ツイテル話   作:笹鉄砲

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第十一話

 

 すぐに旅の支度を済ませて里の門の所に集合した俺たちはさっそく出発することにした。忍者の世界では荷物はできるだけ少なめにするので着替えなどはあまり持ってきていない。そしてナルトがまた依頼主と喧嘩をしている。

 

 ただでさえこの任務に対して嫌な予感しかしないんだ、面倒事はできるだけ少なくしてくれよー。

 

 

 

 

 

 一先ず喧嘩も落ち着いた所で歩きながらカカシ先生の里の説明などを聞いている。なんでも火影は凄い人物らしい。確かにあの変人どもが凄いのは分かる。けれどもみんなに真実を知ってほしい。

 

 そしてカカシ、フラグを立てるな。どう聞いても忍者との対戦が始まる合図にしか聞こえん。

 

そんなことを考えていると目の前に水たまりを発見した。

 

 ナルトやサクラなどはスルーしていくが俺から見たら怪しすぎる、誰だこんなところで水たまりを作って遊んでる奴は。

 

 

 俺が嫌そうな顔をしているとカカシ先生と目が合った。アイコンタクトですね分かります。フラグの回収早いわ。

 

 そのまま気付かないふりをしながら歩いていると後ろからなんか気配がした。そして前からも違う気配がする。

 

『水たまりの中に男が二人でイチャイチャしているなんて幸先がいいってばね!!』

 

 一先ず前のあれはほっといて、どうやら水遊びをしていたのは男が二人のようだ。もっといい隠れ方があっただろうに。

 

 俺はすぐに前へ飛び敵の攻撃をかわす。しかしカカシ先生は鉄の鎖のようなものでバラバラされた。

 

 あの先生ナメプ多すぎね? 分かっているならさっさと倒せ。

 

 そう思いながら敵の攻撃に対して身構えていると、敵さんは一先ずナルトに攻撃をしようとするがサスケのクナイと手裏剣に簡単に防がれ蹴りを食らった。

 

 何故、そんな弱点丸出しの武器を使っている? そしてサスケ、何故その蹴りでそんな満足そうな顔をしている。敵はまだまだピンピンしているぞ。

 

 敵はそこからナルトとサクラを狙いかけ出した。

 

 俺はナルトの方に走った方のすぐ後ろに移動して頭に踵落としを食らわせた。なかなかにちょろい敵だな。もう一人の方はどうやらカカシ先生がラリアットを食らわして倒したようだ。もっと早くにそうしてほしかった。

 

 「ナルト早く助けられなくてすまなかったな。お前がそんなに動けないとは思ってなかったよ。そしてサクラ、サスケ、ウツロはよくやった」

 

 そんな言い方は止めとこうよ、ナルトが凄く泣きそうな顔してるよ。ほら、いつも無口なサスケが嬉しそうにナルトをバカにし始めた。

 

 ここからタズナさんと二人の忍者に尋問タイム。てかこの忍者さんの目つきが怖いよ。なんでもどんな犠牲を払っても戦う忍者とかなんとか、俺としてはどんな犠牲を払っても常識を犠牲にしてはいけないと思う。雨が降ってないのに水たまりを作るという意味のわからん発想に呆れるよ。そしてカカシ先生はこの忍者が何を狙っているのかを知りたかったらしいがどう考えても手当たり次第襲いかかっていたぞこいつら。

 

 どうやらこの任務はCランクではなくBランク並の任務らしい。忍者ってだけでランクが一つ上がるとは、この世界の忍者はどうかんがえてもおかしい。

 

 この任務は自分たちには無理と考えたらしくサクラが帰ることを提案。俺も賛成です。なのになんでナルトを煽るのかなこのカカシは。ほらなんか自分の手にクナイ刺した。それは血抜きになってるの? てか煽ったお前がなんで驚いているカカシ。

 

 そこからナルトは決意を新たにこの任務の続行を告げた。

 

 

 正直、帰りたかった。

 

 

 

 


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