?ここは…。」

 

 春菜「多分、円盤の中だと思うけど…。」

 

 

 その時、

 

 

 「あらあら、勢い余って大人まで吸い込んじゃったわね~。」

 

 

 突如後ろからオネエ口調の声が聞こえ、三人は振り向くとそこには1人のドルズ星人が立っていた!

 

 

 三人、特に夢でも同じ口調のドルズ星人に遭遇した春菜は警戒するように身構える。

 

 

 友実「のっ…の…脳みそが剥き出しになってる〜!?」

 

 

 「んなっ!?…ムッキー!! 失礼ね!私の頭は元々こんな形なのよ!」

 

 いきなり頭の事を指摘されたドルズは逆上しそうになりながらも気を取り直す。

 

 「おっと!怒りはお肌に良くないわね…。では気を取り直して、おめでとう!あなた達は我がドルズの改造対象に選ばれたのです!」

 

 友実「…私たちが…改造対象…?」

 

 春菜「一体どういう事なの?」

 

 「ふふふ、まあそう慌てずに、後ほど教えますわよ。」

 

 

 ミリー「…お前は…。」

 

 ミリーはとりわけ睨みつけるようにドルズ星人を見つめており、ドルズもその様子に気づく。

 

 「おや、あなたは確かあの時我が怪獣軍団により無様に死んでいったエレキングどもの中を走って逃げていた子ね〜?てっきりエレキングどもと共に死んだかと思えば、そんなひ弱な赤ちゃんなんか拾ってのうのうと生き延びてたとはね〜。」

 

 ドルズの非情な言葉にミリーはより視線が強くなり、春菜と友実は怒りを感じる。

 

 「なんです?その目は、そもそもあなた達ピット星人どもが私達の改造対象になる事を拒んだから襲撃される事になったのですわよ?」

 

 春菜「やっぱり…ピット星を襲ったのはあんた達だったのね…。」

 

 友実「何勝手な事言ってるの!…ミリーちゃん達は…ただ嫌だから嫌だと言っただけなのに、拒まれたからってそれを逆ギレするように攻撃して、怪獣とはいえ尊い命を奪うなんて…そんなの勝手過ぎるよ!」

 

 

 「むむっ…ムッキー!だまらっしゃい!しつけの足りない小娘ども!」

 

 “ビビビビビビ…”

 

 “バチーン”

 

 友実「ひゃっ!」

 

 ドルズは手先から光線を出してそれを友実たちの足元に命中させて軽く脅す。

 

 

 「私よりスタイル良い上に生意気な事言って来るなんて…益々許しておけませんわね〜。

 

 クラップ!ゴイル!」

 

 ドルズがそう叫ぶと、突然それぞれ春菜と友実の横から2人のドルズが現れ、それぞれ春菜と友実の腕を掴んで捕える!

 

 友実「ひゃっ!?ドルズ星人が更に2人?」

 

 春菜「何なの?あんた達…。」

 

 

 クラップ「へっへっへ…俺たちゃドルズ仲良し3兄弟!俺は二男のクラップ!」

 

 ゴイル「そして僕ちんは、三男のゴイルだべ〜!」

 

 なんと、ドルズ星人は3人、しかも兄弟で地球に攻めて来たのである!

 

 

 マルフォイ「そして私は長男のマルフォイ。よろしくね〜。」

 

 自己紹介をしながら、マルフォイはミリーに接近し彼女が抱いていたリムエレキングを無理矢理取り上げる!

 

 ミリー「はっ!…返せ!それは私の大切な友達なんだ!お前なんかが触るなー!」

 

 マルフォイ「うるさいわね〜、ふんっ!」

 

 ミリー「うわっ!」

 

 リムを返せと抵抗するミリーを、マルフォイは軽く突き倒す。

 

 

 マルフォイ「生意気な子達にはお仕置きが必要ね〜。クラップ!ゴイル!この3人を広場まで連れて行きましょう。」

 

 クラップ「いえっさー!」

 

 ゴイル「了解だべ兄者。」

 

 マルフォイ「このエレキングも、後ほどじっくり処刑するとしましょ~。」

 

 マルフォイはミリー、クラップは春菜、ゴイルは友実をそれぞれ連れて行き、やがてとある扉を開けて3人をその中へ放り込んだ。

 

 

 3人は顔を上げると、目の前の光景に驚愕する。

 

 今自分たちが入れられた部屋はだだっ広い広場であり、そして目の前には沢山の女の子たちがうずくまって泣きじゃくっているのだ!

 

 恐らく彼女たちも同じくドルズ3兄弟に拉致された子供達であろう。

 

 

 春菜「何なの?この子たちは…。」

 

 友実「これも、奴らの仕業?」

 

 

 すると、広場の上空に巨大なモニターが現れ、そこにあの3兄弟が映し出される!

 

 マルフォイ『いいわね〜。大量に女の子たちが手に入ったわ。』

 

 春菜「ドルズ!この子たちをどうするつもりなの!」

 

 

 マルフォイ『ふっふっふ、その集めた可愛い女の子たちには、我々の侵略の手伝いをしてもらうのよ〜。

 

 ベリアルがいなくなった今、それに代わって宇宙を制圧できる大チャンス!

 

 その子たちは、我がドルズ星の素晴らしき科学により、『うろこ怪獣メモール』に改造し、攻撃兵器として利用するのよ!』

 

 

 マルフォイがそう言うと、モニターの右半分にメモールの写真が映し出される!

 

 それを見た春菜たちは顔を渋らせ、女の子たちはより泣き声が強まってしまう!

 

 メモールに改造されると知った上にその姿を見た事により、「自分たちがあんな恐ろしい姿に改造されるなんて…。」という気持ちが、恐怖と悲しみを増幅させたのであろう。

 

 

 マルフォイ『これだけの数のメモールが誕生すれば、地球はおろか、宇宙を制圧など夢でもないわ〜!オーホホホホホホホ!

 

 さあ!もっと泣いて改造のためのマイナスエネルギーを発散させなさーい!ホホホホホホ…!」

 

 マルフォイの高笑いを最後に、モニターの画面も消えた。

 

 

 春菜「くっ!…なんて残酷な奴らなの…!」

 

 友実「大変…早くこの子たちを助けて、ここから脱出する方法を考えないと…!」

 

 春菜「でも…一体どうすれば…。」

 

 春菜たちは、ドルズ3兄弟の企みに怒りを感じながらも、特別な力もない自分たちのどうすればいいか分からない現実に、やや途方に暮れそうになっていた…。

 

 

 ドルズに拉致された事により親とはぐれ、泣きじゃくる少女たち。同時にそれにより、メモール改造のために必要なマイナスエネルギーが順調に集まりつつあった!

 

 要塞の数カ所の発光部の光が強くなりつつあるのが、その証である!

 

 

 マルフォイ「ふっふっふ、いいわね〜順調にマイナスエネルギーが集まりつつある。

 

 (片手をメガホン代わりにして)もっと泣きなさーい! オホホホホホ!」

 

 

 マルフォイは、物事が順調に進みつつある事に気分も上げ上げになっていた…。

 

 

 なおも親を恋しがって泣き続ける少女たち。中には既に泣き止んでいた子が、泣いている子を懸命に励ましている様子もあった。

 

 

 春菜たちはそんな光景をやるせない表情で見つめるしかなかった…。

 

 

 …だが、実はそんな中に、春菜たちの他にも比較的大人な女性が二人ほど捕えられていたのだった。

 

 

 一人はラフな格好に刀剣を提げている少女、もう一人は長身でスーツ姿の女性である。

 

 彼女たちもまた先ほど紹介したリクたちをサポートしてきた仲間であり、一人は刀剣を用いる武術に長けた少女『鳥羽ライハ』、もう一人はリクの幼馴染であり、防衛組織『AIB』(正式名称:Alien Investigation Bureal(異星人捜査局))のエージェント『愛崎モア』である。

 

 因みにAIBとは、地球で犯罪行為を行う宇宙人の取り締まりを主な任務としており、また宇宙規模の連合組織であるため、メンバーの中には異星人も存在している。

 

 また世間一般には極秘の組織でもあるため、メンバーは普段は“ニコニコ生命保険”の社員であると偽装しており、モアは自分がAIBである事はリク達にしか打ち明けていない。

 

 

 二人とも恐らくリク達と少女蒸発事件の捜査をしていた最中、春菜たち同様、少女たちが攫われる際の巻き沿いで捕らわれたのであろう。

 

 

 ライハ「マズいわね…子供の数が増えている。」

 

 モア「そうだね、早く何とかしないと…でも…捜査していた私たちまで捕まっちゃうなんて…。」

 

 ライハ「仕方ないよ。捜査を始めた時点でも、まだ正体どころか真相も分からなかったんだから…。」

 

 捜査する側なのに逆に捕まってしまった事に凹みそうになるモアを、ライハは宥める。

 

 ライハ「ここはリク達を信じよう。」

 

 モア「そうだね。リッくんなら、きっと助けに来てくれるよね! 私たちも今出来る事をしないと。」

 

 ライハに励まされたモアは、自分たちを捜しているリク達を信じ、いつもの元気を取り戻す。

 

 

 ライハとモアはとりあえず泣いている少女たちを宥める事にした。しかし、そう簡単に行くものではなく、恐怖や不安の方が強い少女たちは、一向に泣き止む様子はない…。

 

 

 モア「なかなか泣き止まない…ん?」

 

 モアは何かに気づいて振り向く。ライハもそれに気づいて向いてみるとその先にいるのは、少し離れた場所でうずくまっているミリーだった。

 

 モア「あれは…AIBが捜索していた、ピット星人。」

 

 実はAIBは、少女蒸発事件とほぼ同時期に確認された、地球に入り込んだピット星人の捜索も行っており、そのピット星人がミリーなのであった。

 

 

 何故消息事件と同時にミリーを捜索していたかと言うと、事件との関連性が無いかどうかを確かめるためでもあったのである。

 

 ライハ「彼女も、私たちと同じく捕えられてたって事なの…?」

 

 モア「…泣いてる…?」

 

 ミリーの様子を見て、彼女が事件の犯人じゃないかと言う事も予想に入れていた二人は、そうじゃない事に気付く。

 

 

 広場の隅でうずくまっているミリー。友達のリムを奪われた事に悲しんでいるのである。

 

 それに気づいた友実は、ミリーの元に歩み寄り、しゃがんで優しく話しかける。

 

 

 友実「お友達も、心配だよね…。」

 

 ミリー「…ぇ…?」

 

 友実「リムエレキングちゃん…。」

 

 

 ミリー「…ずっと一緒だったんだ………私が奴ら(ドルズ三兄弟)の襲撃から助けてから…ずっと…。」

 

 

 やがてミリーは寂しさからすすり泣きを始め、友実は「大丈夫」と呼びかけながら彼女の背中を優しく摩り始める。

 

 

 その様子を見守る春菜。すると、

 

 モア「そのピット星人と、お知り合いなのですか…?」

 

 突然モアに話しかけられた春菜は少し驚きながらも振り向く。

 

 春菜「あ…あなた達は…?」

 

 モア「突然すいません。私たち、その子を捜索していた、ニコニコ生命保険の者です。」

 

 そう言いながらモアは春菜に名刺を差し出す。

 

 春菜「ニコニコ…生命保険? 初めて聞く保険ですね…しかも、宇宙人とかも探したりするんですか?」

 

 モア「え…ええ、私たち、人間だけではなく身寄りもない宇宙人を保護したりもするのです。」

 

 春菜「ご存知だったのですか?ミリーが親もいなかった事を…?」

 

 モア「え?………(小声で)天涯孤独…ミリー…?………ええ!もちろん。」

 

 どうやらモアは、名前がミリーである事、彼女が天涯孤独である事もまだ知らなかったようである。

 

 

 ライハ「…地上であの子と知り合ったの?」

 

 春菜「ええ…何か、元気が無さそうだったら放っておけなくて………(ミリーの方を振り向いて)両親は既に他界、折角できた友達も、今奪われてしまっていて…。」

 

 

 ミリーの境遇を知ったライハとモアも憐れむような表情に変わる。特にライハは、同じ両親を失っている者として彼女の気持ちが痛いほど分かっているようであった。

 

 ライハ「そんな…お父さんもお母さんもいないなんて…。」

 

 モア「(少し涙ぐんで)まさか…そんなにも可哀想な子だったなんて…。」

 

 

 ミリー「うっ…ぐすんっ…リムまで…リムエレキングまでいなくなったら……私!……」

 

 友実「大丈夫。」

 

 なおも泣きじゃくるミリーを友実は優しく抱きながら語り掛け続けていた。

 

 

 一方、ライハは何かに気づいて振り向く。そこには、二人の少女の姿が。

 

 ライハ「マユちゃんに…エリちゃん…?」

 

 なんと、かつてリトルスター保持者としてライハ達と知り合った『原エリ』と『伊賀栗マユ』も捕えられていたのだった!

 

 

 実際、地上で子の無事を祈っている大人たちの中にはエリの叔父の『久米ハルヲ』とマユの母親の『伊賀栗ルミナ』の姿も。

 

 ルミナ「お願い!マユを返してー!」

 

 ハルヲ「エリ…無事だよな…エリ!」

 

 「誰かウチの子を助けて!」

 

 「どうか無事でありますように…!」

 

 子供を攫われた大人たちはなおも祈り、叫び続ける。

 

 

 それを遠くから見つめているリク。彼もまた遂に要塞を見つけたのだ!

 

 ペガ「リク!どうやらマユちゃんやエリちゃんもあの中にいるみたいだよ。」

 

 リク「あぁ…早く助けないとな…でも、今あの要塞を爆破したら、中の子供たちまで……はっ、もしかしてモアもあの中に!?」

 

 

 ゼロ「どうやら、そうみたいだな。」

 

 

 リクは声のした方に振り向くと、そこには眼鏡を外した『伊賀栗レイト』が立っていた。

 

 

 レイトは、ルミナの夫でありマユの父親でもあるサラリーマンである。普段は気弱な性格だが有事の際は勇気を見せる所もあり、かつて少年を救おうとして瀕死の重傷を負った際に、その姿に感動したゼロに一体化されることで完治し、それ以降は戸惑いつつもゼロとしてリク達と共に戦ってきた。

 

 そう、実はジードの地球はゼロも訪れており、かつてクライシス・インパクト時のベリアルとの戦いで傷を負い、ウルティメイトブレスレットが破損しつつもウルトラカプセルを探すために訪れた。

 

 傷により万全ではなく活動時間も限られていた事からレイトと一体化する事で彼の命を救うと同時に自身も長時間活動できる、所謂“win-winの関係”となり、それ以降は主にジードをサポートする形で共に戦ってきた。

 

 彼や仲間たちの協力、そしてキングの奇跡によりジードがベリアルを撃破して自分の宿命の戦いに終止符を打った後、傷やブレスレットも治ったゼロは地球を後にしたのだが、恐らく宇宙空間でドルズ星人の暗躍に気付き、彼らを追って地球にやって来たのであろう。

 

 そしてそのドルズ星人によりマユも捕えられている事を知ったために再びレイトと一体化したに違いない。

 

 

 ゼロは状況によってはレイトの体を断りなく動かす事があり、その際に眼鏡を外し、発せられる声もゼロのものになる。今レイトはそんな状態である。

 

 

 リク「レイトさん…それに、ゼロ!」

 

 ペガ「帰って来たんだ!」

 

 ゼロ「ああ、久しぶりだなリク、ペガ。」

 

 リクとペガはゼロとの唐突な再会に驚きを隠せなかった。

 

 

 リク「ゼロは何か知っているの?」

 

 ゼロ「ああ、奴らはドルズ星人。あの要塞で地球中の少女を攫い、メモールに改造してベリアル無き今の宇宙を制圧しようと企んでいる凶悪な宇宙人だ。」

 

リク「侵略のために、地球の子供を利用だって!?」

 

 リクは驚愕する。さらにレムは付け加える。

 

 レム「過去にもドルズ星人により女性が一人メモールに改造され、攻撃兵器として地球に送り込まれたという記録があります。」

 

 ペガ「そんなにも酷い奴らだなんて…。」

 

 ゼロとレムからドルズの事を聞いたペガは、その非道さに胸が痛くなる。

 

 

 リク「でも、もうブレスが治ったんでしょ?なのになんでまたレイトさんと…。」

 

 ゼロ「どうやらあの中にはマユも捕えられているみたいでな。レイトも居ても立っても居られなくなったってワケだ。」

 

 レイト「そういう事です!」

 

 

 リク「レイトさん…絶対に助けましょう。あなたの娘さんも。」

 

 レイト「はい!」

 

 決心を固めたリクとレイトは拳を合わせた。

 

 

 リク「ジーっとしててもドーにもならない。あの要塞に突っ込もう!」

 

 ペガ「でも、大丈夫かなぁ…。」

 

 

 ゼロ「大丈夫だ。応援も二人いるからな。」

 

 リク・ペガ「…え?」

 

 

 場面を要塞の中に戻そう。

 

 エリ「私たち、一体どうなっちゃうのかな…?」

 

 泣きじゃくる少女たちを宥めつつ、不安になっていくエリ。すると、そんなエリにマユが話しかける。

 

 マユ「大丈夫だよ。」

 

 エリ「…え?」

 

 マユ「きっと、大丈夫だよ。だって、ウルトラマンが、絶対に来てくれるもん!」

 

 マユは、まだ幼い少女ながらもウルトラマンが来てくれることを信じ、その心を強く持ち続けていたのである!

 

 流石はウルトラマンゼロ(に変身する者)の娘である。その言葉を聞いたエリも、次第に勇気が出始める。

 

 エリ「…そうだね。諦めず祈れば、必ずウルトラマンは来てくれる…そう信じて、頑張らないとね。」

 

 マユとエリはかつてウルトラマン(ジード)に祈った者同士。一気にここで意気投合した。

 

 

 するとマユは泣きじゃくるミリーの元に駆け寄り、俯くミリーの顔の前に握った右手を差し出す。

 

 それに気づいたミリーが顔を上げると同時にマユは手を開くと、その手には一個の飴が。

 

 

 マユ「泣かないで。」

 

 

 飴を差し出し、無邪気な笑顔でミリーに話しかけるマユ。

 

 

 ミリー「…私に?」

 

 マユ「うん!」

 

 新たな地球人の親切に触れたミリーは、嬉し涙を拭きつつ飴を受け取る。

 

 ミリー「…ありがとう。」

 

 友実「良かったね。」

 

 

 エリ「偉いね、マユちゃん。」

 

 歩み寄って来たエリもマユの親切を褒める。

 

 

 このように決して諦めていない少女達もいる事を知ったライハとモア、そして春菜、友実も、次第に希望を取り戻しているようであった。

 

 

 春菜「みんな大丈夫!諦めなければ、きっと希望はあるよ!」

 

 元気に少女たちに呼びかける春菜。

 

 

 モア「よーし、ジーっとしてても、ドーにもならないね!」

 

 そう言うとモアは、偶然持ち込んでいたお手玉を三つ取り出し、それを投げ始める。

 

 ライハ「モア、こんな時に遊んでいる場合じゃ…」

 

 モア「こういう時だからこそだよ。 ほーら見て見てー!」

 

 

 モアがお手玉を投げ始めたのは、少女たちを元気づけるために芸を見せるためだったのだ。

 

 モア「よっ、よっ、よっ…ほら、凄いでしょー。よっ、よっ…」

 

 リズムよく三つのお手玉を投げてはキャッチしていくモア。さっきまで泣いていた少女たちも徐々に泣き止んでその芸を見つめ始めていく…。

 

 

 モア「よっ、よっ…う、うわっ…きゃっ!?」

 

 “ドシーン”

 

 やがてモアはバランスを崩し、同時に近くにあった段差に躓き尻餅をついてしまう。

 

 

 だが、それを見た少女たちはその様子が可笑しかったのか一斉に笑い始める。

 

 

ミリー「ふふ、なんだあれ。」

 

さっきまで泣いていたミリーも笑顔を取り戻しており、それを見た春菜と友実も安心の表情になる。

 

 

モア「いててててて…。」

 

尻を押さえて痛がるモアだが、子供達が笑っているのを見て安心の表情になる。

 

モア「やった…やっぱ子供は笑ってるのが1番だよ!」

 

アクシデントが起こったものの見事に子供達を笑わす事に成功したモアの元に、ライハが笑顔で歩み寄る。

 

ライハ「ナイス。」

 

サムズアップをするライハに、モアもサムズアップを返した。

 

 

 マルフォイ「随分と楽しそうですねぇ~。」

 

 

 だがそれも束の間、子供たちが泣き止んだことに気付いたマルフォイが広場のど真ん中に降り立つ!

 

 それにより笑っていた子供たちは再び怯え始める!

 

 

 春菜「あんた…何しに来たの!」

 

 

 マルフォイ「決まってるじゃな~い!もっと泣かせに来たのです!」

 

 

 “ビビビビ…”

 

 “バチンッ”

 

 

 マルフォイは脅しとして手からの光線を地面に命中させ、それにより子供たちは恐怖により再び泣き出す!

 

 

 折角笑顔にした子供たちを再び泣かされた事により、春菜たちは再び怒りを感じ始める。

 

 

 マルフォイ「そうです!泣くのです!それにより、改造に必要なマイナスエネルギーを発生させるのよ~!」

 

 

 泣きじゃくる子供達を前に嘲笑うマルフォイ。よく見て見ると奴はリムを右腕に抱えていた!

 

 それに気づいたミリーは立ち上がりマルフォイに突っ込み始める!

 

 友実「ああっ、ミリーちゃん!」

 

 

 マルフォイにしがみ付き、両手でがむしゃらに叩き始めるミリー。

 

 ミリー「返せ!私の友達を返せ!この外道なオカマ野郎!」

 

 マルフォイ「ふんっ!」

 

 ミリー「うわっ!!」

 

 マルフォイはミリーをあっさりと蹴り倒した。

 

 マルフォイ「私を侮辱するとは、しつけの足りないガキね…どうやらお仕置きが必要みたいね~。」

 

 そう言いながらマルフォイは倒れ伏すミリーに接近し始める…!

 

 

 ライハ「止めなさい!」

 

 

 ライハはミリーを襲おうとするマルフォイの前に颯爽と立ちふさがる!

 

 

 マルフォイ「あらら、貴女みたいな小娘に何が出来るのよ?」

 

 そう言いながらマルフォイはライハに接近し、左手で“顎クイ”をして詰め寄る。

 

 マルフォイ「痛い目に遭いたくなければ、私に逆らわない方がいいわよ~オーホホホホホ…!」

 

 

 …だが、マルフォイは完全にライハを見くびっていた。

 

 

 ライハ「あんた…私の事女だからって舐めてる?」

 

 マルフォイ「はぁん?」

 

 

 ライハ「はっ!!」

 

 “ドゴッ”

 

 マルフォイ「!ぐふぉっ!?」

 

 ライハはマルフォイが油断した隙に、自身に顎クイをする腕を振り払った後、素早く腹部に右の掌を打ち込んで撥ね飛ばす!

 

 

 ライハは背中の鞘から刀剣を引き抜いて構えを取る。遂に己の武術を活かす本領発揮モードに入ったのだ!

 

 

 マルフォイ「ムッキー!なんなのこいつ!」

 

 逆上したマルフォイは両手を突き出して光線を乱射するがライハはそれを刀剣を振るってことごとく打ち消していく。

 

 やがて接近すると、マルフォイの左フックを右足蹴りで撥ね返し、続けて右脚で左脇腹、頭部と二段蹴りを決めた後、跳躍しながら一回転して回転と落下のスピードを活かして剣を振り下ろすがマルフォイは後ろに下がる事で辛うじてそれをかわす。

 

 マルフォイは今度は両手同時に光線を放つが、ライハはそれを一回転しながら剣で切り裂いて打ち消し、それと同時に接近して右足でマルフォイの右腕を蹴る!

 

 リムを抱えていた右腕を蹴られた事により、マルフォイはリムを手放してしまった!

 

 マルフォイ「ああっ!!」

 

 マルフォイが宙を舞うリムに気を取られている隙に、ライハは渾身の右足蹴りを胸部に叩き込んで吹っ飛ばした!

 

 

 得意の武術でマルフォイを圧倒するライハ。6年前から両親の敵を討つために磨き上げたその腕前は非常に高く、生半可な宇宙人では全く歯が立たないのである!

 

 

 ミリー「リム!」

 

 ライハの機転によりマルフォイが手放したリムを、ミリーは両腕で見事にキャッチした。

 

 そして、嬉しさからリムに頬ずりしながら嬉し涙を流す。リムも嬉しそうに両腕を振っていた。

 

 ミリー「良かった…本当に良かった…!」

 

 友実「良かったね。ミリーちゃんが取り返したんだよ。」

 

 ミリー「うん!」

 

 優しく話しかける友実に、ミリーは元気よく返事をした。

 

 

 モア「ナイス!ライハちゃん。」

 

 春菜「…凄い!」

 

 モアは機転を利かせたライハにサムズアップをし、春菜はライハの強さに感心と同時に驚きを見せる。

 

 

 ライハ「あなたの負けよ。大人しくこの子たちを解放しなさい!」

 

 降伏を命じるライハ。だが、マルフォイは更に逆上する。

 

 マルフォイ「ムッキー!!なんて下品な女! クラップ!ゴイル!」

 

 

 マルフォイの呼びかけを受けたクラップとゴイルはすぐさま現れ、たちまち三兄弟でライハを囲んでしまった!

 

 クラップ「へっへっへ!助太刀いたしますぜ兄者!」

 

 ゴイル「いくら強くても僕ちん達には勝てないべ~!」

 

 マルフォイ「さあ、ドルズ星に代わってお仕置きよ~!」

 

 

 ライハを囲むドルズ三兄弟は一斉に光線を放つ!ライハはそれを回転しながら刀剣で弾き返すが、その隙を突かれてクラップに右腕、ゴイルに左腕を掴まれて動きを封じられてしまった!

 

 

 “ビビビ…”

 

 “バチンッ”

 

 ライハ「ぐっ…!」

 

 

 マルフォイは手からの光線をライハの無防備な腹部に命中させてダメージを与え、受けたライハは一気に力が抜けてしまった。

 

 

 マルフォイは弟たちに捕えられたライハに接近し、再び顎クイをする。

 

 マルフォイ「さっきはよくも私を蹴ってくれたわね。悪い娘め…。」

 

 クラップ「兄者、もう一気に殺っちゃいましょうぜ!」

 

 ゴイル「賛成だべー!」

 

 マルフォイ「ふふふ、覚悟なさい…!」

 

 

 ライハに止めの光線を浴びせようと、マルフォイは腹部に突きつけた右腕を発光させ始める…!

 

 

 絶体絶命と思われたその時!

 

 

 ミリー「止めろーっ!!」

 

 

 マルフォイ「…ああん?」

 

 広場中に響くほどのミリーの叫びを聞いたマルフォイは光線のチャージを止めて振り向く。

 

 

 ミリー「宇宙は…誰かが支配するものじゃない!…他の星の者同士が平和に暮らすものなんだ!!」

 

 

 ミリーの勇気の叫びを聞くモアと春菜たちも「そうだね」とばかりに笑顔を見せ、子供たちも次第に泣き止み始めていく…。

 

 

 ミリー「私も、もう泣かないから、だから希望を捨てないで!」

 

 

 すると、泣き止んだ子供の一人がミリーの手を握る。

 

 「私ももう泣かないから、だからウルトラマンが来てくれるのを信じる!」

 

 

 気が付くと、泣き止んだ子供たちが口々にウルトラマンの登場を信じて叫び始める。

 

 

 マルフォイ「何っ…何だと!?」

 

 ドルズ三兄弟は動揺し始め、春菜たちは希望を取り戻した子供たちの姿に感心する。

 

 ライハ「みんな…。」

 

 モア「…感激です!」

 

 春菜「みんな強いよ…。」

 

 友実「だね!」

 

 

 その時!

 

 

 “ズドーン”

 

 

 突如、外側から壁が爆発し、大きな穴が開く!

 

 

 春菜「ひゃっ!?」

 

 モア「一体何!?」

 

 

 一同が驚き見つめる中、その爆風の中から一人の影が飛び込む!

 

 

 “ドガッ”

 

 マルフォイ「ぐふぉ~!?」

 

 

 飛び込んで来た影はマルフォイの胸部に飛び蹴りを打ち込んで吹っ飛ばす!

 

 

 クラップ「兄者!?」

 

 クラップとゴイルが動揺している隙にモアはすぐさま携帯銃『アスタナージ・ガン』を引き抜き弾丸を二発撃って二人の頭部に命中させる!

 

 怯んだクラップとゴイルはライハを手放し、自由になれたライハはモアの元に駆け寄る。

 

 ライハ「ありがとう、モア。」

 

 モア「いえいえ!」

 

 

 ライハとモアは先ほどマルフォイを蹴飛ばし着地した人を見つめる。それは、スーツ姿に端正な顔立ちが特徴の男。

 

 彼は、AIBのエージェントであり、モアの先輩でもある『シャドー星人ゼナ』であった!

 

 ゼナはかつて『猛毒怪獣ガブラ』を引き連れて侵略を企てた『宇宙ゲリラシャドー星人』の同族であり、当初は任務に勤しみつつ、クライシス・インパクトの影響を受けたシャドー星の復興を目指していたが、新人のモアのひたむきな姿に心を動かされて任務を重視するようになり、それ以降よくドジを踏むモアに悩まされつつも彼女と共に違法行為をする宇宙人を取り締まって来た。

 

 

 モア「ゼナ先輩…!」

 

 ゼナに気付いたモアは感極まる。ゼナはモアの元に歩み寄る。

 

 ゼナ「大丈夫か?」

 

 モア「ええ、この通り!」

 

 ゼナ「全く、まさかお前まで捕まっていたとはな。」

 

 モア「ぅぅ…面目無いです…。」

 

 

 ゼナ「…だが無事でホッとした。」

 

 モア「…(嬉しそうな表情で)ゼナ先輩…!」

 

 

 マルフォイ「誰?誰このイケメン!」

 

 立ち上がったマルフォイはゼナに心酔しつつも襲い掛かる!

 

 マルフォイ「だが容赦しないわよ〜!」

 

 

 ゼナはマルフォイの駆け込みながらの前蹴りを右手で叩き落とした後、続けて打ち込んできた右フックを左腕で受け止めて右拳でボディブローを決めて後退させる。

 

 マルフォイ「イケメンで強い…嫌いじゃないわ!」

 

 マルフォイは更に興奮しながら右フックを繰り出すがゼナはそれを左腕で受け止めてそのまま右足蹴りを腹部に2発打ち込んだ後、脳天に手刀を打ち込んで胸部に正拳突きを打ち込んで後退させる。

 

 そしてゼナは一回転しての足払いでマルフォイを転倒させた!

 

 

 マルフォイ「まさかここまで強いとは…。」

 

 クラップ「兄者!助太刀いたしますぜ!」

 

 ゴイル「戦える奴が1人増えた所で我が三兄弟に勝てるわけ…」

 

 

 ゼロ「1人じゃねーよ!」

 

 

 クラップ・ゴイル「!?」

 

 

 ゼロ「ゼアッ!」

 

 “ドガッ”

 

 クラップ「ぐあッ!」

 

 ゴイル「うひょ~!?」

 

 今度はゼロ人格のレイトが飛び出して来て、跳躍してクラップとゴイルにそれぞれ右足、左足の蹴りを打ち込んで吹っ飛ばす!

 

 

 ゼロ「へッ、待たせちまったなぁ!」

 

 着地を決めたゼロレイトは右手でで口元を擦りながら立ち上がる。

 

 

 モア「レイトさん!それに…ゼロも!!」

 

 ゼナ「ゼロも帰って来たか…しかし…、」

 

 ライハ「何なの?あのお面は…。」

 

 

 …よく見てみると、レイトの顔はゼロのお面をかぶっていた。

 

 恐らくこれは子供たちにウルトラマンである自分の顔を覚えられないようにするための対策であろう。

 

 

 レイト「良かった。マユも無事みたいですよ。」

 

 ゼロ「ああ!」

 

 

 クラップ「何だ貴様!」

 

 ゴイル「ブッ飛ばすぜ~!」

 

 

 クラップとゴイルは左右から同時にゼロレイトに殴り掛かるが、レイトは体はゼロが動かしているだけあってまるで動きが読めているかのようにかわしていき、やがてクラップに前蹴り、ゴイルに裏拳を顔面に決める。

 

 そしてゼロレイトは地に手を付き、ブレイクダンスのごとく身体を回転させながら蹴りを放って二人を吹っ飛ばす!

 

 

 マルフォイ「やだあそこも強いイケメン! 私が抱きしめてあげr…」

 

 ゼロ「キメーんだよッ!!」

 

 “ドガンッ”

 

 マルフォイ「ぐふぉ~!」

 

 駆け寄って来たマルフォイに、ゼロレイトは前転しつつ放ったスコーピオンキックを顔面に叩き込んで吹っ飛ばした!

 

 

 そしてかつてチンピラにやったように、横たわるマルフォイの右足を踏みつける。

 

 “ギリギリギリ…”

 

 マルフォイ「いててててて…!」

 

 

 ゼロ「俺の娘に手を出そうなんて…」

 

 ゼロ・レイト「(右手で逆ピース)二万年早いぜ!!」

 

 ゼロとレイトの声が重なった。

 

 

 「わぁーすごーい!!」

 

 「かっこいい~!!」

 

 ゼロレイトに見惚れ始める子供たち。

 

 

 レイト「ゼロさん、ここはいっちょ決めません?」

 

 ゼロ「そうだなぁ…それじゃあ…」

 

 そう言いながらゼロレイトは親指で口元を擦りながら子供たちの方を振り向く。

 

 

 ゼロ「俺はゼロ…サラリーマンゼロだ!!」

 

 

 そして、ゼロのポーズで名乗りを決めた!

 

 なるほど、スーツ姿でゼロのお面を被っているから“サラリーマンゼロ”…考えたモンである(笑)

 

 

 マユ「パパ…。」

 

 歓声を上げる子供たちの中で、サラリーマンゼロが父親である事に既に気付いていたマユは嬉しそうに呟いた。

 

 

 その時、一人の白衣の女性が子供たちに呼びかける。

 

 トリィ「みんな、助けに来たからもう大丈夫だよ!」

 

 

 ミリー「…はっ!」

 

 

 ミリーはその女性を見た瞬間驚きの声を出す。そして、数秒見つめた後呟く。

 

 

 ミリー「…トリィさん…?」

 

 

 トリィ「ミリーちゃん…?」

 

 トリィと呼ばれたその女性も、ミリーを見た瞬間彼女の名前を呟く。

 

 

 そう、ミリーが探していた憧れの人とは、『ピット星人トリィ=ティプ』の事だったのである!

 

 

 トリィはかつて地球侵略を目論み、その兵器として自身が育てたエレキングを持ち込んだのだが、地球とその文明を気に入った事で同胞を裏切って計画を中止し、エレキングも眠らせて封印した。

 

 その後、目覚めたエレキングの解放をジードに願った事でリトルスターを譲渡して『ウルトラマンヒカリ』のカプセルを起動させ、その後AIBに研究職員として就職している。

 

 

 ミリーはそんなトリィに憧れを抱き、彼女と知り合った後は時折彼女に何かしら相談したり交友したりしていたのである。

 

 

 そして今回、自身のリムエレキングの育成に困ったという事で、エレキングを育てた経験もあるトリィに相談するために地球に来たのであった。

 

 

 トリィ「良かった!無事だったみたいね。」

 

 ミリーの安全を喜ぶトリィ。恐らく地球に迷い込んだのが同じピット星人だという事で、本来は研究職員である彼女も特別に捜査に協力していたのであろう。

 

 

 ミリー「トリィさん…!」

 

 ミリーもトリィに会えた事に嬉しそうに反応するが、直後に涙ぐみながら俯く。

 

 

 トリィ「…何か困ってるんだね。」

 

 何度かミリーの相談に乗った事があるトリィは、彼女の気持ちをすぐに察した。

 

 

 トリィ「言ってみて。力になるから。」

 

 トリィはしゃがんでミリーの肩に手を当てて優しく話しかける。

 

 

 そしてミリーは話した。リムの事、自分の将来の事、そして、リムの育成に困っている事…。

 

 

 事情を聞いたトリィはしばらく黙った後ふっと微笑み、ミリーの頭を撫でる。

 

 トリィ「そっか…結構苦労してたんだね…。分かったわ。私も協力してあげる。」

 

 ミリー「…え?」

 

 トリィ「私、エレキングを育てたことあるから、力になれると思うの。 一緒にその子を立派に育てよ。」

 

 ミリー「ぐすんっ…うっ………ありがとうございます…。」

 

 トリィの言葉を聞いたミリーは、嬉し涙を拭いてお礼を言い、それを聞いたトリィは満面の笑みで頷いた。

 

 

 春菜と友実も安心の表情でミリーに歩み寄る。

 

 友実「良かったね、ミリーちゃん。」

 

 春菜「夢に向かって頑張ってね。」

 

 ミリー「うん!」

 

 

 マルフォイ「ムッキー!私達そっちのけで何楽しそうにしてんのよ! 行きますわよ〜!」

 

 

 マルフォイがトリィ達に襲い掛かろうと飛び上がったその時!

 

 

 リク「はっ!!」

 

 

 “ドゴンッ”

 

 

 マルフォイ「あら〜!!?」

 

 

 空中でリクの膝蹴りを喰らったマルフォイは床に落下した。

 

 

 マルフォイに膝蹴りを決めたリクは着地する。

 

 そしてレイト、ゼナ、トリィと合流する。

 

 

 ライハ「リク!」

 

 モア「リッ君!やっぱり来てくれたんだね!」

 

 エリ「リク兄ちゃん!」

 

 ライハとモア、エリも安心の表情になる。

 

 

 リク「ああ。待たせたね。」

 

 ペガ「ライハ達も無事そうで良かった。」

 

 リクとペガも彼女達の方を振り向いて微笑む。

 

 

 するとリクは、今も1人泣いている少女の元に歩み寄る。

 

 

 リク「君達の笑顔を取り戻す。 ヒア・ウィー・ゴー。」

 

 

 そう言いながら彼女の目線までしゃがみ、笑顔で拳を突き出す。

 

 

 そう、かつて自分が幼い頃、憧れのヒーロー『ドンシャイン』にしてもらったように…。

 

 

 それを見た少女も次第に泣き止み、そしてリクの拳に自分の拳を合わせる。

 

 “シャキーン”

 

 少女は涙で濡れた顔を拭い、それを見たリクも微笑み返した。

 

 

 ゼロ「ゼナ!トリィ!協力ありがとよ!」

 

 ゼナ「いや、AIBの隊員として当然のことをしたまでだ。」

 

 トリィ「それに、私が気に入ったこの地球のために力になりたいからね。」

 

 ゼナとトリィにお礼を言ったゼロは、リクの方を振り向く。

 

 

 ゼロ「さあ、ここからはネクスト・ステージだな!」

 

 

 リク「ああ!希望を捨てない一人一人が希望のかけら!それらが一つになれば、どんな運命も越えて行ける!」

 

 

 「「「ジーっとしてても、ドーにもならねえ!!」」」

 

 

 春菜と友実を除く全員の声が重なった。希望を取り戻した一人一人が一丸となり、今まさに最悪だった状況を覆そうとしているのだ!

 

 

 春菜「救世主が…来てくれた…。」

 

 春菜もリク達という救世主の登場に安心で笑顔になっていた。

 

 

 マルフォイ「ムッキー!!調子に乗んじゃないわよ!!」

 

 マルフォイはそう叫ぶと、近くの色んなスイッチが付いている機械をいじくる。

 

 

 すると、要塞の下部から巨大な光線が地上目掛けて放たれ、やがてその光線が地上に着いた時、その中から四体の怪獣が現れる!

 

 ガモス、ドギュー、シルバーブルーメ、ワロガ、ムルロアである!やはり春菜が夢で見たエレキングを襲っていた怪獣軍団はドルズ三兄弟の配下であり、恐らく怪獣墓場から蘇ったモノだと思われる。

 

 

 春菜「やっぱり、夢で見た怪獣と同じだわ!」

 

 

 マルフォイ「更に、私達も行くわよ〜!」

 

 クラップ「了解ですぜ兄者!」

 

 ゴイル「踏み潰したるでー!」

 

 ドルズ三兄弟もテレポートするようにその場から姿を消し、巨大化して街に降り立つ!

 

 

 マルフォイ「さあ暴れなさい!そしてこの街をいつかのピット星の虫ケラ共のように全滅させるのです!」

 

 

 マルフォイの指示と共に怪獣たちは一斉に暴れ始める!

 

 

 ハルヲ「なんてこった!こんな時に怪獣かよ!」

 

 ハルヲを始め子供の安否を願っていた大人たちも我先にと逃げ始める!

 

 

 マルフォイ「さ・ら・に!宇宙空間ではとっておきの怪獣が待ち受けているのよ~! その名も、『暗黒怪獣バキューモン』!」

 

 なんと、ドルズ三兄弟が怪獣墓場から蘇らせた怪獣はガモスたち五体だけではなく、バキューモンもその一体だったのである!

 

 なんと抜け目のない連中なのであろうか…?

 

 黒い煙状の不定形な姿をしている、所謂“生命を持ったブラックホール”とも言えるバキューモンは、実際宇宙空間で待機している。

 

 天体を吸収しながら無限に巨大化するその煙のような存在は、実に不気味なモノである。

 

 

 恐らく光に弱いムルロアが昼間だというのに現在活動できるのは、バキューモンが地球の近くの宇宙で待機しているが故にその影響で地球上も薄暗くなっているためであると思われる。

 

 

 そしてドルズ三兄弟は、いざ作戦が失敗した場合はバキューモンに地球を飲み込ませる事で一気に全滅さてもらおうと企んでいるのであろう…!

 

 

 マルフォイ「オーホホホ!少々乱暴だけど、これで地球は私達の物よ〜!」

 

 

 …しかし、浮かれてるドルズは誤算がある事に気づくはずも無かった…。

 

 

 要塞に取り残した者たちの中には、機械いじりが得意なペガがいるという事を…!

 

 

 ゼロ「俺が奴らの相手をして時間を稼ぐ。その間にリクとペガはこの金属の塊を地上に落とせ。」

 

 リク「わかった!」

 

 ペガ「任せて!」

 

 

 ゼロ「よーし、行くぞレイト!」

 

 レイト「はい!ゼロさん!」

 

 

 遂に変身を決意したゼロレイトはゼロのお面を外した後、左腕に付けたウルティメイトブレスレットから『ウルトラゼロアイNEO』を出現させ、それを手に取って目に当てる!

 

 

 ゼロ「デアッ!」

 

 “ピシャイィィン ギュイイイイィィィィン”

 

 ゼロ「セアッ!」

 

 

 レイトの体は赤と青の光に包まれ、特殊な効果音と共に頭から順にゼロの姿に変わり、やがて右腕を突き出して光の中から飛び出す!

 

 

 一方ドルズ三兄弟はというと…

 

 マルフォイ「ではここでイケてる名乗りを決めちゃうわよ〜!」

 

 

 クラップ「ドルズ兄弟次男・クラップ!」

 

 ゴイル「同じく三男・ゴイル!」

 

 マルフォイ「そして〜! ドルズ兄弟長男であり、ドルズ星1のビューティー・マルフォ〜イ!!」

 

 3人は妙なポーズと共に名乗りを上げる。

 

 そしてクラップとゴイルは横並びで地面に両手・両膝をつき、マルフォイはそれぞれ2人の背中に足を置いて上に立ってポーズを決める。

 

 

 ドルズ三兄弟「我ら!ドルズ仲良し三兄弟!!」

 

 

 所謂組体操のピラミッドのような体制で名乗りを決めた3人なのだが、どこか抜けた感じである。

 

 

 マルフォイ「さ〜あ、私ほど美しい者もそれほどでもない者も、ドルズ星に代わってお仕置きよ〜!」

 

 

 ゼロ「だからそれがキメーんだよっ!!」

 

 

 マルフォイ「何ですって!?」

 

 

 マルフォイが上を向くと、そこには変身&巨大化が完了したゼロが足に火を纏って『ウルトラゼロキック』で突っ込んで来る姿が!

 

 ゼロ「ふぉおおりゃあっ!!」

 

 “パコーン”(所謂ボーリングのピンが倒れるような音)

 

 マルフォイ「あら〜っ!?」

 

 

 ウルトラゼロキックでピラミッド状態の3人を吹き飛ばしたゼロは華麗に着地を決める。

 

 

 (BGM:ウルトラマンゼロのテーマ)

 

 

 ゼロ「俺はゼロ…ウルトラマンゼロだ!!」

 

 立ち上がったゼロは名乗りと共にポーズを決める。

 

 

 一方で春菜はゼロの登場に驚愕していた。

 

 春菜「…この世界にも、ゼロが来ていたなんて…しかも違う人と共に戦ってる…?」

 

 

 マルフォイ「ムッキー!私達の名乗りをコケにして!まずはアンタからお仕置きよ!」

 

 ドルズ三兄弟はゼロ目掛けて一斉に手から光線を放つ!

 

 ゼロ「セアッ!」

 

 “ジャキーン”

 

 ゼロは瞬時にゼロスラッガーを取り出し、三つの光線を切り裂いて相殺した。

 

 そしてお返しとばかりに右腕を胸に当てて額のビームランプから『エメリウムスラッシュ』を発射してドルズ三兄弟に命中させ、3人は爆発と共に吹っ飛ぶ。

 

 

 マルフォイ「アチチチチ!…よくもやったわね〜!」

 

 マルフォイはゼロに闇雲に突っ込んで行くが、ゼロは棒立ち状態で片手で頭を押さえ込んで易々と受け止める。

 

 ゼロ「言っとくが俺、もう傷が治ってんだぜ?」

 

 そう言うとゼロは跳躍し、右脚を斜め上に振り上げて蹴りを放つ!

 

 蹴りを胸部に食らったマルフォイはたまらず吹っ飛んだ。

 

 

 ゴイル「あ、兄者!」

 

 クラップ「こうなれば怪獣達と連携してやっつけますぜ〜!」

 

 

 怪獣軍団は暴れるのを止め、狙いをゼロに変える。

 

 ワロガはゼロ目掛けて光弾を放つが、ゼロはそれを回し蹴りの要領で流行ったウルトラゼロキックで打ち飛ばす!

 

 

 “ズガーン”

 

 クラップ「ひぎゃあああ!!」

 

 ゴイル「ぐおああ!!」

 

 マルフォイ「オゥノオオオオオ!?」

 

 しかも運悪くその流れ弾を食らってしまった三兄弟はダウンしてしまう。

 

 

 ワロガは今度は接近戦を挑もうとゼロに向かって駆け寄る。

 

 ゼロはワロガが放った横蹴りを両腕で防いだ後、続けて打ってきた左フックを右腕で防ぎ、そのまま打ってきた右足蹴りを左腕で弾き返した後腹部に連続でパンチを打ち込み後退させる。

 

 その後ワロガの左腕の殴り込みを右足蹴りで弾き返した後、後ろ回し蹴りを胸部に打ち込んで吹っ飛ばした。

 

 

 接近戦では不利だと判断したワロガはテレポートをしようと姿を消し、その間に残りの四体がゼロに襲い掛かる!

 

 ドギューは先手を切って殴り掛かるがゼロはそれを易々と受け止め、腹部に目にも止まらぬ速さで連続パンチを打ち込んだ後右の掌を打ち込んで吹っ飛ばす。

 

 次にムルロアが横から殴り掛かるがゼロはそれを蹴りで弾き返し、続けて前蹴りを胸部に叩き込んで後退させた後、頭部からゼロスラッガーを両手で取り出す。

 

 ガモスはしゃがんで尻尾を立ててそこに生えている棘をミサイルのように飛ばして攻撃するが、ゼロはそれをゼロスラッガーでことごとく切って相殺ししながら走って接近していき、やがて至近距離まで来ると後ろ回し蹴りを腹部に叩き込む!

 

 ガモス、ドギュー、ムルロアはなおもゼロに殴り掛かるが、ゼロはそれらをまるで動きが読めているかのようにかわしつつゼロスラッガーで確実に斬撃を決めてダメージを与えていく。

 

 シルバーブルーメは一瞬の隙を突いて触手をゼロの右腕に巻き付けて捕え、更にテレポートしてきたワロガが上空からゼロに迫り来る!

 

 だがゼロは慌てる事無く、自身に巻き付いたシルバーブルーメを逆に力一杯振り回し、上空のワロガにぶつける! そして、互いにぶつかり合った二体は地面に落下した。

 

 

 以前と違って傷が完治し、ブレスレットも治った事で本来の力を取り戻したゼロは、その強さで戦いを優位に進めていた。

 

 その姿は正に、かつて初陣で怪獣墓場での百体の怪獣軍団相手に無双した時のようである。

 

 

 一方、ゼロが時間を稼いでいる間にペガが色んなスイッチが付いている機械をいじくっている。

 

 ペガは機械いじりも得意であり、その腕前はかつて自身の不注意で壊してしまったリクの大事なドンシャインの置時計を直した事がある程である。

 

 ペガ「え〜と、これをこうして、こうやって…」

 

 手慣れた速さで色んなスイッチを押していくペガ。やがて準備が整う。

 

 ペガ「よし、準備オッケー!」

 

 リク「みんな!しっかり掴まってて!」

 

 リクの呼びかけを聞いた一同は衝撃に備えて周りの物に掴まり始める。

 

 

 ペガ「よ〜し…ポチッとな!」

 

 “ピッ”

 

 

 ペガは“Enter”と書かれた大きなスイッチを押す。すると、宇宙船は勢いよく地面に向かって降下し始める!

 

 ペガは機械を操作して着陸システムを作動させたのだ。

 

 

 ゼロ「よし、上手くいったみたいだな。」

 

 ドギューの角を掴んで押さえ込んでいたゼロもそれに気づいて安心する。

 

 

 “ズドーン”

 

 やがて宇宙船は勢いよく地面に着地した!

 

 

 モア「さあ!みんな急いで!」

 

 宇宙船内に捕らえられていた子供達は、一斉に先ほど開けた穴から走って脱出を始める!

 

 

 やがて互いに駆け寄る大人達と子供達は喜び合いながら再会を果たす。

 

 親と再会できて嬉し泣きをする子供、「会いたかった」と声を上げながら親に抱き着く子供、そんな子供を抱き寄せる大人…。

 

 エリとマユも、それぞれハルヲとルミナに駆け寄り、再会を喜び抱き合う。

 

 ハルヲ「エリ、怪我はないか?」

 

 エリ「うん!平気だよ。」

 

 

 ルミナ「良かった…本当に良かった…。」

 

 マユ「ママー。パパが助けてくれたんだよ!」

 

 ルミナ「…レイト君。」

 

 ルミナは、戦っているゼロを見上げて微笑みかける。

 

 

 無事に親と再会出来た子供達を見て安心するリク、ライハ、ペガ、モア、ゼナ、トリィ…そして春菜、友実、ミリー。

 

 モア「良かった…。」

 

 

 親子の再会を見届けたリクは、真剣な表情に変わると共に数歩前に出る。

 

 ライハ「…行くんだね、リク。」

 

 リク「ああ。今度は僕が頑張る番だ。」

 

 ペガ「気をつけてね。」

 

 リク「必ず、帰って来るから。」

 

 

 変身を決意したリクに気づいたゼロも、組み合っていたムルロアを蹴飛ばした後リクに呼びかける。

 

 ゼロ「よーし、一緒に行こうぜ!リク!」

 

 リクは無言で頷いた後、赤と黒が基調で二重螺旋のような発光部が特徴の握力測定器のような形状の変身アイテム『ジードライザー』を取り出す。

 

 

 春菜「あの子も…ウルトラマンなの…?」

 

 リクを不思議そうに見つめる春菜。やがてリクはライザーを胸元に構える。

 

 

 リク「ジーっとしてても…」

 

 リク・レイト・ゼロ「ドーにもならねぇ!!」

 

 

 3人の声が重なった。遂に変身の時だ!

 

 

 ゼロ「行くぜレイト!」

 

 レイト「はい!」

 

 

 レイトはゼロアイをライザーに装着し『ライザー(ゼロモード)』にする。

 

 

 ゼロ「ギンガ!オーブ!」

 

 ギンガ「ショウラァッ!」 オーブ「デヤッ!」

 

 

 ゼロ「ビクトリー!エックス!」

 

 ビクトリー「ヘアッ!」 エックス「イィーサァァッ!」

 

 

 レイトは、ウルトラマンギンガとウルトラマンオーブ(オーブオリジン)の力を宿した『ニュージェネレーションカプセルα』と、ウルトラマンビクトリーとウルトラマンエックスの力を宿した『ニュージェネレーションカプセルβ』を起動させ、装填ナックルにセットした後ライザーでスキャンする。

 

 

 《ネオ・フュージョンライズ!》

 

 

 ゼロ「俺に限界はねぇ!」

 

 

 ゼロレイトは口上を上げた後、ライザーを目に当ててトリガーを引く。

 

 

 ゼロ「ヘアッ!」

 

 

 《ニュージェネレーションカプセル! α!β!》

 

 

 ゼロの周囲に現れたギンガ、オーブ、ビクトリー、エックスのビジョンが1人ずつゼロに重なり、ゼロは眩い光に包まれ、やがて姿が変わる!

 

 

 《ウルトラマンゼロビヨンド!》

 

 

 ゼロ「デヤッ!」

 

 

 眩い光の中から右腕を突き出して現れたのは、今までのゼロを“超越”した存在と言われる強化形態『ウルトラマンゼロビヨンド』に変身完了したゼロだ!

 

 

 次はリクが変身体勢に入る!

 

 

 リク「融合!」

 

 ゼロ「ジェェァッ!」

 

 

 リク「アイ、ゴー!」

 

 ウルトラの父「ドァァッ!」

 

 

 リク「ヒア・ウィー・ゴー!」

 

 

 リクは『ゼロカプセル』と『ウルトラの父カプセル』を起動させ、装填ナックルにセットした後ライザーでスキャンする。

 

 

 《フュージョンライズ!》

 

 

 リク「守るぜ!希望!!」

 

 

 リク「はぁーっ…はっ!!」

 

 リクは口上を上げた後、ライザーを高く揚げてから胸元でトリガーを引く!

 

 

 リク「ジィィィィィィィィィィド!!」

 

 

 《ウルトラマンゼロ! ウルトラの父!》

 

 

 音声と共にゼロと父のビジョンがリクの左右に現れ、やがてそれがリクと重なり眩い光を放つ!

 

 

 《ウルトラマンジード! マグニフィセント!》

 

 

 やがて光の中で『ウルトラマンベリアル(アーリースタイル)』(ベリアル嘗ての姿)に似た顔が浮かび上がった後、ゼロとウルトラの父の力を借りた“強大な力を秘めた崇高な戦士”と言われる形態『マグニフィセント』に変身完了したジードが光の中から両腕を後ろに向けた姿勢で飛び出す!

 

 

 ジード「はぁぁっ!」

 

 

 “ドギューン”

 

 

 変身が完了した二人の戦士の拳が飛び出し、それぞれムルロアの顔面、胸部に炸裂して爆発を起こす!

 

 ムルロアは後退し、他の怪獣たちと合流し身構える。

 

 

 眩い光により目を覆っていた人々が徐々に顔を上げると、そこには現れた二人の戦士が背を向けて雄々しく立っていた…。

 

 

 やがてジードとゼロは顔だけを振り向かせ、「もう大丈夫」とばかりに一回頷く。

 

 

 二人のウルトラマンの登場に、人々は安心の表情になり、そして一斉に応援の声を上げ始める!

 

 

 春菜「あのウルトラマンは一体…。」

 

 ジードを始めてみた春菜と友実は驚き表情でジードを見上げる…やはりベリアル譲りの鋭い目つきが目を引き、ベリアルと何らかの関係があると思わせているのであろうか…?

 

 

 リク・レイト・ゼロ「行くぞーっ!!」

 

 

 (BGM:フュージョンライズ!)

 

 

 人々の歓声を背に、ジードとゼロは構えを取る!

 

 

 ガモスとムルロアは溶解液、ワロガは光弾を同時に放って牽制するが、ジードは両手を突き出してエネルギーの盾『アレイジングジードバリア』を展開してそれらを防ぎ、周囲に爆発が起こる!

 

 ジードは爆風の中から、頭部のホーンから発生させたムチ状の電撃『メガエレクトリックホーン』を振るって怪獣たちにぶつけ、更に爆風の中から上空に飛びあがったゼロが、急降下しながら蹴りを放ってワロガを吹っ飛ばす!

 

 しかもそれにより、ワロガの頭部のテレポートアイが爆発と共に破壊され、テレポートが出来なくなった。

 

 更にジードが駆け寄りながら跳躍し、肩の突起を活かした斬撃をドギューに叩き込む。

 

ドギューは火花を散らしながら吹っ飛ぶ。

 

 

 ゼロ「背中を借りるぜ、ジード!」

 

 リク「はい!」

 

 

 ジードとゼロは背中を合わせた後、それぞれムルロアとドギューとシルバーブルーメ、ガモスとワロガを相手し始める!

 

 ジードはムルロアとドギューの連続で放つ殴り込みをことごとく避けたり腕で受け止めたりしつつ、強力なパンチやキックを打ち込んで確実にダメージを与えていく。

 

 ゼロも跳躍して脳天にチョップ、殴り込みをかわしてからの脇腹にキックとガモスに強力な打撃を決めてダメージを与え、その後ガモスと組み合ったまま後ろから襲い掛かるワロガに跳躍して右足、左足と順に二段蹴りを打ち込んで吹っ飛ばす。

 

 ジードはドギューの角を活かした突進を、角を掴む事で易々と受け止め、そのまま軽々と遠くへと放り投げる!

 

 その隙にシルバーブルーメはジード目掛けて触手を数本伸ばして攻撃を仕掛けるが、ジードはそれを横向きに跳んでかわすと同時に右腕を振り上げて『メガスライサークロス』を投げつけて命中させる!

 

 シルバーブルーメが怯んだ所でゼロは咄嗟にワロガの肩を踏み台にして跳躍し、上空のシルバーブルーメに強力な横蹴りを打ち込んで地上に叩き落とした!

 

 続けてムルロアの両腕での殴り込みを受け止めると、腹部に膝蹴り、胸部に前蹴りと続けて打ち込んで後退させ、更に両拳で緑色のエネルギーを纏った『メガボンバーパンチ』を叩き込んで吹っ飛ばした!

 

 

 合体元がいずれも最強クラスのウルトラ戦士だけあって、強大な力で怪獣軍団と互角以上に戦うマグニフィセントとゼロビヨンド。その姿は正に、かつて光の国や怪獣墓場で怪獣軍団に果敢に立ち向かったウルトラの父やゼロを思わせる。

 

 

 ゼロはガモス、ワロガを跳躍して脚を広げて同時に蹴りを打ち込んで吹っ飛ばした後、そのまま上空に飛んで静止する。

 

 

 ゼロ「クワトロスラッガー!」

 

 

 ゼロは頭部の4本のスラッガーから光の刃『クアトロスラッガー』を出現させ、ムルロア目掛けて投げつける!

 

 4本のスラッガーは一斉にムルロアの体を貫き、ムルロアはスラッガーが貫いた所から光を発しながら動きを止める。今こそと止めだ!

 

 

 ジードは両手の拳を合わせて緑色の稲妻状のエネルギーを溜め始める。

 

 その間にシルバーブルーメが妨害しようと後ろから接近するが、ジードが広げた両腕の拳が当たった事で逆に吹っ飛ばされる。

 

 

 リク「ビッグバスタウェイ!」

 

 

 ジードは両腕をL字に組んで必殺光線『ビッグバスタウェイ』を放つ!

 

 光線が体全体に直撃したムルロアは大爆発して砕け散った。

 

 

 ガモス、ドギュー、シルバーブルーメがゼロビヨンドを相手にしている間にワロガはジード目掛けて駆け始める。

 

 

 リク「融合!」

 

 ヒカリ「デヤッ!」

 

 

 リク「アイ、ゴー!」

 

 コスモス「ハァッ!」

 

 

 リク「ヒア・ウィー・ゴー!」

 

 

 リクは今度は『ヒカリカプセル』と『コスモスカプセル』を起動させ、ナックルにセットしてスキャンした後トリガーを引く!

 

 

 《ウルトラマンジード! アクロスマッシャー!》

 

 

 ジードは今度はウルトラマンヒカリとウルトラマンコスモスの力を借りた青い形態『アクロスマッシャー』に変身し、光の中から広げた右手を突き出して飛び出す!

 

 

 リク「見せるぜ!衝撃! アトモスインパクト!」

 

 

 現れたジードは口上と共に両腕を大きく回して円を描いた後、左腕を前に十字を作る構えを取り、その状態でワロガの放って来たストレートを受け止める。

 

 そしてそのままO型の衝撃光線『アトモスインパクト』をワロガに浴びせて吹っ飛ばし距離を取る。

 

 

 リク「スマッシュビームブレード!」

 

 

 ジードは左人差し指と中指で印を作り、右腕にエネルギーを集中させた後振り下ろす事で光の刃『スマッシュビームブレード』を形成して構える。

 

 ワロガもソードパンチアームを構えて駆け寄る。

 

 

 火花を散らしながら激しい剣劇を繰り広げる両者。しかしジード(リク)はライハからの特訓の中で剣術も教わっていたのか、手慣れた流派で、まるで流れる水のような剣さばきでことごとくワロガの打撃を弾き返していく。

 

 ワロガは左フックを繰り出してジードはそれをブレードで受け止め、続けて打って来た右腕を左膝で受け止めて弾き返した後そのまま横蹴りを腹部に叩き込んで後退させる。

 

 そしてジードは高速で一回転しながら渾身の斬撃を繰り出し、それを胸部に受けたワロガは火花を散らしながら吹っ飛んだ!

 

 

 ワロガのピンチに気付いたガモスはジード目掛けて溶解液を噴射する!

 

 

 リク「ジードクロー! コークスクリュージャミング!」

 

 

 ジードは咄嗟に二又のかぎ爪型の武器『ジードクロー』を取り出し、即座に『コークスクリュージャミング』を発動させ、一回転して発生させたエネルギーで溶解液を受け流した。

 

 

 不利と見たワロガは球体に変形し、逃げようと飛び始める。

 

 それに気づいたジードは跳躍し、かつてメカゴモラの攻撃をかわした時のように複数のビルを踏み台にして跳びはね、やがて大きくジャンプする事で上空の球体ワロガを跳び越える形で追いつく。

 

 

 《シフト・イントゥ・マキシマム!》

 

 

 リク「ディフュージョンシャワー!」

 

 

 ジードは突き出したクロー中央部にエネルギーを集中させ、そこから無数のエメラルド色の針状光線『ディフュージョンシャワー』を放ちワロガに浴びせる!

 

 ワロガは上空で大爆発して消し飛んだ。

 

 

 リク「融合!」

 

 セブン「ダーッ!」

 

 

 リク「アイ、ゴー!」

 

 レオ「イヤーッ!」

 

 

 リク「ヒア・ウィー・ゴー!」

 

 

 リクは今度は『セブンカプセル』と『レオカプセル』を起動させ、ナックルにセットしてスキャンした後トリガーを引く!

 

 

 《ウルトラマンジード! ソリッドバーニング!》

 

 

 ジードは今度はウルトラセブンとウルトラマンレオの力を借りた赤いロボットのようなモールドの形態『ソリッドバーニング』に変身し、炎のような光の中から右腕を突き出して飛び出す!

 

 

 リク「燃やすぜ!勇気!」

 

 

 “ドギューン”

 

 

 ジードは上空から口上を上げ、全身のバーニアから蒸気を噴射しながら落下しつつ、落下スピードと右腕のバーニアによる加速を利用したパンチをドギューの顔面に叩き込んで吹っ飛ばす!

 

 続けて着地すると、ゼロと組み合っていたガモスに横蹴りを叩き込んで吹っ飛ばした。

 

 

 ゼロ「サンキュー、ジード。」

 

 ゼロはジードと拳を交わした後、ガモスに超スピードの連続パンチ『ゼロ百裂パンチ』を打ち込んで怯ませ、更に跳躍して光を纏った横蹴りをガモスに浴びせてダメージを与える!

 

 

 ジードはドギューの右フックを左腕で受け止めた後右肘を腹部に打ち込み、続けて左腕の殴り込みを両腕で弾き返した後右脚蹴りを胸部に叩き込む!

 

 いずれも炎を纏ったモノであり、その威力は絶大である!

 

 次にジードはドギューの爪を拳で受け流した後、胸部に連続でパンチを打ち込み、更に両拳を同時に打ち込むパンチを腹部に叩き込んで吹っ飛ばした!

 

 

 シルバーブルーメは触手を伸ばしてジードの左腕に巻き付けるが、ジードは咄嗟に右手で頭部の宇宙ブーメラン『ジードスラッガー』を取り出して触手を切り落とす。

 

 

 リク『サイキックスラッガー!』

 

 

 ジードは組み付いて来たドギューを回し蹴りで後退させた後、スラッガーをウルトラ念力で投げつける!

 

 

 複雑な軌道を描きながら飛ぶスラッガーはドギューの頭部の角を二本とも切り落とし、続けてシルバーブルーメの触手も、攻撃を避けつつことごとく切り落としていく!

 

 

 やがてジードは戻って来たスラッガーを右腕部プロテクターに装着すると上空に飛び上がる!

 

 

 リク「ブーストスラッガーパンチ!」

 

 

 ジードは上空のシルバーブルーメに、すれ違いざまに『ブーストスラッガーパンチ』を打ち込む!

 

 ブースターの加速力にスラッガーの切断力がプラスされたパンチを受けたシルバーブルーメは、触手が全て切り落とされ、更に本体に蜘蛛の巣のようなヒビが入る…!

 

 

 更にジードは上空でスラッガーを今度は脚部プロテクターに装着する。

 

 

 リク「ブーストスラッガーキック!」

 

 

 ジードはブースターの加速力とスラッガーの切断力を加えた必殺キック『ブーストスラッガーキック』を、落下スピードもプラスしてシルバーブルーメに叩き込む!

 

 シルバーブルーメは上空で大爆発を起こし、完全に砕け散って消滅した。

 

 

 一方ガモスと組み合っているゼロは、そのまま再びクアトロスラッガーを出現させ、それを合体させて大剣『ビヨンドツインエッジ』を形成して右手で持ち、ガモスの腹部を切りつけることで一旦組み付きを引き離す。

 

 

 ゼロ「俺の刃を刻み込め!」

 

 

 ゼロはツインエッジに全エネルギーを集めてボディラインを発光させる。やがて刀身が紫色に輝き巨大な刃状のエネルギーを形成する!

 

 

 ゼロ「ツインギガブレイク!」

 

 

 そしてゼロは跳躍して一回転し、落下しながらドギューに必殺の斬撃『ツインギガブレイク』を放ち、大きくℤ字に斬りつける!

 

 ドギューは切られた部位を発光させながら動きを止める。今こそ止めだ!

 

 

 ジードは右腕部のアーマーを展開し、右腕を回しながら拳にエネルギーを溜める。

 

 

 リク「ストライクブーストォォ!!」

 

 

 ジードは右腕を突き出し拳から必殺光線『ストライクブースト』を発射し、ドギューに浴びせる!

 

 ドギューは大爆発し、木端微塵に吹き飛んだ後炎上した。

 

 残る怪獣はガモスだけである!

 

 

 一方で春菜たちは子供達の歓声が飛び交う中、ジード達の戦いを見守っている。

 

 友実「凄いわ!あのウルトラマン達!」

 

 春菜「ええ…ゼロは相変わらずだし、それに…あのジードって言うウルトラマンも…。」

 

 ジードを見つめる春菜の表情は、自然と優しいものになっていた…。

 

 最初はベリアルに似ていると言う事でジードに少し警戒気味だった春菜だが、人々の歓声を浴びながらゼロと力を合わせ戦うその勇姿を見て、彼は間違いなく正義のウルトラマンだと確信したのである。

 

 

 リムを抱いているミリーも子供達に混じってジードとゼロを応援している。

 

 ミリー「リム…君も見てる?…明日に向かって進み続けるウルトラマンたちだよ!」

 

 

 リク(ジード)は人々の歓声を背に、次の変身(フュージョンライズ)に入る!

 

 

 リク「融合!」

 

 ウルトラマン「シュワッ!」

 

 

 リク「アイ、ゴー!」

 

 ベリアル「ゼェェッ!」

 

 

 リク「ヒア・ウィー・ゴー!」

 

 

 リクは今度は『ウルトラマンカプセル』と『ベリアルカプセル』を起動させ、ナックルにセットしてスキャンした後トリガーを引く!

 

 

 《ウルトラマンジード! プリミティブ!》

 

 

 ジードは今度はウルトラマンとベリアルの力で変身する、父・ベリアルを彷彿させるルックスが特徴の形態『プリミティブ』に変身し、爪を立てるように広げた右手を突き出して青と赤紫の稲妻が交叉した禍々しい光の中から飛び出す!

 

 

 リク「決めるぜ!覚悟!」

 

 

 “ドゴンッ”

 

 

 ジード・プリミティブは登場すると共にジャンプして勢いよく突っ込み、ガモスに強力な膝蹴りを叩き込む!

 

 そして着地した後、ガモスの右フックを左腕で受け止めて右手で叩き落とした後、一回転しながら爪を突き立てるような打撃を顔面に打ち込み、更に逆方向に一回転しながらローキックを腹部に打ち込む。

 

 ガモスは至近距離で溶解液を浴びせようと溜め込むが、噴射寸前にジードが顎を掴んで無理矢理上に抑え込んだ事で噴射した溶解液はジードに当たらずに終わり、更にジードはそのままガモスにアッパーを叩き込む!

 

 そしてガモスが怯んだ隙にジードは両腕をそれぞれ左右に広げる形でひっかき攻撃を腹部に決め、更に跳躍して両足のドロップキックを胸部に叩き込んで吹っ飛ばすと同時にその反動を利用して空中で一回転した後着地しゼロと合流する。

 

 

 プリミティブの野獣のような荒々しい連続攻撃を受けたガモスはグロッキーとなった。

 

 

 リク「一緒にいきましょう!」

 

 ゼロ「おぅ!」

 

 

 ジードは体勢を立て直すと、両腕を前でクロスし、そのまま頭上に持って行った後円を描くように両腕を広げながら身体を反らしてエネルギーをチャージする。

 

 野獣が雄たけびを上げるように首を回し、目は光が漏れ出るように強く発光し、そして全身は両腕を中心に赤黒い稲妻を纏っている…。

 

 

 ゼロも両腕を左右に広げてエネルギーを溜めていく…!

 

 

 リク「レッキングバーストォォォ!!」

 

 

 ゼロ「ワイドビヨンドショットォォ!!」

 

 

 やがて必殺光線のエネルギーチャージが完了した二人。ジードは腕を十字に組んで『レッキングバースト』、ゼロは腕をL字に組んで『ワイドビヨンドショット』を同時に放つ!

 

 

 ガモスもフルパワーで溶解液を噴射して応戦するが、“溶解液”ごときでは“滅びの光線”と“全てを超越した光線”に勝てるはずがない。

 

 レッキングバーストとワイドビヨンドショットは溶解液をことごとく消し飛ばしながら突っ込んで行き、ガモスの体全体に直撃する!

 

 二つの必殺光線を浴びたガモスはしばらくもがき苦しんだ後大きく発光し、やがて大爆発して炎上した。

 

 

 リク「よしっ!」

 

 ゼロ「やったぜ!」

 

 見事な連携で怪獣軍団を撃破したジードとゼロは、大きな爆風を背にポーズを決める。

 

 

 人々もウルトラ戦士達の勝利に歓声を上げる。

 

 ミリー「凄いや!」

 

 モア「いーやったー!」

 

 トリィ「流石は、みんなの為に覚悟を決めて戦ってきたウルトラマンだよ。」

 

 ゼナ「あとは、あの黒いデカブツだけだな。」

 

 

 ジードとゼロは、今にも地球に向かおうとしているバキューモンを見上げる。

 

 ゼロ「さあ、もうひと頑張りだ!」

 

 リク「行こう!」

 

 

 その時、

 

 

 マルフォイ「流石にやるわね!ウルトラ戦士ども!」

 

 

 声のした方を振り向くと、そこにはやっと気絶から目覚めた(笑)ドルズ三兄弟が立っていた。

 

 クラップ「まさか俺達が気絶してる間に怪獣どもを倒していたとはな!」

 

 ゴイル「なかなかやるんじゃないか!」

 

 マルフォイ「こうなったら最後の手段よ!ある程度集まったマイナスエネルギーを使って、バキューモンと一体化するの! そして私たちの意思で、地球を始め、宇宙全体を制圧するのよ〜!」

 

 クラップ「よ〜し、行きますか兄者!」

 

 ゴイル「行くべ〜!」

 

 最後の手段を宣言したドルズ三兄弟は跳躍して一回転して等身大に戻り、宇宙船に乗り込む。

 

 

 マルフォイ「マイナスエネルギー、全開放よ〜!」

 

 

 “ピッ”

 

 

 そう叫びながら、マルフォイは1番大きな赤いスイッチを押す!

 

 すると、宇宙船は黄金に輝き、離陸を始め、そして高速で空の彼方へと飛び立つ!

 

 やがて宇宙船は成層圏を超えて宇宙にたどり着き、そして宇宙空間で待機しているバキューモンの中へと突っ込んで行く…!

 

 

 マルフォイ・クラップ・ゴイル「暗黒怪獣、バキューモーン!!」

 

 

 宇宙船がバキューモンの体内に入って行くと同時に三兄弟の叫び声もフェードアウトしていく…。

 

 

 やがて、ドルズ三兄弟とその宇宙船ごとマイナスエネルギーを取り込んだバキューモンは、煙状の全身の数カ所を発光させた後、やがてその煙状の体がドルズ星人のような形になる!

 

 今まさに、バキューモンとドルズ三兄弟が、子供達の泣き声で集めたマイナスエネルギーで一体化したのである!

 

 

 その異形は地球上からも見える程に大きく、子供達はそれを見て再び怯え始め、春菜達は身構える。

 

 

 マルフォイ「ふははははは!もはや俺達は、全宇宙を制覇出来る神となったのだ!! 地球もろとも飲み込んで皆殺しにしてやる!はっはー!」

 

 バキューモンと一体化したマルフォイは、強大な存在と一つになれた事で本性が剥き出しになり、オネエ口調は一切無くなり完全に俺言葉になっている。

 

 

 ドルズ三兄弟の意思で、バキューモンは地球目掛けて接近を始める! その間にも、周囲のいくつかの小惑星が飲み込まれ始めていた…!

 

 

 バキューモンが接近を始めた事により、地球も太陽が遮られ、暗くなり始める…!

 

 

 …だが、ウルトラ戦士達はもちろん、人々も希望を捨てていなかった!

 

 

 ゼロ「…フンッ、何が“神”だ!てめーらが神を名乗るなんざ、二万年早いぜ!」

 

 リク「胸の中で芽生えた光…それが明日を照らすんだ!」

 

 

 ミリーも、絶えず声援を送る子供達と共にウルトラ戦士達に声援を送る。

 

 

 ミリー「リム…みんな…ウルトラマンの力になろう! 頑張れ!ウルトラマンジード!ウルトラマンゼロ!」

 

 

 春菜「私達も、力になろう!」

 

 友実「そうだね! (両手をメガホン代わりにして)ウルトラマーン!!頑張れー!!」

 

 

 人々の声援を受けるジードとゼロも、ひしひしと勇気が湧いて来る。

 

 ゼロ「みんな…上等だぜっ!!」

 

 レイト「この最高の絆を道しるべに、どんな運命も超えて行きましょう!」

 

 リク「僕が僕であるために…誰の笑顔も曇らせない! (ライハ達の方を向きながら)支え合う仲間達の笑顔が力…それがあるからGEED(ジード)は…僕は強くなる!」

 

 

 遂に決心を固めたリクは、次なる変身に入る!

 

 

 リク「融合!」

 

 ベリアル「ゼェェッ!」

 

 

 リク「アイ、ゴー!」

 

 キング「ダァァッ!」

 

 

 リク「ヒア、ウィー、ゴー!」

 

 

 リクはベリアルカプセルと『キングカプセル』を起動させ、ナックルに装填後ライザーでスキャンする。

 

 

 リク「はっ!」

 

 

 《ウルトラマンベリアル! ウルトラマンキング!》

 

 

 リクはライザーを持った腕を大きく回した後、掛け声と共にトリガーを引く。

 

 すると、発光部から虹色の粒子が放出され、その中から『超絶撃王剣キングソード』が現れる!

 

 

 《我、王の名の下に!》

 

 

 リクはキングカプセルをキングソードの柄部の装填口にセットし、それによりクリスタルが七色に輝き、鈴の音のような待機音が鳴る。

 

 

 《ウルトラマンキング!》

 

 

 リク「変えるぜ!運命!!」

 

 

 《トロワ!》

 

 

 リク「はっ!」

 

 

 リクは口上を叫んだ後、キングソードの柄に手をかざした後前に突き出しトリガーを引く!

 

 

 リク「ジィィィィィィィィィィド!!」

 

 

 鈴の音が響く中、リクは叫びと共にアーリーベリアルのような姿に変身して飛び上がり、ベリアルとウルトラマンキングのビジョンと融合して光を纏う!

 

 

 (BGM:GEEDの証(full))

 

 

 《ウルトラマンジード! ロイヤルメガマスター!》

 

 

 やがて神々しい光の中からキングソードを持った右手を突き出して飛び出したのは、ベリアルとキングのカプセルの力で変身したジードの最強形態『ロイヤルメガマスター』である!

 

 

 黄金の装甲が施された全身に、獅子の鬣にも似た側頭部と、ビームランプのある王冠状に施された頭頂部が特徴で、更に『ウルトラマント』のような黄金のマントを纏っているその姿は正にキングを彷彿とさせるものであり、神々しい。

 

 

 ロイヤルメガマスターに変身完了したジードは金色の粒子にも似た余波を放ちながら緩やかに着地する。その姿は正に神が舞い降りて来たようである。

 

 しかもその余波によりバキューモン接近により発生した闇を消し去り青空を取り戻す!

 

 

 春菜達はその神々しいジードの姿に見惚れていた。

 

 友実「わぁ〜!キラキラしてて格好良い〜!」

 

 春菜「…神が…舞い降りたわ。」

 

 

 マルフォイ「ええいこざかしい!」

 

 バキューモンは宇宙空間から地上のジード達目掛けて、自身の闇の一部を人魂状にして無数に放つ!

 

 さしづめ“暗黒弾”とでも名付けておこうか。

 

 

 地上に向かって来る暗黒弾に、怯え伏せる人々!

 

 

 リクは咄嗟に『ウルトラ6兄弟カプセル』を取り出し、キングソードに装填する。

 

(ウルトラ6兄弟!》

 

 リク「はっ!」

 

 そして、左手をクリスタルにかざしてロッドモードにして揚げる!

 

 

 リク「ブラザーズシールド!」

 

 

 ジードは前方にウルトラ6兄弟のビジョンを出現させ、それぞれのサインが円状に描かれ、魔法陣として形成されたバリアー『ブラザーズシールド』を展開させて迫り来る暗黒弾を防ぐ。

 

 やがて暗黒弾を防ぎ切った後、シールドは6兄弟と共に消滅した。

 

 

 リク「行こう!ゼロ!」

 

 ゼロ「おう!」

 

 ジードとゼロは地面を蹴り、宇宙向かって飛び立つ!

 

 地上の人々は、宇宙に飛び立つそんな2人を応援しながら見送る。

 

 

 春菜「頑張って…正義のウルトラマン。」

 

 

 なおも襲いかかって来る暗黒弾をキングソードやツインエッジで切り裂きつつ飛び続け、やがて宇宙空間に辿り着いたジードとゼロ。

 

 

 バキューモンは今度は放ち続ける暗黒弾を自在に操り始め、暗黒弾はまるで生きているかのように四方八方に飛び回りながらジードとゼロに襲い掛かる!

 

 

 リク「バルカンスパークル!」

 

 ジードは飛び回りながらキングソードを突き出し、杖先に形成した王冠状のオーラから無数の光の矢『バルカンスパークル』を放ち、周囲の暗黒弾を次々と相殺していく。

 

 ゼロも飛び回ってツインエッジを振るいながら暗黒弾を切り裂いていく。

 

 ゼロ「エメリウムスラッシュ!」

 

 そして額のビームランプから光線『エメリウムスラッシュ』を放ち暗黒弾を次々と破壊する。

 

 ジードとゼロの猛攻により、暗黒弾は残り僅かとなった。

 

 

 リク「スウィングスパークル!」

 

 ジードはキングソードを剣モードにし、回転しながら刀身に集めたエネルギー『スウィングスパークル』を放つ!

 

 一振りの光刃は残りの暗黒弾を全て切り裂き破壊した。

 

 

 マルフォイ「これならどうだー!」

 

 バキューモンは新たに生み出した暗黒弾を集中させ、やがて一つの大きな隕石のようにして放つ!

 

 ジードとゼロは自身の数倍もある大きな暗黒弾を正面から受け止め、押さえ込み始める。しかし流石に大きすぎるためか少し押され気味になり始める。

 

 

 ゼロ「ツインギガブレイク!」

 

 ゼロはツインエッジを輝かせてツインギガブレイクを放ち、暗黒弾をZ字に切り裂く!

 

 

 《ウルトラマンタロウ!》

 

 リク「はっ!」

 

 リクはキングソードに『タロウカプセル』を装填し、クリスタルに左手をかざした後ロッドモードにして突き出す!

 

 

 リク「ストリウムフラッシャー!」

 

 

 ジードは全身を虹色に輝かせ、キングソードを中心に『ストリウム光線』に似たポーズで灼熱の破壊光線『ストリウムフラッシャー』を放つ!

 

 光線はZ字の切り跡を中心に暗黒弾を粉々に破壊した。

 

 

 リク・レイト・ゼロ「うぉぉぉぉああああ!!」

 

 

 ジードとゼロはバキューモン目掛けて突っ込んで行き、やがて体内に突入する!

 

 

 体内に入った2人だが、入った瞬間何やら苦しみ出す。

 

 バキューモンの体内は、地球を角砂糖一個分の大きさにする程の圧力が働いているのだ!

 

 

 レイト「うぅ…い、意外と苦しいですね。」

 

 ゼロ「あぁ、だが俺達は諦めない!」

 

 リク「新たな世界を信じ、明日に向かって進み続けるんだ!」

 

 

 ジードとゼロは圧力を気合いで張り切りながら体内を飛び回り、そしてあちこちをキングソードやツインエッジで切り裂いていく!

 

 

 ゼロ「バルキーコーラス!」

 

 ゼロは周囲に8つの光球を生み出し、両腕を広げてその光球から一斉に破壊光線『バルキーコーラス』を放つ!

 

 貫通力の高い8つの光線はバキューモンの体内を貫き、やがて外に突き抜ける!

 

 

 「ぐおおおおあああっ!!」

 

 一体化してるが故にダメージもリンクするのか、ドルズ三兄弟は苦しそうに叫ぶ。

 

 

 《ウルトラマンジャック!》

 

 リク「はっ!」

 

 リクは今度は『ジャックカプセル』を装填し、クリスタルに左手をかざした後ソードモードにして突き出す。

 

 

 リク「ランススパーク!」

 

 

 ジードはキングソードの剣先を突き出し、『ウルトラマンジャック』の武器『ウルトラランス』にも似た貫通光線『ランススパーク』を放つ!

 

 かつてザイゴーグを貫いた強力な貫通光線は同じくバキューモンの体内を貫き、外に突き抜ける!

 

 

 体内から切られ、貫かれ続けたバキューモンは体のあちこちから蒸気のような粒子を吹き出し、そこから既に飲み込んでいた星々を吐き出し始める。

 

 

 ジードとゼロは、自分達が開けた穴から宇宙空間に脱出した。

 

 

 マルフォイ「なっ…何故だっ!?…何故強大な力を得た俺達が、ちっぽけな貴様らごときに〜…!」

 

 

 ゼロ「ちっぽけ?…フッ、まだ分からねーのか!戦ってんのは俺達だけじゃねーんだよ!」

 

 

 レイト「ルミナさんやマユや…多くの人達の願いが、僕達に無限の力をくれるんだ!」

 

 

 リク「お前がどんなに星を飲み込もうと、明日を照らすのは胸の中で芽生えた光…それが絶えない限り、どんな強大な敵にも負けないんだ!」

 

 マルフォイ「お〜の〜れ〜!」

 

 

 ジードは少し前に出る。

 

 

 リク「トドメだ!」

 

 

 リクはライザーをキングソードのクリスタルにかざす。

 

 

 《解放せよ!宇宙最強の力!!》

 

 

 そしてトリガーを弾いた後左手をクリスタルに三回かざす。

 

 

 《アン・ドゥ・ロトワ!》

 

 

 リク「はっ!」

 

 

 そしてクリスタルを七色に輝かせているキングソードを突き出す!

 

 

 リク「ロイヤルエェェェンド!!」

 

 

 ジードはキングソードを杖のように揚げてエネルギーを溜め、 左手で十字交差して眩い輝きと共に黄金の破壊光線『ロイヤルエンド』を放つ!

 

 

 黄金の最強光線を浴びるバキューモンは、体のあちこちから黄金のスポットライトのような光を放ち始める。

 

 

 マルフォイ「うぐっ…ぐおおぉぉぉあああ〜!!お、俺達の野望がああぁぁ〜!!」

 

 

 ドルズ三兄弟の叫びと共に、バキューモンは続けて爆発音を起こし、やがて黄金の粒子を放ちながら完全に消滅した。

 

 

 その様子は地上の人々からも見え、人々はジード達の勝利を喜び合う。

 

 友実「やったー!!ウルトラマンが、ウルトラマンが勝ったよハルちゃん!!」

 

 春菜「ええ…凄いわ…本当に。」

 

 

 モア「良かった…本当に良かった〜!」

 

 ライハ「ほら泣かないの…あはははは…」

 

 ライハ達も嬉しさから笑い合う。

 

 

 ミリー「リム、やったよ…ウルトラマンが勝ったよ!」

 

 ミリーもリムと共に勝利を喜ぶ。

 

 

 残虐な侵略者達に完全勝利したジードとゼロ。2人は青い地球を背に横並びになり、そして互いを見つめ頷く。

 

 ゼロ「やったな、ジード。」

 

 リク「…ああ!」

 

 2人は拳を合わせた。

 

 

 2人の勝利を祝福するように、太陽も輝きを取り戻した…。

 

 

 

 地球に戻って来たジードとゼロは、それぞれリクとレイトの姿に戻り、ライハ達と合流する。

 

 真っ先に駆け寄って来たのはモアであり、やがてリクとモアは笑顔で見つめ合いながらドンシャインポーズを決めた。

 

 ライハ「…お疲れ様、2人とも。」

 

 ライハも笑顔で2人を出迎えた。

 

 リク「ありがとう…ライハ達や、大勢の人たちのおかげで、侵略者を倒す事が出来た。」

 

 ゼロ「レイト、久々の戦闘大丈夫だったか〜?」

 

 レイト「平気ですよゼロさん。それにしても、何気に初めて宇宙に行ったな〜。」

 

 モア「宇宙か〜私も行ってみたいな〜!」

 

 ゼナ「(モアの肩に手を置いて)そのためにも、しっかりと実践経験を積むんだな。」

 

 モア「(敬礼をして)あ、はい!ゼナ先輩!」

 

 

 ハルヲ「いや~本当に良かった!エリも無事で。」

 

 エリ「リク兄ちゃん、ありがとう。」

 

 ルミナ「あなた、お疲れ様。」

 

 マユ「かっこよかったよパパー。」

 

 ハルヲとエリそしてルミナとマユもリク達と合流した。

 

 

 リク「店長…エリちゃん。」

 

 レイト「ルミナさん…マユ。」

 

 

 レム「二人とも、見事なナイスファイトでした。」

 

 リク「レム…ありがとう。」

 

 レム「二人とも無事に帰って来てホッとしました。」

 

 

 一方春菜と友実は、ミリーとの別れの時が来ようとしていた…。

 

 友実「行っちゃうんだね…ミリーちゃん…。」

 

 ミリー「はい。私、一旦トリィさんと一緒にピット星に帰って、リムの育成を教わろうと思います。」

 

 春菜「(笑顔で肩に手を置いて)しっかりやるんだよ。応援してるから。」

 

 ミリー「はい!この子を、強く、優しく、どんな侵略者にも負けない立派なエレキングに育てるために。」

 

 トリィ「ミリーちゃんのために色々とありがとうございました。」

 

 友実「いえいえ、私達はただ人として当然の事をしただけですよ。」

 

 春菜「それに、ミリーちゃんの一生懸命な姿に心を打たれたんです。本当にいい子ですね。」

 

 

 ミリー「春菜さん、友実さん、本当に、ありがとうございました。」

 

 ミリーは春奈達に一礼した後、今度はリク達の方に歩み寄る。

 

 

 ミリー「ウルトラマンさん達も、ありがとうございます。これからもこの美しい地球を守ってね。」

 

 リク「ああ。元気でね。」

 

 ゼロ「おう。お前も立派なエレキングトレーナーになれよ。」

 

 ミリー「…はい!」

 

 リクとゼロに励まされて笑顔になるミリーを、春菜たちも笑顔で見つめ合っていた…。

 

 

 やがて春菜と友実は、ミリー、そしてリク達に手を振りながら歩き去って行く。

 

 

 ミリー「ありがとう!さようならー!」

 

 春菜「さようなら!ミリーちゃん!」

 

 友実「元気でねー!」

 

 

 別れの挨拶をしながら見えなくなるまで手を振った後、春菜と友実は河川敷を二人っきりで歩き始める。

 

 

 友実「頑張り屋のミリーちゃんなら、きっと立派なエレキングトレーナーになれるよ。」

 

 春菜「そうだね。なんだか彼女に励まされた気がする。…私たちも、看護師になるために頑張らないとね!」

 

 友実「うん!」

 

 

 二人はミリーとの出会いをきっかけにより将来への決心を固め、笑顔で見つめ合った。

 

 

 …だがそれも束の間、二人は重大な事に気付く!

 

 

 春菜「…あ、そういえばどうやって帰るんだっけ…?」

 

 

 友実「あ」

 

 

 “ポクポクポク…チーン”

 

 

 友実「そーーーだったーーー!!!」

 

 

 そう、そもそも春菜と友実は慧のタイムスリップに巻き込まれてこの世界に迷い込んで来たのである!

 

 それを思い出した二人は、帰る術が無いかどうか慌てて考え始める。

 

 

 友実「わーどうしようどうしよう!帰る家なんてどこにも無いよ~!」

 

 春菜「ま、まあまあ一旦落ち着こうよトモ。」

 

 

 その時、

 

 

 慧「どうやら、あなた達を巻き込んでしまったみたいですね。」

 

 

 春菜と友実は、突然声のした方を振り向く。

 

 

 そこには、自身の不注意に気付いてやって来た慧が立っていた!

 

 

 友実「わッ!? 出たイケメ~ン!」

 

 春菜「本当に~…じゃなくて!あんたね!私たちを巻き込んだのは!」

 

 

 突っかかる春菜に、慧は冷静に返す。

 

 慧「はい、どうやら僕の不注意で…本当にすいませんでした。なので、僕が責任をもってあなた達を元の世界に送って行きます。」

 

 

 友実「え?そんな事出来るの?」

 

 春菜「あんた…一体何者なの…?」

 

 

 慧「僕は…ただの通りすがりの、時空の旅人ですよ。」

 

 

 櫂の息子である事を隠し、それなりの自己紹介を済ます慧。春菜は不思議がりながらも、彼に元の世界に送ってもらう事にした。

 

 

 

 リク「さて、事態も終息したし、帰ってドンシャイン見るかー!」

 

 ペガ「ふふ、今日はどんな内容なの?」

 

 リク「今日はね、なんとドンシャインとレムがね…」

 

 リク、ペガ、ライハ、モア、レイト、ルミナ、マユ、ハルヲ、エリ、ゼナ、トリィ、そしてミリーも他愛も無い会話を楽しみながら帰り道を歩いていた。

 

モア「ねえねえ!リッくん達も大勝利したし、みんなも無事だった事だし、みんなでお祝いしない?」

 

リク「う〜んそうだなぁ〜…。」

 

 

モアの提案を聞いたリクは、楽しそうに数歩前に出る。そして体を大きく反らして…、

 

 

リク「今夜は焼き肉っしょ〜! ハッハッハッハッハ…!」

 

 

(BGM兼ED:キボウノカケラ(1〜2番+大サビ))

 

 

リクの提案に一同は賛成する。

 

 

ライハ「いいんじゃない。」

 

モア「はぁぁあ、いいねそれ〜!」

 

ミリー「焼き肉…?」

 

トリィ「この地球のご馳走の1つだよ。」

 

ペガ「とっても美味しいんだよ〜。」

 

ルミナ「たまにはいいかもね!」

 

マユ「やった〜焼き肉〜!」

 

エリ「いっぱい食べようね。」

 

マユ「うん!」

 

 ゼロ「俺も地球を出る前に、皆といっちょ楽しくやりますか。」

 

 

モア「よ〜し、(ゼナの肩に手を置いて)それじゃあゼナ先輩、(敬礼をして)ご馳走様です!」

 

ゼナ「わ、私が出すのか?」

 

リク「儲けが高いんでしょ〜?“ニコニコ生命保険”って。」

 

リクとモアはすっかりゼナに奢ってもらう前提である(笑)

 

レイト「あ、良かったら僕からも出しますよ。ちょうど昨日給料日だったし。」

 

 ゼロ「お!太っ腹じゃねーかレイト!」

 

ハルヲ「俺からも出すぜ!儲け分から!」

 

エリ「おじさん奢れるぐらい儲けてんの?」

 

ハルヲ「んなっ、ヒドいなエリちゃ〜ん!」

 

 

 リク「あはは…ん?」

 

 

 リクは前を見た瞬間ふと足が止まる。

 

 

 視線の先には、何やら一人の可憐な女性がこちらを見つめて立っていた。

 

 

 レム「あのー…私も一緒にいですか?」

 

 

 リク「…レム?」

 

 

 なんと、レムは再び肉体を作り出してリク達の前に現れたのである!

 

 今回は“緊急措置”ではなく、単に“リク達と一緒に楽しみたいから”という個人的な感情で…。

 

 

 リクは少し驚きながらも再び笑顔に戻り、レムに近寄る。

 

 

 リク「もちろん!レムも、ヒロインの一人なんだから。」

 

 

 レム「ヒロイン………悪くないですね。」

 

 レムも、自然と笑顔になっていた。

 

 

 モア「何よ…(ライハの肩を掴んで揺さぶりながら)何よあのいい感じ~!!」

 

 ライハ「ちょっとモア落ち着いて…。」

 

 モア「いいもん!じゃあ私リッくんの隣に座るから!」

 

 ハルヲ「お?モアちゃん嫉妬ファイヤーですか~?」

 

 モア「べッ…別にそんなんじゃないもん!」

 

 ゼナ「まあモア、そう恥じる事は無い。」

 

 モア「ちょ、ゼナ先輩まで~!?」

 

 エリ「そもそもレムって誰?」

 

 

 リクはいつもの賑やかな雰囲気に戻っている一同を見て笑い合いながら、道を歩いて行った…。

 

 

ナレーション(リク)「“宿命を変える”という使命を達成した僕たちだからこそ、こうやって大団円を迎えられているのかもしれない。

 

誰だって、壁にぶち当たる事もある。大きくても、小さくても…

 

でも、限界を決めない限り、そして、仲間がいる限り、どんな壁でも超えて行けるんだ!」

 

 

 

一方、慧に連れてもらったお陰で無事に元の世界に戻れた春菜と友実は、ひとまずカフェで一息入れていた。

 

しばらくジードの世界にいたのだが、どうやら此方の世界はあまり時間は進んでいなかったみたいである。

 

 

友実「はぁ〜…あまり時間が進んでなくて良かったね! この後のショッピングどこ行こっかな〜?服も見たいし〜…。」

 

 

友実がこの後のショッピングをどう楽しもうかはしゃいでいる最中、春菜は1人考え事をしていた…。

 

 

春菜(…きっとあのウルトラマン、色々苦労してきたんだろうな…。)

 

春菜は、ジードがベリアルの息子である事を知る事はなかったものの、彼の目つきの悪さから彼の出自、それ故の周りからの評価が最初はあまり良くなかったという事をなんとなく察していた。

 

春菜(それに、共に戦ったウルトラマンが、いつも人気絶頂のゼロだなんて…うふっ、あの2人、まるで私とまみたんみたいね…。)

 

自然と春菜は、ジードにちょっと親近感を感じていた…。

 

 

友実「…ん?ハルちゃんどうしたの?」

 

春菜「ん?!い、いや、ちょっとボーッとしてた。ごめんごめん。」

 

心配した友実に声をかけられた事で春菜は我に帰る。

 

 

友実「大丈夫?…まあ、別の世界行ったりと今日は色々あったからね。…一体何だったんだろうね。あの一時って…。」

 

春菜「さあね…。ま、とりまこの後はショッピングでも楽しみましょ。」

 

友実「そうだね。」

 

コーヒーを飲み終えた2人は会計を済ませてカフェを後にする。

 

 

春菜「…ねえトモ。」

 

友実「ん?な〜に?」

 

 

春菜「自分の運命って、変える事が出来るのかな…?」

 

友実「え?急にどうしたの?」

 

春菜「…いや、やっぱ何でもない。さ、行きましょ。」

 

友実「うん、行こう。ねえ、私ちょっと見てみたい服があるの…。」

 

 

春菜はとりあえず考えるのをやめ、とりあえず今は友実と休日のショッピングを楽しむ事にした…。

 

 

…だが、そんな中で今日の経験をきっかけに新たな決心をしていた…。

 

 

ナレーション(春菜)「本当に自分はこうでいいのかな?…自分のやり方はこれで合ってるのかな?…そう思う時が誰にでもあると思う…。

 

でも、私はこれからも自分を信じ、そして、仲間と助け合いながら頑張っていこうと思う…。

 

そうしていけば、いつかはトモやまみたんみたいに子供達からの好意を得られる時が来るかもしれない…。

 

根拠はあまり無いけれども…なんだかそうなる気がしてきた…いや、誰かがそういう自信を持たせてくれたの…。

 

 

…“ウルトラマンジード”がね。」

 

 

〈完〉




読んでいただきありがとうございます!


ウルトラマンジードがゼロと共に活躍する長編物語、いかがでしたか?

 色々とてんこ盛りになってしまいすいません(笑)


ジードもとても面白い作品でしたね!全話見終わった後、私は非常に感動しました。

ベリアルの息子という運命を背負いつつも仲間と共にそれに抗い続け、そして見事その宿命に打ち勝ったというラストに心を打たれたのです。


 そして、そんなジードも初期は出自故にかなりの苦労人でもありましたので(笑)、同じ苦労人である春菜を主役にしてみました。


私は現在ジードロス進行中です(笑)劇場版も待ち遠しいですね。


皆さんは特にお気に入りのフュージョンライズはありますか?

私はソリッドバーニングで、DCDオリジナルだとシャイニングミスティックです!


今年も時間を見つけては作品を執筆して投稿していこうと思いますので、どうぞよければ今年もよろしくお願いします!


感想・指摘・アドバイス等をお待ちしています!
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