ツイテル話   作:笹鉄砲

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第十五話

 

 無事にタズナさんの家に着いた俺たちは平和な時間を過ごしていた。カカシ先生は写輪眼を使ったことにより一週間はまともに動けないらしく今は寝ている。そして仮面の奴は何者かについての説明をカカシ先生にしてもらった。

 

 そして少し休憩しているとカカシ先生がギアスでも発動したいのか変なポーズをしながら考え事を始めた。考えた結果ザブザは生きていてあの仮面はザブザの仲間であるという結論に至ったらしい。

 

 俺はもっと前にその結論に辿りついていたけどみんなと一緒に驚いたふりをしておく。ただ言っておきたいのはあんな太い針が首に刺さったなら死ぬ確率の方が高いと思います。

 

 そして次の戦いのための準備をするために俺たちは修行することになった。しかしそんな話をしていると少年が入ってきた。名前はイナリでタズナさんの孫のようだ。性格はひねくれていそうだ。なんせいきなりおもしろくないよとナルトを否定しながら入ってきたからな。

 

 ここからが俺にだけ重要な話だがまた幽霊が現れた。死んでるくせに死にそうな顔をしている男だ。いつも通り視界には入れないスタンスを貫こう。ええい泣くなおっさんが泣いても見栄えが悪いだけだ。

 

「母ちゃんこいつら死ぬよ。ガトー達に歯向かって勝てるわけ無いんだ」

 

「なんだとこのガキャー。いいかよく聞け俺は将来火影という忍者になるスーパーヒーローだ」

 

「ヒーローなんて馬鹿みたい。そんなのいるわけないじゃん」

 

「なんだと!?」

 

 キレたナルトをサクラが押さえている間にガキはどこかに行った。

 

 いきなり死ぬ発言にヒーローはいないとはなんとも夢が無いガキだ。俺が子供の時なんて……毎日死にそうな目に合ってたわ。俺も夢が無いガキだな。

 

 

 

 ひとまずさっきのガキは置いといて俺たちはさっそく修行することにした。修行内容は手を使わずに木のぼりと何年前にしたのか分からないような懐かしい修業だった。

 

 全員が勢いよく登っていく中俺の中は疑問でいっぱいだった。おかしいこの修行は鉄下駄でする修行ではないのか?その後は何キロか分からない重りを付けて登り、最後は鉄下駄ケンケン重り付きで完了する修行のはずだ。なぜ助走をつけていいんだ?

 

 あまりにも俺の経験した木のぼりとの違いに愕然としていると、目の前でナルトが登れず頭から落ちて、サスケは途中まで登って落ちてきた。サクラは地味に登りきったようだ。その結果をカカシ先生が二人を馬鹿にしながら伝えている。

 

 この先生煽るの本当に好きだな。

 

「ウツロお前もさっさと登れよ」

 

「ういーす」

 

 カカシ先生に言われカカシ先生が投げたクナイを拾いながらゆっくり歩きはじめ止まることなく木を登りきる。

 

 お願いだからサスケ君そんなに睨むのは止めて。ナルト地団太を踏むのは止めろ。サクラ、何だその意外なものを見たような目は。

 

「さすがウツロ君、一人で再不斬を倒したことはあるね」

  

「あんなのマグレデスヨ」

  

「いやーマグレで勝ったやつが無傷で息を切らさずに戻ってくるかなー?」

 

「奇跡と言う物もありますよ」

 

「俺は奇跡を体験したことあまりないかな」

 

「先生は幸薄そうな顔してますもんね」

 

「また人が気にしてることを平然と言うねお前は」

 

「人の欠点をちゃんと言えるのができた人間だと思っていますから」

 

 この先生、今回の間にいろいろ尋問するつもりだな。なめるなよ俺が簡単に口を割るわけないだろ。

 

 カカシ先生の追及をのらりくらりとかわしながら簡単な修行を一日こなすのだった。

 

 


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