ツイテル話 作:笹鉄砲
サクラがタズナさんの護衛をしておりサスケ、ナルトは修行、そしてウツロは家の護衛をしてくれている。体も少しは動くようになってきているがまだ本調子に戻らない。もし再不斬がまた襲ってきた場合は危ないので来ない事を祈るばかりだ。
まず、今の戦力を見直そう。サクラはアカデミーでの試験から頭がよく、いきなり木登りを成功させたことからかなり優秀と言えるだろう。今回の任務中でもタズナさんをしっかりと守れていたし安心して護衛を任せられるだろう。
次にサスケは木登りには苦戦しているが順調に伸びてきている。再不斬にもナルトと協力して戦えていたし戦力と数えても大丈夫だろう。
それにナルトもこの任務中に急激な成長を見せている。この修行で戦力に数えてもいいぐらい伸びるだろう。
最後に一番判断しづらいのがウツロだな。木登りを余裕で出来たあたりチャクラのコントロールは出来ているのだろう。
思えばあいつは第七班に編成される前から規格外な奴だった。まず、あいつは里では知らない人がいないぐらい有名人だった。
はじめにあいつが注目を集めたのはアカデミーの入学試験だろう。筆記試験では満点を出し、実技では担当した先生を一方的に倒したからだ。その倒された先生は忍者を止めてしまった。なにせあいつに、そんな実力で先生だと片腹痛いわとか言われたりと悲惨な目にあったからだ。
他にも入学してからはかなり重そうな岩を担いで見えない何かから逃げるように必死な顔で走りまわったり、足につけた重りを引きずりながらまた見えない何かから逃げるように走ったりしているのが目撃されている。また、試験では手をよく抜いているのか赤点が多かったらしいが決まって補修は満点だったらしい。
また凄いことに本人の筈なのにまったく違う口調で火影の顔岩を修正していたことがあった。もっとイケメンだろうとか言いながらやっていたウツロは恐かった。しかも火影様に怒られている時、うるせえ猿だな、と逆切れしたこともあるほどだ。
他にも数え切れない逸話を残しているウツロは上忍の間ではナンバーワンルーキー(異常)と呼ばれ恐れられていた。
そんなウツロの実力はおそらくかなりのものだろう。俺から鈴を奪い、あの兄弟の片方もしっかりと仕留めている。また、再不斬から首切り包丁を奪い、水分身とはいえ無傷で倒したのだ。正直今年の新人では桁違いの実力を秘めている。それを何故か隠しているがな。
そんなことを考えているとサクラが帰ってきて、ナルトとサスケも帰ってきたので夕食を取ることにする。ちなみにウツロは爆睡していた。任務をなめているとしか思えないよこいつは
夕食ではウツロとサクラは大人しく食っているがサスケとナルトは食べてすぐに吐いた。吐くのは違うぞお前ら
「結局お前らどれほど登れるようになった?」
「まだまだだってばよ。なあウツロ、コツを教えてくれってばよ!!」
「考えるな感じろ。これがコツだよ。もしくは落ちたらその下には剣山があると思いながらやったらイケるはずだ」
ウツロが死んだような目をしながら何も無い空間を見つめている。もしかして修行でやったのか?
「サクラちゃんの方が何倍も分かりやすかったってばよ」
「つまり死ぬ気でやればできる。これで馬鹿なお前も分かるだろ?」
「ムッキ―、なんだよ自分は出来たからって上から目線で」
「そんなつもりはないよ。やれば出来るって言うのは本当のことだからさ。頑張れよ」
「お前に言われなくてもやるよ」
仲間同士でライバル意識もでてきたな。お互いに成長していくいい感じの班になってきたな。
そし後サクラが壁に立てかけてあった写真について聞くとイナリ君と奥さんが出て行ってしまった。
その後タズナさんの話を聞くとなんとも胸糞の悪い話であった。隣を見るとウツロが、その手の話は駄目だろ。これはまた絡まれる気がする、と言っていたが何の話だろうか?
「何やってるのナルト?」
「修行なら今日は止めとけ、チャクラの練りすぎだ。これ以上動くと死ぬぞ」
一応止めたがナルトはおそらくやめないだろう。それにナルトの気持ちも分かる。何かあっても大丈夫だろう。ああ見えてあいつも立派な忍者なんだから。