艦隊これくしょん -鹿屋基地第六〇三戦闘大隊の日常-   作:リュウ@夕立提督

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というわけで新装備登場。
ここの提督と明石さんは頭おかしい(褒め言葉


8話「試射」

朝、起床して着替えていると夕立が部屋に入ってくる。

 

「あれ、秘書艦の仕事はどうしたの?」

 

「時雨、今すぐ工廠に向かえって提督さんが・・・」

 

「・・・まだ着替えてるんだけど・・・まあ、着替えたら行くよ。」

 

そんな会話を交わすと夕立はさっさと部屋から出て行った。秘書艦の仕事に戻ったのだろう。

朝食前に工廠に行くことになるなんて・・・

 

「さて、工廠に行こうかな。」

 

いつもの制服に着替えた僕は部屋を出て工廠へ向かう。

 

 

 

僕が工廠に到着すると、それを待ってたと言わんばかりに明石さんが歩いてくる。

 

「明石さん、艤装の修理は終わったんですか?」

 

「夕張ちゃんに丸投げしてきました♪」

 

夕張さんはそろそろ怒っていい。そう思いながら僕は重い扉を開けて工廠へ入る。

すると中でにやりと笑いながら夕張さんが待っていた。

 

「艤装の修理は・・・?」

 

「今日の分はもう終わったわ。明石さんも、丸投げしないでくださいよ。」

 

「あはは、ごめんごめん。時雨ちゃんを待ちきれなくてね。」

 

「それで、ここに何かあるんですか?提督に行けと言われたくらいだし、いい装備を開発できたとか?」

 

僕が尋ねると明石さんが目を輝かせる。

 

「そう!ちょっと特殊だけど、とてもいい武装が開発できたのよ!小口径主砲だから時雨ちゃんに試して欲しいのよ!」

 

「はあ・・・。それで、その装備って?」

 

「これよ。」

 

夕張さんが渡してきたのは単装砲のようなものだった。

だけど、単装砲・・・というか砲にしては砲身が角柱状だし、展開するであろう形状をしている。

正直、これが砲だというのには無理があるように思えた。

そして明石さんがドヤ顔をかましてくる。

 

「名付けて『10cm単装電磁砲』!小型のレールガンよ。」

 

「なるほど。レールガンだったんでs・・・って、え?レールガン?」

 

訊き返すと明石さんは頷く。

レールガン?なんでそんなもの作れたの?他所の鎮守府でもそんなもの作ったなんて話聞いたことないよ。

いや、あったとしても艦娘用の小型レールガン作った鎮守府とか聞いたことないよ。

 

「・・・なんでこんなものを作る技術があるんですか?」

 

言いたいこと、というより突っ込みたいことは山ほどあったけど、一番聞きたいことを尋ねてみる。

それに対する明石さんの回答は驚くべきものだった。

 

「提督からの技術提供です。」

 

え、提督が提供したの?ちょっと意味が解らないよ。

深海棲艦と戦えるっていうだけならまだ他の鎮守府にも居るらしいからなんとか納得できたけど、そういう技術まで習得してる提督なんて聞いたことないよ?

あの人はどこまで規格外なんだろう。

そんな事を考えていると明石さんが急かしてくる。

 

「さあ、早く試し撃ちを!」

 

「そういうのなら夕張さんの方がいいんじゃ・・・?」

 

「そうしたいのは山々だけど、まだ作らなきゃいけない武器があってね。」

 

「何ですか?」

 

「貴方たちみたいな高練度の艦娘には長短の差はあれど軍刀が支給されているでしょ?」

 

「そうですね。普段は抜刀を禁止されてますけど。」

 

「あれとは別の刀剣を頼まれたの。『エース中のエース用のを頼む』ってね。一応試作品はできたんだけど、上手く制御しないと危険なもんだからそれ対策に安全装置を作らないといけないのよ。これがまた大変でね・・・」

 

「わかりました。演習場で撃てばいいんですよね?」

 

夕張さんの話が長くなりそうだったから話題を戻し、明石さんに訊く。

 

「そういう事。早速行くわよ。夕張、後でデータ渡しとくからその辺の調整よろしくね。」

 

「こっちも忙しいんですから調整くらい自分でやってくださいよ。まあ、やりますけど。」

 

こうして僕は明石さんと演習場へ向かった。

 

 

 

「さて、装備したはいいけど、どうやって撃てばいいんですか?展開でもしろと?」

 

「ざっつらいっ!それは展開してから撃つの。艤装の関係上時雨ちゃんは慣れてるでしょ?」

 

ああ、だから僕なのか。

僕の艤装は展開して撃つ必要がある。だから展開させて攻撃する武装の扱いは他よりも上手いだろうと・・・

 

「えっと、こう・・・かな?」

 

手元のスイッチのようなものを入れると、単装砲が展開し、射撃可能な状態になる。

待機状態は折りたたまれていたらしい。

 

「主砲、撃ち方・・・始めッ!」

 

発砲する。

すると、軽くバチッっと電気が飛び散るような音の直後に少し鈍いバァンという轟音が響く。

思わぬ音にびっくりしたが、真に驚くべきはその弾速で、砲撃音が止んだ時にはすでに標的に命中している。それも、標的が木端微塵だ。

 

「明石さん・・・なんですかこの威力・・・」

 

「強いでしょ?小型だからレールガンとしての力をフルに発揮できてないけど、それでもこの威力。」

 

明石さんは続けて言う。

 

「発射速度は毎分30発。大体2秒に1発は撃てる計算よ。ただ、長期戦には向かないわね。」

 

何考えてるんだろう、この人。

提督も大概だけど、それを実行するこの人も頭おかしいよ。

 

「明石さん・・・」

 

「ん、何?」

 

「・・・なんでこんなの作ったんですか?断ってもよかったでしょうに・・・」

 

それに対する答えは驚愕する内容だった。

 

「あった方がかっこいいじゃない。」

 

「取り敢えず、試射はしましたよ。僕は朝食を食べにいくところだったので、失礼します。」

 

明石さんに装備を渡し、僕は食堂へ向かった。




これ以外にも明石さんに装備を作ってもらう予定。(資材は持たない)
次回、電教官登場。

しかし・・・瑞穂、出ません。ドロ率低いですね。
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