ウルトラマンゼロ物語(ストーリー) in RED ZONE STAGE 作:剣音レツ
今回初めて文字数が8千字を超えた……(笑)
今回は二つのテーマがあるのでサブタイトルを『仮面ライダーW』っぽくしてみました(笑)
今回は戦闘シーンが大半の回です。
(OP:TAKE ME HIGHER)
ウルトラマンテラは、闇落ちさせて新たな仲間としたウルトラマンギンガ『ギンガダーク』を連れて宇宙船『テライズグレート』へと戻った。幹部怪人達の前で顔を若干下に傾けて右手を腰に当て、凛々しく立つギンガダーク。
「おおっ!……やりましたねテラ様‼︎まさか本当にギンガを仲間にしてしまうとは…流石です!」
ナックル星人ゲドーは興奮している。そして、仲間になったとはいえかつて自分をボコしたギンガに少しずつ近づく。
「フフフ、まさかそこまで褒められるとは……良いだろう。ゲドー、お前がギンガダークの主なる指揮者だ」
「おおっ!本当ですか⁉︎……まあ、こういう形で雪辱を果たすのも悪くないだろう。と言う訳だギンガ…いやギンガダーク!これからは俺様の言う事にしーっかりと従ぇ……」
ドゴンッ‼︎
「‼︎‼︎?ッ…ぐほっ!」
どうした事か、ギンガダークは突然ゲドーの腹部に鉄拳を打ち込んだ!驚愕する幹部による一同。
「…な…何を……俺様はお前の……ご主人様なんだぞ……」
バゴンッ‼︎
「ぐはっ‼︎」
ギンガダークはゲドーの声を断ち切る様に更に胸部に右横蹴りを打ち込んで吹っ飛ばした。
「ふざけるなよ……そう言って…どうせ俺の友人達を殺すつもりだろ……」
ギンガダークの中の闇ヒカルはドスの効いた声でいう。そして、ギンガダークは地面に横たわるゲドーに拳を振り上げながら静かに歩み寄る。ゲドーは強い殺気を感じたのか、後退しながら怯える。
「やっ……やめろおっ‼︎……ひいぃぃぃっ‼︎」
ギンガダークはゲドーに拳を振り落とそうとしたが間一髪、テラがその腕をつかむ事で止めた。ギンガダークは「放せ!コノヤロー」とばかりに振り解こうともがく。
「ハッハッハ、良いだろう。ギンガダーク、お前は自由行動にしてあげよう。気にいらない奴を見つけ次第殺すと良い。……良い話だろう?縛られる事なく自由に暴れられるんだぜぇ……」
テラはギンガダークの耳元で囁く。ギンガダークは力を抜き、静かに頷く。そして、何かに気付いたかの様に紫の光と共にその場から姿を消した。
「……フッ、あの野郎、俺様の言う事を聞かないとは…闇落ちしても感じの悪さに変わりはねーな!」
ゲドーは立ち上がり、強がりを抜かす。
「ハハハ…まあ、そう言うな。あの殺気、あの闘志など……奴なら間違い無く殺ってくれるだろう………他のウルトラマン共を。」
ブラック指令ガストは、ゲドーを宥めながらギンガダークに期待を抱いていた。
場所は変わって地球では日が沈み、夜になっていた。霞ヶ崎の街全体は街灯、ビルの光などが点いていて、上空から見るとまるで広大でカラフルなイルミネーションの様である。
そんな夜も賑やかな街のとある歩道を、とある大学生の男女が二人っきりで歩いて帰っている。部活の助っ人が長引き帰りが遅くなった竜野櫂とそれを迎えに来た新田真美である。
「真美、わざわざ迎えに来てもらって、すまねえな。」
「気にしないで。櫂君、帰りが遅くなるのは珍しくないからね…お疲れ様。」
「流石に本当に疲れたぜ。空手部だけの予定が、急遽サッカー部と女子ビーチバレー部まで任されたからな。」
二人は楽しそうに話しながら歩く。幼馴染である二人は、昔からもこう言う風に仲が良かったのだろうか。
「ねえ、今日はどっかで食べてかない?私が奢るから。」
「おっ、良いなそれ。海羽も誘ってみるか。」
櫂は海羽にスマホで電話をかける。
「おっ、海羽か?今から真美と一緒にファミレス行くんだが、良かったら一緒に食べに行くか?」
「……せっかくだけど、ごめん……私、ちょっと用があって………」
「おお、そうか……分かった。じゃあな、頑張れよ。」
「……うん。ありがとう……」
櫂は電話を切った。
「海羽ちゃん…無理なんだね。」
「ああ、二人だけで行くか。」
「そうだね。行こう。」
櫂と真美は、再び楽しそうに話しながら歩き出す。
一方の櫂の誘いを断った眞鍋海羽はと言うと、街と森林の間の草原に立ち、夜空を見上げていた。すると、海羽が見上げていた夜空に、何かを知らせる様に星が光る。海羽は決意を固めた様な視線で頷き、片足開いて体勢を整える。
「………よし、行くわ。」
そう言うと海羽は、胸のポケットから何やら水色とピンクで彩られたハート形のゴーグルの様な物を取り出す。そして、それを片手に前に突き出した後、目に当てる。
すると、海羽の体は桃色の光に包まれる。そして、徐々に巨大化していき、やがて体を包んでいた光が消え、中からは赤と水色と銀とピンクで彩られたスレンダーなボディに、頭部には菱形の突起に猫耳の様な飾りを持ち、胸には金の縁の青いプロテクターに加え中央にハート形の模様に菱形のカラータイマーを持ち、微笑んで見つめる様な優しい顔付きをしている光の巨人が現れた。胸から足にかけての白いラインは決意を固めて構えている勇姿の様である。
彼女の名は『ウルトラウーマンSOL(ソル)』(以降:ソル)で、先程変身に用いたアイテムは『ハートフルグラス』である。海羽はいつの間にかウルトラの力を手に入れていたのだ。彼女もテラと同様、未知のウルトラ戦士でもある。果たして海羽はどうやって、何故ウルトラの力を手に入れたのか……それはまだ誰も知らない。
ソルは夜空を見上げた後、両腕を挙げて空高く飛び立った。やがて大気圏を抜け宇宙まで行き、月の近くのとある小惑星に着地する。
そこに待ち構えていたのは、白い鱗で覆われた様な全身に頭部には赤いトサカの様なヒレが付いている怪獣『巨大星獣ゴルゴザウルス三世』だった。奴はテラにより地球攻撃のために送り込まれている最中だったが、海羽はソルの力でいち早くそれに気づき、先手を打って迎撃しようとしているのだ。
ゴルゴザウルスはかつて地球侵略を企てていて『ミラーマン』と戦った『インベーダー』によって送り込まれた怪獣であり、その後もβ、二世などの同族が出現しミラーマン、ウルトラマンタロウなどと戦っている。今回出た三世も、そんなゴルゴザウルスの同族であり、ウルトラマンテラが拾い上げた個体と言えよう。
ゴルゴザウルスは豪腕を振り回し猛然と襲い掛かる。ソルは両手を軽く握り構えを取り、走り寄る。
ソルはゴルゴザウルスと組み合う。互いに押し合いをした後、ゴルゴザウルスは左フックを繰り出すがソルはそれを右腕で受け止める。ゴルゴザウルスは今度は右フックを繰り出すが、ソルは左腕で受け止め右手の平で腹部を突き数歩後退させ、さらに軽く跳躍して右前蹴りを腹部に打ち込んでさらに後退させることで距離を取る。
ゴルゴザウルスは怯まず接近し右腕を振るって殴りかかるがソルはそれを両手で受け止め、右脇腹に左横蹴りを決め、引き続き「エイエイエイ……」と無邪気な掛け声を上げながら腹部に右足で連続キックを浴びせる。彼女の細くしなやかな脚は実にキレのある蹴りを炸裂させる。
少し怒ったゴルゴザウルスは今度は左腕で振り下ろすように殴ろうとするが、ソルは上げた両手をクロスさせて防ぎ、半回転して背を向け腹部にヒップアタックを決め少し怯ませる。
ソルは攻撃の手を休めず、振り向きざまに右の手刀をゴルゴザウルスの腹部に決め、回転し右後ろ回し蹴りを胸部に打ち込む。さらに畳み掛けるように左右ハイキックを頭部に決め、跳躍して右の跳び蹴りを胸部に打って後退させる。
ゴルゴザウルスは今度は口から火炎弾を連射して反撃する。ソルはそれを手刀で撥ねつつ軽快に高くジャンプしながら避ける。
ソルは女性ウルトラマンでありながら戦闘スタイルは身軽さを活かしたしなやかでありつつアグレッシブなものである。そのため、両者の戦いは激しく、周りの地面が小さな爆発と土煙が起こる程の物であった。
一方、ソルが戦っている所と近い月の近くの宇宙空間では、一人の戦士がワームホールから現れた。ウルティメイトイージスを身に纏ったウルトラマンゼロである。
「ふうっ…やっと着いたぜ。」
ゼロはイージスをUBにしまうと、浮いた状態で地球を見つめる。かつて訪れた『フューチャーアース』とは違うまた別の地球だからである。
「これがその地球か…相変わらず美しい星だが、まるで既に何かが起きてるみたいだぜ…」
ゼロは普段動ずる事の無いウルトラマンだが、今回ばかりは何かを感じたのか、やる気と同時に不安も少し感じていた。
「考えるなんて俺らしくないな。じゃ、とりあえず入ってみるか!」
ゼロは地球向けて飛ぼうとした。
その時、
「‼︎ッ、せああっ‼︎」
〝 ズドーン‼︎〟
突如、背後から紫色の光弾がゼロ目掛けて飛んで来た。ゼロは見事な反射神経で気付き、振り向きざまの回し蹴りでそれを相殺する。
「……ッ、誰だ!」
振り向いた先には何やらウルトラマンらしき一つの影が浮いていた。爆風が消えていくうちに霞んで見えた影がはっきりと見えていく。
「‼︎ッ……お前は⁉︎」
影の正体がはっきりと見えた瞬間、ゼロは驚く。そこにいたのはゼロを倒しにやって来たギンガダークだった。先ほどゼロ目掛けて飛んで来た光弾はギンガダークの放った『ギンガダークスラッシュ』だ。ゼロはかつて、超時空魔人エタルガーに苦戦するギンガ及びビクトリーを厳しく指導し特訓させ、勝利へと導いた事がある。ゼロは二人がエタルガーを撃破した後、二人の成長を認め宇宙へと旅立って行ったのだ。
「ヒカル……ウルトラマンギンガか?……どうしちまったんだ!?その姿は。」
ゼロはギンガの変わり果てた姿に戸惑いながらも問いかける。だが、闇に染まったギンガは返答する様子無く、殺意に満ちた表情で睨み付けている様だった。
「おいおい、ガン無視かよ。お前も謎の声に導かれたのか?……」
ギンガダークは一向に返答せず、静かにゼロに背を向ける。
「……お前も俺の敵……って事だよな……?」
「!…何言ってんだ?お前。」
ギンガダークの中の闇ヒカルは静かに妙な事を話し、ゼロはそれに動揺する。
「どうせ俺の仲間は殺されるべき……なんだろ?」
闇ヒカルは思いも寄らないやさぐれた口を利く。ゼロは本来の明るいヒカルとは違う発言に困惑を深める一方である。
「お前もどうせ俺の友を殺しに来たんだろ?………許さねえ………殺してやる……!ギンガダークスラッシュ‼」
闇ヒカルが静かに言った後、ギンガダークは振り向き様に頭部のクリスタルからギンガダークスラッシュをゼロ目掛けて発射し奇襲を仕掛ける。ゼロは間一髪それを避けながらギンガダークに向かって飛ぶ。
ゼロはギンガダークに抱き付きそのまま月面に落下する。月面に土煙を立てて着陸する二人。
「おい!」
ゼロはギンガダークの左肩に右手を回すが払いのけられる。
「どうしちまっ…」
今度は両手を肩に回し必死に話しかけるがギンガダークはそれを払いのけ、問答無用で右フックを繰り出すがゼロはそれを反射的に身体を反らせて避ける。ギンガダークはすかさず左ストレートを放つがゼロは間一髪右手でそれを叩き落として防ぎ、その後顔面を狙って放ってきた右回し蹴りを左腕で防ぎ右の手刀で叩き落とす。
両者の戦いの激しさで月の地面が揺らぎ、岩の欠片が跳び散る。ギンガダークは攻撃の手を休めない。その容赦ない戦い様とどこか冷たく鋭い表情からは、まるで普段のヒカルの片鱗は無い様である。脚を叩き落とされた反動を活かして回転で遠心力を付け左横殴りを繰り出す。ゼロはそれを右腕で防ぎそのまま押し返し、次に相手が放った右横蹴りを左肘で弾いて防ぎ、その隙を利用し右肘を顔面の左側面に決め、その威力でギンガダークが回転し背を向けた所にすかさず左横蹴りを背中に打ち込んで吹っ飛ばす。
「おいどうしたヒカル‼こないだ成長したと思ったら、また根性腐れちまったか!?」
ゼロは少々荒っぽい口調ながら必死で説得しようとするが、ギンガダークは無反応でゆっくりと立ち上がり、再びゼロに駆け寄りながら『ギンガダークファイヤーボール』をゼロ目掛けて放つ。ゼロは『エメリウムスラッシュ』で迫り来る炎のボールを確実に打って破壊するが、その際に生じた爆風から、既に『ギンガダークセイバー』を出現させていたギンガダークが飛び込み、上から振り下ろすように斬りかかる。
ゼロは咄嗟にゼロスラッガーを両手に持ち防ぐが、ギンガダークはその隙に無防備になったゼロの腹部に右前蹴りを打ち込む。ゼロは吹っ飛び、岩山に激突した。
ゼロは岩の欠片や砂を振るい落としながら立ち上がり、「ふぅ~」と一息つきながら左右の肩を軽く払う。ゼロは様々な強敵と戦い強くなっていたため、タフさもかなりのものだ。
「…どうやら本当に腐れちまったようだな………なら、このウルトラマンゼロが、再び叩き直してやるぜッ‼セアァァァッ‼」
ゼロは構えを取って仕切り直し、ギンガダークに駆け寄って行く………。
一方、ソル対ゴルゴザウルスの戦いは、お互いのテレポート能力で各小惑星を移動しつつの激しい激闘となっていた。そして、両者の戦いの場は知らぬ間に月面のゼロ対ギンガダークの戦いの近くへとなっていた。近くにウルトラマン同士が戦っているとも知らない両者は、ソルのキックをゴルゴザウルスが剛腕で防ぐ、お互いに激しいパンチの応酬を繰り広げるなどの激しい戦いを続けていた。
ゼロとギンガダークの戦いも近くにソル達が戦っているとも知らずに激しさを増していく。ゼロは跳躍して右跳び蹴りを放つ。ギンガダークはそれを腕をクロスさせて受け止める様に防ぐがゼロはすかさず左足でそれを踏みつける様にして勢いをつけ、宙返りをして一旦距離を取る。
ゼロは右ミドルキックを放ち、ギンガダークはそれを素早く軽く後ろに跳んで避け、ゼロに右足で足払いを繰り出すがゼロは横に一回転する様に跳躍してかわすと同時に距離を取る。
ギンガダークとゼロはそれぞれ走りながら、側転からの連続バク転をしながらお互いに接近し、至近距離まで来ると、ゼロとギンガダークは互いに右足で前蹴りを放つがほぼ同時だったため、相打ちとなり両者とも蹴りが胸部に当たり吹っ飛ぶ。
ゼロは吹っ飛ぶ勢いを利用して後ろへ飛び、岩山を蹴って勢い良くギンガダークに向かって飛び、そのまま右膝を胸部に打ち込みそのまま踏みつける様に倒れ込ませる。
「ヒカルしっかりしろ!守るべき友がいるなら、そのために戦えばぃ…」
“ドゴンッ‼”
「‼ぐおあッッ‼」
ゼロは仰向けのギンガダークを右膝で抑え込み再び必死に声を掛けるが、問答無用で放った右拳を顔面の左側面に受けてしまいその勢いで宙に浮く。
ギンガダークはすぐさま跳ね起きで立ち上がり、追い打ちとばかりに『ギンガダークサンダーボルト』をゼロに放つ。ゼロは漆黒の電撃光線に押し飛ばされ、岩山をいくつか破壊しながらぶっ飛び地面に落下する。
ゼロが落下した地点は、ソルがゴルゴザウルスと戦っている場所だった。
「!何だ、あのウルトラマンは……」
「!あれは……ウルトラマンゼロ。」
ゼロとソルがそれぞれ反応する。だがソルはその隙を突かれ、ゴルゴザウルスの張り手を胸部に受け吹っ飛ばされる。
「キャッッ‼」
ゴルゴザウルスはさらに畳みかける様に火炎弾を連射しソルにダメージを与える。ソルは若干怯みながらもめげずに両腕を上からダイヤを描くように大きく振り、両手を前に突き出す事で光のバリアー『リフレクションダイヤー』を展開し、止むことない火炎弾の雨あられを必死で防ぐ。
「あいつ……声や体格からして女か?………もしかしたら、あいつが俺を呼んだのかもしれないが、どうだろうか………おっと、考えてる場合じゃねえ、とりあえずあいつを助けるか!」
“ザブシュッッ‼”
「!?………ッッ、ぐはッッッ‼」
ゼロはソルに加勢しようとした時、突然背中に何かが刺さった様な激痛を感じる。ギンガダークが背後から『ギンガダークセイバー』を突き刺したのだ!ソルは火炎弾を防ぎつつもその光景を見て驚愕する。
「………ヤロー…」
ゼロは流石に傷と激痛により動きが鈍りながらも振り向いて反撃に転じようとするが、ギンガダークに左手で首根っこを掴まれ締め上げられる。ギンガダークはそのまま右拳でゼロの顔面の左側面にパンチを連発して体力を奪っていく。ゼロは成す術無くパンチを受け続け、さらに追い打ちをかける様にカラータイマーが赤へと変わり点滅を始める。その後ギンガダークはゼロを軽く放り投げ、ギンガダークサンダーボルトをぶち込み月の外の宇宙へ押し飛ばし、その後もギンガダークスラッシュ、ギンガダークファイヤーボールと立て続けに放ちゼロを追い詰めて行く。ゼロの体力はもうほとんどなくなっていた。
「……どうしてこんな事に………」
ソルはウルトラマン同士の戦いの事でのショックと目の前でゼロがやられていると言うのに何もできない自分の不甲斐無さで気落ちしかける。火炎弾を防ぎ続けているシールドも、少しづつひび割れ始めていた。
ゼロはギンガダークの情け無用の連続攻撃により完全に弱り、カラータイマーの点滅も早さを増していた。
「くッ………なって…たまるか………俺が…こんな所で………」
ゼロは反撃に出ようとするが、今の彼は手を伸ばすだけでもやっとの程だった。ギンガダークはクリスタルから黒い光を発し、両腕を胸の前でクロスし、S字を描くように広げ、L字に組む!
「ギンガダークロスシュート……‼」
ギンガダークのL字に組んだ腕から発射された黒っぽい青の破壊光線はゼロ目掛けて一直線に飛び、胸部に直撃し、大爆発した!
「ぐおおおおああああああぁぁぁぁ‼」
ギンガダークロスシュートを受けたゼロは完全に力が尽き、眼の光を失い、カラータイマーも点滅を止める。そして、光に包まれ地球に落下し始める。ゼロの姿は地球に落ちていくほど小さくなっていき、やがて大気圏を抜けた後完全に見えなくなった。
「ゼロオオオォォォォォ‼」
ソルの悲痛の叫びが響く。ギンガダークはゼロの敗北を確認すると、黒いオーラの様な物に身を包み、その場から姿を消した。
「………そんな………」
ソルは俯き、拳を強く握る。バリアーはもう全体的にひびが入り、割れる寸前だ。
なおも火炎弾を連射するゴルゴザウルス。ついにバリアーは「バリン!」と音を立てて割れ、ソルは火炎弾の雨あられを受けてしまう………。
立ち上る爆風を見て勝ち誇る様に咆哮を上げるゴルゴザウルス。だが次の瞬間、爆風の上からソルが勢いよく跳び上がる。ゴルゴザウルスは驚きふと上空を見上げる。
ソルはゴルゴザウルス目掛けて斜めに急降下し、ピンクの光を纏った蹴りを放つ!蹴りはゴルゴザウルスの胸部にヒットし、その部位が爆発を起こしてたまらず吹っ飛ぶ。
ソルは今度は両手をピンクに発光させて光の手刀『ライトニングハンド』に変え、連続チョップを浴びせる。斜めに斬るように左右交互に放ち、さらに一回転して腹部に右水平チョップ、跳躍して首筋に、しゃがんだ所を振り上げる様に顔面にと華麗に光の手刀を決めていき、炸裂する度にその部位に小さな爆発が起こる。最後は両手を交叉し胸部にクロスチョップを決め、爆発させ遠くに吹っ飛ばす。ゴルゴザウルスはもうグロッキーだ。
ソルは呼吸を整え体勢を立て直し、胸の前で広げた両手の先を当て、下からハートを描くように両腕を振り、その後両手を合わせて右腰辺りに持っていき、脚はアキレス腱の様に右膝を曲げ、左脚は後ろに伸ばす。すると、赤とピンクのエネルギーが合わせた両手に集まっていく。
「ミスティックシュート‼」
脚は左右入れ替える様に左脚を前に踏み込み、左拳を左腰に当て、右手の平を前に突き出して赤とピンクの鮮やかな必殺光線『ミスティックシュート』を放つ!
光線はゴルゴザウルスの胸部に命中し、ゴルゴザウルスは大爆発した。
ゴルゴザウルスを撃破したソルは、大きな爆風に背を向け地球を見つめる。
「ゼロさん…ギンガさん……一体何があったの?………とりあえず今はゼロさんを探さないと。」
ソルは先ほどのゼロ達の戦いの事で動揺しながらも、両腕を上げて月面を飛び立ち、地球へと飛んで行った……。
一方地球では、櫂と真美が他愛も無い話をしながらレストランで呑気に楽しく食事をしている。
「それにしても海羽ちゃん……どうしちゃったのかな?」
「さあな、ま、多分何か外せない用事でもあったんだろう。何か買って帰ってやろうぜ。」
「そうだね。」
この二人は、こうして食事をしている間にも彼らの友人が命を懸けて人知れず戦っていたという事を知るはずも無かった……。
(ED:赤く熱い鼓動)
ウルトラウーマンSOL(ソル)のデザインもいつかpixivに載せようと思います。いつになるか分かりませんのでご了承ください。因みに戦闘スタイルは『ウルトラマンビクトリー』と『仮面ライダーなでしこ』を元にしました。
次回、衝撃の事実が明らかに‼
余談ですが先日、『劇場版仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー』を観てきました。しっかりした物語構成でなかなか見応えがあって面白かったです。
感想・指摘・アドバイス・リクエスト等お待ちしています。