ウルトラマンゼロ物語(ストーリー) in RED ZONE STAGE 作:剣音レツ
オリンピック観戦などで忙しい中、完成させることが出来ました!
今回は私も大好きなあのウルトラマンが参戦します!!(ヒントは、オーブにも力を貸しているウルトラマンです。)
また今回は、劇場版仮面ライダードライブをリスペクトした内容であるため、色々と衝撃な真実&展開も待っています。
では、どうぞ!
地球にある一つの赤い大きな光球が向かっていた………。
その光球はまるで燃え盛る太陽の様である。
すると、その光球は地球の目前まで来ると一旦静止する。まるで地球を観察し始めたみたいだ。
そしてやがて声が聞こえ始める。
「………やはりこの地球から、僅かだが邪気を感じる………ギンガの言う事は本当だったか………。」
何やらウルトラマンギンガとは関係がある様子。
「これは、再び“彼”と戦う時が来るのであろうか………………?」
果たしてこの光球の正体は何なのだろうか?
ギンガとの関係は? そして“彼”とは一体誰なのだろうか………………?
(OP:英雄の詩)
謎の生命反応を察知して、研究課題で忙しい竜野櫂と新田真美の代わりに、霞ヶ崎周辺を探索しているショウと春野ムサシ。
彼らは探索途中、とある岩山周辺の上空に巨大な謎の歪みの穴が開いているのを見つける。
そしてその中から現れた超力怪獣ゴルドラスと戦い、なんとか退けることが出来たのだが、その最中に穴の中に何者かが潜んでいるのを目撃する。
その正体は、たまたま居合わせた伊狩鎧により時空生命体ガルキメスであることが判明し、奴が率いる時空怪獣軍団が迫ってきているのではないかと察知する。
鎧の協力も借りることにした二人は、まだ微かに感じる反応を頼りに探索を続けることにした………。
探索を続けながら、三人は他愛も無い会話をする。
ムサシ「そういえばさき穴から発射された攻撃………あれを見た感じだと、怪獣はガルキメス含めてあと二体はいるって事になるね。」
ショウ「そういう事になるな。一気に攻めて来られたらたまらないぞ。」
鎧「こういう時こそ、櫂さんもいてくれたら頼もしいんですけどね~。」
一方そんな櫂はと言うと、
櫂「ヘ………ヘックチ!!?」
真美「大丈夫?櫂君。」
櫂「ああ。 何だったんだ?今のくしゃみは…。」
竜野櫂と新田真美は、予定よりも早く研究課題が進んだと言う事もあり、残りは家出することにし、荷物をまとめている。
時刻は二時頃であった。
真美「櫂君………さっきは助けてくれて、ありがとね。」
真美は先ほど若者たちから助けてもらった事について櫂に礼を言う。(前回参照)
櫂「えっ!?………ま、、まあ、真美は大切な……その………あれだからな。」
真美「ん?」
櫂「と、とにかく、当然のことをしたまでだよ。 あんなレベルの低い奴らなんかに、真美を傷つけられるわけにはいかなくてね。」
真美「………(満面の笑みで)ありがとう。」
櫂は、先ほど恐ろしい言動をしてしまった事もあり、若干戸惑いながらも答えた。
櫂「これからも、真美は俺が守ってやるよ。 だって俺は………(小声で)真美が………なんでもない。」
真美「ありがとう。 ふふっ、櫂君疲れてる? 帰って休んだ方がいいかもね。」
櫂「あ、、、ああ。」
櫂はどこか気まずいような表情で、真美と共に図書館を出る。
真美「じゃあ、またね。」
櫂「ああ。 真美も、ゆっくり休めよ。」
櫂と真美は分かれ、それぞれの帰り道を歩き始める。
…だが、そんな帰り道の中、櫂は一人になった瞬間、
櫂「俺を不快にさせる奴は………真美を傷つける奴は………全て潰すまでだ………例えそれが誰であろうともな。」
案の定、不敵な笑みで本性を剥き出しにして呟いていた………。
ゼロ「櫂………。」
櫂と一体化しているウルトラマンゼロは、それを掛ける言葉を失い見つめていた………………。
そして櫂は、何処かボーっとするかのように少し遠くの街並みを見渡し始める………。
工場の機械音、歩く人々の話し声、子供たちのはしゃぐ声などを耳にしながら………。
櫂(ウルトラマンの力を得た俺のおかげでこんなにも平和が続くんだ………せいぜい力の無い人どもは感謝すべきだよなあ………。)
櫂がひっそりと不敵な笑みを浮かべながら心で呟いたその時!
全く突然、上空から一体の巨大生物が降って来た………!
“ドガシャーン”
その生物は、ちょうど真下にあったビルを踏み崩しながら着地する。
櫂「!!?」
ゼロ「何だっ!?」
突如、大きな爆発音と共に地響きが起こり、二人は驚く。
彼らが振り向いた先に見えたその巨大生物とは、、、
脳みそが剥き出しになったような頭部、大きく長い耳、マツカサのようにゴツゴツした鱗のような皮膚、頭のてっぺんの一本角………いかにも得体の知れない外見をしている超獣。
『タイム超獣ダイダラホーシ』である!
ダイダラホーシは、人を馬鹿にし嘲笑っているかのような不気味な鳴き声を発しながら暴れ始め、町の人々は突然の超獣出現に大騒ぎになり逃げ惑う。
更に上空を見てみると、いつの間にか巨大な黒い積乱雲のようなものが広がっている。
その積乱雲は電気を帯びており、いかにも普通の積乱雲とは思えないものである。
すると、その積乱雲の下部から大きな穴が開き、その中から時空生命体ガルキメスが、一匹の怪獣と共に現れる。
ガルキメスと共に現れた翼の生えたその怪獣は、『時空怪獣エアロヴァイパー』である!
あの積乱雲のようなものは、時空を越えて現れるエアロヴァイパーが出入りするエネルギー体だったのだ。
エアロヴァイパー、そしてダイダラホーシ。いずれも時間移動が出来るという能力を持つ怪獣・超獣である。
恐らく二体は何処からかの時間から時空を越えて現代にやって来たのであろう。
エアロヴァイパーと共に現れたガルキメスは、着地後前方へ指を差す仕草をする。まるで二体に暴れるよう指示しているみたいだ。
そしてその合図と共に二体は暴れ始める。
ガルキメス率いる怪獣軍団は存在した………!それにガルキメスはその中でも上位各の様である。
因みに同じ頃、とあるビルの壁からちらっと顔を見せながら櫂を見つめている一人の男性がいた………。
その男性は、先ほどゴルドラスが発生させたワームホールから落ちて来た男(前回参照)であり、長身でオレンジのレザーコートを着ており、精悍な顔立ちをしている………。
一体彼は何者なのだろうか………………?
???「やはりいた………この場所に………奴らもそろそろ来るはずだ………………。」
二体に指示を出した後、ガルキメスはその場から姿を消した。
空を飛びながら火球を吐いて暴れるエアロヴァイパー、楽しむかのように飛び跳ねながらビルを崩して暴れるダイダラホーシ。
それを見た櫂はゼロに、、、
櫂「………行くぞゼロ。」
ゼロ「櫂………。」
ゼロは何やらためらうように首をひねって俯く。
やはり櫂の本性を知ってしまったがために、彼に自分から力を貸すのがやや消極的になってきているのだ………。
櫂「何やってんだ?街が壊されちまうぞ。 そしたら、真美も死んじまうんだぞ?」
ゼロ「………お前が真美を想おうが自由だ………ただ、街が破壊されるのを見過ごしてはいられねえ………行くぞ櫂………。」
櫂「ふんっ………行くぞ…。」
櫂がウルトラゼロアイを召喚しようとしたその時、
櫂「!!ッ、」
突如、何処からか何者かが蹴りを放ってきたため、咄嗟にそれをかわす。
体勢を立て直して前方を見てみると、そこには黒いスーツの男性と、白い服装に近未来風の髪形の女性が複数立って構えていた。
櫂「何なんだこいつら!?」
ゼロは目を光らせ、瞬時に超能力で正体を見破った。
ゼロ「こいつらは人間ではない! エイリアンが人間に化けているんだ。」
それを聞いた瞬間、櫂の目つきが変わる。 それはまるで殺気に満ちた以外何者でもないものだった………。
櫂「ほ~う………なら話は早いな………てめーらさっさとぶっ潰して、怪獣どもをやっつけるぞ。」
「そうはいかないね。 怪獣たちの邪魔は………やれ!」
軍団の一番奥にいたボスと思われる壮年の男性が指示を出し、エイリアン達は櫂に襲い掛かる!
やはりガルキメス達を連れて来た異星人は存在していた………!
櫂は襲い掛かるエイリアン達を、驚異の身体能力で次々と薙ぎ倒す。
まずは先陣切って来た男エイリアンの殴り込みをしゃがんでかわし、腹部にパンチを二発打って前蹴りで吹っ飛ばす。
次に手刀を打って来た女エイリアンの腕を掴み、それをひねりながら同時に後ろの男エイリアンを後ろ蹴りで吹っ飛ばし、腕をひねっていた女エイリアンを腹部に左の掌を打ち込んで吹っ飛ばす。
次に男女エイリアンがそれぞれ左右からパンチを打ってくるが、櫂はそれを身体を反らしてかわし、それにより二人は同士討ちになってしまう。
その隙に櫂は男、女エイリアンに交互に顔面に拳を打ち込み、その後男、女という順番でそれぞれ右足、左足で踏みつける様に蹴って吹っ飛ばしながら跳躍し、回転しながら落下し、そのスピードや遠心力を活かして前方の男エイリアンの頭頂に蹴りを叩き込んでダウンさせる。
次に男エイリアンの右腕の殴り込みを右腕で防ぎ、その後左脚で右腰、顔面の右側面にと二段蹴りを決め、それによって怯んだ隙に胸部に猛スピードでパンチを連打し、跳躍一回転しての右後ろ蹴りを叩き込んでぶっ飛ばす。
櫂は左腕を突き出し、ウルティメイトブレスレットからウルトラゼロアイを召喚させ、それを手に取ってガンモードに変えて構える。
そして横向きに跳躍しながら弾を連射し、エイリアン達を次々と撃ち倒していく。
櫂の猛攻により、エイリアン達は瞬く間に減っていき、やがて残りは壮年の男性エイリアンと、ストレートな髪形で美貌の華奢な女性エイリアンだけとなった。
「何ッ!!? こうも簡単に我が軍が………くそっ、どうもここまでの様だな。」
そう言うと壮年の男性エイリアンは、緑の光と共にその場から姿を消した。
櫂「あっ!!………くそ、逃げられたか。」
ゼロ「だが、まだ一人残ってるぜ。」
櫂は、残った女性エイリアンに鋭い視線を向ける。
………だが、その残った女性エイリアンは、どこか無抵抗な体勢の様でもあった………。
櫂「覚悟しろっ………!」
???「ひっ………!」
櫂がゼロアイを構えて、怯えるその女性を撃とうとしたその時!
???「殺(や)っちゃだめだ父さーん!!」
………………!? 突然何処からともなく聞こえる叫びに櫂は思わず攻撃を止める。
父さん?
何のことか分からず疑問に思いながらも、櫂は声のした方へと振り向く。
そこには必死そうな表情でこちらに掛けて来る、オレンジのレザーコートを着た男性の姿だった………!
その男性は櫂の元に駆け寄り、櫂の腕にしがみ付く。
櫂「うおあっ!? な、何だお前!」
???「お願いだ父さんっ……撃たないでくれーっ!!」
櫂は全く状況が掴めず、ただその青年を振りほどこうとするのに精一杯だった。
女性エイリアンはその光景をじっと見つめている………。
ゼロ「何をしている櫂っ! 早くしないと街がっ!」
櫂「でもこいつがっ!!」
櫂が青年に手こずっている間にも、エアロヴァイパーとダイダラホーシは街で暴れている。
このままでは街が危ない………!
と、その時、
???「好き放題暴れてんじゃねええぇぇぇ!!」
突然、熱い叫びと共に、遠くから一機の飛行機が飛んで来る………!
その飛行機は近くまで来ると戦闘機だと分かり、やがてそれが『F-15Jイーグル』と言う事が分かる………!
そのパイロトこそ、紛れもなくあの男、
斎木和寿である!
斎木「不死身の男、街の危機に再び帰って来たぜえええ!!」
気合の叫びと共に二体目掛けて機体から弾丸を放つ斎木。
二体は弾丸攻撃を受けたことにより斎木の機体に気付く。
彼はキングギドラ撃破後、仲間と共に旅立って行ったのだ(第22話参照)が、今回新たな敵の存在を知り、急遽ここ霞ヶ崎に飛んで来たのである!
櫂、そして櫂にしがみ付いている青年とそれを見ている女性エイリアンも斎木の登場に気付く。
櫂「!?、斎木っ。」
???「あれが………斎木さん………。」
斎木は卓越した操縦テクで二体に攻撃を仕掛ける。
エアロヴァイパーは飛びながら斎木の機体に火球を吐きつける。
斎木「甘いわっ!」
が、斎木機はそれを旋回して避け、同時にミサイルを発射。見事エアロヴァイパーに命中する。
続いてダイダラホーシが、上空の斎木の機体目掛けて火炎を噴射する。
斎木機は油断していたのか、火炎攻撃に包まれてしまう………!
それを見て火炎攻撃を止め、勝ち誇りの鳴き声を発するダイダラホーシだが、、、
なんと斎木機は撃墜されておらず、それどころかいつの間にかダイダラホーシの背後に回り込んでいたのだ!
それに気づかないダイダラホーシ。斎木はその隙に弾丸攻撃数発を背中に打ち込み、それによりダイダラホーシが驚いて振り向いたところでミサイル攻撃をぶちかます!
ミサイル攻撃をモロに受けたダイダラホーシはたまらず背後に跳んで怯んだ。
例え一機でも、怪獣二体と互角以上に渡り合う斎木の操縦テクニック。 流石はキングギドラ打倒のために鍛錬を重ねて来ただけはあると改めて思わされる。
思わぬ乱入者による猛攻により二体は一旦引くと判断したのか、エアロヴァイパーは再び積乱雲のようなエネルギー体を発生させ、ダイダラホーシと共にその中へ入り始める。
そして、二体が入ったと同時にエネルギー体は消滅した………。
二体が姿を消したことで櫂はとりあえずゼロアイをウルティメイトブレスレットにしまい、青年もしがみ付ていた手を放す。
斎木「奴らどこに逃げやがった? 必ず見つけてやっつけるぞー!」
斎木はそう言うと、何処へと去って行った。
すると、謎の青年は脱力するような体勢で呟く。
???「………奴ら………再び僕らの時代に戻って行ったか………。」
櫂「えっ?」
すると、青年は再び櫂に掴みかかって語り掛ける。
???「早く奴らを見つけよう! そして倒すんだ…」
“ガッ”
櫂は青年を突き飛ばした。
???「!?」
櫂「よく言うぜ。奴らを逃がしたのは、お前が邪魔したからだろーが!」
???「ごめん、突然突っ込んできて………。でも、彼女は必要不可欠なんだ………。」
青年は再び必死そうに語り掛ける。
???「未来を救うには僕と彼女の力が必要なんだよ父さん!」
櫂「誰が父さんだっ! お前いい加減にしろよ!」
櫂は状況が読めず、馬鹿にされてるのではないかと言う怒りもあってか、自分を“父さん”と呼ぶ青年を乱暴気味に振りほどき叫ぶ。
その時、
???「うっ!………。」
突然、青年が膝を付き、その膝を抑え込んで苦しみ始める………。
櫂「!?どうしたっ!」
櫂は思わずしゃがんで青年に話しかける。
見てみると、ジーンズを穿いているその青年の右膝には血が滲んでいる………!青年は傷を負っていたのだ!
櫂「お前っ、大丈夫かよ!?」
???「手当てした方が、いいかもね………。」
櫂「!………お、、、おう………。」
突然、今まで無口だった女性エイリアンが話しかけ、櫂は少し動揺しながらも応える。
櫂は女性エイリアンと一緒に青年を手当てした。
と言っても真美と違って救急箱を持っていないため、簡単に濡らしたティッシュで傷口を拭き、絆創膏を貼ってその上から布を巻いたぐらいだが………。
???(母さんに手当てしてもらってたのを思い出すな………。)
青年は心でそう呟きつつも櫂に礼を言う。
???「ありがとう。お陰で痛みが少し和らいだよ、父さん。」
櫂「ちょっと待て。 その“父さん”ってのはどういう事だ? それにお前ら、何者なんだ?」
櫂の問いかけに青年は少し戸惑い始める………。そして、ゆっくりと女性エイリアンの元へ視線を移した。
???「………この際、話した方がいいかもよ?」
???「………そうだね………。」
女性エイリアンの助言を受け、青年は遂に言う決心をした。
???「………………落ち着いて………聞いてほしい………。」
櫂「?………おう。」
青年は大きく息を吸った。そして言い始めた………
………が、その青年が次に言ったことは、非常に驚きべきことであった………!
???「僕は“竜野慧(たつのけい)”。 2042年の未来から来た、あなたの息子だ!」
………………竜野?………………息子??………………。
ゼロ「!!?っ、櫂の息子だとっ!!?」
ゼロは当然ながら驚きを隠せなかった。
櫂も当然ながら非常に耳を疑っていた。
未来から来た?自分の息子?………こいつふざけてるのか? といった考えまで出始めていた………。
櫂「………………嘘だ?………」
慧はゆっくりと首を振った。
慧「………本当だよ、父さん。 急だから信じられないかもしれないけど………。」
そう言うと慧は、懐から何かを取り出した。
それはなんと、ボロボロの若い頃の櫂(つまり現代の櫂)の写真だった!
ゼロ「………間違いない………この写真の櫂は、今いる櫂と全く同じものだ。」
櫂「そんな馬鹿な…。」
それを見た櫂は、僅かながら信じ始め、同時に信じられない気持ちも大きくなっていく………。
櫂「そうか………俺、近い将来、結婚することになってんのか………。」
慧「…やっと、信じてくれたね?父さん。」
すると櫂は、女性エイリアンの方を指差して問いかける。
櫂「じゃあこいつを庇ったのはなんでだ!? 俺の血を引いてるのなら、悪は見逃さないはずだ! こいつはさっきのエイリアン集団の一員なんだぞ!?」
櫂の威圧に怯える女性エイリアン。すると慧は彼女を庇うような仕草をしながら櫂に話す。
慧「彼女は違う! 彼女は無理矢理エイリアン集団に入れられた難民なんだ!」
櫂「何だって?」
慧は少し俯きながら櫂の近くに歩み寄る。
慧「…落ち着いて…聞いてほしい………。
今父さんたちが戦っている悪の集団………そいつらは、今から26年後の未来・2042年にも攻め込んで来たんだ。」
慧の言葉に櫂もゼロも耳を疑う。 慧は話し続ける。
慧「さっき暴れていた怪獣たち、エアロヴァイパーにダイダラホーシ、それからさっきはいなかったけどガルキメスにゴルドラス。
………奴らは皆、時間を移動する能力を持っているんだ。
宇宙人達は奴らを僕らの時代に送り込み、破壊活動をさせたんだ。
奴らはまず、最初に目についたマゼラン星を襲撃した。」
そう言うと慧は再び彼女の元に歩み寄る。
慧「そして彼女は、そのマゼラン星から逃げて来た難民なんだ。」
櫂「!?宇宙人だと?」
ゼロ「マゼラン星人か………親父(ウルトラセブン)から聞いたことがある。 しかし奴らは地球を「狂った星」だと思ってんだろ?そんな奴らが何故地球に?」
慧「僕の時代では、地球とマゼラス星は友好関係がだいぶ深まっていたんだ。 交際していたとあるザラブ星人とペダン星人が結ばれ、その星に住み着き始めたのがきっかけで。」
櫂・ゼロ「何いっっ!?」
二人は驚く。 その未来で結ばれるとあるザラブ星人とペダン星人に心当たりがあるからだ。
櫂「ブッ………ブラコとバレッタ、ついに結ばれるかー。」
ゼロ「そんでマゼラン星に住むとは………全く宇宙は広いもんだぜ。」
慧「その夫婦がマゼラン星の住人と仲良くなり、地球での思い出の話もしたことで、地球に遊びに来るマゼラス星人も増えたんだとか………。
そしてその中で一番地球を気に入ってたのが、彼女なんだ。」
すると彼女は重い口を開くように語り始める。
アニー「私はアニーと言います。 敵の襲撃により、私の星・マゼラン星は壊滅状態に陥り、私は父から授かったこのペンダントにより、地球に逃げ込んで来たのです………。」
マゼラス星人アニーは首にかけている赤いルビーの埋め込まれたペンダントを差し出し見せる。
どうやらこのペンダントには、場所から場所へと瞬間移動したり、時間を移動したりする力があるようである。
アニー「怪獣たちを率いていたエイリアンたちは、このペンダントの力だと知らず、私自身にこの力があるんだと勘違いして、私を侵略の仲間にしようとしたの………。そして私は無理矢理エイリアン集団に入れられて………。」
櫂「そういう事だったのか………すまないな。誤解して。」
誤解が解け、櫂はアニーに詫びる。 彼は自分を不快にさせない者や立場が弱い者には優しいのだ。
アニー「いいえ。それよりありがとうございます。エイリアン集団を倒してくれて。」
慧「一人、壮年の男性のボスには逃げられてしまったがな。 彼は今どこにいるんだろう………?」
櫂はいよいよ本題に入ろうとする。
櫂「しかし、お前らの関係は何なんだ? 何故、現代に来たんだ?」
慧は少し躊躇った後、話し始める。
慧「怪獣たちが僕らの時代に来る約二か月前、突然空から女の子がゆっくりと降って来て、たまたまそれを見つけた僕その女の子をキャッチしたんだ。
その女の子が、アニーなんだ。
会ったばかりの頃の彼女はとても暗かったけど、僕が献身に手当てをしたり、食べ物を与えたり、話をしたりすることで、徐々に心を開いて行って………
そして僕が彼女と出会って約一か月後、つまり怪獣たちが攻めて来る一か月前、彼女から事情を聞いた僕は、その事を父さんや母さん、それから斎木さんたちにも知らせ、斎木さんたちには万が一のため万全な出撃準備と厳重な警戒態勢をたのんでしてもらった。
そして僕は、彼女を元気付けるために、地球の色んなところに連れていき、楽しむことで彼女は徐々に笑顔を取り戻していき、僕も嬉しい気持ちになっていた………。
………だが、しかし………。」
そういうと慧は、懐からテレビのリモコンのような物を取り出す。
これは『タイムビジョン』と言い、未来や過去を問わず映したい場所や時間などを、先端から発する光によりライトモニターを構成し、映すことが出来るという未来のリモコン型アイテムだ。
慧はタイムビジョンを操作しボタンを押す。すると先端から光が発してライトモニターが形成され、とある光景が映し出される………。
その光景を見た瞬間、櫂は、ゼロは驚愕する。
その光景は、未来の霞ヶ崎の街を蹂躙するガルキメスにゴルドラス、エアロヴァイパー、ダイダラホーシの姿。それからアニーが無理矢理エイリアン集団にされるという余りにも凄惨な光景だった………!
光弾を乱射するガルキメス、怪力で次々とビルを破壊するゴルドラス、空を飛びながらその衝撃波や体当たりでビルを破壊するエアロヴァイパー、身軽な動きで走ったり跳びはねたりしながらビルを破壊するダイダラホーシ………。
正に、霞ヶ崎の街を我が物顔に暴れ回る怪獣たち。
更には斎木たちと思われる戦闘機軍も、善戦空しくガルキメスの光弾やゴルドラスの電撃光線、エアロヴァイパーの火球、ダイダラホーシの火炎などで次々と撃ち落されていき、やがて全滅してしまっていた………!
櫂「!!斎木たちが全滅だと!?」
慧「残念ながら…僕らの時代には今のようにウルトラマンがいないから、人間の力だけで立ち向かうしかなかったんだけど………敵の猛攻により、力及ばなかった………。」
櫂は、映し出される無残な光景を、唖然としつつも噛みしめながら見つめる。
映像はなおも続き、やがて暴れる怪獣たちによって霞ヶ崎のほとんどは廃墟となり、怪獣たちは自身の能力により上空に時空の穴を形成し、その中に飛び込んで行ったところで映像は終わり、モニターは消滅する。
櫂「………嘘だろ………。」
何とも言えない表情で俯く櫂に、慧は話し出す。
慧「以上が未来の記録だ。………僕らの時代の霞ヶ崎を破壊し尽くした怪獣たちは、現代を襲撃しようと時間移動を始め、エイリアン集団もアニーの能力により時間移動を始めたんだ。
僕はその際の時空の入り口に飛び込んで一緒に現代に来たんだ。
アニーを助けるためでもあるけど、、、何よりこの時代の父さんに、怪獣たちが現代に向かっていることを知らせるために。」
まさか自分たちの未来でそんな悲惨な事が起こってたなんて………そう思う櫂は信じられないような顔で俯き、数秒黙り込む。
櫂「待てよ………霞ヶ崎を破壊しつくした………なら、お前の家族は!?」
慧は少し躊躇いながらも、重い口を開くように語り始める。
慧「父さんは傷を負いながらも生き延びれた。 でも………………
………………母さんと、妹の爽が死んでしまって………………。」
!!!??
櫂は驚愕し、同時に何やら心が振動する。
自分と息子は生き残れたのに、それ以外の家族が死んでしまうなんて………………。
その話を聞いた瞬間に、何やら妙な胸騒ぎを感じたのだ。
それと同時に、自分は将来子供を二人(一男一女)設ける事も知った。
慧「母さんと妹が死んでしまってから、いつも何事にも諦めなかった父さんは、変わってしまった………。
母さんの死体を抱いて泣き叫び、やがて精神崩壊を起こし、まるで魂の抜けた抜け殻の様になってしまって………………。」
辛そうに話す慧を心配するアニーはそっと彼の肩に手を置く。
慧「未来とは、常に複雑なモノ………でもだからこそ、せめてこの時代にいるうちにでも奴らを倒せば、もしかしたら少しでも未来は変わるかもしれない。
俺はその僅かな可能性に掛けたい………だから!………父さん、………………協力してくれる?」
自分の息子がこんなにも必死にお願いしている………………。
櫂はそう思うながら数秒俯いた………そして慧の前に歩み寄り、顔を上げる。
櫂「………当たり前だ。 俺の息子の未来、救うために頑張ってやる。」
櫂は息子の未来を救おうと決心した。 ………だが、その一方で、下ろしている拳を震えるまでに強く握っていた………。
まるで溢れ出る憎しみを必死に抑え込んでるかのように………………。
慧「………ありがとう………父さん………。」
櫂(父親)の了解を得た慧は思わず嬉し泣きをしそうになる。
アニー「慧君、泣かないで。 ほら、これを食べて。」
アニーは慧にあるものを差し出す。 それは、いかにも現代にありそうな赤い包み紙に包まれた板チョコだった。
慧「ありがとうアニー。 そう言えば父さんと母さんも、辛いときや嬉しいとき、これを食べてたっけ………。」
チョコを受け取る慧。 櫂はそっと問いかける。
櫂「…そのミルクチョコ………買ったのか?」
慧「うん………この時代に来た時、なんか、おいしそうだったから………。それにしても、この時代は紙や金属で買い物をするんだね………何か、新鮮だなぁ。」
現代に感心する息子・慧に、櫂はふと笑顔になった。
慧「そう言えば、母さんの形見を僕は持ってるんだ。」
そう言うと慧は腰に下げている小さな容器から一つのガチャガチャのようなカプセルを取り出し二つに割る。
すると、なんとそのカプセルが光ったかと思うと徐々に形になっていき、やがて別の物になる。
なんとギターが現れたのだ。
このアイテムは未来の物で、どんなに大きいものでも縮小してしまい、手軽に持ち運べる超便利なカプセルなのだ。
櫂「!!!???」
その慧が持っておる母の形見のギターを見た瞬間、櫂は驚愕する。
そのギターに何やら見覚えでもあるのであろうか………………?
すると、慧は近くの廃車に座り込み、ギターである曲を爪弾き歌い始める。
慧「夢を追いかけて~すべてが変わる~…」
その出だしを聞いた瞬間、櫂はまたも驚愕する。
その出だし、そのメロディ………間違いない。『君にできるなにか』であるからだ!
その時、櫂は思い出す………確か数日前、自分の何よりも大切な人も、この曲を爪弾き歌ってたっけ………………。
櫂がそう思っている間にも慧は歌い続け、アニーはその素晴らしい歌にうっとりする。
やがて、一サビ歌い終えた後、慧はギターを見つめながら語り始める。
慧「この曲は、母さんが大切な人から教わった曲なんだ………。
「夢に迷った時、夢を信じたくなった時に、そっと口ずさむといいよ。」ってね。
母さんは時々この曲を弾いて自身を無くした僕に聞かせて、励まし、慰めてくれていた………。
いつも優しい母さんが、この曲を歌う時は、特に優しい表情になるんだ………。」
………いつも優しい………母さん………………!?
慧の言葉を聞きながらギターを見つめている櫂は、その言葉が頭に付く。
何やら心当たりでもあるのであろうか………?
すると櫂は、ひっそりと憎しみのこもった表情をし、両手も震えるまで強く握る。
その様子にゼロは気づいており、同時に櫂から何やら闇のオーラのようなモノが微かだが溢れている事にも気付く。
ゼロ「………櫂………一体どうしたんだ………?」
一方のアパートに戻った真美はと言うと、
真美「………櫂…君………やっぱりショートケーキには苺だよ…むにゃむにゃ………。」
例の課題の続きをしていたのだが、疲れていたのかノートや資料等を広げたまま、勉強机で寝言を言いながらうたた寝をしていた。
場面を櫂たちに戻す。
慧「時間が無い。奴らがこの時代にいる間に奴らを倒そう。 でなきゃ、未来が無い。」
櫂「………ああ、行こうぜ。息子。」
櫂はいつもの良人モードになり、慧とアニーと共に怪獣軍団の元に向かおうとする。
と、その時、
櫂達の前に大勢のエイリアン集団が跳んで現れる!
まるで櫂達を先に行かせないようにしているかのように。
慧「…どうやら、僕たちを先に行かせないつもりだね。」
アニー「やるしかないね、これは。」
櫂「よし、行くぞっ!」
櫂と慧、アニーはエイリアン集団目掛けて駆け始め、戦闘を始める。
櫂は飛びぬけた身体能力で次々と薙ぎ倒していく一方で、慧も櫂の息子だけあって、父親譲りの身体能力を活かして強力なパンチ、キックでエイリアンを倒していく。
アニーも一応戦闘の心得があるのか、敵の攻撃を受け止めつつ正確にパンチやキックをヒットさせ、エイリアンをダウンさせる。
因みに慧とアニーは、未来で開発された武器・ハイパーガン(外見はスーパーガンを赤と白で彩った感じ。光線はスーパーガンの光線を青くした感じ。)をも駆使してエイリアンを倒していた。
だが、今回の櫂の戦い方には若干いつもより粗っぽさが出ていた。
そして櫂の表情もなにやら何かを憎んでいるかのように険しくなっていた………………。
先ほどの慧の母親の話から、何かに火が付いてしまったのであろうか………?
櫂(よくも………よくもよくも、よくもっっ!!)
一方、町はずれの岩山で怪獣探索をしながら霞ヶ崎の街の目前まで来たショウたちはと言うと、
ショウ「奴ら、なかなか姿を現さないな。」
ムサシ「きっと、奴らも僕らを警戒しているんだ。」
鎧「怪獣たちを操っているボスさえ出てくれれば話は早いんですけどね~…。」
鎧がそう呟いたその時、
???「呼んだか?」
鎧「あ、噂をすれば………って、えええっ!!?」
まさか噂をすれば本当に出るとは思っても無かったのか、鎧はノリツッコミのように驚き、ショウたちも振り向く。
そこにいたのは、不気味に笑いながら立っている、先ほど櫂達から逃げた壮年の男性の姿をしているエイリアンだった!
三人は身構え、そしてショウが問いかける。
ショウ「素直にお出ましになるとはな。何者だっ!?」
すると、壮年の男性は答えた。
ガルキメス「我が名は時空生命体ガルキメス。」
なんと、その壮年の男性こそ、怪獣軍団のリーダー格であり、ガルキメスが人間に変身した物だったのだ!
ムサシ「お前がガルキメスなのか?」
鎧「まさか人間に化けてたなんてっ!」
ガルキメス「ふふはははは…我もテラ様率いる軍団の一員でな。しばらくの間時空を越えて未来等を攻めるように命じられていたのだよ。
そして我は、同じ時間を移動できる怪獣たち。エアロヴァイパー、ダイダラホーシ、そしてゴルドラスを率いて様々な時間の世界を破壊してきた。
お前たちの未来もだ。」
鎧「俺たちの……未来だと!?」
ガルキメス「そして時間移動からの殺戮に飽きた我は、そろそろ我の生まれた現代の世界を破壊しようとやって来たワケなのだ。」
ショウ「させるかっ!」
ショウはガルキメスに駆け寄って殴り掛かるが、ガルキメスは軽い身のこなしで跳躍してそれをかわし、高い岩の上に飛び乗る。
ガルキメス「これからお前たちに、怪獣地獄と言う名の廃墟となった街を見せてやるぜ!
出でよ!」
ガルキメスの叫びが岩山にこだまして響く。
すると、上空に例の積乱雲のようなエネルギー体が現れ、その中からエアロヴァイパーが現れ、そしてダイダラホーシが姿を現しながら走りながら現れる。
そして二体は現れるや火を噴いて暴れ始める。
鎧「うおあああっ!!あれはエアロヴァイパーにダイダラホーシ! 超レアな怪獣と超獣ですよー!」
鎧は二体の登場にウルトラオタクであるが故、興奮する。
ショウ「はしゃいでいる場合か! こいつらは俺たちに任せろ。」
ムサシ「鎧君は安全な所に!」
鎧「あ、はい。では、頑張って下さ~い!」
鎧は安全な所まで移動する。
ショウはビクトリーランサーをムサシはコスモプラックを取り出す。
今こそダブル変身の時だ!
ショウはビクトリーランサーにビクトリーのスパークドールズのライブサインをリードして上に挙げ、ムサシはコスモプラックを上に挙げて叫ぶ。
《ウルトライブ!ウルトラマンビクトリー!》
ムサシ「コスモース!」
二人は眩い光に包まれ、鎧はその光の眩しさに思わず目を覆う。
そして、その光の中からウルトラマンコスモス(ルナモード)、ウルトラマンビクトリーと順に右腕を突き出して飛び出す。
そして現れた二人は土砂や土煙を上げながら着地をした。
暴れていた二体もウルトラマンの登場に気付き、エアロヴァイパーはダイダラホーシの横に着地する。
そして両者ともに身構える。
ガルキメスはウルトラマンの登場に慌てるどころか、お手並み拝見とばかりに腕を組んで余裕そうな表情で戦いを見つめ始める。
鎧は安全な所に隠れつつショウたちの戦いを見守り始める。
ショウ「行くぞっ!」
ビクトリーはダイダラホーシに跳びかかり、そのまま抱き付いて地面に転がる。
コスモスはエアロヴァイパー目掛けて駆け寄る。
だが、コスモスが掴みかかろうとした時、エアロヴァイパーは頭部の角を発光させる。
すると、エアロヴァイパーはその場から姿を消した。
突然消えたことに驚くコスモス。
だが次の瞬間、エアロヴァイパーは動揺するコスモスの背後に現れる!
コスモスはふと後ろを振り向くが、その直後にエアロヴァイパーの翼に打ちひしがれ吹っ飛ぶ。
コスモスは少し怯みつつも駆け寄りパームパンチを放つが、エアロヴァイパーはまたしても角を発光させて姿を消す。
すると今度はエアロヴァイパーは上空から現れ低空飛行で突っ込む!
コスモスはそれに気づくが、若干タイミングが遅かったため避けることが出来ず、低空飛行の体当たりをモロに喰らって吹っ飛び地面に背中から倒れる
コスモスはエアロヴァイパーの時間移動能力を活かした瞬間移動に翻弄されているのだ!
コスモスが立ち上がっている隙にエアロヴァイパーは再び高く飛びあがり、急降下を始める。 再び体当たりをお見舞いしようとしている!
だが、コスモスも負けてばかりではない。
コスモスは立ち上がり体勢を立て直すと、右腕を揚げて急降下して来るエアロヴァイパー目掛けて飛び始める!
そして、そのまま銀色の光を放ちながらスペースコロナモードへとモードチェンジを完了し、蹴りの体勢で上空から突っ込んで来るエアロヴァイパー目掛けて斜め上に突っ込む!
そしてすれ違い様に必殺キック・テンダーキックを打ち込む!
蹴りが炸裂して火花が飛び散り、蹴りを喰らったエアロヴァイパーはたまらず空を飛ぶバランスを崩し、地面に落下する。
コスモスも着地し、エアロヴァイパー向かって走り出し、エアロヴァイパーはそれを翼と同化している腕を振るって迎え撃つ。
コスモスはエアロヴァイパーのカウンターの叩き込みを右回し蹴りで弾き、そのまま跳躍して一回転して左足蹴りを決める。
エアロヴァイパーは怯まず左腕を振るって反撃するが、コスモスはそれをしゃがんでかわすと同時に回転して右足の足払いを決め、それにより体勢を崩したところで更に側転しながらの足蹴りを決める。
そしてコスモスは跳躍しての後ろ回し蹴りを胸部に打ち込んで吹っ飛ばした。
スピーディーな戦いで優位に進めるコスモス・スペースコロナ。
蹴りを放つ度に残像の青いラインが弧を描き、炸裂する度にその部位に火花が飛び散る。
ダイダラホーシと組み合っていたビクトリーは前蹴りで後退させ、コスモスと合流。そして、二大ウルトラマンが並び立つ。
ショウ「未来も過去も…壊させはしない!」
ムサシ「行くぞっ!」
(BGM:ウルトラマンビクトリーの歌 2015)
二大ウルトラマンは再び二大怪獣に向かい、コスモスVSエアロヴァイパー、ビクトリーVSダイダラホーシとそれぞれの戦いが始まる!
ビクトリーはダイダラホーシの腕を振るっての攻撃をファイティングポーズを取りながらかわしていき、しゃがんでボディブローを決める。
そしてダイダラホーシが怯んだ隙に右脚で脚元、腰部、頭部と三段蹴りを決め、それによりしゃがんだ隙に膝を踏み台にして跳び付き、肩車してもらうように頭部を脚で挟み込み、そのままフランケンシュタイナーを決めて叩きつける!
ビクトリーは更に足払いを繰り出して畳み掛けようとするが、ダイダラホーシはそれを身軽さを活かした跳躍でそれをかわし、次にビクトリーが放った回し蹴りも跳躍で避ける。
そして落下と同時にビクトリーに背後から飛び付き、数発叩いた後放り投げる。
ダイダラホーシは火炎を放射して追い討ちを狙うが、ビクトリーはそれを受け身や側転などでかわしつつ徐々に接近していき、目前まで来たところで左足で下顎を蹴って口を閉じさせることで火炎攻撃を封じ、その隙に右脚での横蹴りを腹部、回転ハイキックを頭部に決める。
ダイダラホーシは左腕を振るって殴り掛かるが、ビクトリーはそれを掴んで受け止め、同時にカウンターの右脚の横蹴りを叩き込んで後退させる。
《ウルトランス! グドンウィップ!》
ビクトリーはウルトランスで右腕をグドンの鞭・グドンウィップに変形させ、打撃を浴びせ始める!
続けざまに斜めに振り下ろす打撃を二発浴びせ、左横蹴りを腹部に打ち込んだ後、下から振り上げる鞭の打撃を叩き込んで吹っ飛ばす!
ビクトリーは戦いを徐々に優位に進めていった。
コスモス(スペースコロナモード)とエアロヴァイパーとの戦い。
コスモスは残像の水色のラインを走らせながらのスピーディーな蹴りのラッシュで徐々に押していた。
そして連続のキック技・サクセッションキック、両拳のパンチ・フレイムパンチを連続に叩き込んで吹っ飛ばした。
エアロヴァイパーは不利と見て空中戦に持ち込もうと上空に飛びあがり、コスモスもそれを追うように上空に飛びあがる。
空中戦が始まった!
コスモスは上空のエアロヴァイパーに掴みかかるが、エアロヴァイパーはそれを振りほどこうと頭部を振り下ろし頭突きを繰り出すが、コスモスはそれを避けようと後方に飛んで距離を取る。
そして両者は再び組み付き、そのまま数回回転した後互いに手を放して距離を取ると、コスモスはその隙に両足のドロップキックを打ち込む!
コスモスは更に畳みかけようと飛びかかろうとするが、エアロヴァイパーは時間移動能力で姿を消すことでそれを回避する。
コスモスが辺りを見渡している隙にエアロヴァイパーはコスモスの背後に出現し、コスモスはそれに気づくがタイミングが少し遅かったため、火球攻撃を数発モロに喰らって吹っ飛んでしまう。
エアロヴァイパーはコスモスに跳びかかるが、今度はコスモスが超スピードで瞬間移動のように姿を消し、動揺しているエアロヴァイパーに真上から背部に両足で踏みつけるようなキックを打ち込み吹っ飛ばす。
両者は高速で飛びながらぶつかり合ったり、組み合っては離れなどの激しい空中戦を展開する。
両者の空中戦はなおも続く。エアロヴァイパーは飛びながらコスモスに火球攻撃を連射するが、コスモスはスペースコロナ・レセプトでそれを弾きつつ超スピードで飛んでそれをかわしていく。
しばらく追撃戦を続けた後、両者は一旦向かい合って空中に静止し互いを睨み合う。
そしてエアロヴァイパーは火球を二発放つが、コスモスはそれをかわし、飛んで接近すると同時にタップチョップを放って頭部の触角を切断する!
触角を斬られたエアロヴァイパーは空中から地面に落下する。
これでもう時間移動能力は使えない!
コスモスは着地すると、両手を回して集めた宇宙エネルギーを、両手を突き出す事で撃ち出す必殺光線・オーバーループ光線を放つ!
光線はエアロヴァイパーを直撃!エアロヴァイパーは大爆発して吹き飛んだ。
《ウルトランス! シェパードンセイバー!》
ショウは戦友・シェパードンの魂が宿ったクリスタルスパークドールズをリードしてウルトランスを発動し、ビクトリーはシェパードンセイバーを地面から引き抜くように取り出す!
ショウ「これで決める!」
シェパードンセイバーを手に取るビクトリーを見たダイダラホーシは、近くの大木を引き抜き構える。
そしてお互い構えのまま静止する。精神を集中させているのであろうか?
そして数秒静止した後、ビクトリーとダイダラホーシは互いに駆け寄り、互いに剣を振って交錯する!
交錯の瞬間、剣と剣がぶつかり合うような金属音と何かが斬れるような音が同時に響いた。
再び両者は静止する。果たして斬り合いに勝ったのはどっちなのだろうか…?
すると数秒静止した後、ダイダラホーシの持っていた大木が真っ二つに斬れ、同時に爆発音と共にダイダラホーシの頭部の触角が斬れて地面に落ちる。
斬り合いはビクトリーの勝ちだった! 触角を失った事により、ダイダラホーシは時間移動能力を失ってしまった。
ダイダラホーシが怯んだ隙にビクトリーはシェパードンセイバーの刃先を左手で一撫でして七色の光エネルギーを溜め、V字を描くように振って相手を切り裂くシェパードンセイバーフラッシュを放つ!
ダイダラホーシはV字に斬られて動きを止める。
そして、斬られた部位から光の帯を走らせながら後ろに倒れ、ビクトリーがシェパードンセイバーを地面に刺したと同時に大爆発して吹き飛んだ。
鎧「いいいやったああぁぁぁ~!!」
二大ウルトラマンは見事怪獣を撃破し、その勝利に観戦していた鎧は興奮気味に歓喜の声を上げる。
ダイダラホーシを撃破したビクトリーは、同じくエアロヴァイパーを撃破してルナモードに戻ったコスモスと合流する。
そして両者は「やったな」とばかりに頷き合う。
ショウ「怪獣たちは倒したぞ。 姿を表せガルキメス!」
人間態のガルキメスに指を差すビクトリー。
ガルキメス「…ふふふふふふふふふふ…。」
…だがしかし、ガルキメスは怖気づくどころか、下を向いてどこか不気味に笑っていた。
その姿に二人は驚く。
ショウ「何が可笑しい!?」
ガルキメス「…お前たちは、これで勝ったと思っているのか?」
ショウ「何だと!?」
するとガルキメスは、驚くべきことを言う!
ガルキメス「さっきの二体は前座に過ぎない………これからが、お前たちを倒す最終段階だ!」
そう言うとガルキメスは、眼から紫の光を放ってその光に包まれて巨大化する事で、人間態から元の巨大怪人体に戻る。
ムサシ「最終段階とは一体何なんだ!?」
ガルキメス「今に分かるさ………はっ!」
ガルキメスは右腕を揚げ、手先に紫の光を発生させる。
すると、その光に応えるかのように上空に例の時空の歪みが広がり、先ほどの二体が撃破された場所から怪獣の顔を模したエネルギー体が飛び始める。
先ほど倒されたエアロヴァイパーとダイダラホーシの霊体だ!
その光景にコスモスもビクトリーも驚愕を隠せない。
同じ頃、ガルキメスの配下のエイリアン軍団を相手している竜野親子とアニーはと言うと、
だいぶ軍団の数を倒せてはいたが、まだ多数は残っていた。
そこで慧は、エイリアンを蹴散らしながら櫂に言った。
慧「父さん、ここは僕とアニーに任せて、先に行って!」
櫂「大丈夫なのか⁉︎慧。」
慧「これぐらい平気さ!…」
櫂に話している最中にエイリアンの一人が殴りかかって来たが、慧はそれを回し蹴りで薙ぎ倒す。
慧「それに早く奴らを倒さないと、未来はない!」
慧の言葉を受けた櫂は、どこかひっそりと不敵な笑みを浮かべる、、、
そして、決心した。
櫂「分かった…頼んだぞ、慧。」
慧「……やっと……名前を呼んでくれたね…父さん……。」
慧はどこか嬉しそうだった。
櫂は慧と見つめ合った後、その場から走り去って行き、慧は戦いながらその父の背中を見つめていた……。
……が、慧たちから離れた瞬間、櫂の表情が険しく激変する!
その表情は正に、憎しみ以外は何も感じないものだった!
櫂「……あの野郎……未来に行ってまで………ぶっ潰す!!」
そう叫ぶと櫂は、ウルティメイトブレスレットをはめている左腕に力を入れてウルトラゼロアイを出現させる。
櫂はまたしても憎しみで戦おうとしているのだ!
ゼロ「おっ…おい櫂⁉︎ どうしたんだ⁉︎」
ゼロの呼びかけにも当然答えることなく、櫂は怒りに任せてゼロアイを目に当てる。
そして、赤と青のラインを走らせながら光に包まれて巨大化し、ウルトラマンゼロへの変身を完了する。
完全に櫂の意識に支配されているゼロはその場から飛び立ち始めた。
一体櫂は、何に怒りを燃やしているのであろうか……?
さきほどの息子・慧の母の未来での死から、何やら心当たりがあるのであろうか………?
不安な中、場面を戻そう。
謎の時空の歪みと二体の怪獣の霊を出現させたガルキメスは言い始める。
ガルキメス「これから貴様らが倒した二体の魂を、時空の歪みで待機しているゴルドラスに与え、最強のゴルドラスを誕生させるのだ!」
そう言うとガルキメスは、「フンッ!」と言う掛け声と共に揚げて光を発している右腕を横に振るう。
すると、エアロヴァイパーとダイダラホーシの魂が混ざり合うように歪みの中に入り、その中で雷を帯びている黒雲のようなものが発生し、徐々に広がっていく。
コスモスとビクトリーが見上げる中、黒雲のようなエネルギー体は徐々に降りて来、歪みは消滅する。
そしてやがて、エネルギー体は徐々に消滅していき、その中から一匹の怪獣が現れる。
その怪獣は一見さっき戦ったゴルドラス(前回参照)に似ているが、肩や肘の刺や鼻先の角、そして膝の刺や足の爪がより鋭く伸びており、頭部の小さく顔つきもシャープになっている。
そして体格もより筋肉質の力強い感じになっており、見るからに強さをひしひしと感じるものになっていた。
ガルキメス「遂に誕生だ! これぞゴルドラスの究極形態・キングゴルドラスだ!」
ガルキメスが誕生させたのはゴルドラスの強化体・超力怪獣キングゴルドラスであった!
キングゴルドラスは咆哮を上げ、それを見た二人のウルトラマンは身構える。
ショウ「まさか、こんな隠し球を持っていたとはな!」
ガルキメス「隠し球? やだなあ、切り札と言ってくれよ。」
ガルキメスはウルトラマン二人の方を指差し、キングゴルドラスに指示を出す。
ガルキメス「相手をしてやれ、キングゴルドラス。」
すると、キングゴルドラスは頭部の角から破壊雷光・ゴルドニックサンダーを放つ!
これはキングゴルドラスの攻撃技の一つであり、自身の意思で自在にコントロールして障害物を避け、対象に確実にヒットさせる事が出来る恐るべき技なのだ!
迫り来る雷光はコスモスとビクトリーの足元や周辺で爆発!二人の周囲で激しい土煙が巻き上がる!
二人は直撃はしなかったものの、爆発等によりダメージを受けて少し怯む。
二人が怯んでいる隙を逃さず、キングゴルドラスは土煙の中から現れるように二人に接近する。
そして、コスモスを横振りの頭突きの一撃で吹っ飛ばし、続けてビクトリーを右腕の殴り込みで吹っ飛ばした。
二人は怯まず立ち上がりキングゴルドラスに立ち向かう。
それぞれ左右腕を掴んで抑え込もうとするが、キングゴルドラスの怪力であっさりと振り払われ、逆にコスモス、ビクトリーと順に殴り飛ばされてしまう。
キングゴルドラスはコスモスに上から振り下ろす頭突きを繰り出すが、コスモスはそれを身体を左に反らせてかわし、腹部に右の掌を打ち込む。
だが、キングゴルドラスの強靭な腹筋により効き目が無く、逆に腹筋を活かしたボディアタックを喰らって転倒する。
その後今度はビクトリーが右脚で二連続で蹴りを放つが、キングゴルドラスはそれを難なく右腕で弾いて防いでしまう。
その隙にコスモスは立ち上がると同時に正面蹴りのニンブルスマッシュを腹部に打ち込み、更にビクトリーが「ビクトリウムバーン!」の掛け声と共に頭部のクリスタルから光線技・ビクトリウムバーンを放って命中させる。
光線が命中して爆発し、キングゴルドラスは少し怯むような素振りを見せたが、直ぐに二人に襲い掛かる。
二人のウルトラマンを押していくゴルドラスを見ながら、ガルキメスは不気味に笑いながら言う。
ガルキメス「フフフフフ、無駄だ。キングゴルドラスを倒すことはできない。
なぜならそいつはただのゴルドラスではないのだから。
ゴルドラス、そしてエアロヴァイパーとダイダラホーシの霊体。この三つを融合させることで格段とパワーも破壊力も増し、無制限にあらゆる次元を行き来できるようになったのだからな。
…しかしあいつ、キングゴルドラスになってからバリヤーあまり使わなくなったなあ………ま、単なる力でもこの強さだ。問題ないだろう。」
それは、無敵と思われるキングゴルドラスには、ただ一つ欠点があった。それは、バリヤーをあまり使わなくなったことである。
かつての姿の頃は、バリヤーを駆使してビクトリーの技を防ぐ等して戦っていたのだが、キングになってからバリヤーをあまり使わなくなり、ほぼ力押しの戦い方が目立っているのである。
キングゴルドラスは、強大な力を手に入れたが故に、常に自分より強い相手と戦い、勝つ事しか考えなくなってしまったのだろうか………?
だが、純粋な力だけでもウルトラマン二人を押しているのだから、とても手ごわい相手なのは間違いないであろう。
なおもコスモスとビクトリーを圧倒するキングゴルドラス。キングゴルドラスはコスモスの首を片手で掴んで持ち上げ、放り投げてしまう。
続いてビクトリーの蹴りを腕で弾き、それによりビクトリーがバランスを崩して膝を付いたところで右足で横蹴りを放つ。
ビクトリーは蹴りを両腕で受けとめようとするが、巨大なパワーにより防ぎきれずに吹っ飛んでしまう。
倒れて膝を付いている二人にキングゴルドラスは再びゴルドニックサンダーを放つ!
稲妻の乱れ打ちのような雷光が二人に容赦なく降り注ぎ、周囲も爆発・炎上し、二人はダメージにより再び地に倒れ込む。
更に、追い打ちをかける様に二人のカラータイマーが赤く点滅を始める!
ガルキメス「ふはははは! キングゴルドラス!そろそろ止めを刺すんだ!」
キングゴルドラスは角にありったけのエネルギーをチャージし始める。
フルパワーのゴルドニックサンダーで二人に止めを刺そうとしているのだ!
もはやここまでか………⁉︎
そう思ったその時!
突如、上空から一人の巨人が二人とキングゴルドラスの間に勢いよく降り立つ!
それを見たコスモスとビクトリーは「はっ、」と反応する。
現れたその巨人はウルトラマンゼロだったからだ。
そしてゼロは、降り立つや直ぐさまキングゴルドラスに跳びかかり始める!
キングゴルドラスは反射的にチャージをやめ、ゼロの体当たりを両腕をクロスして防ぎ、そのまま両腕を広げるように押し飛ばす。
吹っ飛んだゼロは背中から倒れ後転するが直ぐさま立ち上がり、右腕を胸に当てて額のビームランプからエメリウムスラッシュを放つが、キングゴルドラスはまたしても両腕をクロスしてそれを防ぎ、両腕を広げるようにビームを弾き飛ばし、弾かれたビームはキングゴルドラスの周囲に散乱して爆発する!
そしてキングゴルドラスは、カウンターとばかりにゴルドニックサンダーを放つ。
雷光はゼロの足元で爆発! だがゼロはそれを避けるようにジャンプし、キングゴルドラスの腹部にやや力任せの飛び蹴りを打ち込む。
だがキングゴルドラスは怯む様子もなく、腕を振るって反撃を始め、ゼロはそれをかわしつつ、今度は胸部にこれまたやや力任せのパンチを連打し始める。
だがそれも効いてる様子はなく、逆にゼロは頭部を殴られ怯むと同時に一旦距離を取る。
そしてゼロは一旦立ち止まり、キングゴルドラスと対峙し始める。
その姿はまるで強烈な視線で睨みつけてるようである。
ゼロの攻撃さえもことごとく弾き返す強靭さを持つ強敵・キングゴルドラスとどう戦おうか考えているのであろうか………?
ショウ「…!一体どうしたんだ⁉︎ゼロは。」
ムサシ「戦い方が、まるでいつものゼロじゃない⁉︎」
突然の乱入に驚きつつも、二人はゼロの戦い方がどこかいつもと違うことに気付く。
ムサシ「まるで、強い憎しみに駆られているようだ。」
……ゼロ、もとい櫂は、憎しみで戦っていることが既に勘付かれていた。
そのゼロはというと、、、やはりキングゴルドラスを睨みつけながら櫂の意識で、
櫂「なるほどな………怪獣たちの力を一つにし、より強力になってるみたいだが、俺は負けねえ。」
一見、ヒーローが言いそうなことだが、その直後の台詞で、、、
櫂「テメーは許さねえ………潰す………徹底的に、ブッッ潰す!!」
正に、憎しみ以外に何も感じない非道な叫びを投げかけ、ゼロは再びキングゴルドラスに跳びかかる!
ゼロは走りながらスライディングをかけ、その蹴りが見事足元に命中したキングゴルドラスはうつ伏せに転倒し、立ち上がったゼロは倒れているキングゴルドラスの横腹を蹴りつける。
そしてキングゴルドラスを力づくで起き上がらせると、なんと乱暴気味にパンチ、キック等のラッシュを始める!
それを見ているガルキメスも、ゼロが憎しみで戦っている事に気付いていた。
ガルキメス「ふっふっふ…何があったか知らないが、憎しみで戦っては、エネルギーの消耗を早めるだけだぜ?」
ガルキメスの言う通り、ラッシュを続けているゼロのカラータイマーが早くも点滅を始める!
憎しみの赴くままに戦っているが故に、同時に余計なエネルギーも消耗しているためだある。
そして怒りでいっぱいであるがため、冷静な判断や力の調整も出来ずにいるため、いつものような戦いができていないのだ。
先ほどキングゴルドラスにことごとく攻撃を弾き返されたのもそのためである。
だがゼロは、そんな事も御構い無しとばかりにラッシュを続ける。
櫂「よくもっ!………よくも未来に行ってまでっ!………大切なものをっ!!!」
何やら意味深なことを口走る櫂。
乱暴気味にラッシュを繰り出した後、ゼロは頭部からゼロスラッガーを取り出して切りつけ始める!
横振りに二つ同時に切りつけ、左右袈裟懸けに切りつけ、それにより背を向けたところで上から二つ同時に振り下ろす斬撃を背中に浴びせる!
ゼロの制御の利かない怒りの斬撃。炸裂する度に激しく火花が飛び散り、流石のキングゴルドラスもダメージを受けたのか、吹っ飛ぶ。
同じ頃、エイリアン集団を無事に撃退した慧とアニー。
しかし、
慧「………!」
アニー「慧君………?」
二人ともある異変に気付く。
それは、慧の身体が僅かながら透け始めていたのである!
まるでそのうち消えてしまいそうな感じで………………。
自身の手を見た慧もそれに気づいていた。
少し透けては戻ってを繰り返す慧の身体………それを知った慧は何やら不安そうな顔で上を向き、呟く。
慧「………父さん………………。」
どうやら櫂に何かがったのだろうと思っているようだ。
最も、慧の思っている通り、櫂は今現在本性ムキ出しで理性を失って暴走している………。
櫂の暴走と慧の消失は、何やら関係があるのであろうか………………?
様々な謎を残すまま、場面を暴走している櫂に戻そう。
ムサシ「櫂!一体何があったんだ!?」
ショウ「何があったか知らないが、自分を見失うな!」
二人の呼びかけももちろん届くはずも無く、怒りの燃えた櫂の意識のゼロは雄たけびを上げながら猛攻を続ける、、、
ゼロは左腕を水平に伸ばしてエネルギーを溜め始める。
櫂「許さねえ………ぶっ潰す!………!」
ゼロ「おい櫂!このままじゃあエネルギーが尽k…」
櫂「ここでくたばれえええぇぇぇぇぇ!!!」
ゼロは、極限にまでエネルギーを溜めた腕をL字に組んで、怒りを込めたワイドゼロショットを放つ!
だが、流石に危険と見たのか、キングゴルドラスは両腕を回して自身の周りにバリヤーを形成してそれを防ぎ始める。
なおもゼロは光線を発射し続ける。だが、そうしてる間にもエネルギー現象は早まり、カラータイマーの点滅が早まって行く………。
櫂「ぅぉぉぉおおおあああああああー!!!」
櫂は全エネルギーに怒りを込めて更に力を入れ、それにより光線の太さや勢いが増していき、その余りに大きなエネルギーの反動によりゼロは地に着いた足で地面を削りながら後ろにさがっていく………。
すると、キングゴルドラスのバリヤーにヒビが入り始め、それが徐々に広がって行く………。
そして、
“バリーン”
遂に、キングゴルドラスのバリヤーが、ガラスが割れる様に粉々に砕け散った…!
櫂の怒りのパワーが打ち勝ったのである!
ムサシ「やった!バリヤーを破ったぞ!」
ショウ「………だがゼロが………。」
二人が視線を向けた先………そこには、腕をL字に組んで立ったままの状態で、目やビームランプの輝きを失っているゼロの姿だった………!
キングゴルドラスのバリヤーを破ったと同時にゼロもエネルギーが尽きてしまったのだ…!
そしてゼロは、光に包まれると同時にその場から消滅してしまった。
ゼロが消滅した場所を見てみると、そこには横たわっている櫂の姿があった。
櫂の意識が前面に出ると、その分櫂自身に負荷がかかってしまうのである。
そのダメージにより、櫂は気を失ってしまったのであろう。
ガルキメス「怒りで我を失った末に自滅とは、なんと素晴らしき。」
ガルキメスは思わぬ形でゼロが敗れたことに喜びを感じる。
ショウ「貴様!櫂に何を吹き込んだんだ!?」
ガルキメス「別にな~にも? キングゴルドラス!こいつらは我に任せて、思う存分暴れるがいい!」
ガルキメスはコスモスとビクトリーに襲い掛かる。
二人は応戦するが、その間にもキングゴルドラスは街を破壊し始める………!
ビクトリーはなんとかしてキングゴルドラスの方へと向かおうとするが、ガルキメスが持ち前の身体能力でパンチや飛び蹴り等を放つため、うかつにキングゴルドラスに接近できない。
コスモスたちに互角に渡り合うガルキメスは、もはや自分たちの勝利だと思い高笑う。
ガルキメス「この時代のこの街も未来みたいに壊滅させてやるぜ! そしてその後、あらゆる時代の世界を壊滅させ、全時代を我々の物にしてやるのだ!」
ガルキメスに手こずる二人のウルトラマンに、逃げ惑う人々の悲鳴………。
もはやここまでだと思われた。
と、その時!
突如、上空から赤い光球が現れる。 そしてよく見てみたら、その中に一人の影が見える。
すると、その光球の中の人影はキックのポーズを取り、その両足から赤色光線を放つ!
光線はキングゴルドラスの頭部に命中し爆発。 突然の攻撃に驚いたキングゴルドラスは上空を向く。
ガルキメス「!? 一体、何が起こったんだ!?」
ガルキメスもそれに気づき動揺。同じく気付いていたウルトラマン二人。
ビクトリーはその隙にガルキメスに後ろ回し蹴りを打ち込み、続けてコスモスが掴みかかって回転の遠心力で投げて地面に叩き付けた。
ムサシ「………何だ?あれは。」
二人のウルトラマンは赤い光球を見上げる………。
すると、光球は地面に降りて発行を始め、徐々に人型になって行く………。
やがて完全に人型になった後、光が徐々に消えていき、掌を広げた状態の右腕を揚げている一人の光の巨人が現れる!
ショウ「!あれは………!」
その巨人を見た二人のウルトラマンは驚愕する………
………いや、コスモスたちよりも驚愕し、興奮しているのは鎧だった………。
鎧「うおおおぉぉぉああああああー! あの方は………あの方はあああ!!!?」
顔はウルトラセブンに似ており、引き締まった真っ赤な体、スラリとした長い脚、そして、頭部の二本の角・ウルトラホーンが特徴の『ウルトラマンNO.6』の戦士。
現れたのは、『ウルトラマンタロウ』である!
彼はゼロと同じくM78星雲・光の国出身であり、ゾフィーを長男とするウルトラ兄弟の6番目、そして、宇宙警備隊大隊長であるウルトラの父(本名:ウルトラマンケン)と、戦士たちの傷を癒す銀十字軍を率いるウルトラの母(本名:ウルトラウーマンマリー)を両親に持つウルトラ戦士である。
その赤く燃えるボディーカラーは若さの象徴であり、かつて地球では、宇宙科学警備隊・ZATの血気盛んな青年・東光太郎と一体化して怪獣や宇宙人達と戦った事がある。
因みに先ほどタロウが放った光線はフット光線である。
タロウは既に点滅している二人のカラータイマーに向けて手を差し出し、手先から青い光線・ウルトラチャージを照射する。
タロウからエネルギーを授かった二人のカラータイマーは青に戻る。
ムサシ「貴方は………?」
タロウ「私はウルトラマンタロウ。 久しぶりだな、ショウ。 大丈夫か?」
鎧「ウルトラマンタロウさんじゃないですかああぁぁぁ!!!」
ショウ「タロウ!?………なぜここに!?」
ショウも驚いていた。
タロウはかつて、ギンガに力を与える形で共に戦った事があるため、ギンガ、もといヒカルと共に戦ったショウは既に彼の事を知っていたのだ。
ショウ「貴方も、ソルに呼ばれてここに………?」
タロウ「いや、私を呼んだのは彼女ではない。 だが、彼女の事はある者から聞いている。」
ショウ「ある者?」
タロウ「そうだ。 君もよく知っている、あの戦士だ。」
一方同じ頃、
ヒカル「(ギンガスパークを手に取って)おいおいどうしたギンガ? くしゃみするなんて珍しいな。」
とある戦士からの連絡を受けて駆け付けたタロウ。
今颯爽と登場したタロウはファイティングポーズを取る。
ガルキメス「新たなウルトラマンだと? なんでもいい。邪魔するそいつからだ!」
ガルキメスの声と共にキングゴルドラスはタロウ目掛けて襲い掛かる!
(BGM:ウルトラマンタロウ)
タロウはキングゴルドラスの突進をジャンプでかわす。
そしてそのまま空中で数回きりもみを決めて遠心力と急降下の勢いをプラスして蹴り込むスワローキックを放つ!
蹴りはキングゴルドラスの頭部に命中し、キングゴルドラスは吹っ飛んで倒れ込む。
これはタロウの得意技の一つであり、主に戦闘開始時に先手必勝で使う事が多い。
この強力な蹴り技はこれまで多くの怪獣をダウンさせてきたのだ。
キングゴルドラスはすぐさま立ち上がり再びタロウに襲い掛かる。
キングゴルドラスは腕を振って殴り込むが、タロウは駆け寄りながらしゃがみ込んでかわすと同時にボディにタックルを決める。
今度はキングゴルドラスの左腕の殴り込みを右腕で防ぎ、そのまま腹部に左脚の横蹴りを二発決め、頭部に左腕の手刀・ウルトラチョップを決める。
そしてキングゴルドラスの胸部や腹部などに両手の拳・ウルトラパンチを連打する!
その姿はまるでボクサーの様である。
思えばかつてタロウとして戦った東光太郎もボクシングをやっていたため、これはまさに彼から受け継いだ戦い方なのだ。
そしてキングゴルドラスが怯んだ隙に右腕と首筋を掴み、そのまま後ろに倒れ込んで巴投げで投げつける!
キングゴルドラスは再び立ち上がるが、そこにタロウは跳躍して右脚の横蹴りを腹部に叩き込んで後退させる。
圧倒的な戦闘力でキングゴルドラス相手に優位に戦うタロウ。
タロウは常に父譲りの勇気と、母から学んだ優しさを胸に戦っている。 それ故に、ウルトラ兄弟NO.1と言われる超絶パワーは、常に怪獣たちを圧倒するのだ!
キングゴルドラスは反撃のゴルドニックサンダーを放つ。
だがタロウは両手を突き出して光の壁・タロウバリヤーを展開してそれを防ぐ。
そしてそのままタロウバリヤーを半球状のバリヤー・プッシュリターン光線に変えて押し出す!
半球状のバリヤーを物理攻撃として受けたキングゴルドラスは爆発して少し怯む。
キングゴルドラスはタロウに向かって行き、タロウもキングゴルドラス向けて駆け寄る。
そして互いに手を掴んで力比べを始める。
互いに抑え込みを続ける両者。 どうやらパワーは互角みたいだ。
タロウはキングゴルドラスの腹部に横蹴りを一撃打った後、頭部のウルトラホーンから青い熱戦・ブルーレーザーを放つ!
光線はキングゴルドラスの頭部に命中し、それによりキングゴルドラスの頭部の角が破壊された!
これによってキングゴルドラスは、時間移動能力を使えなくなった。
そしてキングゴルドラスが怯んだ隙に、タロウは頭部を掴み、ウルトラパワーを活かした背負い投げで放り投げて地面に叩き付けた!
ガルキメス「馬鹿なっ!? 二体の怪獣をも取り込んで、強化されたはずのキングゴルドラスが………!」
ショウ「今だっ!」
動揺するキングゴルドラスを他所に、タロウの猛攻にコスモスとビクトリーも続く。
コスモスは駆け寄りながら両腕を大きく回し、太陽のフレアのような赤い光に包まれコロナモードへとモードチェンジを完了する。
ビクトリーはキングゴルドラスに駆け寄り、右腕の殴り込みを受け止めると同時に一回連して左脚の蹴りを腹部に打ち込み、続けて跳躍して首筋に手刀を決める。
そしてキングゴルドラスが振り向いたところに跳躍して前転するように一回転しての浴びせ蹴りを叩き込み吹っ飛ばす!
続けてコスモス(コロナモード)が駆け寄り、胸部にサンメラリーパンチを叩き込み、続けて頭部に掴みかかって腹部に膝蹴りを二発打ち込み、更にその場で跳躍して空中に静止して身体を発光させて蹴り込むコロナサスペンドキックを頭部に打ち込んで吹っ飛ばす。
二人のウルトラマンはタロウと合流し、タロウを中心に横に並び立つ。
今こそ、怯んだキングゴルドラスにトドメを刺す時だ!
タロウ「行くぞっ!」
ムサシ「ああ!」
ショウ「おう!」
コスモスは頭上に揚げた両腕を胸の前で回転させて気を集め、両手を突き出して帯状の超高熱火炎の圧殺波動・ブレージングウェーブ、
ビクトリーは両腕でV字を描いて発生させたエネルギーを溜め、腕をV字に組んでビクトリウムシュートを放つ!
ムサシ「ブレージングウェーブ!」
ショウ「ビクトリウムシュート!」
だが、キングゴルドラスは最後の力を振り絞ってバリヤーを展開して二つの光線を防ぐ!
二人は光線を発射し続けるが、キングゴルドラスも負けじとバリヤーを張り続ける。 またしても、必殺技を防がれて終わるのか?
だが、そこで今度はタロウが発射体勢に入る。
タロウは開いた右手を高く揚げると同時に左手を腰に当て、そこから左手を上げて右手に重ねてスパークを起こし、両手を腰に添えて大気中の宇宙エネルギーを溜め始め、身体が虹色に光る。
タロウ「ストリウム光線!」
タロウはエネルギー充填後、呼び声と共に両腕をT字型に組んで必殺光線・ストリウム光線を発射する!
これはタロウの最大の必殺技であり、ウルトラマンAのメタリウム光線の20倍もの威力があると言われているウルトラ兄弟の中でも威力の高い光線技なのだ。
これまでこのストリウム光線により、多くの怪獣を撃破してきた。
ストリウム光線はキングゴルドラスのバリヤーを直撃!
ブレージングウェーブ、ビクトリウムシュート、そしてストリウム光線が重なった事により、遂にその威力に耐え切れず、キングゴルドラスのバリヤーはガラスが割れるような音を立てて砕け散る!
そしてそのまま三つの光線はキングゴルドラスを直撃!
キングゴルドラスはしばらくもがき苦しんだ後、大爆発して砕け散った!
キングゴルドラスを撃破した三人のウルトラマンは、互いを見つめ頷き合う。 まるで「よし、やったぞ。」と言っているように。
ガルキメス「馬鹿な………キングゴルドラスが倒されるとは………だが、この偉大なるガルキメスが、貴様らに負けるはずが無い。」
ガルキメスは、キングゴルドラスが倒された事に動揺しつつも自尊心を保ち語る。
ガルキメス「まずは邪魔をしたタロウ、貴様から………」
“ドガッ”
ガルキメス「!ぐおあっ!」
タロウに視線を向けていて油断をしていたガルキメスは、ビクトリーの不意打ちの跳び蹴りを喰らって吹っ飛んでしまう。
そしてビクトリーもといショウは、ガルキメスに怒りを感じる視線を向ける。
ショウ「許さんぞ貴様!」
《ウルトランス! ウルトラマンヒカリ!》
ショウは、ウルトラマンヒカリのクリスタルスパークドールズをリードする。
《ナイトティンバー!》
そしてヒカリの掛け声の音声と共に、光と共に魔笛封印剣・ナイトティンバーが出現し、ショウはそれを掴み取る。
そしてショウは、横笛として使用するティンバーモードでメロディを奏でた後カバーを展開し片刃の青い剣のソードモードへと変形させて揚げる。
するとビクトリーの周りに光の結晶体が現れそこからビクトリーに光が注がれていき、身体が青い光に包まれる。
そしてその光が徐々に消えていき、中からウルトラマンビクトリーナイトへと強化変身を完了したビクトリーが現れる。
《放て!聖なる力!!》
ヒカリの音声と共にビクトリーナイトはナイトティンバーを構える。
ガルキメス「どんな姿になろうと同じだあああ!!」
ガルキメスはやや自棄気味にビクトリーナイトに襲い掛かる。
ビクトリーナイトはガルキメスの上から振り下ろす右腕を左腕で防ぎ、そのまま右手で持っていたナイトティンバーで腹部を二回斬りつける。
ガルキメスは怯んで少し後退した後、得意の格闘術でパンチやキックを放つが、ビクトリーナイトはそれらを避けたりナイトティンバーで弾き返したりなどしてことごとくかわしていく。
そしてガルキメスの左腕、右腕での殴り込みをそれぞれ右腕、左腕で防ぐと、そのまま胸部に二発蹴りを打ち込み、怯んで手を放したところで回転しながら横一直線での斬撃を浴びせ、続けてそのまま一回転しながら右足での回し蹴りを頭部に叩き込んで吹っ飛ばす!
ガルキメスは今度は両手からの光弾を乱射し始めるが、ビクトリーナイトはそれをナイトティンバーでことごとく斬って弾きながら走って接近。
そして近づいたと同時に跳躍して一回転し、回転と落下のスピードを活かした斬撃を叩き込む!
そして続けざまに斜め、横など目にも止まらぬ速さで斬撃を連打し、最後は斜め上に振り上げる斬撃を叩き込んで吹っ飛ばす!
斬撃を決めるたびに残像の青いラインが走り、爆発が起こった。
ビクトリーナイトの猛攻によって完全に劣勢となったガルキメス。
ガルキメス「これが貴様らの強さか……だが、俺はあらゆる時空からより強い怪獣を出現させ、次こそは全時空のこの街を壊滅させてやる!」
そう言うとガルキメスは上空に時空の歪みの穴を発生させ、そこへ入って逃げようと跳躍する。
だがしかし、それを見逃すウルトラ戦士ではない!
タロウは跳躍して数回きりもみを決め、上空のガルキメスにスワローキックを決める!
蹴りを喰らったガルキメスはたまらず地面に落下し始め、さらにそこに待ち構えていたコスモスによりすれ違い様に背中に横蹴りを叩き込まれ地面に叩き付けられる。
上空の歪みも消滅し、完全に逃げ場を失ったガルキメスにトドメを刺す時である!
ショウ「貴様に、次などない!」
そう言うとショウはナイトティンバーのポンプアクションを1回行う。
《1(ワン)! ナイトビクトリウムフラッシュ!!》
ヒカリの声の音声が鳴り、ショウがマウスピースを兼ねるトリガーを引くことで刃先が青白く発光する。
そしてビクトリーナイトは跳躍する。
ショウ「ナイトビクトリウムフラッシュ!」
ビクトリーナイトは落下しながら必殺の回転切り・ナイトビクトリウムフラッシュを放つ!
ものすごい速さの回転切りを喰らったガルキメスは吹っ飛び、ビクトリーナイトはその反動で再び上空に飛び立つ。
《3(スリー)! ナイトビクトリウムシュート!!》
ショウは今度はポンプアクションを3回行いヒカリの声の音声が鳴る。
ビクトリーナイトは上空に静止したままナイトティンバーを右手で立てて持ち、刃先を撫でる様に左手を上げると刃先が激しく発光する。
ショウ「ナイトビクトリウムシュート!」
ビクトリーナイトはナイトティンバー(ソードモード)のトリガーに左腕を当てて十字を組んで必殺光線・ナイトビクトリウムシュートを放つ!
強力な光線はガルキメスを直撃!
ガルキメス「ぐおおおおあああああ!!………我が………我が魂は、テラ様と共にありいいいぃぃぃ………………!!」
“ズドガガガーン”
ガルキメスは最後の叫びを残し、大爆発して砕け散った。
ビクトリーナイトは着地し、二人のウルトラマンと合流する。
ショウ「タロウ、助かった。」
タロウ「いや、礼はいいさ。 私もちょうど駆け付けたところだったしな。」
ビクトリーナイトは未だに気を失っている櫂の方を振り向く。
ショウ「それにしても、櫂のヤツ、一体何があったんだ………?」
ムサシ「それに、敵は散り際に「テラ様」と言っていた………いったい誰の事なのだろう?」
二人の疑問にタロウは少し俯いた後、話し出す。
タロウ「どうやら、君たちに話す時が来たようだな。」
タロウの言葉に二人は反応する。
タロウ「奴が言っていたテラの事………そして、あの青年の事も。」
同じ頃、自身の消滅しかけた身体に不安を感じている慧はアニーと共に街を歩いていた。
アニー「大丈夫よ慧君。 ほら、今は何もないじゃない。」
慧「ああ………でも………さっきの現象は一体………。」
慧は不安そうに歩きながら、ある事を考えていた。
それは、
慧(もしかしたら、この時代で父さんが死んでしまい、それにより未来の僕も消滅してしまうのではないのだろうか………?)
と考えていたのだ!
そしてさっきの現象が、その兆候ではないのかと考えていたのだ。
もしかしたら櫂は暴走を繰り返すたびに、自滅に近づいているのかもしれない………!?
あれこれ考えているうちに、慧は考えるのすら嫌になってしまった。
アニー「慧君………。」
慧「ごめんアニー。ちょっとだけ、一人にしてくれないか?」
アニー「え?………ええ。」
慧は一旦アニーを残し、一人で近くの公園へととぼとぼと歩いて行った………。
アニーはその後ろ姿を心配そうに見つめていた………………。
噴水のある最寄りの公園のベンチで一人座っている慧。
慧「未来で母さんが死んだだけではない………もしこの時代で父さんに何かがあったら………僕は………僕は………………。」
慧は再び色々と考えていく内に、余りの悩ましさに頭を抱え俯き始める。
慧「僕はどうしたらいいんだ………………。」
その時、
真美「あのー………、」
慧「!」
突如、話しかける声が聞こえ顔を上げて見ると、そこには心配そうに見つめる真美の姿があった。
昼寝を終えた真美は、気分をリセットさせるために公園に散歩に来ていたのだ。
陽は既に夕日となっていた。
真美「………大丈夫ですか?」
真美が優しく話しかけるが、どうしたことか慧は少し顔を背け黙り込んでしまう。
それどころか、なにやら頬を赤らめていた。
真美は慧の横に座る。
真美「どうしたのですか? 私で良かったら言ってみてください。」
すると慧の顔はますます赤くなり、息も若干荒くなる。
そして慧は、ある事を頭に浮かべていた。
慧の母「どうしたの?慧。 ママでよかったら言ってみて?」
それは、自身が幼い頃、泣きじゃくる自分に母がいつも優しくしてくれたことだった………。
慧はやがて体が小刻みに震えはじめ、何やら目が潤み始める。
その様子を真美はあどけない顔で心配そうに見つめる。
慧「おっ………俺は………………ッッ!」
真美「ん?」
すると慧は、勢いよくベンチから立ち上がり、真美は少し驚く。
慧「母さあああぁぁーーーん!!」
慧は涙声が混じった声で叫びながらその場を走り去っていった………。
真美は一体何が起こったのか理解できずにいたが、何かを察したのかふと笑顔になる。
真美「きっとママと喧嘩でもしたのかな。 無理も無いよ、見た感じ思春期だし………。」
そう呟いた真美はその場を歩き去ろうとしたその時、自身のスマホの着信音が鳴る。
真美はスマホを取って通話を始める。
真美「もしもし?」
櫂「ああ………ま、真美? 俺だ。」
電話をしてきたのは、既に意識を取り戻していた櫂だった。
真美「あら櫂君。 どうしたの?きょどってるみたいだけど………。」
櫂「い、いや、その………すまん、何か、いきなりお前と話したくなって………。」
真美「………ふふふふふ。櫂君、もしかして疲れてるのかな?」
櫂「え?」
真美「無理も無いわね。 今日も暑かったし、課題も頑張ったし、
それに、櫂君はいつもゼロ君と一緒に頑張ってくれてるし………。」
櫂「………ああ………。」
真美「(笑顔で)ね、明日アイスでも食べに行きましょ? 気分転換も必要だよ。」
櫂「ああ。そうだな。」
真美「じゃ、また明日…」
櫂「あー真美。」
真美「どうしたの?」
櫂「………絶対に悪を殲滅させ、誰もが平和に過ごせる世界を………未来を作る。」
真美「………頑張ってね。応援してるから。」
櫂と真美は互いに通話を切った。
真美「(笑顔で)みんな………疲れてるのよ、きっと………さ、返って課題の仕上げでもしよーっと。」
真美は鼻歌を歌いながら公園を後にした。
一方の櫂はと言うと、
櫂「絶対に死なせるもんか………真美に何かする奴は、俺が容赦しない………誰であってもな!」
………案の定、一人になった瞬間本性を剥き出しにしていた。
ゼロ「櫂………。」
そして慧のある言葉を思い出していた。
慧「いつも優しい母さんが、この曲を歌う時は、特に優しい表情になるんだ………………。」
櫂(間違いない………慧の母親は、絶対に………絶対に………………!)
櫂はまたしても不敵な笑みを浮かべていた。
と、その時、
慧「父さん。」
櫂「!?なんだい?」
突如現れて話しかける慧に驚きつつも返事をする。
慧「僕はここで、とりあえず未来に帰る事にするよ。」
櫂「………もう帰るのか?」
慧「うん。 おかげでガルキメス達は滅んだ。 僕は残党の殲滅や、未来の街の復興に専念する事にするよ。」
櫂「そうか………頑張れよ。」
慧「父さんも………良い未来が築けるように………頑張ってね。」
櫂「おう!」
櫂と慧の父子は拳を交わした。
これぞ男と男の近いと言うヤツなのだろうか。
櫂と別れた慧はアニーと合流し、タイムワープのペンダントを光らせ始める。
アニー「本当にいいの?慧君。」
慧「ああ。 父さんも母さんも、元気そうだったか安心したよ………。」
アニーはふと笑顔を見せる。
慧「それにガルキメスの連合は滅んだ………あとは父さんたちが頑張ってくれれば、もしかしたら未来は変わるかもしれない………僕はその可能性を信じている。」
アニー「未来は常に、不安定なモノだからね………。」
慧「でも、父さんと共に戦った戦士も言っていたよね。 未来とは良いようにも悪いようにも変えることが出来る………それを成すのは、この時代で生きている父さんたちだ。」
一方同じ頃、
ヒカル「(ギンガスパークを取り出して)どうしたギンガ?またくしゃみしたぞ? 珍しい事もあるもんだな。」
海羽「そりゃあウルトラマンも人間だもの。 くしゃもぐらいするものだわ。」
ヒカル「それもそうだな。」
ペンダントの力により赤い光に包まれる慧とアニーは、もうじきタイムワープする直前であった。
慧は最後に霞ヶ崎の街を見渡しながら呟いた。
慧「父さん………僕は信じてるからね………若い母さんも、無理しないように………みんな、頑張って。」
“シュウウゥゥゥン”
慧は最後に笑顔を見せ、アニーと共にその場からタイムワープで消滅した。
息子に未来を託された櫂。果たして彼はそれを成すことが出来るのであろうか………………?
そして夜、ムサシ、そしてショウは別れようとしていた。
だが、二人は何やら深刻そうな顔をしていた。
ムサシ「まさか、あんな事実が潜んでたなんて………。」
ショウ「ああ。俺たちもそろそろ悠長に構えていられないかもな………。」
果たして二人はタロウから何を聞かされたのであろうか………………?
因みにタロウは霞ヶ崎のパトロールをしつつ、ある者の元へと向かうためにショウたちと別れたと言う。
果たして誰の元に向かっているのであろうか………?
そして櫂たちは敵を殲滅し、平和な未来を築くことが出来るのであろうか………………?
今後も見守って行こうではないか。
[エピローグ]
その夜、アパートに帰った伊狩鎧はと言うと。
鎧「うおおおおあああ! まさかタロウさんのウルトラサインを撮る日が来るなんてえええ!!
これは永久保存版ですよ!!」
部屋で一人で興奮していた。
なぜかと言うと、時間を遡ろう。
タロウがコスモスとビクトリーと別れようとした時である。
鎧「タロウさああぁぁん!! まさかタロウさんにも会えるなんて感激ですぅ!!
良かったらちょっとの間で良いので、サインを………!」
タロウ「………分かった、最高のサインをやろう。」
そう言うとタロウは、何故か飛び去って行った………。
鎧「!?あれ?タロウさん!? タロウさぁあああん!?」
サインをやると言いながら飛び去って行ったタロウ。鎧ががっかりしようとしたその時、
上空に光と共にウルトラサインが現れた、ウルトラオタクである鎧にはそれがタロウのウルトラサインであることに気付く。
鎧「あ、あれは!! タロウさんのウルトラサインじゃないですかあああ!!」
タロウが言っていた最高のサインとは、自身のウルトラサインの事だったのだ。
こうして鎧は、上空のウルトラサインをすかさずスマホで写真を撮ったと言う事である。
しかも十回も!!
自身のスマホに残るタロウのウルトラサインに興奮して夜を過ごす鎧であった。
To Be Continued………。
(ED:ウルトラの奇跡)
読んでいただきありがとうございます!
いかがでしたか?
今回の展開で色々と察した人もいるかと思います(笑)
果たして櫂はある者と結ばれ、無事に幸せな未来を築けるのでしょうか?
そして今回はウルトラマンタロウの参戦!
やはり主題歌をバックに怪獣を圧倒するタロウの戦いは素晴らしいものですよね!
タロウは昭和の中でも特に好きなウルトラマンなので今回でようやく出すことが出来て嬉しい限りです!(因みに平成だとゼロ。)
勝手に興奮しちゃってすいません(;^_^A
タロウは今後も大きく関わって行くのでそこら辺も楽しみにしていてください。
後書きが長くなってすいません。
次回はヒカル君と海羽ちゃんが主役の回です。
では、次回もお楽しみに!
因みに余談ですが、私は先日シン・ゴジラを観て来ました。
今年観た映画の中でもトップ3に入るんじゃないかくらい面白かったです!
劇場版仮面ライダーゴースト・ジュウオウジャーも近々観に行く予定です。
感想・指摘・アドバイス等をお待ちしています。