ウルトラマンゼロ物語(ストーリー) in RED ZONE STAGE   作:剣音レツ

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(前回の予告でも言いましたが)今回、あの銀河の覇者が初登場です!

因みにそれぞれの時系列は、ゼロ:「ウルトラ十勇士」の後、ギンガ:「ファイトビクトリー」の後…と言う感じです。


第4話「降り立つ光」

 (OP:TAKE ME HIGHER)

 

7月20日、麟慶大学は授業を終えた。その大学の生徒であるとある男女2人は他愛も無い会話をしながら帰宅途中である。

 

一人は、 赤いTシャツを着ていて、甘いマスクに茶髪の少し跳ねた髪型が特徴の美青年『ライト』。もう一人は、白とピンクのTシャツ姿で、控え目なツインテールが特徴の少し幼びた美少女『カグラ』である。

 

 ライト、トカッチ、ミオ、ヒカリ、カグラ、虹野明の6人は、豪快パイレーツと同じく本大学の仲良し6人組であり、軽音部で結成されたバンド『特急レインボー』のメンバーでもある。基本的には6人で帰宅するのだが、この日、トカッチとミオはバイト、ヒカリは大道芸部、明はボクシング部に行っているため、ライト、カグラの二人で帰宅する事になったのだ。

 因みにライトとかカグラとかはあくまで呼び名であり、明以外の本名は、それぞれ『鈴樹 来斗』『渡嘉敷 晴』『夏目 美緒』『野々村 洸』『泉 神楽』である。

 

「明日から夏休みだな。よーし、たくさん食べて、たくさん遊んで、そしてたくさん練習するぞ~!」

 ライトは、豪華パイレーツの鎧に負けず劣らず、夏休み前から上機嫌である。

 「そうだね。夏休みライブも近いし……曲、明日中に完成出来ないかな?」

 

 「いや、明日は流石に早すぎるよ」

 

 ライトは、天然発言するカグラの背中を笑って突っ込みながら軽く叩いた。

 

「……でも、絶対に出来ない訳でも無い。」

 そう言うとライトは目をつぶり、頭に指を差す。

 「あっ、イマジネーションね!」

 カグラはそれを見て、何やら嬉しそうに反応した。ライトは、前向きな精神と抜群の想像力を持っている。その為、ライトの想像した事は大抵本当になる事が多いのだ。

 

「音合わせもチューニングも順調だし…この勢いで頑張れば、上手く行くかもしれない……。イメージするんだ……俺達が、明日か明後日までに曲を完成させるのを!」

 そう言うとライトは目を開け、勢い良くカグラの方へ指を差した。

 

 ………だがしかし、その先にカグラの姿はいつの間にか消えていた。ライトは驚き辺りを見渡すが、カグラの姿は何処にも見当たらなかった。

 「あっ……あれっ?……カグラ?…カグラー‼︎」

 ライトは名前を叫んで呼ぶが、聞こえるのは木霊するライトの声のみであった。

 

 

 

 一方カグラは、謎の銀のテープに巻かれ、とある密室に監禁されていた。いきなりで混乱しそうになりつつも、落ち着いて辺りを見渡すと、自分の他に四人位の子供達も、銀のテープに巻かれて閉じ込められている。

 カグラはいきなり過ぎて状況が読めず、テープを外そうともがくが、まるで足掻けば足掻く程、そのテープの縛る力が強くなっていくようだった。カグラは一旦止まり耳を澄ませてみると、車のエンジンが聞こえ、さらに密室が揺れ動いている事にも気づいた。

 

カグラ達は、何者かが運転するトラックの倉庫に閉じ込められていたのだ。そのトラックは森林の奥の露金渓谷まで走ると止まって、運転席から何者かが降りた。異形な姿をしているそいつは人間ではなく、宇宙人『ナックル星人ゲドー』だった。

 「フッフッフッ…見ていて下さい。この俺様、ナックル星人ゲドー様が、あなたに最高級のマイナスエネルギーを差し上げましょう。」

 

 ゲドーは、トラックの倉庫の上側の扉を勢い良く開けた。カグラ達もはっと上を向く。

 「良く聞け!地球人。今からあのお方の為に、お前らには生贄になってもらう‼︎」

 その声にカグラも子供達も、息を飲み戦慄する。

 「今からお前らには……俺様の相棒怪獣の一匹、ガモスの溶解液の餌食になってもらう!せいぜい怯えるがいい……溶かされる恐怖で出て来るお前らの闇でマイナスエネルギーを作り、あのお方に捧げるのだ‼︎」

 その言葉を聞いてカグラは驚き、子供達も驚いた後、恐怖の余り一斉に泣き出した。

 「フッフッフッ…それだよ、その調子、良い感じ!そうやって泣き続けてくれ。あと15分後だ、せいぜい楽しみにしてるが良い。フッフッフッ……」

 ゲドーはそう言うと、倉庫のドアを閉めた。

 「……そんな……こんなに小さい子供達まで………」

 泣きじゃくる子供達を見て、カグラは下唇を噛み、拳を強く握った。

 

 

 

 場所は戻り、俺、ライトは突然姿を消したカグラを探し続けていた。しかし、どんなに呼んだり探したりしても、見つかる気配がしない。

 「あれ?何処行っちゃったのかな……もう帰っちゃったのかな?」

 

 

 諦めかけたその時、

 

 

 「彼女の居場所なら知ってるぜ。」

 

いきなり後ろから声がした。振り返ってみると、そこには見た感じ俺と同じ位の、オレンジがメインで胸元に『UPG』と言う文字が刻まれている派手なスーツを着た若い男性が立っていた。俺はその男性に恐る恐る話しかける。

 

「あの……あなたは誰ですか?」

 「俺は『礼堂ヒカル』。何て言うか……ここの世界とは違う世界からとある事情があってやって来たんだ。」

 ヒカルは、初対面のライトに親しげな顔して人懐こく話す。だがライトは、いきなり現れた事もあってか、ヒカルの言っている事が理解出来ず、あどけない表情で首を傾げた。

 「あっ、…いきなりで悪りぃ。単刀直入だが実は俺、ウルトラマンギンガと共に時空を越えて来たんだ。」

 そう言うとヒカルは、胸元から短剣の様なアイテム『ギンガスパーク』を取り出した。それを見たライトははっと驚く。

 「ギンガって……正体も知られていない伝説のウルトラマン⁉︎」

 「へっ?この世界ではあまり知られて無いのか?」

 ヒカルは少し困惑する。ギンガは、未来から来たウルトラマンで、彼の戦いは別次元での出来事。なので、ウルトラマンギンガはこの世界では伝説として語られているのみで、姿や能力を知る者は一人もいないと言う。

 それを知ったヒカルは、ギンガスパークをライトに向ける。するとライトの脳に衝撃が走り、ヒカルとギンガのこれまでの戦いの記憶、何故この世界に来たかの経緯等が、脳に流れて来た。ヒカル及びギンガも、ゼロやパワードと同様、謎の声に導かれてライト達の地球に来たと言う。

 

 「そう言う事ね……。俺は鈴樹来斗。呼び方はライトで良いよ。カグラの場所へと連れて行ってくれ。」

 「おう!…来る途中こいつに襲われたんだが、倒しとって良かったぜ。」

 そう言うとヒカルは、ポケットから『誘拐怪人ケムール人』のスパークドールを取り出し、足の裏の紋章『ライブサイン』にギンガスパークの先端を当てた。

 

《ウルトライブ!ケムール人‼︎》

 

ヒカルは光に包まれ、芋の様な形に不自然な形で目が付いている奇妙な頭が特徴のケムール人(等身大)へと姿を変えた。そして、頭部の触覚から液体を放出した。ライトとケムール人にライブしたヒカルが液に包まれるとその場から姿を消した。ヒカルはケムール人の液で空間転移しながらカグラ達の元へ行こうと考えたのだ。

 

 

一方カグラは、咽び泣く子供達に必死に声をかけていた。

 「みんな、大丈夫だよ。…泣かないで…何処か痛い?」

 すると、一人の子供が少し首を左右に振った後、顔を上げた。

 「ママの待つ家に帰る……ママ〜……」

 子供は再び下を向いて泣き始めた。

 「……そうだよね……帰りたいよね………分かるよ……。」

 カグラは子供達に同調し、優しく話しかけるが、カグラも人間。死ぬのはとても怖い気分。しかも溶かされて死ぬのだから尚更である。

 

そして遂に、カグラも恐怖に耐え切れず、泣き出しそうになった。

 (……ごめんねライト……みんなによろしく………。)

 カグラの目から一筋の涙が頬を伝い、拘束テープの上に落ちた。

 

………だがその時、テープは涙の落ちた部分から徐々に溶け始め、やがてプツンと音を立てて切れてしまった。

 「ヘッ⁉︎」驚きながらもカグラはとりあえずテープを解いた。気が付くと子供達のテープも、涙が落ちたためか、解けていた……。

 「…な…何だがよく分からないけど…今の内に脱出しよう。」

 

その頃、ゲドーは楽しそうに処刑へのカウントダウンを始めていた。

 「あと5分で極上のマイナスエネルギーが出来上がる……クックック、ガキや女は今頃動けば動くほど強く締め付けるテープに苦しみ、泣き叫んでいるであろう…!ハーッハッハッハッハ〜‼︎」

 ゲドーはすっかり勝ち誇った気分で高笑いをしていた。

 

と、その時、

 「あの〜〜…」

 突然、後ろから申し訳なさそうに話しかける女の声が聞こえ、ゲドーはふと後ろを振り向いた。

 するとそこに立っていたのは、拘束から解放され、トラックから脱出していたカグラ及び子供達だった。それを見たゲドーは余りにも予想外だったのか、「ヒャッハー!?!?!!」と間抜けな声と共に跳び上がって驚いた。

 「な……何故だッ……何故ちゃっかり脱出してんだよお前ら‼︎?」

 カグラは少しためらった後答える。

 「それが………あのテープ、涙で濡れた瞬間、溶けてしまって………。」

 カグラは嬉しさと困惑が混ざった様な言い回しで答えた。

 「なぁぁぁにーーー⁉︎あのテープは涙で溶ける程脆い物だったとは………クソ〜!ザラブのヤロー、不良品なんかよこしやがってぇぇぇ〜〜‼︎」

 ゲドーは悔しさや苛立ちのあまり、地団駄を踏みながら子供の様にわめき出した。因みにあのテープはどうやら同僚のザラブ星人から借りた物の様である。カグラも子供達も、その様子を唖然としながら見ていた。

 

「クソッ!……子供や女なんかに逃げられては、この俺様・ナックル星人ゲドー様の面目が……丸潰れなんだよっ‼︎」

 自尊心を傷つけられて怒ったゲドーは、両手を突き出してそこから光の帯を発射し、カグラ・子供達を捕らえた。カグラ達は必死にもがくが、光の帯は解ける事無く徐々にゲドーの所へ引き寄せられて行く……。

 「クックック…これで今度こそ逃げられないぞ!さあ、大人しく俺様のペットの餌食となり、極上の闇を生み出すのだ!」

 

今度こそおしまいか………誰もが思ったその時、

 

突如、上から2人の男性が飛び込んで来て、ゲドーに2人同時の飛び蹴りを放つ!2人の蹴りが胸元に命中し、ゲドーは吹っ飛んで岩壁に激突、それと同時にカグラ達を縛っていた光の帯も消滅した。

 「ぐっ…………誰だ‼︎」

 ゲドーもカグラ達も驚いて2人を見た。その2人は、カグラ達を救出しにやって来たヒカルとライトだった。

 「!ライト〜〜‼︎」

 カグラはライトが来てくれた故か、嬉しそうに反応する。

 「大丈夫か⁉︎カグラ。」

 「私なら大丈夫。ありがとう。………あれ?その人は誰?」

 「俺は礼堂ヒカル。詳しい事は後にしよう。まずはあいつ(ゲドー)を倒すんだ。」

 

「チクショー……どいつもこいつも俺様をイラつかせやがって〜‼︎こうなればヤケだ!ヤケ!出でよ、ガモス‼︎」

 ゲドーの叫びが谷中に響いた時、岩の崖が勢い良く崩れる。中からはコブラの様な顔や首にヤマアラシの如く背中や尻尾に無数の棘が生えた見るからに凶悪そうな怪獣『残酷怪獣ガモス』が現れた!そして、ゲドーも腕をクロスして巨大化した。

 「俺様をコケにしやがった罰だ!全員皆殺しにしてくれる‼︎」

 ゲドーは自信があった作戦が台無しになった事の怒りで我を忘れている様だ。

 「ったく……典型的な脳筋野郎だな…。」

 ヒカルは少し呆れた様にぼやいた。巨大ゲドーはガモスと共に地響きを立てながらヒカル達に迫り来る。

「わ〜!どうするの⁉︎私達、武器なんか持ってないよ!」

 「なら、ありがたく死ねぃっ‼︎」

 慌てるカグラを他所に、ゲドーは問答無用にガモスに指示を出す。ガモスは口から泡の様な溶解液『アトミックリキダール』を吐き出す!

 「…!危ないっ‼︎」

 ヒカル達は間一髪避ける事が出来たが、一人女の子がタイミングずれ、右脚に多少の液を浴びてしまった。見た感じ大きな擦り傷に見えるがよく見ると深く、痛みは相当な物なのか、女の子は足を抑え泣き叫び始め、カグラは必死で宥めようとする。

 流石は残酷怪獣と言う肩書きだけあって、子供にも女性にも容赦無いガモス。蛇の様に鋭く冷たい目には、虐殺する事しか見えないのだろうか………。

 

……それを見たヒカルは下ろしたままの拳を強く握り、静かに怒りを見せる。

 

「……ここは俺が行く。ライトとカグラは早く子供達と安全な場所へ!」

 そう言うとヒカルは、ゲドーとガモスの方へ走って行き、二体の前で立ち止まる。

 「……ヒカルさん、一体何をするつもりなの?」

 「まあ、見てなって。」

 ライトは心配するカグラを宥め、子供達と共に安全な場所へと移動した。

 ヒカルは、ゲドー達に鋭い視線を向け、呼吸を整える。

「子供や女性を泣かせやがって……許さねぇ‼︎」

ヒカルは胸元からギンガスパークを取り出した。そしてそれを前に突き出すとスパークの中からウルトラマンギンガのスパークドールが出現。それを掴んで両腕を8の字を描く様に振り、スパークの先端『スパークリーダー』にライブサインを当てる。

 

《ウルトライブ‼︎ウルトラマンギンガ‼︎》

 

「ギンガーーーーーー‼︎」

 

ヒカルはギンガスパークを持った右手を空高く挙げると、ギンガスパークから現れた銀河系の様な光に包まれ、巨大化する。

 「ぬっ⁉︎あれは…」

 「……あの巨人は……」

 「もしかして……」

 ゲドーやライト達が見つめる先には、眩しい程の青白い光に身を包まれた巨人が仁王立ちをしていた。そして巨人を包んでいた光が徐々に消えて行き、赤と銀で構成されたボディに頭、両手足、胸に鮮やかに青いクリスタルが付いているのが特徴の光の戦士『ウルトラマンギンガ』が姿を現した‼︎

 

(BGM:ウルトラマンギンガの歌)

 

 「おお、あれがウルトラマンギンガか!」

 「 カッコイイ………」

 「頑張れーーー‼︎」

 ライトとカグラは感心し、子供達は歓声を上げる。

 「久しぶりの大歓迎だな…よし、行くぜギンガ‼︎」

 ギンガは構えを取る。

 

「ギンガか…フッ、名誉挽回のチャンスだ、やっつけてくれる‼︎」

 ゲドーは目から破壊光線、ガモスも目から破壊光線をギンガ目掛けて同時に発射する。ギンガはそれをジャンプしてかわし、更に急降下キックを放つ。キックはガモスの胸部に当たり、ガモスは吹っ飛んだ。

 

ゲドーは、着地したギンガの後ろに回り込み、右ストレートパンチを放つが、ギンガはまるで後ろが見えてるかのようにかわす。そしてゲドーに背を向けたまま左右の脇腹に交互にエルボーを打ち込み、更に畳み掛ける様に右裏拳を顔面に叩き込む。

 ゲドーは、自分が押されてる事に動揺し始めたのか、自棄糞気味にパンチを連続で放つ。だがギンガはそれらを全て余裕でかわす。そして、ゲドーの左拳を右手で受け止め、そのまましゃがんで右脇腹に左エルボーを打ち込み、更に左拳を腹部に打ち込んで追い討ちをかける。ギンガは、ゲドーがよろけた隙に一回転して右回し蹴りを放つ。ゲドーは、蹴りが顔面の左側面に直撃し、横に吹っ飛んで岩崖に激突した。

 

ガモスは、剛腕を振るいながらギンガに接近する。そして、左右から挟み込む様にパンチを放つがギンガはそれを両手で受け止め、右膝蹴りを腹部に決め、ガモスが怯んだ隙を逃さず一回転して腹部に右拳を打ち込む。怒り故か、ギンガの攻撃がヒットする度にその攻撃が当たる部位に小さな爆発が起こり、両者の周りの地面も小さな爆発が起こり土煙が舞い上がる。

 ギンガの怒りの攻撃はこれだけでは治まらず、更にガモスの腹部にかつての戦友・ウルトラマンタロウの如く連続でパンチを打った後、跳躍して首筋にチョップを叩き込み、更にしゃがんだ顔を蹴り上げる。

 

「ショオラァァァ‼︎」

 

ギンガはガモスの首をつかんで一本背負いで後方へ投げ飛ばした。

 

「くっ……こうなったらもう一度合体攻撃だ!」

 ゲドーとガモスは再び目からの破壊光線を同時に放つ。ギンガは右手を前に突き出し、円を描く様に銀河系の様なバリア『ギンガハイパーバリア』を展開して二体の攻撃を防ぐ。そして、バリアを残したまま浮遊し、両足で急降下キックを放つ。蹴りは左右それぞれゲドーとガモスの頭部に命中し、二体は同時に吹っ飛んで倒れる。

 

ガモスはすぐに起き上がり、尻尾の棘ミサイルをギンガに乱射する。ギンガは前に突き出した右腕から光の刀『ギンガセイバー』を出現させ、迫り来る棘ミサイルを全て弾いたり切り落としたりして行く。そして、ゲドーは運悪くその際の流れ弾がいくつか当たり被爆してしまう。

 

ガモスは今度はギンガ目掛けてアトミックリキダールを吹きかける。ギンガは腕を胸の前でクロスし、左右それぞれ斜め下に下ろした後、右手を上に挙げる。すると、ギンガの全身のクリスタルが黄色に輝き、頭上に雷の渦が現れた。そしてそれを電撃光線に変えて投げつける!

 

「ギンガサンダーボルト‼︎」

 

強烈な電撃光線はガモスの溶解液を消し飛ばし、ガモスにゲドー共々ダメージを与える。ゲドーは全身が麻痺して動けなくなってしまった。

 

ギンガは体制を立て直し、両腕を前方で交差させ、S字を描く様に左右に広げる。クリスタルは青く輝いていた。

 

「ギンガクロスシュート‼︎」

 

ギンガは広げた腕をL字に組んで必殺光線『ギンガクロスシュート』を放つ‼︎青い必殺光線はガモスの腹部に命中して、ガモスは断末魔を上げながら倒れ大爆発した。

 

「ガ……ガモス‼︎」

 ゲドーはガモスがやられた事に動揺する。ギンガはすかさずギンガスパークが変形した槍状の武器『ギンガスパークランス』を手に走って動けないゲドーに接近し、下から思い切りランスを振り上げる!

 

 ガキーーーン‼︎

 「ギャアアアッ………バイバイ◯ーン‼︎」

 

ゲドーはギンガスパークランスの渾身の打撃を腹に喰らい、空高くぶっ飛びやがて星になった。

ギンガはゲドーが飛んで行ったのを確認すると、先ほどのガモスの溶解液で怪我をして泣いている女の子の方を振り向く。そして、クリスタルを緑に輝かせ、右手をそっと女の子の方に突き出す。

 

「ギンガコンフォート。」

 

女の子の頭上から優しい緑色の光が降り注ぐ。すると、見る見る傷が癒えていき、やがて完全に治った。『ギンガコンフォート』は本来、無理矢理怪獣にライブさせられた悪意のない人を解放させる時などに使うが、今回は治療能力を加えて使ったのである。傷が癒えた女の子は笑顔に戻る。

 「ありがとう。」

 ギンガは静かに頷いた後、光と共にヒカルとライブ解除。ヒカルは元の姿に戻った。

 

「どうよ!これがウルトラマンギン…うわっっ‼︎?」

 ヒカルがライブを解いた瞬間、ライトとカグラ、子供達が一斉にヒカルに駆け寄り、口々に質問して来た。

 「お兄ちゃんウルトラマンだったの〜?」

 「かっこいいし強いなー。ウルトラマン何?」

 「ねぇ、もう一度変身ポーズやってやって〜!」

 「あと必殺技も!」

 「流石は伝説だけあって強いな!」

 「あ、あの〜!…あ、あなたは何処から⁉︎」

 「おいおい!みんな落ち着けって、俺は聖徳太子じゃないんだから。じゃあ一つずつ答えるね。」

ヒカルはおどけた口調で全員を静め、全てを話した。自分とギンガの事、この世界に来た理由など……。話し終えた後、カグラはとりあえず理解した様だが子供達は理解し切って無いのか、あどけない顔で首を傾げている人もいた。

 「あー要するに、今この地球が新たな侵略者に狙われ始めたから、俺はギンガと一体化して来た…と言う訳だ。」

 子供達はようやく理解したのか、さっきまでの無邪気な顔から少し深刻な顔へと変わった。

 「またさっきみたいな怪獣や宇宙人が来るって事?」

 「地球、終わっちゃうの?」

 「そんなのイヤ。」

 「私、怖いわ。」

 子供達は、泣き出しそうだった。ヒカル、ライト、カグラはしゃがんで子供達に明るく話しかける。

 「大丈夫だ。俺以外にも複数のウルトラマンが来るみたいだし、きっと侵略者なんてやっつけられるよ」

 「そ、そうだよ。だから安心して。」

 「悪い事は考えてはいけない。イメージするんだ。ウルトラマン達が、侵略者を一瞬でぶっ倒す所を。」

 ヒカル、ライト、カグラの励ましで子供達はひとまず安心し、深刻な顔も少し和らいだ。

 「お兄ちゃん、怪獣やっつけてくれよ。」

 「絶対に負けないでね。」

 「ああ、任せとけって!」

 そう言ってヒカルは立ち上がった。その姿は正に、地球を守る決心を固めたウルトラマンの様で雄々しかった。ライトとカグラも遅れて立ち上がる。

 

 「俺達でも出来る事があったら協力する。」

 「今日から私達、友達だよ。だから一緒に頑張って行こうね。」

 「……ガレット‼︎」

 「………何?それ。」

 「ああ、俺達の合言葉で、『分かりました』と言う意味だ。」

 ヒカルは、彼の世界の地球では『UPG』と言う防衛チームの隊員として地球の平和の為に戦っている。そのチームでの合言葉が『了解』を意味する『ガレット(=Got it!)』なのだ。

 「それ、響きが良くてカッコイイね!」

 カグラはこの言葉が気に入ったみたいだ。

 

 「気に入ってくれたか。サンキュー。よーし、平和の為、今後も頑張ろうぜ!」

 「「ガレット‼︎」」

 ライトとカグラは、ヒカルの言葉を真似る様に元気良く答える。

 「お、いいねー。」

 ヒカル、ライト、カグラ、そして子供達は、笑い合って話しながら霞ヶ崎へと向かい始めた。

 

(ED:Starlight)




今回、いつもより少し長かったかもしれません(笑)
いずれはショウ(ウルトラマンビクトリー)も出そうかと考えております。

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