ウルトラマンゼロ物語(ストーリー) in RED ZONE STAGE   作:剣音レツ

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 皆さん(特に海羽ちゃんファンの方々)お待たせしました!!

 今回は、お得意様の提案により生まれた海羽ちゃんが主役のエピソードです!

 ※櫂君と真美ちゃんは一切出て来ませんのでご了承ください。


 また、今回は新たに二人のウルトラ戦士が参戦しますが、そのうち一人は女性です!


 とりあえず楽しんでもらえたらなと思います!


 では、どうぞっ!!


 因みにサブタイトルも一つ隠しています。


第30話「眞鍋海羽の一人旅」

 (OP:英雄の詩)

 

 

 ハロー!みんな元気にしてる?

 

 

 私は眞鍋海羽(まなべみわ)。

 

 

 東京の霞ヶ崎の『麟慶大学』商学部2年生で、現在は夏休み中で~す!

 

 

 …でも、この夏休み、結構大変なのよ。

 

 

 …え?それだけ充実した楽しい夏休みを過ごしてるのかって?

 

 

 実はそうじゃないんだ。

 

 ここの所夏休みになってから、悪い怪獣や宇宙人が次々と攻めて来るようになったの。

 

 

 夏休み以前からも各地で怪獣や宇宙人とかが暴れてたりと言う事もあって、場所や場合によっては私も駆け付けたりしたんだけどね…。

 

 

 (彼女はウルトラ戦士『ウルトラウーマンSOL(ソル)』に変身して戦う力を持っているが、その力を得た経緯はまだ不明のままであり、本人も一時的に忘れてしまっているようである。)

 

 

 最近は私一人だけじゃ対処しきれない程に頻繁になって来たの…。まあ、そもそも私みたいな華奢な女子がウルトラマンやってるだけでも凄い事だと思うけれどね…。

 

 

 …だから、今では前もって呼んだウルトラ戦士達が駆け付けて来てくれて本当に感謝してるわ。

 

 

 その内の一人である『ウルトラマンゼロ』は若き最強戦士とも言われるだけあってとっても強くて、とってもカッコいいし、それに学園1のパーフェクトガイ『竜野櫂』君と一体化してるから正に向かう所敵無しだよね!

 

 

 (海羽は、まだ櫂の恐ろしい本性を知らない…。)

 

 

 それにしても、一体黒幕は誰で、何の目的で暗躍しているのかしら…?それに、どうして私がソルの力を得たのかな…?

 

 

 そんな事を考えつつも、今はとりあえず目の前の平和を守るために、先輩ウルトラ戦士達と一緒に迫り来る敵と戦い続けてるわ。

 

 

 おっと、前置きが長くなっちゃったわ。ごめんちゃい(てへぺろ)。

 

 

 8月17日。この日私は一人新幹線で長野に向かっているの。

 

 

 なんでも昨日、そこの田舎町に住んでいるおじいちゃんに、畑でいい夏野菜と果物が出来たから食べに来ないかと誘われたの!

 

 

 はぁ~おじいちゃん、おばあちゃん家に行くのいつ振りだろ~?

 

 折角誘ってくれた事だし、お腹一杯食べてくるぞ~!ついでに最近の楽しかった事とかも話したいな~ 

 

 

 私はそんな風に心を躍らせながら、新幹線の中で駅弁を食べていた。

 

 

 …あ、因みに私がウルトラマンである事は内緒にするつもり。

 

 何故かって?だってそんな事を知ったら驚いて腰を抜かしちゃうに違いないよ!(笑)

 

 だから、これだけは絶対に内緒にするね。

 

 

 本当は櫂君と真美ちゃんも誘いたかったけど、二人はどうやら別の用があるみたいなの。

 

 でも、一体何の用なんだろ~?二人そろって…。

 

 …はっ!?これは、ひょっとしてもしかして~!?

 

 

 …あ、そうこう考えている間に次の停車駅のアナウンスが流れた。私が降りる予定の駅だ!

 

 

 海羽は新幹線を降りた後、電車、バスと乗り換えをしていき、やがて目的地の長野のとある田舎町に着いた。

 

 

 私、眞鍋海羽、遂に到着しましたー!

 

 (目を閉じて大きく深呼吸)ん~!やっぱ自然に囲まれた田舎は空気が美味しいわね~!

 

 それじゃ、歩いて向かおっと!

 

 

 海羽は祖父母の家に向けて歩き始めた。因みに祖父母の地元でも、学園のアイドル的存在になった孫娘の海羽の事は知れ渡っており、そこの人達は海羽に色々と親切にしてくれるのだという。

 

 実際、歩いている最中も海羽に気付いた地元の知り合い達は久々に海羽が帰省してきたことに喜び、歓迎も込めた挨拶を送っていた。

 

 

 やがて海羽は祖父母の家に到着する。

 

 海羽「おじいちゃーん!おばあちゃーん!ただいまー!」

 

 インターホンを鳴らして元気よく呼びかける海羽に気付いた祖父・荘と祖母・美穂は彼女を出迎える。

 

 荘「おう、海羽お帰り!よくここまで来たね。」

 

 海羽「うふ、おじいちゃんも、元気そうで何よりだわ。」

 

 美穂「海羽ちゃん、大きくなったね~!」

 

 海羽「へ?…そ、そうかな~?あはは…。」

 

 小柄な私が大きくなったなんてって言われるなんて…何だか不思議な感じね。

 

 櫂君と真美ちゃんが大きいだけなのかな?(笑)

 

 

 荘「まあとりあえず上がりなさい。遠くから疲れたでしょ。」

 

 美穂「あんたのためにスイカ切ってあるよ。」

 

 海羽「本当?やったー!」

 

 

 私は家に上がらせてもらい、労いとして出してくれたスイカと冷えたお茶で一息ついた。

 

 

 海羽「ぷは~!やっぱ夏には冷たい麦茶だよ~。」

 

 

 荘「それじゃ海羽、わしらは畑を耕したり、野菜や果物を収穫しに行って来るよ。」

 

 美穂「海羽ちゃんはゆっくりしとくといいよ。」

 

 

 おじいちゃんとおばあちゃんは親切心でそう言ってくれたけど…、

 

 

 海羽「あ、じゃあ私も行くー!」

 

 …思わずそう言ってしまった(笑)

 

 

 海羽「私も、それ手伝ってみたい。」

 

 美穂「…あんた、手伝ってくれるんかね?」

 

 海羽「うん!折角もてなしてくれたもん。そのほんのお礼。」

 

 荘「それじゃあ、お言葉に甘えて手伝ってもらおうかのー。」

 

 美穂「助かるねー。」

 

 海羽「(胸に拳を当てて)えへんっ!私に任しんしゃーい!」

 

 

 おじいちゃんもおばあちゃんも毎日汗水流して頑張って農業やってくれて、時々霞ヶ崎に住んでいる私に仕送りしてくれたりしてたもん。その恩返しをしなきゃ。

 

 それに、若者として、いや孫として、孝行してやりたいもんね 

 

 

 かくして、祖父母の農業を手伝う事にした海羽。張り切って持って来ていた作業用の着替えに着替え、日差し対策の麦わら帽子をかぶり、道具を受け取って早速取り掛かる…

 

 

 …だが、いざ取り掛かると…。

 

 

 海羽「ぜぇ…ぜぇ…これ重いよ~!」

 

 

 海羽は鍬を持って畑の土を耕す作業を買って出たのだが、鍬の予想外の重さと夏の日差しの暑さに早速手こずっていた。

 

 

 海羽「はぁ…櫂君と真美ちゃんなら、こんなの余裕で振るってサクサクと作業が出来るんだろうな~…。」

 

 

 そう呟きながらも、海羽は滝のような汗を流しながらがむしゃらに鍬を振り下ろしていった…。

 

 

 海羽「えい、えい、私だって、やればできる子なんだから!」

 

 

 …だが、努力空しく結局畑一行分しか耕すことが出来ずあとは祖父母が全て終わらせ、そして日が暮れ始めてしまった。

 

 

 海羽「はぁ…結局これだけしか出来なたっかわ…ガチしょんぼり沈没丸~…。」

 

 

 気落ちする海羽の元に、収穫した野菜や果物を持った祖父母が歩み寄る。

 

 

 荘「海羽、お疲れさん。」

 

 美穂「帰って御飯にしましょ。」

 

 

 海羽「…ごめん…私、これだけしか役に立てなくて…。」

 

 涙声で謝る海羽。すると祖母・美穂が彼女の頭に手を置いて優しく語り掛ける。

 

 祖母「何を言うかね。わしらのために一生懸命頑張ってくれた…その気持ちだけでも十分嬉しいんじゃよ。」

 

 海羽「…おばあちゃん…ありがと~。」

 

 嬉しさで泣きながらも海羽はお礼を言った。

 

 

 荘「海羽、今日もいっぱい夏野菜や果物が採れたぞ!」

 

 そう言う祖父や祖母の抱える籠には、きゅうり、ナス、トマト、ピーマン、カボチャ、イチジク、桃、なし、ブドウ、夏ミカンなど、新鮮な夏野菜や果物がたくさん入っていた。

 

 

 海羽「うわ~!どれも美味しそう!」

 

 それを見た海羽は一気に元気を取り戻した。

 

 

 すると、何かがひらめく。

 

 海羽「あ、キラッとひらめいた!」

 

 

 すると海羽は笑顔で祖父母の方を向いて…、

 

 海羽「晩御飯は私が作るから、おじいちゃんとおばあちゃんはゆっくりしてていいよ!」

 

 

 そして夜、作業着から普段着に着替えた海羽はしっかりと手を洗った後ピンク色のエプロンを着て晩御飯を作った。

 

 

 本日採れたての野菜を使った夏野菜カレーである。

 

 

 荘「おぉ、これは美味しそうじゃ。」

 

 美穂「海羽ちゃんに料理してもらうのは初めてじゃのー。」

 

 海羽「うふ、そうだよね。さ、食べてみて。」

 

 

 人に料理を作ったのは初めてだったため海羽はドキドキしていたが、やがて祖父母が美味しそうに頂いているのを見て安心する。

 

 美穂「うん、これは美味しい。」

 

 海羽「良かった~。」

 

 荘「海羽、お前一人暮らしで腕を上げたな~?」

 

 海羽「あ、あはは、まあね。」(本当は最近始めた自炊でやっとカレーが作れるようになったばかりなんだけどね…エへ )

 

 美穂「あんた、将来いい嫁さんになれるんじゃないかね?」

 

 海羽「(頬を赤らめて)ちょ、やめてよ~。」

 

 祖父母と楽しそうに話しながら晩御飯の時間を過ごす海羽。

 

 

 海羽もまた、自身が作ったカレーから採れたての野菜の味を堪能していた。

 

 海羽「(頬に手を当てて)ん~!やっぱり採れたての野菜は美味しいわ~!」

 

 荘「じゃろ?わしらが育てた自慢の野菜じゃからな~。」

 

 美穂「それに、最近は普段よりよく採れるようになったしね。」

 

 

 海羽「…普段よりよく?」

 

 祖母の言葉が引っかかった海羽は問いかける。

 

 

 荘「ああ。普段ならわしらの野菜目当てに畑を荒らしにイタチやタヌキやイノシシが来て野菜を食われちまう事が多いんだが、最近それがピタリと起こらなくなったんじゃよ。」

 

 美穂「普段なら今日の半分ぐらいしか野菜や果物が採れんのんじゃが、最近になっていきなり今日みたいに多く採れるようになったんじゃよ。」

 

 

 海羽「そっか…でも良かったじゃん。野菜が多く採れるようになったなんて。」

 

 美穂「そうじゃね。お陰で最近は食べ物に困ってないよ。」

 

 荘「きっと誰かがイノシシたちを追っ払ってくれてんじゃ。感謝感謝!」

 

 海羽「ふふふ、そうそう!」

 

 

 口ではそう言って祖父母を納得させた海羽だが、一方で祖父母の言葉に少し怪しみを感じたりしていた。

 

 海羽(畑を荒らす動物たちが急に来なくなるなんて…何か不気味ね…。何事も無ければいいけど…。)

 

 

 

 一方、海羽の祖父母の畑では奇怪な現象が起きていた。

 

 誰もいなくなった畑へ、一匹のタヌキが駆けて向かっていた。

 

 やがて畑に着いたタヌキは、早速野菜を漁ろうとしたその時!

 

 突如、野菜の葉っぱと葉っぱの間から長い蔦のようなものが伸びて来て、瞬く間にタヌキを捕えて引きずり込む!

 

 何処かへ引きずり込まれたタヌキは叫び声を上げるが、やがてそれもフェードアウトしていき、そしてタヌキの姿は全く見えなくなってしまった…。

 

 

 突如、畑で起こった動物の神隠し…この奇妙な現象は一体何なのであろうか…?

 

 

 

 そして別の場所では、野菜をいっぱい積んでいたトラックが何者かに襲われて大きく転倒していた。

 

 「なっ…何だ!あれは…!」

 

 「ばっ…化け物だ~!!」

 

 辛うじて助かった運転手のおっさん2名はそう叫びながら、腰を抜かしつつも一目散に逃げていく。

 

 

 炎上するトラックから放り出された大量の野菜。それを、一匹の巨大生物が拾い上げて平らげ始めていた。

 

 

 それも、何やら「モット~! モット~!」と吠えながら…。

 

 

 野菜を頬張っている緑色の恐竜みたいなその巨大生物は、かつて地球のビタミンCを狙いにやって来た正体不明の宇宙人の置き土産として地球にやって来た事がある食いしん坊の怪獣『食いしん坊怪獣モットクレロン』である!

 

 

 突如平和な村に現れたモットクレロン。はて、今回現れた個体もまた何者かによってビタミン強奪のために送り込まれたのであろうか…?

 

 

 トラックの野菜を食べ尽くしたモットクレロンは、なおも「モット!モット!」と吠えながら腹を押さえる。恐らくまだ食べ足りないのであろう。

 

 何しろモットクレロンは、一度にキャベツ500個、ミカン3000個を平らげる程の食欲を持っているのだから…。

 

 

 

 更に別の場所では、何やら二体の怪獣の戦いが勃発していた。

 

 

 …と言っても、正確には一方が、無抵抗なもう一方を一方的に叩き続けているという状況なのだが…。

 

 

 両手で叩いて攻撃している一体は、ピンク色の体の各所に機械的なパーツが付いているのが特徴の怪獣『食いしん坊怪獣モモザゴン』。

 

 

 そして無抵抗にうずくまっているもう一体は、翼状の両腕が特徴の怪獣『だだっ子怪獣ザンドリアス』である。

 

 

 モモザゴンはかつては『猛毒宇宙人ザゴン星人』の配下として送り込まれた事がある。

 

 ザンドリアスは地球人で言えばちょうど中学生くらいの年齢の子供の怪獣であり、かつては母親の『親怪獣マザーザンドリアス』との喧嘩で拗ねて地球にやって来ており、その時対峙したウルトラ戦士の計らいにより仲直りして宇宙へ帰っている。

 

 

 近くにザゴン星人がいない事からザゴン星人の仕業ではなさそうではあるが、恐らくこのモモザゴンも何者かに送り込まれているのであろう。

 

 

 それよりも、ザンドリアスが再び地球に来たのは何故であろうか…?

 

 かつて地球に来た時から実に35年も経っている事から流石に別個体ではあろうが、マザーザンドリアスが追って来る気配もない事から親子喧嘩ではなさそうではある…。

 

 

 何はともあれ、ザンドリアスはモモザゴンから攻撃を受けており、恐怖により無抵抗にうずくまっているのである。

 

 二体の近くには先ほどと同じく野菜を積んだトラックが慌てて逃げるように走っている事から、恐らくモモザゴンは耳のレーダーで見つけた食べ物を手に入れようとした所をちょうど遊び相手と勘違いして飛び込んで来たザンドリアスによって妨害され、逆上したのであろう。

 

 

 モモザゴンはザンドリアスを押し倒し、ザンドリアスは地面を転がる。

 

 

 そして、怪電波で攻撃しようと耳を発光させたその時!

 

 

 突如空から一人の影が、風を切る音と共に数回回転した後急降下し、モモザゴンの頭部に蹴りを打ち込んで着地する!

 

 モモザゴンは転倒したがすぐに起き上がり身構える。

 

 

 視線の先に立ち上がる一人の巨人。

 

 

 それは初代ウルトラマンをイメージした顔に、頭部の赤いトサカ、そして、腹部の菱形の『ウルトラバックル』が特徴のウルトラ戦士。

 

 

 愛と勇気を教えてくれる、涙の味を知っているウルトラ戦士『ウルトラマン80』の登場である!

 

 

 (ウルトラマン80登場BGM)

 

 

 ウルトラマン80。それはウルトラ兄弟の一員であり、宇宙防衛隊の一員でもあるウルトラ戦士である。

 

 かつて地球を訪れて地球人『矢的猛』の姿で異常現象の調査をした際、怪獣出現を確認と同時にその原因が人間の悪の心『マイナスエネルギー』であると考え、子供達に愛と勇気を教えるために『桜ヶ丘中学校』に理科の教師として赴任し、更に地球防衛隊『UGM』の隊員にもなり、マイナスエネルギーの生み出す怪獣たちと戦って来た。

 

 幼馴染にウルトラの星の王女『ユリアン』という戦士がおり、彼女がワケあって地球を訪れた後も、彼女の助けを借りつつも戦っていき、やがてウルトラの星への帰還が迫っていた事実もあり、地球人(UGM)が自分自身の力で『冷凍怪獣マーゴドン』を倒すのを見届けた後にユリアンと共に地球を去ってM78星雲に帰って行った。

 

 

 なおザンドリアス親子が仲直りするきっかけを作ったのも80であり、正にザンドリアスも80のかつての教え子みたいなモノである。

 

 

 ザンドリアスは80に気付くと、まるで来てくれたことを喜ぶかのような仕草を見せる。

 

 80は一回頷いてザンドリアスに避難するように指示を出した後、構えを取る。

 

 80が構えを取る際に振った腕が風を切り、“FO”という特殊な音が鳴り響く。

 

 

 (BGM:ウルトラマン80)

 

 

 80の構えと共にモモザゴンは雄たけびを上げて駆け寄る。食事を邪魔されたのが余程気にくわないのであろう。

 

 

 80も駆け寄ると同時に、モモザゴンの頭部を台にして側転して後ろに回り込む。

 

 そして後ろから右脚蹴りを放つがモモザゴンは振り向くと同時にそれを右腕で弾いて防ぐ。

 

 その後モモザゴンは左フックを繰り出すが80はそれを素早くしゃがんでかわした後、跳躍して喉元に左足蹴りを打ち込み、続けて頭部に右手のチョップを叩き込んだ後、モモザゴンの殴り込みを数回バク転でかわしつつ一旦距離を取る。

 

 モモザゴンは反撃として耳から怪電波を放つが、80はそれを両手を交差させて『ウルトラVバリヤー』でそれを防ぎ、続けて右腕を真っすぐに伸ばして手先から光線『ウルトラストレートフラッシュ』を放ち浴びせてダメージを与える。

 

 80は側転、バク転をしながら接近した後、右足での回し蹴りを頭部に叩き込み、続けて胸部にパンチを打ち込んだ後、右腕のチョップを振り下ろすがそれを受け止められ、逆に頭突きを腹部に喰らって後退してしまう。

 

 

 体勢を立て直した80は再びモモザゴンに駆け寄り、地面に手を突いた状態で両足を後ろに蹴り上げて放つ『カンガルーキック』を決めた後、跳ね起きで立ち上がった後右向きに回転して振り向きつつ右脚のミドルキックを腹部に打ち込み、更に小さく跳躍しての右足蹴りを胸部に叩き込んで吹っ飛ばす!

 

 

 跳躍等を多用したアクロバティックな戦法により戦いを優位に進める80。だが、その間にもザンドリアスは数回地団太を踏んだ後、発行して隕石状の姿になり、地面に潜って姿を消してしまった。

 

 

 ザンドリアスが姿を消すのに気づいた80は何やら一瞬動きが止まる。だが、その隙にモモザゴンの体当たりを喰らって吹っ飛んでしまった。

 

 

 再び体勢を立て直した80は高く跳躍し、頭部に渾身の右足蹴りを叩き込み、モモザゴンは蹴られた部位が小さく爆発すると共に吹っ飛んで地面を転がる。

 

 これぞ、80が最も得意とする蹴り技『ウルトラ400文キック』である!

 

 

 モモザゴンはふらつきながらも立ち上がるが、既にグロッキーな状態だ。

 

 

 80は体勢を立て直した後、両腕を上で交差してスパークさせた後、両拳を腹部に当てて、腹部のウルトラバックルから無数の光の矢『バックルビーム』を放つ!

 

 これは80の光線技の一つであり、サクシウム光線と並んで決め手として使う事が多い必殺技である!

 

 

 光の矢は拡散後、一点に集中してモモザゴンの体を貫く!

 

 

 モモザゴンは炎に包まれしばらくもがき苦しんだ後、やがて燃え尽きるように消滅した…。

 

 

 モモザゴンの撃退を確認した80はしばらく辺りを見渡した後、両手の先をカラータイマーに合わせてそれにより発生した無数のリング状の光に包まれ小さくなっていき、やがて地球人・矢的猛の姿となった。

 

 

 猛「ザンドリアスを逃してしまったか…。それに何やら暗躍する者も現れたし、より警戒が必要かもな。」

 

 

 猛がそう呟いたその時、

 

 

 涼子「猛!」

 

 

 猛を呼ぶ声と共に一人の女性が駆け寄る。

 

 彼女はユリアンの人間体『星涼子』である。

 

 

 どうやら80とユリアンはM87星雲の宇宙から一緒にこの世界の地球にやって来たようである。

 

 

 涼子「そっちはどうだった?」

 

 猛「ザンドリアスは見つける事は出来たが、思わぬ怪獣の出現によって逃してしまった。君の方は?」

 

 涼子「私も、なんとか野菜を食べていた怪獣を見つけたけど逃げられてしまったわ。」

 

 どうやらユリアンは80がモモザゴンと戦っている間にモットクレロンの相手をしていたようである。

 

 猛「しかしまさかこの宇宙にもザンドリアスが存在していたとはな…今度は何の理由でこの地球に来たのだろう…?」

 

 涼子「それに、それに反応するように他の怪獣も現れたし、これは何かありそうね。」

 

 猛「ああ。この辺りを引き続き調査しよう。」

 

 涼子「ええ、猛。」

 

 猛と涼子は再び散らばって調査を始めた…。

 

 

 どうやら二人は、この世界に来た際に、この世界の地球に迷い込んだこの世界のザンドリアスを捜索しにこの町を訪れたようである。

 

 だが、それと同時にモモザゴンやモットクレロン等の思いもしない怪獣が現れた事により、より調査を強化しようと決めたのであった。

 

 

 果たしてこの田舎町に一体何が起こっているのであろうか…?

 

 

 更に、モモザゴン等が現れた同じ田舎町のとある地面に大きな穴が開いており、そこから何やら鞭のようなものがはみ出たり引っ込んだりしていた…。

 

 

 不吉な前兆を伴いながらも、海羽の祖父母の地元の田舎町は新しい朝を迎える…。

 

 

 翌日(8月18日)、朝の日差しが差し込むと共に鶏の鳴き声が鳴り響く。朝が来た知らせである。

 

 

 それに気づいた海羽も、ガヴァドンAの抱き枕を片手に抱えた状態で大あくびをして起き上がる。

 

 海羽「ふわああぁぁ〜…おはよう。…たっぷりケーキ食べ放題の夢を見れた…。」

 

 海羽…なんとも幸せな夢を見たものである。

 

 

 すると、誰かが海羽の頬を軽くつねる。祖父であった。

 

 海羽「…んむ?」

 

 荘「ケーキもいいけど、野菜もしっかり食べるんだぞ〜。」

 

 海羽「え、えへへ、分かってるよおじいちゃん。」

 

 流石は海羽の祖父だけあって、朝から元気がいいものである。

 

 

 朝食を取った海羽は、いつものような元気少女に。

 

 海羽「それじゃあ、今日も収穫手伝うよ。」

 

 荘「お、それじゃあ頼んじゃおうかな。そうだ、いくつかお土産として持って帰れよ。」

 

 海羽「わぁー!本当?ありがとう! 櫂君と真美ちゃんに何を持って帰ろっかな~ 」

 

 

 海羽が心を弾ませていたその時、

 

 

 美穂「おかしいね~。」

 

 何やら違和感を感じている祖母に海羽も気付く。

 

 海羽「どうしたの?おばあちゃん。」

 

 

 海羽が尋ねてみると、なんでもいつもなら朝食を食べ終わる頃に近所のお春婆ちゃんが家を通り過ぎる際に挨拶をするはずなのだが、今日はまだ挨拶どころか姿を現してすらいないのである。

 

 

 お春婆ちゃんは海羽の祖父母の知り合いであり、海羽も昔から顔見知りがあった。

 

 

 海羽「確かに、お春婆ちゃんまだ来ないねー。」

 

 美穂「腰でも痛めたんかのー…。」

 

 

 荘「て言うか、今日は一際静かじゃないか?」

 

 

 更なる違和感に気付いた祖父。確かに、普段からのどかな田舎町ではあるが、今日はいつもより一際静かなのである。

 

 

 海羽「確かに…一体今日はどうしちゃったんだろう…?」

 

 

 海羽が首をひねったその時、

 

 

 海羽「…ん?あれは何だろう?」

 

 

 少し遠くを見てみると、何やら何やら謎の動きをしている人を数人見つける。

 

 その人たちは何やら壁を数回ノックするような動作をしていた…。

 

 

 海羽「何だろう?あの人たち…私ちょっと見て来る!」

 

 

 海羽は家を出ると、謎の動作をしている人々の所へと駆け寄る。

 

 

 海羽「あのー!どうしたのでs…」

 

 

 “ガンッ”

 

 

 海羽「!きゃあっ!!」

 

 

 人々の手前まで駆け寄ったその時、突如何かに頭をぶつけて痛みで少しふらついて後退する。

 

 

 海羽「いたたたたた! いった~! え~ん!何かに頭ぶつけた~!!」

 

 

 頭を押さえて痛がる海羽。

 

 

 …だが、しばらくして前を見てみると、特に壁らしきものは見当たらない…。

 

 海羽「…あれ?おかしいなぁ…。」

 

 

 気を取り直して、海羽はノックするような動作をしている人の一人に話しかける。

 

 

 海羽「あのー、どうしたのですか?」

 

 

 「それが…突然こっから先に入れなくなって…なんか見えない壁があるみたいなの!」

 

 

 海羽「…見えない…壁?」

 

 

 人の言葉を聞いた海羽は落ち着いて手をゆっくり前に伸ばしてみる。

 

 

 すると、目の前は何もない筈なのに、何やら壁に触れたような感覚を感じる!

 

 

 海羽「!本当だ! 何もないのに、感覚を感じる!…これが見えない壁?」

 

 

 見えない壁に初めて気づいた海羽。すると、ふと振り向いたその時、視線の先に何やら地面に開いている大きな穴に気付く。

 

 海羽「…何だろう?これ…なんだか不気味。」

 

 

 更に海羽は、少し離れた視線の先の畑で何やら祖父母が驚いているのに気づきそこに駆け寄る。

 

 

 海羽「どうしたのおじいちゃんおばあちゃん!」

 

 

 畑に辿り着いた時、海羽もそれを見て驚愕する。

 

 

 海羽「…なっ…何?この花…。」

 

 

 その畑には、何やら見た事の無い真っ赤な花びらの花が辺り一面にいっぱい咲いているのだ。

 

 

 荘「なっ…何だよこれ?」

 

 美穂「あたしらこんなの植えた覚えないよ。」

 

 

 朝から早々次から次へと起こる怪奇現象に、海羽は何かを感じ始めていた。

 

 

 海羽「見えない壁…地面の大きな穴…そして突如畑に咲き乱れる赤い花………これはきっと、何者かが…。」

 

 

 海羽が呟きながら再び穴の所に歩み寄ったその時、

 

 

 「…随分とお困りのようですねーお嬢さん。」

 

 

 海羽「…ん?」

 

 

 突如、誰かに話しかけられて後ろを振り向く海羽。

 

 そこに立っていたのは、何やらスマートなスーツを着ている男性が不敵な笑みで立っていた。

 

 

 海羽「…あ、あなたは…。」

 

 「貴女と、運命の出会いをしに来た者です。」

 

 海羽「…えぇ?」

 

 

 男の掴めない発言に困惑気味の海羽。

 

 

 海羽「あ、あなたは何かを知っているのですか?」

 

 「もちろん。貴女がここに来たのは運命だという事。身の回りの怪奇現象、そして、私とばったり出会えた事…全てはあなたに決められた運命…。」

 

 海羽(駄目だ…この人全然掴めない…見た感じすかした優男っぽいけれど…。)

 

 

 すると、男は一瞬にして海羽に接近し、右手を顎に添えて軽く顎クイをする!

 

 海羽「…ひゃっ!?」

 

 「どうやらこの世界で一緒に夜明けのコーヒーを飲む相手は…貴女が良いかもしれませんね~。」

 

 海羽(うわ~何何?この人…もしかして不審者?)

 

 

 海羽が完全に困り始めたその時、

 

 

 “ピュロロロロロン”

 

 

 “ピギイイィィーッ”

 

 

 突如、特殊な効果音と共に地響き、そして怪獣の鳴き声のような音が響き、海羽は振り向く。

 

 

 そこには、80とユリアンが昨日から捜索している怪獣・ザンドリアスが現れていた!

 

 

 海羽「怪獣が現れた!?」

 

 

 街の人達は怪獣が現れたとパニックになり始める。

 

 

 美穂「な、なんじゃあれは!?」

 

 荘「まさか…怪獣じゃ!」

 

 

 海羽「はっ、おじいちゃんおばあちゃん!」

 

 

 海羽が今にも腰を抜かしそうになっている祖父母に気付いたその時、男はあろうことか後ろから不敵の笑みで、海羽の肩に顎を乗せる!

 

 

 海羽「ひゃッ!?な、何ですか貴方?」

 

 「どうやら事態は急変し始めたようだな…この修羅場、貴女は光の力でどうにか乗り切れるかな~?ヒッヒッヒ…。」

 

 海羽「へっ?…貴方、私がウルトラマンである事を知っているの?」

 

 「さあ、どうやら。」

 

 

 男は一旦海羽から離れる。

 

 「では私は、探し者を探しに行くとしますか…。」

 

 海羽「探し者?…それって?」

 

 

 「…この世界に迷い込んだ、通りすがりの風来坊です。 それじゃあお嬢さん、また会いましょう。

 

 アゥ・クードゥ・フードゥル。」

 

 

 男はそう言い残すと、一瞬にして雷のような閃光と共にその場から姿を消してしまった…。

 

 

 海羽「ひゃっ!? あ、あれ?いなくなっちゃった………一体誰だったんだろう?…それに、あんころヌードル?…さっき何て言ったんだろう…?」

 

 

 そう海羽が考えている間にも、ザンドリアスは駄々をこねるように地団太を踏み、住人たちは逃げ惑い始める。

 

 海羽の祖父母も…!

 

 

 海羽「はっ、おじいちゃんおばあちゃん!…よーし、とりあえず今は、あの怪獣を止めるしかないね!」

 

 そう言うと海羽は、気合を入れてザンドリアスの方へと駆けて行った…。

 

 先ほど日本語で『雷の一撃』(出会い頭の一目惚れ)と言って去って行ったその男が、かつて『クレナイ・ガイ』(『ウルトラマンオーブ』)とは昔からの戦友であり、ライバルでもある『ジャグラス・ジャグラー』だとも知るはずも無く…。

 

 

 やはりジャグラーも、ガイを追ってこの世界にやって来ていたのだ…!

 

 

 海羽はザンドリアスの近くまで走って止まった後、変身アイテム『ハートフルグラス』を取り出して一回転して目に当てる。

 

 海羽の体は赤とピンクの光に包まれて徐々に姿が変わっていき、やがて変身&巨大化する!

 

 

 海羽は『ウルトラウーマンSOL(ソル)』へと変身を完了した!

 

 

 ソルの登場にザンドリアスは気づき、逃げ惑っていた住人達、そして見えない壁の向こうの住人たちも気付いて立ち止まる。

 

 

 「あれは何だ!?」

 

 「…ウルトラマンなのか?」

 

 美穂「あら!あれは何じゃろうね?おじいさん…。」

 

 荘「ウルトラマン…まさか本当にいたのか…?」

 

 

 海羽「さあ、もうこれ以上、アンタの好きにはさせn…」

 

 

 “ガッ”

 

 

 海羽「ひゃっ!?ちょ…ちょっと何~!?」

 

 

 ソルはカッコよく決めようとしたのだが、その最中にザンドリアスにじゃれ付かれてしまう。

 

 恐らくザンドリアスは、ソルを遊び相手と勘違いしているのであろう。

 

 

 海羽「う~ん!…ちょっと…は~な~れ~な~さいよっ!」

 

 ソルはなんとかがむしゃらに押さえてザンドリアスを引き離す。

 

 

 海羽「この~!…あれっ!?」

 

 ソルは体勢を立て直して殴り掛かろうとするが、ザンドリアスは素早くソルの後ろに回り込み、そして翼状の腕でソルの尻を軽く数回叩く。

 

 海羽「ひゃっ!!?…ちょっと!どこ触ってるのよ~!!」

 

 ソルは驚きと共に両手で尻を押さえて振り向くが、その様子を見たザンドリアスは可笑しくて笑い転げてしまう。

 

 

 見事にザンドリアスに遊ばれているソルを見る住人たちは、その意外な光景に完全に呆気に取られていた

 

 「…ウルトラマンって…あんなんだっけ?」

 

 「さあ…なんか、違うくない?」

 

 美穂「うふ、あの子、なんだか似てるのぉ。」

 

 荘「…うん、確かに似ておる。」

 

 荘・美穂「海羽に似ておる。」

 

 流石は海羽の祖父母はソルを見て孫と似たモノを感じ始めていた。

 

 

 さっきからふざけまくるザンドリアスに、ソルは一丁声を上げる!

 

 海羽「も~…メっ!!」

 

 ソルに一喝されたザンドリアスは、一瞬にして笑いが止まって固まってしまう。

 

 やはり子供の怪獣だけあって、怒られる事には非常に敏感なようである。

 

 

 動きが止まったザンドリアスに、ソルは色々と問いかけ始める。

 

 海羽「いい? この町に変な見えない壁を張ったのはあんた?」

 

 ザンドリアスは俯いて答えない。

 

 海羽「地面に大きな穴を開けたのもあんた?」

 

 ザンドリアスは俯いて答えない。

 

 海羽「畑に変な花を咲かせたのもあんたの仕業?」

 

 ザンドリアスは俯いて答えない。

 

 

 海羽「んもう!答えてよ~!!」

 

 一向に答えないザンドリアスに、ソルは再び子供のように地団太を踏んで声を上げてしまう。

 

 

 すると、ザンドリアスは少しビクつくような仕草を見せると、目に涙を浮かべ始める…。

 

 やはり怒られる事には敏感のようだ。

 

 

 海羽「…あぁ、ごめんね…別に泣かせる気は無かったの…。」

 

 それを見たソルは思わず穏やかな声に変わり、ザンドリアスを宥めようと近づき始める…。

 

 やはり怪獣だろうと分け隔てない優しい心を持っている彼女は、子供の怪獣には尚更完全に非常になれないのだろう…。

 

 

 が、その時!

 

 

 海羽「…ぅぶへっ!?」

 

 

 ソルは隙を突かれてザンドリアスに顔に土をかけられてしまう!

 

 見事に体まで反れるリアクションをしたソルを見て、ザンドリアスは再び笑い始める。

 

 

 どうやらさっきの涙はウソ泣きだったようである。

 

 

 海羽「(頭を抱えて上を向いて)んも~!!こっちが泣きたいよ~!!」

 

 

 ザンドリアスに翻弄されるソルは遂に呆れ果て、途方に暮れ始めていた…。

 

 

 その時、

 

 

 猛『君…そこのウルトラ戦士。』

 

 海羽「ん?」

 

 突如、何者かがテレパシーで自身に話しかけるような声が聞こえ、ソルは当たりを見渡す。

 

 やがて少し先に男女二人が立っているのに気づく。

 

 その二人こそ、矢的猛と星涼子であった。

 

 海羽『あなた達は…?』

 

 ソルもまたテレパシーで問いかける。

 

 猛『僕らはその怪獣を追って来た、君と同じウルトラ戦士なんだ。』

 

 海羽『へ?そうなんですか? あ、じゃあ、この怪獣についても、何かご存知ですか?』

 

 涼子『その子はザンドリアスと言って子供の怪獣なの。』

 

 海羽『…子供の怪獣!?』

 

 

 猛と涼子から、ザンドリアスが子供の怪獣である事を知らされた海羽は、見方が変わる。

 

 海羽「…じゃあ、この子は何も悪くないって事?」

 

 

 ソルがザンドリアスに罪は無いと感じ始めたその時、

 

 

 “モット~! モット~!”

 

 

 突如、別の怪獣の鳴き声が聞こえてその方向を振り向く。

 

 

 そこには、現れたモットクレロンが畑の野菜を貪り食い始めている光景が!

 

 

 海羽「う、嘘!?別の怪獣!?」

 

 

 すると、それに気づいた涼子が叫ぶ。

 

 涼子「あ!昨夜の野菜泥棒!!」

 

 

 海羽「へ?野菜泥棒?…て事は、悪い事してる~!」

 

 ソルは急いで野菜をむさぼっているモットクレロンに駆け寄り、掴んで引き離そうとする。

 

 

 海羽「う~ん!駄目だよ人の野菜勝手に食べちゃ~!」

 

 だが、食事を邪魔されたと思ったモットクレロンは振り向くと同時にソルを突き飛ばしてしまう。

 

 

 海羽「ひゃっ!」

 

 

 ソルは尻餅をついてしまった。

 

 

 更にモットクレロンは口から青い緑の液体を噴きつけ始める!

 

 

 海羽「!きゃ~!?」

 

 ソルは慌てて尻餅をついたまま後ずさりをしてなんとかかわす。

 

 海羽「青臭っ…ちょっと!アンタ野菜の食べ過ぎよ~!」

 

 だが、そんなソルの言葉もそっちのけで尚も「モット~!」と吠えながら畑の野菜をむさぼり始める。

 

 

 「遊ぼう!遊ぼう!」!とばかりにせがんで来るザンドリアスに、野菜をひたすら食べ続けるモットクレロン。

 

 二体の怪獣に手を焼くソルは完全に頭を抱えていた。

 

 

 海羽「ああもうどうしたらいいの~!?」

 

 

 その時、

 

 

 モットクレロンが畑の“例の赤い花”をむしった時、そこから地面が崩れて土煙が勢いよく巻き上がり、モットクレロンはそれに驚いて後ろに倒れてしまう!

 

 

 やがてそこから一匹の怪獣が現れた!

 

 

 右手の鞭、左手の鎌、そして、腹部の大きな赤い花が特徴のその怪獣は『宇宙大怪獣アストロモンス』である!

 

 

 そう、昨夜からこの町の畑に咲いていた赤い花は宇宙植物の一種である『吸血植物チグリスフラワー』であり、そのチグリスフラワーが成長し切ってアストロモンスになったのだ!

 

 昨夜の動物失踪事件の正体は、畑のチグリスフラワーが蔦で捕えて捕食していたのである!

 

 

 ソルも、突如現れたアストロモンスに驚きつつも腹のチグリスフラワーを見て気付く。

 

 海羽「あれは…畑に咲いてたのと同じ花!?」

 

 

 現れたアストロモンスは咆哮を上げると、手始めに手前の倒れているモットクレロンの腹部を踏みつけて動きを封じ、鞭を何度も振り下ろして叩きつけ始める!

 

 

 痛ぶって弱らせたところを腹のチグリスフラワーで捕食しようとしているのだ!

 

 

 海羽「はっ、やめなさ~い!」

 

 

 ソルはアストロモンスに駆け寄って組み付き、そのままモットクレロンと引き離す。

 

 そして右腕を掴んだまま「エイ、エイ、エイ…」と掛け声を上げながら何度も腹部に蹴りを打ち込むが、アストロモンスは怯まず左手の鎌を振り下ろす。

 

 ソルはそれを辛うじて右腕で受け止めると、「よいしょ!」という掛け声と共に腹部にヒップアタックを叩き込んで後退させる。

 

 だが、アストロモンスはすぐさま右手の鞭を振り下ろし、ソルの尻を叩いてしまう。

 

 海羽「痛った~い!! んもう!レディーのお尻はデリケートなんだから~!」

 

 ソルはプンプン起こりながらの振り向くが、その隙にアストロモンスは左手の鎌を振り下ろして打撃を胸部に叩き込んでソルを吹っ飛ばしてしまう!

 

 海羽「きゃ~っ!」

 

 ソルは地面を転がった後、何とか立ち上がる。

 

 

 海羽「なかなかの強敵ね…。」

 

 

 その時!

 

 

 “ピギイィィィン!?”

 

 

 突如後ろからザンドリアスの悲鳴が聞こえ、ふとその方向を振り向くと、何やら長い鞭のような物がザンドリアスの首に巻き付いていた。

 

 

 その鞭は、先ほどの地面の穴から伸びている…!

 

 

 すると、その穴から土煙を噴出させながら、一匹の怪獣が現れる!

 

 

 頭部の大きな角、長い鞭が生えたハサミ状の腕、二股に分かれたハサミ状の尻尾が特徴のその怪獣は『バリヤー怪獣ガギ』である!

 

 

 そう、先ほどの見えない壁とは奴が張ったバリヤーであり、地面の穴は奴の蟻地獄のような巣の入り口だったのである!

 

 

 海羽「え~!?一体どれだけ怪獣が現れるの~!?」

 

 

 ガギは、かつて別個体が、遊園地に潜伏し、繁殖の卵を産み付けるために子供たちを捕えて土中の巣に引きずり込んだ事がある。

 

 その時の個体もバリヤーを張って遊園地を覆い尽くしたのだが、それは繁殖のために必要な子供が逃げないようにするためであり、恐らく今回の個体も、繁殖に必要な人々が逃げないように街中にバリヤーを張ったのであろう。

 

 もしかすると、お春婆ちゃんも奴の巣の中に捕えられているのかもしれない…!

 

 

 そして今遂に姿を現したガギは、ザンドリアスをも捕えようとしているのだろう!

 

 

 右腕の鞭をザンドリアスの首に巻き付けているガギ。必死にもがくザンドリアスを弱らせようと左手の鞭で叩いていく。

 

 

 海羽「はっ、そっちもダメ~!」

 

 

 ソルはまたしても急いでガギに駆け寄り、頭部に掴みかかって押さえ込み始める。

 

 

 海羽「う~ん…放しなさいよ~!」

 

 ソルは左手で角を掴み、がむしゃらに右手で頭部を何度も叩いていく。

 

 

 だが、それに怒ったガギは、ザンドリアスを一旦放すと右手の鞭でソルを叩きつけ、怯んだ隙に左手のかぎ爪でひっかいて攻撃する!

 

 ソルは引っかかれた腹部から火花を散らしながら後退する。

 

 

 海羽「うっ…まさか怪獣がこんなに現れちゃうなんて…。

 

 ぐっ!?」

 

 

 ソルは一瞬の隙を突かれ、後ろからアストロモンスの鎌を首に引っ掛けられてしまう!

 

 

 そして身動きが取れない状態で更にガギが鞭で何度も叩いて追い打ちをかける!

 

 

 そしてアストロモンスが思い切りソルを放り投げると同時に、ガギが大きく尻尾を振るい、ソルの腹部に命中させて叩き落とす!

 

 

 二体の連携攻撃により既にふらつき始めているソル。そんな彼女にアストロモンスはチグリスフラワーの花弁からの霧状の溶解液を噴きつけて浴びせて追い打ちかける!

 

 

 大ダメージを受けたソルは膝を付いてしまい、カラータイマーも点滅を始めてしまう…!

 

 

 心配そうにソルを見つめるザンドリアスとモットクレロン。ソルはそんな二体の方を振り向く。

 

 

 海羽「ハァ…ハァ…だ、大丈夫…あなた達は、私が守るから…。」

 

 

 二体は、大ダメージを受けつつも自分たちを守るために戦ってくれているソルに、次第に心が惹かれているようであった…。

 

 

 アストロモンスはソルの首に鞭を巻き付ける。そして次第に引き寄せ始める…!

 

 一気に止めを刺そうとしているのだ!

 

 

 海羽「うっ…私…もうここまでなのっ…!?」

 

 

 ソルの絶体絶命の危機に気付いた猛と涼子。

 

 涼子「あ、あの子が危ない!」

 

 猛「うん、僕らも行こう!」

 

 涼子「でも、この見えない壁が邪魔して前に進めない…。」

 

 どうやら二人は、ガギが張ったバリヤーの外側にいるようである。

 

 猛「よし、久々にあの力を使おう。」

 

 涼子「いいわ、猛。」

 

 

 そう言うと、二人は遂に変身を決意する!

 

 

 猛は正拳突きのように両拳を右・左の順に連続して突き出した後、変身アイテム『ブライトスティック』を頭上に揚げ、涼子は変身アイテム『ブライトブレスレット』を装着した右腕を胸の前に構えた後、高く揚げる!

 

 

 “FO! FO!”

 

 

 猛「エイティ!」

 

 

 涼子「ユリアン!」

 

 

 二人の掛け声と共に、ブライトスティックはボタンを押した後、クリスタルバーが伸長・発光し、ブライトブレスレットは宝石部が光り輝く。

 

 

 そして変身エネルギーが二人を包み、やがて光の中で姿が変わり巨大化する!

 

 

 (ウルトラマン80登場BGM)

 

 

 遂に変身&巨大化が完了した80とユリアン!

 

 

 「あ!新しいウルトラマンだ!」

 

 それに気づいた人々は声援を送り始める。

 

 

 猛「行くぞ!ユリアン。」

 

 涼子「ええ、80。」

 

 

 80とユリアンは空中にジャンプしてボディを重ね合わせる。

 

 

 そして、高速で回転しながら発行してバリヤーに突っ込んで行く!

 

 

 これぞ二人の強力な合体技『ダブルパワー』である!

 

 

 “バリンッ”

 

 

 ダブルパワーにより、見事バリヤーを破って中に突入する事に成功した二人は合体を解く。

 

 

 そして80が降下すると共に跳び蹴りをアストロモンスの背中に決める!

 

 

 アストロモンスはダメージを受けると共に、驚きによりソルを放してしまう。

 

 

 解放されたソルの前に、80とユリアンは着地する。

 

 

 80たちに気付いたザンドリアスは喜び、子供のようにはしゃぐような仕草を見せ、一方のガギは、自身の自慢のバリヤーが破られた事に動揺を始める。

 

 

 80とユリアンはソルの元に歩み寄る。

 

 猛「大丈夫か?この世界のウルトラマン。」

 

 海羽「…あなた達は…?」

 

 涼子「この世界にやって来たウルトラ戦士よ。」

 

 

 海羽「私が呼んだ以外にも、ウルトラマンが…しかも、ウルトラマンとウルトラウーマン一人ずつ!?」

 

 

 猛「説明は後回しだ。今は共に戦おう!」

 

 

 そう言うと80は、カラータイマーに両手を添え、そこからエネルギーをソルのカラータイマーに照射する。

 

 

 エネルギーを補充してもらった事により、ソルのカラータイマーは青に戻った。

 

 

 海羽「わああ、力が戻って来る! ありがとうございます!」

 

 

 ソルは立ち上がると、三人のウルトラマンは、ソルをセンターに横一列に並び立つ。

 

 

 アストロモンスとガギも横に並び立って身構える。

 

 

 猛「行くぞっ!」

 

 涼子「はっ!」

 

 海羽「イエーイ!」

 

 

 人々の歓声を背に、3人のウルトラ戦士は80の合図と共に怪獣たちに立ち向かう!

 

 

 80はアストロモンス、ユリアン&ソルのウルトラウーマンコンビはガギを相手に戦いを始める!

 

 

 80はアストロモンスの鞭や鎌の攻撃をことごとくかわしつつ、素早くパンチやキックを放って確実にダメージを与えていく。

 

 

 ユリアンはガギの振るって来た右腕を掴んで受け止めると、そのまま腹部に右脚蹴りを決め、続けてガギの放って来た左フックをしゃがんでかわすと共に左側に回り込み、左腕の『ユリアンチョップ』を叩き込む。

 

 だが、ユリアンは一瞬の隙を突かれて頭部の巨大な一本角を活かした頭突きを腹部に喰らって吹っ飛んでしまう。

 

 それを見たソルはガギに突っ込み、背中におんぶしてもらうように飛びついた後、そのまま頭部に「エイ、エイ、エイ…」と言いながらがむしゃらに連続パンチを打ち込むが、やがて振るい落とされてしまう。

 

 

 涼子「一緒に行きましょ、後輩。」

 

 海羽「ハイ!先輩!」

 

 

 ユリアンとソルは今度はそれぞれ右腕、左腕と同時にガギに組み付く!

 

 そしてそのままソルが再び「エイッ、エイッ、エイッ…」と発生しながら腹部に左膝蹴りを連続で打ち込み、それによりガギが怯んだ隙にユリアンが右手で頭部の角を掴み、そのまま軽く跳躍して頭部に左手のチョップを叩き込んで屈ませる。

 

 

 ガギが屈んだ隙に、ソルは右手でガギの頭部の角を掴む。

 

 

 海羽「せ~のっ、それーっ!」

 

 

 “バキーン”

 

 

 なんと海羽は、ガギの角を右手で掴んだまま、ヒップアタックで叩き折ってしまった!

 

 

 海羽「(角を持った右手を揚げて左拳は顎の下に当てて)イェイ!」

 

 

 角を折られたガギは少し怯む。

 

 

 しかし、得意の打撃攻撃とはいえ、尻で怪獣の角を折ってしまうとは…彼女の尻の破壊力は侮れないモノである(笑)

 

 

 怯んだガギにユリアンとソルはそれぞれ前蹴り、ユリアンキックとソリッドキックを同時に放ち、ガギを吹っ飛ばした!

 

 

 

 アストロモンスと対する80は、連続バック転でアストロモンスに接近すると、アストロモンスの放って来た鎌の打撃を右足の回し蹴りで弾き飛ばした後、後ろ回し蹴りを胸部に叩き込んで後退させる。

 

 続けてアストロモンスが振るって来た右腕の鞭をかわすと同時にアストロモンスの右腕に組み付き、そのまま首筋の右側に右手のチョップを打ち込み、続けて右脚蹴りを腹部に叩き込み、そしてアストロモンスが反撃で打って来た打撃を連続バク転でかわすと同時に距離を取る。

 

 

 再び「FO!」と風を切りながら構えを取る80。

 

 80はアストロモンスが振るって来た渾身の鞭攻撃を跳躍してかわし、そのまま空中で一回転をしつつアストロモンスを跳び越えて後ろに回り込むと、後ろからヘッドロックを掛ける形で組み付く。

 

 だが、アストロモンスが思い切り前方に屈んだことで前方に放り投げられてしまった。

 

 

 アストロモンスは一瞬の隙を突いて、鞭を80の首に巻き付ける!

 

 そしてそのまま引き寄せ始める。引き寄せた所を一気に攻撃しようとしているのだろうか?

 

 80は鞭を振りほどこうと自身の首に巻き付く鞭を両手で掴むが、なかなか解ける様子は無い。

 

 やがてアストロモンスの目前まで引きずり込まれた80。だが、無敗のウルトラ戦士は怯むことなく右拳のパンチをアストロモンスの腹部のチグリスフラワーの花弁に放つ!

 

 

 …だが、なんとパンチは決まるどころか、右腕が丸ごとズッポリとはまり込んでしまった!

 

 

 80は驚きつつもなんとか抜け出そうと左手でパンチやチョップなどを打ち込むが、嘲笑うような鳴き声を上げるアストロモンスは一向に放す様子は無い。

 

 アストロモンスは、かつて『オイル超獣オイルドリンカー』をチグリスフラワーの花弁で丸呑みして捕食したように、そのまま80を捕食しようとしているのだ!

 

 

 ピンチになった80、その時!

 

 

 “モット~!”

 

 

 “ブシャーッ”

 

 

 モットクレロンが遂に勇気を振り絞り、緑の液体をアストロモンスに噴きつける!

 

 

 液体を頭部からモロ浴びてしまったアストロモンスは、その青臭さに怯み、80を解放してしまった。

 

 

 解放された80は数回前転で受け身を取って一旦距離を取り、モットクレロンの方を向いて「ありがとう」とばかりに一回頷いた。

 

 

 (BGM:がんばれウルトラマン80(full))

 

 

 体勢を立て直した80、今こそ反撃の時だ!

 

 

 80は側転、バク転でアストロモンスに接近し、左肩に右手のチョップを打ち込み、続けて右、左と交互にミドルキックを腹部に叩き込んだ後、左腕で右手、右腕で花弁を掴んでそのまま担ぎ上げて地面に叩き付ける!

 

 

 80は再び“FO!”と言う音を立てながら構えを取ると、空高く跳躍する!

 

 そして空中で数回きりもみを決めた後、降下してアストロモンスの肩に右足蹴りを決め、蹴られた部位は小さく爆発し、アストロモンスは倒れ込む。

 

 

 着地した80は、すぐさま再び高く跳躍して数回きりもみを決めると、降下しながら今度は両足で背中に蹴りを叩き込み、同じく蹴られた部位は小さく爆発し、アストロモンスは再び倒れ込む。

 

 

 80はまたしても着地した後空高く跳び上がり、空中で数回きりもみを決めた後、降下と共にアストロモンスの頭部に右足蹴りを叩き込み、蹴られた部位は小さく爆発する!

 

 

 アストロモンスは再び倒れ込んだ後再び立ち上がるが、既に弱ってふらつき始めていた。

 

 80のウルトラ400文キックを連続で喰らって大ダメージを受けたのである!

 

 

 再び跳躍した80は、空中で宙返りを決めた後、降下と共に合わせた両手の先に赤いエネルギーを集中させて放つチョップ『ウルトラ拳』を頭部に叩き込む!

 

 

 チョップが決まった頭部は爆発を起こし、アストロモンスは再び仰向けに倒れ込んだ!

 

 

 ガギは反撃として両手の鞭を伸ばし、それぞれユリアンとソルの首に巻き付ける!

 

 

 そして、締めつける力に苦しむ二人を徐々に引き寄せていく。引き寄せたところで一気にかぎ爪で引っ掻いて攻撃しようとしているのだ!

 

 

 その時、何処からか赤色の光線が飛んで来て、ガギの鞭を焼き切る!

 

 そしてガギが怯んだ隙にザンドリアスが飛行しながらの体当たりを叩き込んで転倒させた!

 

 

 ザンドリアスは、口からの光線『ヨルゴビーム』でガギの鞭を焼き切り、自分を守ってくれるユリアンとソルを手助けしたのだ!

 

 

 解放された二人は自身の首に巻き付いている鞭を取って投げ捨てる。

 

 

 海羽「ありがとね、ザンドリアスちゃん!(首をかしげて右手でピース)」

 

 ソルに礼を言われたザンドリアスは、照れているのか頬を赤らめる。

 

 

 涼子「行くわよ。」

 

 海羽「はい!」

 

 

 ユリアンとソルは再びガギに駆け寄る!

 

 ガギは最後の武器のかぎ爪を活かした右フックを繰り出し、ソルはそれを掴んで受け止め、その隙にユリアンが腹部に左脚蹴りを打ち込んで後退させた後、続けてソルが「えいっ!」と言う掛け声と共に腹部にヒップアタックを打ち込む。

 

 ガギは二人目掛けて突進するが、二人はそれをかわしながら首筋の背部にチョップを打ち込むと同時に後ろに回り込み、そして二人同時に前蹴りを背中に叩き込んで転倒させた!

 

 

 二人の共闘を見ていて気付くのが、同じウルトラウーマンでもユリアンはスタイリッシュにチョップやキックを放ってクールに、そしてソルははしゃぎながら時折ヒップアタックを打ったりなどしてキュートに戦っており、それぞれ戦闘スタイルの違いがあって面白い(笑)

 

 

 80の猛攻により完全にグロッキーになったアストロモンス。

 

 80は体勢を立て直すと、腕を胸の下でクロスさせた後上に広げてエネルギーを溜め、その後両手を頭部に当ててエネルギーを集中させた後、腕を左右交互に振って切断性のある赤い矢尻型光弾『ウルトラダブルアロー』を放つ!

 

 

 “バシュッ バシュッ バシュバシュッ!”

 

 

 二つの光弾は複雑な軌道を描きながらアストロモンスに向かって行き、そして右手の鞭、左手の鎌、頭部の角、そしてチグリスフラワーの花弁を斬り落とした!

 

 

 完全に動きを止めたアストロモンス。今こそトドメだ!

 

 

 80は左腕を上に、右腕を横に伸ばした後、腕をL字に組んで必殺光線『サクシウム光線』を放つ!

 

 

 七色の必殺光線はアストロモンスの身体を直撃し、アストロモンスは全身をストロボのように光らせた後、大爆発して粉々に吹き飛んだ!

 

 

 アストロモンスを撃破した80は光線のポーズを解き、その場に雄々しく直立する。

 

 

 ユリアンとソルは二人同時にガギを担ぎ上げて放り投げて地面に叩き付けた!

 

 ガギも既にグロッキーである。

 

 

 海羽「そろそろ決めますか!?先輩!」

 

 涼子「ええ。ここは二人の力を合わせましょ。」

 

 海羽「二人の力を…? 何だか分からないけど、(首をかしげて敬礼ポーズ)やってみま~す!」

 

 

 ユリアンとソルは同時に高く跳躍し、空中でボディを重ね合わせる。

 

 そしてそのまま高速に回転しながら発光してガギに突っ込んで行く!

 

 

 ユリアンはダブルパワーを、今度はソルと重ね合わせて放つのだ!

 

 

 二人の光の体当たりはガギとすれ違うような形で直撃し、二人は合体を解いて着地する。

 

 

 …が、ソルはどうやら酔ってしまったようであり、地面に膝を付いてしまう(笑)

 

 

 ガギは同じく身体がストロボのように光った後、大爆発して砕け散った!

 

 

 ガギの撃破を確認したユリアンは、気分悪そうに膝を付いているソルに歩み寄り、「大丈夫?」とばかりに背中を摩る。

 

 海羽「うっ…よっ…酔っちゃったみたい…。」

 

 

 猛「…彼女にダブルパワーという高度な技は早すぎたか…。」

 

 

 凶悪な怪獣を撃退した三人のウルトラ戦士に、人々は喜び、お礼を言う。

 

 「ありがとー!」

 

 「ありがとう!ウルトラマン!!」

 

 

 海羽「…(ピースして)えへっ。」

 

 酔っているソルだったが、人々の感謝の声を聞いて少し元気が出たようであった。

 

 

 

 だが、そんな一方で、先ほど海羽に接近した男・ジャグラーが、ウルトラマンオーブの変身アイテム・オーブリングを黒くしたようなアイテム『ダークリング』を手に、それを上に突き上げる。

 

 すると、ダークリングの光輪部に何やら黒いオーラのようなモノが吸い込まれ、やがてそれがカードの変わり、ジャグラーはそれを抜き取った。

 

 

 ジャグラー「俺からもお礼を言わせてもらうぜ、お嬢さん。」

 

 

 ジャグラーは不敵な笑みでそう呟いた後、手に持っている数枚のカードを見つめる。

 

 彼の手には、昨夜80が倒したモモザゴン、そして、先ほど倒したばかりのアストロモンスとガギのカードが…!

 

 

 ジャグラーは、倒されたガギ達の怨念から彼らの力を宿したカードを作り出して入手したのである。

 

 

 ジャグラー「これで少しは“アイツ”に近づけたかな…?ヒヒッ。」

 

 

 そう言うとジャグラーは、不敵に笑いながらどこかへと歩き去って行った…。

 

 

 ダークリングは、宇宙で最も邪な心の持ち主の元にやって来るアイテム…。

 

 

 はて…ジャグラーに何か邪な心が再び芽生えてしまったのであろうか…?

 

 

 

 やがて酔いが醒めたソルは、80とユリアンにお礼を言う。

 

 海羽「ありがとうございます。あなた達が来てくれなかったら今頃どうなってたか…。」

 

 猛「いいんだ。僕らはたまたまあの子(ザンドリアス)を探しにここに来たんだ。」

 

 海羽「へぇ~、ザンドリアスちゃん、80さん達とも知り合いなんだ。」

 

 猛「い、いやぁ、知り合いというか…“教え子”…かな。」

 

 海羽「(首をかしげて)ほえ?」

 

 

 やがて三人は、モットクレロンの方を振り向く。

 

 海羽「あの子は、一体何なのかしら。」

 

 

 すると、ユリアンは少し俯いた後答える。

 

 

 涼子「…あの子は…捨てられた身なの…。」

 

 

 海羽「…へ…?」

 

 

 実は昨夜、捜査を再開し始めた80とユリアンの元に、かつてモットクレロンと対峙した事があるウルトラマン『ウルトラマンタロウ』からウルトラサインが届いたのである。

 

 それによると、そのモットクレロンはとある宇宙人に飼われていたのだが、暴食が原因で捨てられてしまい、宇宙を彷徨っていた最中に地球に迷い込んだのだという…。

 

 

 モットクレロンの事情を知ったソルは、可哀想なあまり目から黄緑色の光の涙をこぼす。

 

 海羽「うっ…ぐすんっ…そんなに可哀想な子だったなんて…。」

 

 

 ソルは涙を拭きながら、畑の野菜をむさぼろうとしているモットクレロンの元に歩み寄り、そして抱き寄せる。

 

 

 海羽「辛かったんだよね…。」

 

 ソルに優しく抱き寄せられたモットクレロンは、一旦野菜を食べる手が止まり、そして彼女に懐くような仕草を見せる。

 

 

 海羽「うふ、くすぐったいよ~、あはは…。」

 

 

 すっかりモットクレロンに懐かれたソル。80とユリアンはその光景を微笑ましそうに見つめていた。

 

 

 ソルは二人の元に戻る。

 

 海羽「お願い80さん、あの子を小さくしてあげて。」

 

 猛「…え?」

 

 海羽「その間、私はユリアンさんと一緒にザンドリアスちゃんの遊び相手をするわ。あの様子だとまだ遊び足りないみたいだし 」

 

 涼子「…と言うワケで、あとはよろしくね~。」

 

 ユリアンとソルは、遊びたくてうずうずしているザンドリアスの元に歩み寄る。

 

 海羽「ほ~ら、何して遊ぶ~?」

 

 

 ソルからいきなりお願いを受けた80は、少し困惑しつつもモットクレロンを小さくすることにした。

 

 猛「一生懸命頑張ってくれた、可愛いお嬢さんの頼みだ。聞いてやろう。」

 

 そう言うと80は両手を胸に当ててリング状の光線『タイマーショット』を放ち、モットクレロンに浴びせる。

 

 光線を浴びたモットクレロンは体が発光すると共に徐々に小さくなっていき、やがて小動物ぐらいの大きさにまで小さくなった。

 

 猛「…これでよし!」

 

 

 

 やがて時間ギリギリまでにザンドリアスの遊び相手をした3人のウルトラ戦士は変身を解き、人間の姿で合流する。

 

 海羽はハムスターぐらいの大きさのモットクレロンを両手に乗せて、嬉しそうな表情で猛に礼を言う。

 

 海羽「ありがとうございます!80さん。」

 

 猛「いいんだ。それにしても、その子をどうする気だい?」

 

 海羽「良い住み場所が見つかるまで、とりあえず私が飼おうかと思います。 大丈夫です!今はすっかり私に懐いてますから、きっと言うことを聞いてくれますよ!」

 

 猛「そっか、なら、しっかり頼んだぞ。」

 

 海羽「(敬礼をして)はいっ!」

 

 

 涼子「それにしても、なかなかの戦いぶりだったよ。」

 

 海羽「本当ですか?ありがとうございます!」

 

 涼子「それに、怪獣を一瞬で懐かせるあの優しさ…あなた、怪獣を飼って世話とか出来るんじゃない?」

 

 海羽「えぇ…そうかな~?」

 

 猛「涼子よりも素直でいい子そうだしな。」

 

 涼子「あ、猛何よそれ~!」

 

 三人は笑い合った。

 

 海羽「(小声で)うふ、二人とも仲が良いじゃない。」

 

 

 先ほど遊んだ際に聞いた話だが、どうやらザンドリアスは迷子になってこの地球に迷い込んだようであるため、ユリアンは宇宙の親の元に送っていく事にした。

 

 海羽「では、お願いします、ユリアンさん。」

 

 涼子「ええ、任せといて。 また一緒に戦いましょ。同じウルトラウーマンとして。」

 

 海羽「はい!」

 

 

 次に海羽は数歩歩いてザンドリアスを見つめる。

 

 海羽「また遊ぼうね。ザンドリアスちゃん。」

 

 ザンドリアスは嬉しそうに地団太を踏む。どうやらザンドリアスも、海羽(ソル)に懐いているみたいである。

 

 海羽「うふ、じゃあ、またね~!(元気よく手を振る)」

 

 

 涼子はブライトブレスレットを装着した右腕を高く揚げる。

 

 涼子「ユリアン!」

 

 ブライトブレスレットから溢れ出る光に包まれた涼子はユリアンに変身&巨大化する。

 

 涼子「それじゃ、行きましょ。」

 

 ザンドリアスは一礼する。やがてユリアンはザンドリアスを連れて空の彼方まで飛び去って行った…。

 

 

 海羽「(両腕を振って)ばいばーい!」

 

 

 猛「彼女だけで大丈夫だろうか…ま、大丈夫か。」

 

 

 海羽「80さんはこれからどうするのですか?」

 

 猛「僕はもうしばらくこの地球に留まるよ。この世界にも、何やら異変が起きているみたいだからね。」

 

 海羽「本当ですか!?助かります!」

 

 猛「あぁ。それに、何やらこの世界から、強大なマイナスエネルギーを感じるんだ…。」

 

 海羽「そうなのですか?」

 

 猛「二つの場所から感じるんだ…一つは空の彼方から…そして、もう一つはこの地球上から。まるでとある人間が、とてつもなく邪で、強大な闇を抱えているような…。」

 

 海羽「そんなに負の心を持っている人が…いるのですか…。」

 

 

 …このとき海羽はまだ知らなかった…。

 

 

 ウルトラマン80・矢的猛が感じているこの強大なマイナスエネルギーの持ち主の正体が、彼女もよく知る“とある人物”だという事を…。

 

 

 猛「誰なのかはまだ知らないけど、やがてその心が邪悪な怪獣を生み出す可能性も否めない。だから僕もこの世界に留まって一緒に戦うよ。」

 

 

 海羽「光栄です。また一人、先輩ウルトラ戦士と戦えるなんて…

 

 よろしくお願いいたします!」

 

 

 猛「ああ、よろしく。」

 

 

 猛と海羽は握手を交わした。

 

 

 猛「じゃあ、僕はそろそろ行くよ。」

 

 海羽「はい。また会いましょう。」

 

 猛「何かあったらまた呼んでくれ。」

 

 海羽「はいっ!」

 

 

 猛は左右の拳を交互に突き出すと、ブライトスティックを高く揚げる。

 

 

 “FO! FO!”

 

 

 猛「エイティ!」

 

 

 猛はブライトスティックから放たれた光に包まれ、ウルトラマン80に変身&巨大化する。

 

 

 「ショワッチ!」

 

 

 そして高く飛び上がり、やがて空の彼方へと飛び去って行った…。

 

 

 

 海羽「80さん…また一人頼もしいウルトラマンが来てくれたわ…。

 

 それにユリアンさんも、いつかまた色々お話ししたいな~  “ウルトラガールズトーク”って感じで。」

 

 

 80たちを見送った海羽は、モットクレロンを胸のポケットに入れて歩き出す。

 

 海羽「大人しくしててね。」

 

 “モットー! モットー!”

 

 モットクレロンは海羽の言う事を素直に聞いているようであった。

 

 

 しばらくすると、祖父母が海羽に歩み寄る。

 

 美穂「海羽ちゃーん!」

 

 海羽「あ、おじいちゃんおばあちゃん。」

 

 荘「大丈夫か?怪我は…」

 

 海羽「大丈夫大丈夫。安全な所に避難してたから。」

 

 当然海羽は、自身がウルトラウーマンである事を祖父母に隠す。

 

 

 海羽(私がウルトラ戦士だなんて知ったら…間違いなく腰抜かすよね…最悪の場合ぽっくり…?)

 

 

 しかし、

 

 

 美穂「いや~しかしあの女の子の戦士(ソルの事です)、海羽ちゃんにそっくりじゃったねー。」

 

 

 海羽「(裏声で)へっ!?」

 

 

 荘「あぁ確かに。声とか仕草とか、完全に海羽だったな~!」

 

 

 流石は、自身の孫だけあって祖父母はソルの仕草から海羽の面影を感じていたようだ。

 

 

 海羽「…そっ…そうだね、確かに私に似てたわね~…世の中自分にそっくりな人が3人いるとか言われてるけど、まさかウルトラマンで似てる人がいたんてね~あはははは…。」

 

 なんとか誤魔化すことに成功した海羽(笑)

 

 

 美穂「それよりスイカ切っとるよ。食べるかい?」

 

 海羽「本当!?やったー!」

 

 海羽は喜びながら祖父母と共に彼らの家に戻って行った…。

 

 

 モットクレロンも連れて…。

 

 

 海羽「(こっそりと)モットクレロンちゃんも食べる?」

 

 “モットー! モットー!”

 

 海羽「うふふっ。」

 

 

 因みにガギの巣に捕えられていた人々は、お春婆ちゃん含めて無事に全員救出されたのだという。

 

 

 

 一方、地球と月の間の宇宙空間で待機している宇宙船『テライズグレート』では、

 

 

 敏樹「ふっ、どうやら今回も失敗に終わったみたいだな。」

 

 キョウ「はいっ!すいません! 一気にソルをやっつけられるいいチャンスだと思ったのですが、思わぬウルトラ戦士が来た者で…。」

 

 

 どうやら今回、アストロモンスとガギ、モモザゴンを差し向けたのはメフィラス星人キョウであり、恐らくこれらの怪獣は怪獣墓場から蘇らせたものだと思われる。

 

 

 だが、『桜井敏樹』は何やら余裕そうな表情をしていた。

 

 

 敏樹「ふっ、問題ない。もうすぐ“アイツら”が地球に到着するはずだ。」

 

 

 キョウ「アイツら…と言いますと…?」

 

 

 敏樹「なあに、見れば分かるさ。ふふふっ。」

 

 

 

 祖父母の家でスイカをいただく海羽。口元に種が数個付くほどにがっついている。

 

 モットクレロンも小さい体ながら二切れをペロリと、なんと皮まで食べ尽くしてしまっている。

 

 “モットー! モットー!”

 

 海羽「ふふふ、もう、相変わらず食いしん坊なんだから。」

 

 海羽は、すっかりモットクレロンと仲良くなっていた。

 

 

 そして、海羽は食べながら一言ぼやいた。

 

 海羽「80さんとユリアンさんにも食べさせたかったな…。いつかまた会ったらご馳走しよーっと 」

 

 

 

 やがて昼過ぎ、霞ヶ崎に戻ることにした海羽は、お土産に夏野菜数個とスイカを二個を貰った。

 

 

 美穂「それじゃあ、元気でな。」

 

 荘「向こうでもしっかりやるんじゃよー!」

 

 海羽「うん!おじいちゃんおばあちゃんも元気でね~!」

 

 海羽は祖父母に手を振ると、バス停への道のりとルンルンと歩き始めた。

 

 

 やがてバス、電車と乗り継いだ後の新幹線の中。

 

 海羽は相変わらずお腹を空かせているモットクレロンに野菜を食べさせつつ、自身も駅弁を食べていた。

 

 美味しそうにナス、トマト、ピーマンなどの野菜をムシャムシャと食べていくモットクレロンに、同じく美味しそうに駅弁をモグモグ食べていく海羽。

 

 海羽「(満面の笑みで)美味し?」

 

 “モットー!”

 

 海羽「うふ、やっぱおじいちゃんおばあちゃんが育ててくれた野菜だもん。格別だもんね。」

 

 やがて与えた野菜を食べ終えたモットクレロンは、まだ食べ足りないのか、何やら「モットー!」と吠えながらせがむような仕草を見せる。

 

 海羽「え?まだ? 今はここまで。あとは夜のお楽しみ。」

 

 

 “モットー!”

 

 

 “ビチャッ”

 

 

 海羽「ひゃっ!?」

 

 

 モットクレロンは、口からの青い液を海羽の右頬に噴きつけ、何やら笑うような仕草を見せる。

 

 見事にイタズラしたのだ。

 

 

 海羽「んも~モットクレロンちゃんったら…。」

 

 何処か楽しそうにモットクレロンを見つめる海羽。

 

 

 と、こんな感じで、海羽は帰りの新幹線の中で楽しそうにモットクレロンと戯れていた。

 

 

 …が、その音を偶然聞いてしまったとある乗客が席を立ち歩きつつ辺りを見渡し始める。

 

 

 「なんか変な音が聞こえるな~…。」

 

 

 海羽「ひゃっ…?」

 

 それに気づいた海羽は、少し慌てつつも急いでモットクレロンを胸のポケットに入れる。

 

 

 やがて海羽は、その乗客に話しかけられる。

 

 「ねえ、お嬢ちゃん何か知らない?」

 

 海羽「へっ?…ど、どうしたのですか?」

 

 「いや何か甲高い声で「もっとモットー! モットー!」とか言う声が聞こえるので気になって…。」

 

 

 海羽(…マズい…!)

 

 

 自身が匿っているモットクレロンの鳴き声が聞こえてしまっている事に気付いた海羽は、慌てつつも咄嗟にこう答えた。

 

 

 海羽「すっ…すいません私が言ったんです!」

 

 「…え?」

 

 海羽「私が言ったんですよそれ! (モットクレロンの声真似で)モットー! モットー! もっとー新幹線でゆっくりしたいな~なんて、あはは…。」

 

 

 それを聞いた乗客は、思わず少し吹いて笑いつつも納得する。

 

 「ふふふっ、君なかなか面白いね。 まああまり迷惑かけないようにね。」

 

 

 そう言うと乗客は、自身が座っていた席に戻って行った…。

 

 

 海羽「ふぅ~何とかなった~…。」

 

 すると、海羽の胸のポケットからモットクレロンが顔を出す。

 

 “モットー!”

 

 海羽「(満面の笑みで)うふ、もう大丈夫よ。」

 

 

 やがて海羽は、車窓から外を眺めながら呟く。

 

 

 海羽「向こうに戻ったら、ムサシさんかレイさんとかと相談しよっかな…(モットクレロンの方を向いて)大丈夫。きっとあなたにとっていい住み場所が見つかるわ。(モットクレロンの頭を撫でながら)それまで私が面倒見るからね。」

 

 “モットー! モットー!”

 

 海羽「ふふふ。」

 

 

 次に海羽は、お土産でもらったスイカを見つめる。

 

 海羽「一つは櫂君に渡そっかな…。それに26日は真美ちゃんの誕生日だし、真美ちゃん「一度でいいからスイカを丸ごと一つ食べたい」って言ってたしね。ふふふ。」

 

 海羽は何やら意味深な発言をした後、再びモットクレロンと戯れながら駅弁を食べ始めた。

 

 

 海羽「帰ったら櫂君や真美ちゃんに色々話をしよーっと。」

 

 

 (ED:地球人だよ)

 

 

 

 [エピローグ]

 

 

 だが、そうやって人間と怪獣がほのぼのと戯れている間にも、宇宙からはとんでもない奴ら二人が地球に接近していた…!

 

 

 一人は真っ赤なボディをしており、もう一人は何やら白い猿のような姿をしている…。

 

 

 二人は今月面に立っていた。何やら片手には怪獣の生首のようなモノを持って…!

 

 

 やがて赤いアイツは、もう片方の手に短剣のようなモノを持ち、それで狙いを定めるように地球を指した。

 

 

 「レッドファイッ!!」

 

 

 To Be Continued………。




 読んでいただきありがとうございます!

 久々の海羽ちゃんが主役のエピソード、いかがでしたか?


 今回はほのぼのしてたのも束の間、ラストシーンで既に気付かれた方もいるかもですが、次回はとうとうあの“危険人物二人”が地球に降り立ってしまいます!


 新たに参戦した80とユリアンも、今後も登場させる予定なのでそこも楽しみにしていてください!

 あと、今回海羽ちゃんに“闇の仕草”をかましたジャグラーさんも(笑)


 感想・指摘・アドバイス等をお待ちしています。


 隠れてたサブタイトルは『運命の出会い』(ウルトラマンメビウス第1話)でした!


 あと余談ですが、遂に劇場版ウルトラマンジード公開まであと一週間を切りましたね!

 私は既に待ち遠しくてドーしようもないです!(笑)

 新しく登場するウルティメイトファイナルの活躍も早く見たいな~(ワクワク)。

 では、また!
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