書き方を少し変えました。読みずらかったら直しますので、その時は感想欄に書いて下さい。それと、オリキャラが出ますが、多分この話限りです。
それでは、どうぞ。
姉さんの、二手に別れて逃げよう作戦が成功して、俺とミカサはハンネスさんと一緒に、停泊している船に乗ることが出来た、ハンネスさんは俺達を船に乗せた後「リュカを探してくる」と言ってシガンシナに向かって行った、その事を聞いていたアルミンが酷く焦燥した表情で「リュカがどうしたの!?」と聞いてきた、俺は壁が壊されてアルミンと別れてから、母さんが死んだこと、怪我した姉さんと逃げようとしたこと、そして、結局姉さんを囮にしたことを話した、アルミンは一瞬辛い顔をすると、直ぐに笑顔になって言った
「リュカならきっと大丈夫だよ!」
俺はアルミンが無理して慰めてくれているのが直ぐにわかった、ミカサも不器用ながも気遣うような言葉を掛けてくれて、それが余計に辛かった。
船は無事に、三枚ある壁の二枚目、ウォールローゼに着いた、俺達はそこでハンネスさんを待つことにした、姉さんが助かる確率はほとんどゼロだ、そんなことは分かってる、でも諦めることは出来なかった、
だって姉さんは言ったじゃないか
『お前が強くなるまで、私が守ってやろう』と、
だってハンネスさんは言ったじゃないか
『ヤツらが攻めて来ても、お前達だけはしっかり守る』と、
だから信じた、何の根拠もないその言葉を、だが現実は残酷だ、ハンネスさんは船ではなく馬に乗って来た、当然俺達はハンネスさんに駆け寄って聞いた、姉さんは?、と、本当ダメ元もいいとこだ、ハンネスさんは膝を折って俺達と目線を合わせてから、着ていたジャケットのポケットから布に包まれた何かを取り出して言った
『そしれかなかった』
俺は布の包みを解いた、そこに在ったのは眼鏡だった、多分姉さんの、どこにでもある何の特徴もない無骨な眼鏡、この時の俺は無表情だったろう、
あれだけ一緒にいたのに、数え切れないくらい言葉を交わして喧嘩もした、仲直りもした、どれだけ一緒にいても飽きなかった、幸せだった。それなのに、残ったのは本当に姉さんのかも分からない眼鏡だけ、それを抱きしめ俺はその場を後にした、ハンネスさんは、彼はそんな俺の後ろ姿を見て何を思ったのだろう?でも、俺を引き留めることはなかった、俺も振り返ったりはしなかった。
7話
窓から覗く朝日がベッドで寝ている少年の顔を照らす、少年は、朝日を鬱陶しそうに手で遮りながらゆっくりと目を覚ます、そこで少年は自分が寝ていたことを自覚する、そして一言
「夢か、、、」
どうやら少年は自分が見ていた夢を覚えているようだ、どんな夢だかは知る由もないが、あまり良い夢ではなかったのだろう、ただでさえ悪い目付きが更にキツくなり、まるで朝から癇癪をおこしているようだ、少年は自分がどんな顔をしているかなど知らずに、目を覚ますために、外にある井戸に向かって歩き出す、ちなみに今少年がいる所は、自宅ではなく開拓地と呼ばれる場所で、巨人の侵攻によって家を失った人達を収容している、少年もそんな経緯で家を失い今ここにいる、井戸に着くと先客が二人いたようで、なにやら会話をしているようだ、一人は黒髪の少女で、もう一人も黒髪だが、こちらは大人で兵士の格好をしているが、ジャケットを着ていないためどの兵団に所属しているのか分からない、少年はそんな二人を見つけて声を掛ける
「おはよう、ミカサ、ヨウウェンさん」
少年の挨拶に気がついた二人は、どちらも返すように挨拶をする
「おはようエレン」
「おう!、おはよう、ん?お前どうしてそんな機嫌が悪いんだ?」
最初に挨拶した少年がエレン、次に挨拶した少女がミカサ、そして最後に疑問をした黒髪の男性がヨウウェンというようだ、ヨウウェンの疑問に疑問で返すエレン
「?別に機嫌なんてわるくないけど」
エレンの返答に、そうか、とどうでも良さそうに頷く、
さっきから三人は親しげに話しているが、実はこの男性、ヨウウェンはこの地区の監督を任されている憲兵でこの辺りで一番偉い人なのだ、なら何故こんな接し方がフランクなのかというと、それは彼の生い立ちにある。
彼は物語に出てくる『騎士』に憧れて憲兵団に入ったが、彼の理想とは程遠く、実際の憲兵団は職務怠慢に賄賂など腐れきっていて、嫌気がさした彼は自分から志願して開拓地の監督をしている、彼が来た当初は誰も彼を歓迎しなかったが、ヨウウェンが就任した初日に自分の貯金を全て崩して酒盛りを開いて、散々憲兵団の愚痴を言ったあげく、なんと自分の憲兵の刺繍が入ったジャケットをその場で燃やしてしまったのだ、この行動には流石に皆言葉を失ったが、皆ヨウウェンの気さくな性格に惹かれて、今では立派な監督である。
エレン、ミカサ、ヨウウェンの三人はしばらく話した後、ヨウウェンが急に真剣な顔つきになり、エレンとミカサに言った
「お前達とアルミンは訓練兵団に行くんだよな?なら今日の作業はやらなくていいから、アルミン連れて俺の部屋に来い、分かったな」
そう言うと、返事も聞かずにヨウウェンはその場を後にした、急に態度が高圧的になったが理由はちゃんとある、ヨウウェンはエレン、ミカサ、アルミンが訓練兵団に行くのが反対なのだ、本人は
「働き盛りの若者が居なくなるのは深刻だ」
と、言ってはいるが、実は三人が心配なだけだ、無論そんなこと三人は知っている、今回呼ばれるのも、多分訓練兵団についての説明と本人達の意志確認だろう、なんやかんや言いつつも最終的な判断は任せてくれる、彼はそうゆう人なのだ、そしてエレンはそんな彼を尊敬している。
エレンとミカサはヨウウェンに言われた通り、アルミンを連れて監督室(と言う名のヨウウェンの私室)の前にきて軽く部屋のドアをノックする、「入れ」と言う返事と共に三人は言われたとおり中に入る、そこには普段の緩んだ顔を引き締めて必死にシリアス雰囲気を作っているヨウウェンの姿があった、エレンはそんな彼の姿をみて、歯を食い縛り、拳を握り締めて、死ぬ気で笑うのをこらえていた、正直全然似合ってない、そんなことは露知らずヨウウェンは話を始める
「一応聞いておくが、最近の風習で訓練兵の適齢になったら兵団に入団する、というのがある、お前らもそんな風習に乗って入団するのか?」
「「「違います。」」」
三人はキッパリという、流石にこの場面でいつものタメ口はしない
「じゃぁどうして死ぬ危険を犯してまで訓練兵団に志願する?アルミン、お前最近エレン達と走っているようだが、正直言ってあれでは脱落だ。それでも行くか?」
ヨウウェンがかなりキツい言い方をしているが、これにはちゃんと理由がある、この国の兵士の訓練は過酷を極め、時には訓練で死ぬこともあるのだ、体力のないアルミンを心配しているのだ、アルミンは彼の意図を理解した上で言う
「行きます。」
簡潔に一言、これ以上言っても無駄だ、僕の考えは変わらない、そうゆう意思表示
「そうか、分かった」
ヨウウェンは少し残念そうに言った、続けてミカサに視線を向けて言う
「ミカサ、お前どうして訓練兵団に志願する?、あそこは女だからってチヤホヤしてくれる場所じゃないぞ」
(まぁミカサは問題ない)ヨウウェンはミカサだけは死ぬことは無いと思っている、返事は当然
「問題ありません。そもそも私は人生の半分も誰かにチヤホヤされた記憶がありません、エレンが行くなら私も行きます。」
「あー、すまなかった」
せめて、ここではチヤホヤさせてやりたかった、そう思うヨウウェンはやはりかなりのお人好しだ、そんな彼の返答に微笑みで返すミカサ、
最後にヨウウェンはエレンの方を向いて、問う
「エレン、お前はどうして訓練兵団に志願する?、家族と故郷を奪われた復讐か?」
これが一番真っ当な理由だろう、エレンは激情家だ、そんな彼が巨人にされた事を思えば、復讐を考えるのも分かる気がする、ただ、もしそうなら二年でも面倒を見てきた身からすれば少し悲しい、エレンの返答は
「それもあります、でも一番ではありません、俺は強くなるために訓練兵団に志願します。」
たしかにエレンは巨人を憎んでいる、特に超大型巨人はカルラを直接殺したようなものだ、憎まない訳がない、だが、リュカは違う、もしリュカが死んでいるのなら、あれの責任の殆んどは弱かった自分にある、だからこそ強くなる、もう何も奪われない為に、世の中弱肉強食だ、なら今度は俺が巨人達を食う番だ、この時のエレンの目は真っ直ぐだがギラギラしていて、何処か近より難い雰囲気があった。
三人の意志を確認すると、ヨウウェンは突然態度を崩し、ため息をついた、
「はぁ~どうしてこうなったかね、俺悲しいわぁ~」
少しだけ寂しい顔をすると、直ぐにまた真剣な顔つきになり、訓練兵団についての説明を始めた
「お前達の訓練兵団行きの馬車は今日の夕方に着く、三人共夕方までには荷物纏めとけよ、行き先は東西南北の4つある訓練兵団の南区だ、そこの、、、
それから暫く訓練兵団についての説明が行われた、一通り説明が終わると、それと、と言って話を続けた
「お前らの行く訓練兵団のキース=シャーディスっつう教官は、元調査兵団の団長だ、当然団長なんて役職にいたからには巨人の討伐数もゼロな訳がない、つまりこの人は巨人より強って訳だ、オマケにバカみたいに声がデカイから気絶しないようにな、特にアルミン」
そう言ってハハハッと笑った、やっぱり真剣モードは慣れないようで、最後は下らない冗談で締めくくった。
三人はこれから荷物を整理しないといけないため、話が終わるとその場を後にしようとした、すると
「待て」
と言われ、三人は同時にヨウウェンの方に振り返る、ヨウウェンは突然
「心臓を捧げよ!」
と言って、自分の右握りこぶしを左胸に当ててビシッと直立した、その姿は非常に様になっていて、かっこよかった、どうやらこれがこの国の敬礼らしく、やっぱり普段陽気で気さくな人でも兵士なのだな、と思う三人であった。
荷造りを終えた三人、エレン、ミカサ、アルミンは丁度来た馬車に乗っていた、これから三人は訓練兵団の施設に向かう、そこでみっちり3年間、巨人と戦う術を身に付けて来るのだ、それまでここには帰れない、否もう三人はここには帰って来ないだろう、ここは居心地が良すぎるのだ、長居すれば戻れなくなる、そんな予感があった。
結局ヨウウェンや開拓地の仲間は、エレン達を見送りには来なかった、別に気を悪くした訳ではない、おそらく「いつでも帰ってこい」そうゆう意思表示なのだろう、実際どうゆう意図があったかは知らない、でも三人はそう思うことにした、遠ざかる開拓地を見ながらエレンは思う、
自分が兵士なった時、何のために戦っているのか疑問に思ったら、ここの人達を思いだそう、この暖かい場所を守れるのは、とても素晴らしいことだから。
そんな誓いを心に立てて、エレンは馬車の荷台のカーテンを閉めた。
はい、7話終了です。
書いてて気づいたのですが、リュカがいないとギャグが出来ません!なので早め、少なくとも次話に登場させるつもりです。
更新遅れてすみません。感想待ってます。